Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
フェアリーズ・パーティ(Ⅰ)
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「フェアリーズ・パーティ」作:マッチロック


(Ⅰ)



 これは、同性愛に目覚め、育んで行った、女性たちの物語である。
 ただし、ここに登場する氏名、固有名詞、団体、エピソード等は、全て架空である。


--- レイラ・キャンベルの場合 ---



■1.ボーイフレンド

「行ってきます!」
 パンを口に挟んだまま答え、大学生のレイラ・キャンベルは玄関から飛び出した。
 バスは坂道を上り終え始め屋根が見え始めている。走っていけば間に合うはずだ。
「パパに言いつけてやる。レイラが行儀の悪い食べ方をしているって!」
 振り返ってみれば弟のエヴィンが口の周りをジャムだらけにして背後で叫んでいた。
 生意気な弟を懲らしめようと思い、振り替えざまに叫んだ。
「そうしてみなさいよ、どうなるか分かっているわよね! 私の下着でどんな遊びをしたかパパに言いつけてやるから!」
 彼女は両手を腰に当て母親の様に叱った。
 それを聞いたエヴィンは顔色がみるみる変わり泣きべそ顔になっていった。
 それは先月の始めのことで彼女が一番のお気に入りであったブラを乾燥機から持ち出し頭に巻き付け近所の公園で遊んでいたからだ。それだけでも顔から火が噴き出るほど恥かしいのに、よりによって、それを伝えたのは秘かに思いを寄せていたフットボールの花形プレーヤー、オーウェン・マイヤーズであったからだ。
 彼女は彼からそのことを聞かされた時ほどエヴィンをこの世から消えてほしいと願ったほどだ。
 後にエヴィンはTVのSFドラマに触発されての行為であったことが分かったのだが彼女の怒りは収まっていなかった。
 ただ、そのことにより図らずもオーウェンとの距離が急速に縮まったことで一方では皮肉にもエヴィンに感謝もしていた。
「レイラ。ごめんなさい。言わないで!」
 エヴィンが大声で泣き出した。彼女は苦笑した。
「言わないわよ。それにパパは当分帰って来ないから言いつけが出来ないでしょ。
 だから家に入ってなさい・・」
 レイラはエヴィンに言いながら
 (そう、大好きなパパにまだ会うことが出来ない)と自分に言い聞かせた。
「レイラ! 乗らないの! 出ちゃうわよ!」
 同じチアリーダー仲間がバスの窓から身を乗り出し叫んでいる。
 はっとして停留所を見るとバスはすでに到着していて運転手がこぶしを突き上げていた。
 慌ててバスへ走り出し、なんとか昇降口へ辿りついた。
「セーフ! 間に合った」
 それを聞いた運転手は
「どこがだ!」
 と、むっとした表情で言い放った。
 乗客たちはクスクスと笑いをこらえている。
 レイラはばつが悪そうに車内を見わたした。
「ハーイ! レイラ。ここよ!」
 サラ・エバンスが満面の笑みで彼女を座席から手招きしている。
「ごめん・ごめん」
 レイラは急いで彼女が座っている席の横に座り込み、ほっとした。
 ふと前を見るとバックミラー越しに運転手が、まだ睨んでいた。
「あなたのエヴィン、ヤンチャね」
 とサラはクスリと笑い彼女を窓へ促した。
 見てみると家の前でエヴィンは、まだ口の周りをジャムだらけにしたまま、おもいっきり舌を出して彼女に対しあっかんベーをしていたのだ。
 見ているうちに家のドアからママが出てきて彼の襟首を掴むやいなやドア向こうに引きずり込んだ。
「ハッハハハ。やるわね、あなたのママも」
 これには彼女も笑うしかなかった。
 サラといると、どんな辛い時でも不思議に心を落ち着き自分を取り戻してくれる。
