2012.2.23(木)
両手両足を四方に縄で引き絞られて、お蝶は大の字に立ったままの姿を悔しげに揺らしていた。
しかし猿轡を噛んだまま、目の前の敵二人を鬼気迫る眼差しで睨みつけている。
「ふっ・・・。」
赤蛇尼はそんな空威張りを鼻で笑うと、お蝶の黒装束を小刀で切り裂いていく。
「まあ・・、思った通り、綺麗な身体だこと・・・。」
輝く様に白く光るお蝶の裸体をまじかに見て、赤蛇尼は溜息交じりに呟いた。
手足を縛った縄の廻りだけ黒い端切れを残して、恥ずかしく広げられた両足の付け根に、もう一か所だけ黒く濡れた様な繊毛が茂っている。
「悔しいけど、いい女だねえ・・・。」
腕組みして見物していた黒麗が口をはさんだ。
「でも手強いほどいい女だよ。あたしは江戸まで行ってくたびれたから、今夜はゆっくり見物させてもらうよ・・・。まあ、せいぜい楽しみな。」
そう言って黒麗は、部屋の隅でごろりと横になった。
裸を晒しながらも気丈にねめつけてくるお蝶の前で、赤蛇尼は余裕の笑みを返しながら口を開く。
「うふふ・・、猿轡は取ってあげますよ。どうせあなたは、舌を噛んだりはしないでしょう。隙あらば寝首をかこう位の事は考えているはず・・。」
悔しいが赤蛇尼の言う通りだった。
命ある間は、伊織あっての自分だと思っている。
赤蛇尼が猿轡を取ると、平然とお蝶は口を開いた。
「ふんっ、そんなにあたしの身体が欲しいのかい? あんたにゃあちょっと勿体ないけど、どっからでも食べてみな。お生憎様だけど、生半可なことじゃあたしは喜びゃしないよ。」
女の精一杯の抵抗である、顎を上げた冷たい軽蔑の眼差しで赤蛇尼を見つめた。
「おっほほほほ・・・、やはり上玉・・。それは楽しみですね・・・。」
赤蛇尼は嬉しそうに笑うと、背中からお蝶の柔らかい身体を抱き締める。
形よく盛り上がった胸の膨らみを、後ろから廻り込んだ赤蛇尼の両手が優しく包み込んだ。
うっとりと肌を合わせながら、お蝶の耳をくすぐる様に赤蛇尼は囁きかける。
「はあ、しっとりとして柔らかい身体・・・。」
背中に柔らかい乳房が押し付けられるのを感じ、首筋に熱い吐息を受けながら、お蝶は冷たい口調で答える。
「ふん、汚らわしい。」
赤蛇尼はそれを聞くと、益々お蝶の耳に唇を擦り付ける様にして囁く。
「うふふ・・、私は気に入った女のためなら、どんな汚らわしい事もするのですよ・・。」
そう言うと、赤い唇と舌をめらめらとお蝶の首筋から背中へと這い降ろしていく。
お蝶の白絹の様な背中の肌に、赤蛇尼の舌が濡れ光った線を描いていった。
“んっ、くっ・・。”
平気な顔でそれを受け入れながらも、お蝶はそのなぞる舌から肌がざわつく様な刺激を覚えて息を詰めた。
“はっ!”
尾骨までじらす様な舌が這い降りた時、つんと張りを持った尻の双丘がいきなり左右に
押し広げられた。
普段は日の目を見ないその部分が外気に晒されたのを感じて、お蝶は思わず息を呑んだ。
数限りない女を苛み、身も世も無くその隠れたものを晒させてきた赤蛇尼の手管は、まさに胴に入っていた。
赤蛇尼は、身よりの無い幼少の砌から仏門を叩いた。
女ばかりの厳しい修行に身を律していくはずが、何故か少女は成長するにつれて微妙に心を歪ませていく。
世俗の内なる煩悩に興味を傾倒させていくうちに、行脚の途中で人の心を操る邪教に出会った。
教祖とは名ばかりの幻術使いに身も心も囚われた後、少女は街道から姿を消した。
今では白蝋に名を連ねて、片手では足りない年月を重ねていたのである。
お蝶の弾む様な尻に頬を擦り付けながら赤蛇尼は言った。
「ふふふ・・、さあ、あなたの様な上玉は、最初に一番汚らわしい所を可愛がってあげましょう・・・。」
赤蛇尼は、上品な顔を嬉々としてお蝶の尻の狭間に押し込んでいった。
“んぐうう・・・。”
声こそ我慢したが、お蝶は眉を寄せ、爪先立って身体を固くした。
見せるのも辛い菊の蕾を、赤蛇尼の舌が優しく強くなぶり廻してくるのである。
汚らわしいどころか、怨敵が愛しくて堪らぬ様に舌と唇が纏わりつき、皺の隅々から暗い内部まで嬲られ続ける。
“くうっ・・!”
