2012.5.10(木)
「あああ・・・お客様、・・・ああ、いい・・。」
お通は熟した身体を跳ねながら泣き声を上げている。
畳の上に仰向けに横たえた体の中心を、先程から嫌というほど黒麗に貪られていたのだ。
三十路半ばとは言ってもその乳房は張りを持って弾み、引き締まった腰のくびれが悩ましくうねっている。
伸びあがった黒麗の右手が揺れる乳房を掴んで、朱色の乳首が女盛りの情欲を訴えて指の間から弾き出ていた。
「ああ~、いけません・・・、あっ・・逆でございます、お客様・・。あたしの方が、はあっ・・・気を遣ってしまいます・・。」
お通の訴えは芝居ばかりではなかった。
成り行き次第では気を遣るのも役目の内である。
それにこの黒麗はごまかしで済む相手ではなさそうだったのだ。
“久しぶりの相手がこれじゃあ・・・。もう遠慮なくいかせてもらうよ・・。”
黒麗はお通を泣かせている桃色のしこりを吸い離すと、身をずり上げて身体を抱き合わせる。
「うふふ姉さん、遠慮しなくていいんだよう・・、あたしだってこうしてやるのが楽しみなんだ。どうだい?、亭主よりいいだろう・・・?」
お通は両手で黒麗の身体にしがみ付きながら答える。
「ああもう亭主なんて・・。お客様、あたしこんなの初めてですよう・・・。
あたしみたいな年増を、もったいない・・。」
「年増だなんて、姉さんきれいだよう。でも嬉しい事言ってくれるじゃないか。
じゃあもっと、極楽を見せてあげるよ・・。」
「嬉しい・・、お願い・・・もうあたしを楽にして・・。」
「ああもう堪らないねえ・・。こんな色のあるまぐわいは久しぶりだよ・・。」
化粧気のある艶やかさは無いが、年季の入ったお通の色香に、益々黒麗は興奮させられていく。
「はああ・・お客様、んぐぐ・・。」
黒麗は顔を左右に振ってお通の唇を深く吸いつけた。
長いよく動く舌をお通のそれに絡めると、二本の指をもうすっかり濡れそぼったものに割り込んでいく。
「ふんん~!」
お通は下腹の柔らかみを震わせながら身を反り上げ、荒い鼻息を黒麗の頬に吹きかけた。
ぬめりに埋まった二本の指が、お通の中で上向きに細かく震え始めた。
とたんにお通の裸身が、真夏の熱した石の上にでも置かれた様にくねり返る。
暴れるお通の右足に黒麗の左足が絡み付き、右足がお通の左足を抑え込んで股を開かせた。
開いた狭間を黒麗の右手がとどめを刺しにかかる。
「あぐ、あぐううう~・・!」
たぷたぷと音を立てて蠢く黒麗の指を、徐々に潤みが締め付け始めた。
黒麗の親指がそれを合図に膨れたしこりを微かに揉み始める。
「あはっ!もう堪忍してっ! お願いっ、もっとっ!!」
咥えていた黒麗の舌を糸を引かせながら離すと、お通は泣き声を上げた。
「ここをもっと強くだろう・・? どうしようかねえ・・、亭主はどうしてくれる・・・?」
「ああもう後生だからっ! あううう~っ・・ひと思いに往生させてっ!!」
「ああたまんない・・。あんた今までで一番だよ。いいよ、さあお行き。」
焦点の合わぬ目でそう言うと、黒麗の二本の指がさざ波をうち、親指が弾き立ったしこりを揉み込んでいった。
絡み付いた黒麗の足を振りほどいてお通の裸体が反り上がり、ぶるぶると震えながらうねった。
「あはあっ・・・ああああ~っ!!」
しばし指がガリガリと畳を掻き毟る音を立てたかと思うと、開いたお通の口から裏返った極みの声が上がった。
やがてゆっくりと畳に戻ったお通の身体を、まだ断続的に引きつけが襲い続けていた。
黒麗の腕の中でうっすらと目を開いてお通が呟いた。
「はあ・・、お客様、あたしこんな思いは初めての事ですよう・・・。」
「そうかい・・? あたしも姉さんの様に色気のある交わりは久し振りだよ。」
うっとりとその目を見つめ返しながら、更にお通は囁く。
「でもこのままじゃあ、お客様にあたしが片手落ち・・。どうです? ご座興にあたしが面白い事して差し上げましょうか・・・?」
「うふふ・・・、どんな事だい・・?」
自分の極みをもって取り入ったお通の誘いに、黒麗は目を輝かせながら聞き返した。
「あぐうっ・・・ぐううう・・。」
黒麗はあられもない格好に拘束された身体を震わせると、獣の様な唸りを上げた。
己が右手と右足、左手と左足を帯紐で縛られ、仰向けに両手両足を上げた格好でお通に女の部分を弄られていたのだ。