 チアリーダークラブに入る前までは、お互いに認識していなかったが練習を重ねるごとに理解し尊敬しあうようになり、なくてはならない親友という存在となっていた。
「ねえ。レイラ。今度のパフォーマンスは考えたの?」
 とサラは上目使いで聞いてきた。
 レイラは、その仕草にドキリとしながらも
「ええ、今度の試合にはぜひとも彼に活躍してもらいたいし勝ってもらわなければいけないから。
 その為に選手たちを奮い立たせる技を考えたわ」
 とちょっぴり頬を赤く染め答えた。
 サラは、その答えを予期はしていたものの、彼女の口からそれを実際に聞いた時には、
 心の奥底で、さみしい気持ちが首をもたげていた。
「そうね。彼にとって今度の試合ほど重要なことはないから。それに・・・レイラ。あなたにとっても重要な試合でしょ」
 そう、サラの言っている通りだと思う。
 レイラ自身も今度の出来栄えによって進路が決まるといって過言ではないからだ。
 そう、彼の後を追うために・・・。
 彼女はあの日を思い出していた。
 二人も参加したテールゲートパーティーの出来事で彼を初めて受け入れた日だった。
 例のエヴィン事件以来、二人の関係は急速に縮まり挨拶はキスをするという間柄になっていたもののそれ以上の関係ではなかった。
 パーティーは溢れるばかりのバーベキューや飲みきれないほどのドリンクそして大音量で流れる音楽で盛り上がっていたがお互いの会話ができない有様だった。
 二人は友人から借りうけていたピックアップトラックでパーティーを抜け出し郊外の町が見える小高い丘の上まで行くことにした。
 目的地へ向かう車中で彼は例のエヴィン事件のことにより、お互いを深い絆へ導いたエヴィンに感謝しつつ彼の行動に笑いをこらえることが出来なかったと告白し、彼女の笑いを誘った。
 それから将来の話に及びお互いの夢を語り合った。
 彼は今後の試合にかける意気込みや試合に来るだろうプロのスカウトたちをうならせる試合展開を行いたいことを述べ、彼女はチアリーダーを、そのまま続け、NFLのプロチアリーダーを目指したいと語った。
 互いに話している間にレイラは彼の後を追っていくのが自分の人生と徐々に思い始めていた。
 満天の星空の下でピックアップトラックの荷台に腰かけている二人がいた。静かな場所でだれ一人もいない。
「きれいな街だわ」
 真下に広がる街明かりを見てレイラはうっとりしながら彼の肩に寄り掛かった。
 そっとオーウェンは左手を彼女の肩に添え言った。
「この場所は僕の一番のお気に入りの場所さ。いつ来ても心が洗われる気がする。僕を生み育ててくれた街。誇りに思うよ」
 と彼はレイラの横顔を見ながら頷いた。
 時より爽やかな夜風が彼女のブロンドの髪を柔らかく、なびかせている。
「実はレイラ。以前から君のことを秘かに思い続けていたよ。君がダンスで躍動する姿を見て僕のガールフレンドになってくれることを常に願ってね。
 その願いが現実となって今、僕の横で君が寄りかかっていてくれている。とても信じられない」
 彼の手は彼女の肩を掴んだ。
「私もあなたのことを思っていたわ」
 言い終える前に彼は彼女の口を自分の口で塞いだ。
 長いキスの後
「フゥ~」
 と彼女は長い吐息をついた。
 彼は両手で彼女を抱き寄せ再び激しいキスをした。
 暖かい彼の舌が彼女の唇を押し開き口の中に分け入った。
 彼の舌と彼女の舌が絡み合っている。
 うっとりする瞬間であった。
 彼は彼女の口から唇を離し耳元へ移動し優しく囁いた。
「レイラ。僕のレイラ。愛している」
「私も愛しているわ」
 彼女は喘ぎ喘ぎ答えた。
 彼の手は彼女のブラウスの裾の中へゆっくり伸び、まさぐり始めた。
 やがてブラジャーの下へ分け入り乳房を揉みだした。