尻たぼの間に熱い息がかかり、菊の内外を蠢く舌が暗い疼きを背骨に押し込んで来るのだ。
これは世の睦み事の喜びではない。
まさに魔道を歩む忍びの者が身に付けた、肉欲を掘り起こす為の手管であった。
どうしようもなく身の内に湿った愉悦が沸き起こってくる。
お蝶が気配さえ見せてなるものかと意地を張ると、悲しい事にお尻の肉がぶるぶると震えたりするのだった。
赤蛇尼はそんな反応に片頬を緩めながら、時折手を前に廻してお蝶の繊毛を指先で撫でたり、急に尻の柔らかみに吸い付いたりして、お蝶の身体小さく跳ねさせた。
たっぷりお蝶の菊の蕾を舐め上げた後、赤蛇尼はお蝶の両足を潜って身を起こした。
お蝶の目の前に淫靡な笑みを突き付けながら口を開く。
「うふふ、そんな赤い顔をしてどうしたのです・・? 心配しなくても、あなたの汚い所はちゃんと綺麗にしてあげましたよ・・。さあ、これからが本番・・・。」
自分の十八番である弄り方を逆手に取られて、お蝶は心ならずも微かな不安を覚えてしまう。
そんな動揺を気取られまいと平然と見返したつもりのお蝶であったが、その上気した顔と潤んだ目は、なおさら赤蛇尼の興を増してしまうに過ぎなかった。
赤蛇尼はお蝶の前に身を沈めると、くびれた腰の肌から臍の廻りに唇を這わせながら、両手で両脇腹から背中の肌を擦り廻す。
やがてその両手がずり上がって行き、下から豊かな胸の膨らみを揉み上げ始めた。
揺れる豊かな乳房の先で、見る間に桃色の乳首が頭をもたげていく。
くびれた脇腹の肌を白い歯で甘噛みされ続けると、心とは裏腹にうねるお蝶の身体が縄を揺らしてしまうのであった。
“んっ、くっ・・、うっ!”
必死で声を殺しながら、お蝶の息遣いが次第に荒くなっていく。
「うっ!・・んくっ!」
やおら白い指がもう弾き立った乳首に絡んだ時、お蝶は図らずも裏返った声を上げて身を震わせた。
「おうおう・・、ここが好きなのですね。気付かぬ私が悪うございました。」
赤蛇尼はわざと慈悲深くそう言うと、その身をずり上げて揺れる乳首を口に含んだ。
軽く吸い付けては、淫らな上目使いでお蝶の顔を窺いながら、舌でその弾力をなぶり廻す。
同時に恐れていた赤蛇尼の右手が、お蝶の下腹の茂みに遊び始めた。
ついにお蝶は、見上げる赤蛇尼の視線に耐えきれず、その目を固く閉じた。
固く閉じた睫毛を細かく震わせながら、白い歯で唇を噛んで辱めに耐えている。
赤蛇尼はしこった乳首を音を立てて吸い離すと、お蝶に顔を近づけて囁いた。
「もうここまで親密になりましたのに、互いに口を合わせぬのも寂しいもの・・。」
「だ、誰がお前なんかにっ! 舌を噛むのも汚らわしい!!」
お蝶は思わず目を開くと、顔を背けて吐き捨てた。
「うふふ、そうですか?、身体は喜び始めたというのに・・。それに、私と刺し違えるつもりですか・・? ここには私だけでなく、黒麗もいます。
まだ命があるうちは、あなたには得ではないと思いますが・・。」
肘枕で二人を見ていた黒麗も、我に返った様に上体を起こすと口を開いた。
「赤蛇尼に少しでもおかしな事をしたら、すぐお前をあの世に送ってやるよ。」
赤蛇尼は悔しげに目を伏せたお蝶に、追い打ちをかける様に囁く。
「空意地を張っても身体はこの様に喜んでおるのに、口を吸われるのは嫌ですか?
