2011.11.10(木)
「ひゃっ! やめてっ!」
乳房に手をあてがわれた感触で、伊織は耐えきれずに目を閉じ、声を上げた。
「ふふ、伊織様恥ずかしゅうござんすか・・? まあ、お肌もすべすべして、まるでつきたてのお餅のよう・・・。」
「くっ! 言うな!! ・・・・・あはっ!!」
叱りつけたと同時に、女の長い指が乳房をやわやわと揉みたて始めて、伊織は短い息を吐いて肩を震わせた。
「あらあ、まだ固いお乳だけど、あたしの指に吸い付いてきますわよ。ええ?、伊織様。」
女は左手で伊織の肩を抱くと、屈辱を煽り立てるように伊織の耳元に囁きかける。
男装で化粧気もない伊織の鼻先に、女のほのかな鬢の香りが漂ってきた。
女の右手は、優しく両の乳房の肌を撫でまわすかと思えば、どちらと言わず微妙にその膨らみを揉みあげたりするのだった。
伊織はなす術も無く、女の手から戦慄くような刺激を与えられると、時折身体が小さく跳ねてしまうのだ。
「いっ、いやらしい。あっ、・・・て、手をどけなさい・・・。」
伊織は身を抗わせながら言った。
「そうはいきませんね。初めての慰みが殿方でなくて申し訳ござんせんが、あたしの手管はそこいらの男なんか・・・・、ほら、こうすると気持ちがようございましょう・・? その証拠に、お乳の先がもうこんなに・・・。」
まだ戯れたことのないその小さめの乳首は、もう桃色を強めて弾き立ち始めて、無念にも女の指にぷるぷるとしこった感触を与えていた。
「くっ・・・。」
指がそのいじらしいものに触れる度に、伊織の身の内を響くような切なさが走る。
「まあ、耳までこんなに赤くしちゃって、可愛らしいこと・・・。」
女はそう言うと、伊織の耳からうなじにかけて、くなくなと熱く赤い舌を這わせた。
「ひゃっ、・・や・・やめてっ!」
首筋をねっとりと女の舌になぶられ、肌の下が泡立つような感触を覚えて、伊織は首を曲げてそれから逃れようとした。
しかし女の唇と舌は、伊織の動きに合わせて喉元をめぐり、逆側の首筋まで這い廻るのである。
そして血が沸き立つて首筋を反らすと、なおさら張り出した乳房をあやすように女の手が纏わりつくのだった。
女は左手で伊織の身体を一層深く抱き込むと、背中から廻した左手の指先で伊織の左の乳首を擦りながら、右手は絹のように滑らかな腰のくびれ辺りの肌を撫でまわしていく。
「はあ・・、ああいや・・。」
伊織は今や顔を上気させ、荒い息遣いと共にその身をくねらせるばかりであった。
女は首筋に這わせた舌を腕の付け根に滑り下し、今度は脇から胸の盛り上がりにかけて吸い付いていく。
「ひっ、・・くうっ・・・。」
やるせなく身体をうねらせた時、女の唇が伊織の右の乳首を含み込んだ。
「はう、・・んくつ・・。」
伊織の肩ががくがくと震えた。
にんまりほくそ笑んだ女の唇の端から、伊織の薄桃色の乳首が赤い舌に転がされるのが見え隠れしている。
「はあっ・・・あくっ・・ああああ・・・。」
女は固い乳首に唇を擦り付けながら言った。
「んむんん・・、伊織様、切のうございましょう・・? 女が喜ぶとはこのことでございますよ・・・。」
「い、いやらしい。あ・・・やめてっ。」
「あら、いやらしい事されてお乳をこんなにしてるのは、どこのどなた様です?」
女はからかうようにそう言うと、白い歯で桃色にしこったものを軽く噛んだ。
「あうっ!」
伊織は乳首から稲妻が走ったようで、首筋を反ってて身体を跳ね上げた。
その様子を嬉しげに見やると、女は身体をずり上げて伊織の耳元に囁いた。
「伊織様・・・、おさしみってご存知・・?」
「・・ふう・・。」
伊織は黙って顔を背けた。
「ねえ、伊織様。 お口を吸わせて・・・?」
女は甘い息を伊織の耳に吹きかけるようにして囁いた。
「ひっ、汚らわしい、いやっ。」
恥ずかしく身体を開いたばかりか、伊織にとって女に口を吸われることなど考えもつかないことだったのだ。
「おほほ、まだそうでしょうねえ・・・。やっぱり小手先だけでなく、女は身体で抱かれないとねえ。 この汚らわしい女に抱かれてあなたがどうなるか・・・、あたしが何もかも分からなくしてさしあげますよ・・・・。」
女はそう言うと、ふと立ち上がって帯を解き始めた。
コメント一覧
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1. ハーレクイン- 2011/11/10 20:43
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半日遅れで掲載の「元禄江戸異聞」三。
「待ちかねたぞ、武蔵っ」、じゃなくて「伊織!」。
そういや、伊織って武蔵の養子の名前なんだよな。宮本伊織。
伊織ちゃん。
>やめてっ
とか
>手をどけなさい
とか
>いや
とか無駄な抵抗をしていたが、だんだん喘ぎ声しか出なくなってってるなあ。
さすがくの一、指テク、口テク(?)は、
>あたしの手管はそこいらの男なんか……
と豪語するだけあるわ。
さあ、伊織ちゃん、いくのは次回か!
ところで“おさしみ”って何ですかあ。
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2. 八十八十郎- 2011/11/11 11:24
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有難うございます。
夜はPCがない場所にいるもので、
ご返事が遅くなりすいませんでした。
“おさしみ”は主に遊郭言葉から波及して、
“くちづけ”“キス”の意味らしいです。
二人で刺身を食べてる様に見えるという、
多少洒落っ気のある言い回しなんでしょう。
これも昔耳に挟んだ記憶を書き込んだので、
慌てて、今検索してご返事している次第です。(笑)
九州地方では“あまくち”などとも言った、
なんて余談の記載がありました。
くのいちが余計な詮議を挟むもので、
伊織が初の極みを経験するのはもう少し先になります。
各章が短めで、特に最後の7章はちょいどんでん返しの
濡れ場無しなので、6章と一緒に掲載をご相談しようか
とも思っています。
後に、この伊織と“くのいち”は、
命をかけて一緒に旅をすることになります。
そしてこの時点では、僕もそれを知りませんでした。
書き込み有難うございました。
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3. ハーレクイン- 2011/11/11 20:56
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いやあ、知りませんでした“おさしみ”。
お手間をお掛けしたようですみません。
>二人で刺身を食べてるように見える
言われてみれば「なるほどー」ですね。
「接吻」「口吸い」くらいしか知りませんでした。
まだまだ修行が足らんなあ。
>のちに、この伊織と“くのいち”は、命を懸けて一緒に旅をする
これはまた、いいですねえ。
どんな展開になるのでしょうか。
いよいよ盛り上がる八十八十郎劇場・元禄版。
楽しみですねえ。
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4. 八十八十郎- 2011/11/12 11:21
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ハーレクインさん。
女性同士の恋愛冒険物語として
少しでも楽しんでいただければと
願うばかりです。
書き込み有難うございました。











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