 彼女の乳房は揉むたびに彼の手を弾き返されると思うほど張りがありとても柔らかいものであった。
 彼はこの瞬間をかみ締めていた。
 長年思い続けていた彼女の胸を自分の掌が覆っているからだ。
 指先で彼女の乳首を撫で始めた。
 撫でられるごとに乳首が徐々にせり出し固くなり突き出してきた。
 彼は乳首をつまむと転がし撫で始め再び彼女の口を吸った。
「ハァ~。ハァ~。スッゥー。スッゥー。ハァ~~」
 彼女は胸から全身にしびれに似た感覚が広がり、息がだんだん激しくなってきた。
 彼の手はブラウスの外へ引き出されブラウスの上のボタンから徐々に下へ向かって外し始め、お互いを見つめ合った。
 彼女の瞳は潤んでキラキラと輝いていた。
 外し終えるとブラウスを脱がせ彼の手は彼女の背中に回り込みゆっくりとブラジャーのホックを外した。
 ブラジャーは下に落ち、彼女は咄嗟に無意識で両腕を交差させ胸を隠したが、彼は微笑みながら彼女の両手首をつかみ、ゆっくりと引きはがした。
 見事で均整のとれた、はちきれそうな乳房が目の前に現れた。
「レイラ、綺麗だ」
 彼の言葉を聞き彼女は彼にしがみ付いた。
 彼の口は彼女の口を覆い右手は乳房を添え左手で彼女の背中を支えながら、ゆっくりと荷台に彼女を横たえた。
「ハァー」
 横たわった彼女の口から吐息が漏れた。
 彼は彼女の上になり両手で荷台をつき彼女を見下ろした。
 レイラは彼が星空を背に自分へ微笑みかけている姿にうっとりした。
 再び激しいキスをしてから彼の唇はレイラの唇から喉へそして首筋へ這って行き胸の谷間へ辿り着いた。
「ハァ~」
 両手を彼の頭に廻し強く引き寄せた。
 彼は谷間を強く吸い乳房の裾から頂上へ彼の唇は移動し、ゆっくりと乳輪部分を口に含み吸い始めた。
 それとともに右手は彼女のもう一方の胸を揉み始めた。
「ハァー。オーウェン」
 彼女は胸を突きだした。彼は口に含んだまま舌で乳首の頭や横を撫でたり歯で優しく噛んだりした。
 そのたびに彼女の体はピクリと小さく動き反応していることが分かった。
 彼の右手は乳房から腋、脇腹そしてスカートの上から腰そして腿に沿って移動し、ゆっくりとスカートを手繰り寄せた。
 彼の手は彼女の素肌の膝をやさしく撫で腿の外側を昇りショーツの淵へたどり着き、再び膝への移動を繰り返した。
 彼女は興奮が高まってきた。
 彼は彼女にキスをしながら、腿の内側に沿って太腿のつけ根へ手を這い昇らせ、ゆっくりとショーツの上からプッシーに手を添え、さすり始めた。
「ア~。フゥ~」
 唇の間から彼女の吐息が漏れた。
 やがて彼の手はショーツと素肌の間を分け入りプッシーへ這わせた。
 そのとき彼は気が付いた。
 プッシーの周りがツルツルであることに。
 プッシーは彼女の興奮を物語るようにヒダが広がり、こぼれんばかりに愛液が溢れていた。
 彼の指は愛液がまとわりつき、ヌルっとした感触に彼は興奮を抑えきれなくなった。
「アー。レイラ。なんて可愛いんだ」
 そう言いながら彼は彼女のショーツに手を掛けゆっくりと引き降ろし、そして自分のズボンのファスナーを一気に引き下げた。
 彼のいきり立ったコックはパンツの淵まで、その大きさを浮き出させていた。
 彼は、もどかしそうにパンツを脱ぎ捨て、彼女に覆いかぶさり彼女の瞳を見つめた。
 頬を赤く染めた彼女はゆっくりと頷き、そっとまぶたを閉じ、「フゥ~」と長く吐息をした。
 彼は優しくキスをして右手に握りしめられたコックの先端をプッシーにあてがった。
 彼は少しずつ腰を沈め始めた。
 彼のコックは熱くなったプッシーをとらえトンネル奥深く周りの壁を押し広げながら進んでいった。
 彼女は目を見開いた。
 経験したことのない下腹部の圧迫感で快感とは程遠い感触であったからだ。
「アッ、アウ、オーウ、グッ、ウェン!」