お通の右手の指は花びらを一枚一枚を撫で廻し、溢れて来る蜜を掬い取ってはその上の敏感な突起に滑らせている。
そうしながら誇らしげに張った乳房には、お通の唇が忙しなく吸い付き廻っているのだった。
「はああ・・、姉さん、なんだか夢を見ているようだよ・・・。苦しくないまま、ああ・・・身体は泣きそうだ・・。」
お通は音を立てて黒麗の乳首を吸い離すと、淫靡な笑みを浮かべて黒麗に問いかける。
「うふふ・・、そろそろ、夢から極楽へ渡りますか・・・?」
「ああ・・、姉さん、お願い・・・はあもうっ・・・渡しておくれ・・。」
夢うつつの黒麗の呟きを聞くと、お通は黒麗の背中を押して畳の上にその身体を起こした。
同じ様に座り込んで黒麗の裸体を後ろから抱きすくめる。
「うっふふふ、すぐ楽にしてあげますよ・・・。」
そう言うとお通は両手を前に廻して、左手で黒麗の左の乳房を揉み上げながら、右手を濡れた花びらに忍び込ませていく。
お通は微かに笑みを浮かべて黒麗の表情を窺うと、右手の指で黒麗の弾き立ったものをクリクリと揉み始めた。
拘束された黒麗の身体にぶるっと震えが走った。
「あっはあああ~・・。」
「どうです・・? まるで自分でやってるみたいでしょう・・・?
でも人の触り方は違うから、余計に効くんですよ・・・。」
この女の言う通りだった。身の内に心地よく溜っていた疼きが急激に込み上げてくるのを黒麗は感じた。
「ああ・・・、いい・・・あああ~っ・・ああっ、もっともっと・・!!」
足の指を曲げ伸ばししながら黒麗が呻きを上げた時、お通の右手の三本の指が濡れた花びらと突起を撫で廻し、尻の間から廻った左手が菊の蕾をいたぶってきた。
「ほうら、もう我慢できないでしょう・・?」
その言葉を聞きながら、黒麗は切ない疼きが身の内に沸き立つの感じる。
「はあう~~・・、あはっ!・・あはあああ~~!!」
声を出すにつれ、泣きたい様な愉悦が急激に黒麗の背筋を突き上げてきた。
戦慄きながら黒麗の身体が強張り始めた時、ぬるぬるっと菊の蕾に小指が滑り込み、思わずせり出た突起をお通の指が忙しなく揉み擦った。
「ああっ、もうだめっ!! あああぐ~~っ!! ああっだめだめっ!!」
両手両足を拘束されたまま、黒麗の身体が激しく痙攣した。
「ああ~っ!! ・・・、あぐうっ~~・・・・!!」
後ろからお通にきつく抱かれながら、黒麗はめくるめく極楽の喜びに浅黒い裸体を硬直させていた。
やがて快感の波が過ぎ去った後、まだ黒麗は荒い息を吐きながらお通に言った。
「はあ・・、姉さんほんとによかったよ・・。名残は惜しいが、うんと駄賃を弾むから紐を解いておくれ。」
お通はあらかた着物を身に纏うと、真顔になってゆっくりと振り返った。
「名残が惜しいのはこちらも同じ。だけどお客さん、そいつはもう出来ないよ。
これだけ言やあ、あんたも分かるだろう。
怖気を振るう様な生半可な相手なら解き放ってやってもいい。だが生憎、あんたは筋金が入ってそうだ。・・・どうだい?」
黒麗は一瞬驚いた表情を、次第に不敵な笑みに変えて口を開く。
「なるほど、やけに堂に入った手管だと思ったらそういう事かい。
ふふ、お見立て通り、あたしゃあ金輪際相手に頭を下げるなんざ出来ない性分だ。やれるもんなら、やってみな。」
黒麗はお通を睨みながら、何故か食い縛った歯の間から鋭い息を吐いた。
「いい度胸だ。さすがに白蝋に名を連ねているだけのことはあるね。」
そう言ってお通が懐刀を取り出したその時、通りに面した窓の外で尋常ならぬ空気のざわめきが起こった。
がたがたと雨戸が音を立て、微かに隙間ができたと思いきや、みるみる押し広げられた雨戸の隙間から黒い塊が飛び込んで来た。
けたたましい羽音をたてながら、幾羽とも知れぬカラスがお通の目や首筋を狙って飛びついてくる。
お通は頭を上げる事も適わず、畳の上を転げ回った。
やっとの思いで荷物を掴むと、身を投げ出す様に二階の窓から外へと飛び出して行く。
「追うんだ!」
カラスに紐を切らせた黒麗は、立ち上がるとまた歯の隙間から鋭い息を吐く。
見る間にカラスの群れはお通を追って宙を飛び出して行った。
「あっははは、何処へ行こうと、こいつらから逃げおおせる事は出来ないよ。」
黒麗は服を身に纏いながらカラスの行方を見つめた。