さあっ、ほら・・・。」
顎を掴んでお蝶を振り向かせると、赤蛇尼は顔を近づけていく。
互いの唇がもう一寸に近づいた時、お蝶は悲しげに眉を寄せて目を閉じた。
途端に赤蛇尼の唇がお蝶の唇に絡み付く。
“ああ・・伊織様、・・ごめんなさい・・。”
お蝶は赤蛇尼に唇を貪られながら、心の中で叫んだ。
「んん~・・、んぐ・・。」
お蝶の唇の味わいに、赤蛇尼は鼻声でうなりを上げた。
夢中で唇を揉み合わせながら、赤蛇尼はお蝶の白い歯を割って舌を差し入れていく。
まろやかな舌を絡め取ると、慰める様に優しく撫でさすってやる。
お蝶は赤蛇尼の舌を噛み切ることも出来ずに、思いもかけず甘い蜜とともに可愛がってくるその舌を、甘んじて受け入れていた。
「んぐうう・・。」
お蝶は赤蛇尼の口の中にくぐもった唸りを上げると、小さく身を震わせた。
茂みの中で遊んでいた赤蛇尼の指が、潤みの中へ沈み込んで来たのである。
そして無念にも、その指を包んだ蜜が溢れて、自分の太腿をゆっくりと伝い落ちていくのが分かった。
赤蛇尼は湿った音と共にゆっくりと唇を離した。
「うふふ、何です・・? もうこんなにはしたない事になっているではありませんか・・。
では、もう要らぬことを考えずとも済むよう、一度楽にしてあげましょう・・。」
そう言うと赤蛇尼は、大きく広げられたお蝶の両足の間に身を沈めた。
赤蛇尼の赤い舌が、お蝶の花びらを微かになぞる。
「んくっ・・・。」
唇を噛んだお蝶の一糸纏わぬ身体に、細かい震えが走る。
しばらくあやす様に濡れたものをなぞり上げたかと思うと、しどけなく開いた赤蛇尼の唇が、お蝶の女のものを覆う様に吸い付いた。
「ぐっ、あっ・・!」
そこから体中を貫く刺激に、お蝶は息をつめて身体をくねらせた。
赤蛇尼はよく動く舌で絶妙に花びらを捌きながら、時折舐め上がってはお蝶の敏感なしこりに吸い付いたりする。
「はっ、・・・うぐっ・・。」
必死で声を殺しながら、身体がくねって四方の縄を揺らし、乳房が上下に弾んでしまうのをどうする事も出来ない。
赤蛇尼はもう息つく暇さえ与えず、綺麗に反り上げた頭を揺らしながらお蝶の股間に吸い付き続けた。
ついにお蝶の裸身に、常軌を逸したわななきが起こり始めた。
「うぐっ!・・・いやっ・・!」
その悲しげな呻きを、赤蛇尼は聞き逃さなかった。
「んむう~、もうはずしそうですね・・。無念ですか・・・? でももう、無駄ですよ・・。」
お蝶のぬめりの中でそう囁くと、赤蛇尼はもうこれ以上もなく弾き立ったものに吸い付いていった。
「はあっ!んんぐっ!」
激しく縄を揺らして反り返ったお蝶の身体が震えた。
同時に赤蛇尼の二本の指が、お蝶の露を滴らせながら蜜壺と菊の蕾にぬめり込んでいく。
手足を封じられたお蝶の身体が激しく痙攣した。
“伊織様っ!!”
心の中でそう叫びながら、口を開けたままお蝶は激しい極みに襲われた。
“・・!・・・・!!”
胴のくびれを捩じって、ひきつけを起こした様に何度かその身体が跳ねた。
しかし信じられぬ気丈さで、お蝶は断末魔を告げる叫びを上げなかった。
やがて、お蝶の極みをゆっくりと見届けた赤蛇尼が口を開いた。
「よく弱音を吐きませんでしたね・・。さすがと褒めてあげましょう・・・。」
そう言って立ち上がると、まだ首を垂れて荒い息を吐くお蝶に続ける。
「ふふ、でも私はまだ満足しておりません・・。今度は嫌でも、あなたは私と喜びを一つにすることになるのです。」
赤蛇尼は黒麗の方を向くと、微笑みながら声をかけた。
「黒麗、申し訳ありませんが、今度は少々手伝ってはもらえませぬか・・・?」
生唾を飲んで見ていた黒麗は、その疲れも忘れた様に目を輝かせて身を起こす。
「う~ん、待ってたよ。で、あたしは何をすればいいんだい・・?」
「どうしても、この女と一緒に奈落に落ちたいのです・・。それには、あなたの助けが・・。」
それを聞いた黒麗は、赤蛇尼に歩み寄ると身に纏った毛皮の服を脱ぎ始めた。
「まあ、うふふ・・・。」
わざと片手で視野を遮るようにして笑う赤蛇尼の横で、黒麗はその伸びやかで引き締まった裸体を露わにした。
「あはは・・、そんないじらしい願いを、断るわけにはいかないねえ・・・。」
お蝶の顎に指を掛けて上向かせると、黒麗は淫靡な流し目を赤蛇尼へ送った。
コメント一覧
-
––––––
1. Mikiko- 2012/02/23 19:52
-
生活を快適にした器具をひとつ、挙げるとしたら……。
わたしは、ウォシュレットを選ぶかも知れません。
最近では、公共施設のトイレなどにも、普通に設置されるようになりました。
ホテルなどでは、設置されてないところは、ほとんど無くなったんじゃないでしょうか。
最近のAVでは、フツーにアナル舐めシーンが見られます。
ウォシュレットの無い時代では、そうとう思い切った行為だったはず。
もし、江戸時代に時間旅行が出来るとしたら……。
携帯用ウォシュレット、持ってくだろうな。
-
––––––
2. ハーレクイン- 2012/02/24 00:04
-
まずは、お蝶さんを後ろ羽交い絞め、うなじから耳舐め。
お蝶さん、気持ちよさそうだなあ。
ついでいきなりの肛門舐め。
悶絶するお蝶さん
お蝶さんのウィークポイントは乳首。
このあたりを見逃さないのはさすがの赤蛇尼。
で、乳首と陰門の同時攻め、と。
で、ここまで盛り上げておいての口吸いか。
そらそだわな、いきなり舌を入れたりしたら食い千切られるぞ、と。
最後は陰門と肛門の同時攻めでいかされたか。
お蝶さん。
うーむ。
で次は二人がかり。
気持ちいいだろうなあ。
それにしても赤蛇尼。
本物の尼さんだったか!