黒麗はカラスの群れを追いながら、二川の町外れを走っていた。
どうやら敵の逃げ行く先は、森に覆われた小さな山の方角である。
“よくもあたしに一杯食わせたね。この礼はたっぷりさせてもらうよ。”
そう思いつつ走る黒麗は、後ろに迫るもう一つの気配を感じた。
「黒麗! 黒麗!」
振り返った黒麗の目に、暗闇の中を走りくる赤蛇尼の姿が映った。
「戻って来たら、沢山のカラスが飛んで行くのを見てやって来たんです。
夜に飛ぶカラスなど、他にはいませんからね・・。敵ですか・・?」
「うん、初めての相手だけど、年季の入った奴だったよ。」
そう答えながら、再びカラスの行方を見つめた黒麗は目を輝かせた。
「でも、もうそいつの命も尽きかかったようだ。ほら、あれをご覧よ・・。」
赤蛇尼が黒麗の視線の先に見たものは、山の中腹で宙に円を描く様に飛び回るカラスの群れだった。
「どうやら追い詰めたようだ。さあっ、急ごう。」
夜空に暗い影をそびやかすその山に向かって、再び二人は走り始めた。
コメント一覧
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1. ハーレクイン- 2012/05/10 09:09
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練達の三処(みところ)攻め。
たまらず気を遣る黒麗。
しかしお通姐さんも甘いな。
「やあやあ。遠からんものは音にも聞け、近くば寄って目にも見よ。我こそは……」
これは侍の世界。
忍びの世界でいちいち名乗りなど上げとったら、そら逆襲喰らうわな。
ま、と言ってあっさり黒麗をやってしまえばお話が続かんだろうし……。
大丈夫か、お通姐さん。起死回生の一手はあるのか。
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2. Mikiko- 2012/05/10 20:28
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集団になると怖いですが……。
↓一羽だと、あんまり怖がられないことも。
http://www.youtube.com/watch?v=Xyl45CuhSV8
見事な及び腰ですね。
このカラス、いったい何がしたかったんでしょう?
しかし……。
ずっとシカトを続ける猫も、大したもんですね。
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3. ハーレクイン- 2012/05/10 22:00
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カラスは何をしたかったのでしょう。
動物行動学の見地から分析してみましょう。
①猫が腹の下にカラスの餌を隠している。つまり採餌行動。
②以前この猫にどつきまわされた復讐。つまり攻撃行動。
③この猫にラブコールを送っている。つまり求愛行動。
④ただのひつまぶし、あ。いや、暇つぶし。
さあ、四択です。正解者には次の曲のいずれかをフルコーラスで歌い上げる権利を差し上げましょう。
『七つの子』『カラスの赤ちゃん』『夕焼け小焼け』
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4. Mikiko- 2012/05/11 07:56
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四択の外にあり。
このカラスは、仲間と賭けをしてたんです。
猫の尻尾をつつけるかどうかの。
あの場面の上では……。
たくさんのカラスが、地上の攻防を見守ってたはず。
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5. ハーレクイン- 2012/05/11 11:54
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って、そんなのは動物行動学の埒外だな。
さすがカラスくん!











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