 言葉にならない声で叫んだ。
 彼女はそれから逃れるように運転席の壁へ向かってせり出した。
 彼は右手を彼女の首に廻しやや押さえつけるようにし彼女を押しとどめた。
 彼女の顔が左右に振り始め必死の形相で彼に救いを求めた。
「心配しないで。もうすぐだよ」
 彼は熱いトンネルの先端にコックがたどり着いたことが分かり、ゆっくりと腰を前後に動かし始めた。
「レイラ。レイラ! 大好きだ!」
 腰を突き動かしながら彼女の頬を両手で添えキスをした。
「アゥッ、アゥー、アゥッ」
 彼が腰を動かすたびに彼の口でふさがれている彼女の口の端から叫び声が漏れていた。
 いつしか叫び声が艶やかな声に変わり始めた。
「アッウ~、ア~ン、ン~、アッウ~、ン~、ア~ン」
 始めの内は彼が腰を動かすたびに激痛が走ったが、徐々にプッシーを中心に痺れが広がり始まり体全体を覆い、その痺れがやがて快感に変わっていった。
 彼女は仰け反りはじめた。
 それは彼を一気に興奮の頂点に誘った。
 彼の腰のピストン運動が早くなった。
「ハッ! ハッ! レイラ! ハッ! ハッ! レイラ! レイラ! すぐだ! すぐだ!」
 彼の汗が彼女の胸に滴り落ちる。
 彼女は快感で意識が途切れ
「レイラ!」
 彼の遠吠えに近い叫び声を聞いたとたん
「ア~落ちる~。ウッ。ウッ」
 彼女は体を弓なりになりピクピクと痙攣した。
 彼は勢いよく彼女のプッシーからコックを引出した。
 時同じくしてコックの先から精液が彼女の胸へ勢いよく噴出した。
 彼女は顎を突き出し目は白目になり口からヨダレが滴り落ち意識を失った。
 彼女がしばらくして目覚めると彼は彼女の横で寝息を立てていた。
 微笑みながら彼の寝顔を見てから夜空を見上げた。
 時おり流れ星が流れ、星がキラキラと瞬いていた。
 胸の奥から感動がこみ上げてきて彼女の目のふしから一筋の涙が流れた。
「レイラ。そんなつもりはなかったんだ」
 と、いつの間にか起き上がっていた彼は彼女の顔を心配そうに覗き込んでいた。
 彼女はかぶりを振りながら
「ううん。うれしいから自然と涙が出ちゃった」
 と、ニコリと笑顔で答えた。
 彼はゆっくりと彼女にキスをして優しく彼女の髪を撫でた。
「レイラ。ねえレイラってば、聞いているの?」
 ハッとすると目の間にサラの心配そうな顔が覗き込んでいた。
「聞いていたわよ。ちゃんとね」
 嘘だった。聞いてはいなかった。
「それからレイラ。おなかでも痛いの? 顔が赤らんでいるけど大丈夫?」
 気が付くと彼女の両手は下腹部を押し当てていた。
 慌てて離し
「ちょっとトイレに行きたくなったから」
 とまた嘘をついた。
 実のところ彼女の秘部は愛液で溢れていたからだ。
 そんなことは口が裂けてもサラには言えないことであった。
 そうするうちにバスは学校近くの停留所に到着した。

■2.試合
 彼の計算通りの試合運びとなった。圧倒的な点差でオーウェンのチームはリードしていた。
 ハーフタイムショーでレイラたちチアリーダーの躍動感あふれる振り付けやパフオーマンスそして彼女たちの健康的な笑顔が会場を沸かせた。
 彼女たちの動きをオーウェンのチームメイトたちが汗を拭きながら目で追って話していた。
 特に中心にいるレイラを始め、脇を固めるサラや目ざといグラマーな子を話のタネにしていた。
「おい。オーウェン。あの中心いる女性はお前の彼女か? すごいな。イイ女だ。うらやましいよ」
 とトムが彼を小突いた。
「そうだよ。みんながうらやましがっているぞ。
 あんなイイ女に出くわすのは、これから何年先か分からないほどだ」
 と腕を組んでデビットが真剣な面持ちで頷いた。
 そんな彼のヘルメットをおもいっきりたたきながら、「お前こそ、褐色の肌を持つラテン娘と毎夜、しけ込んでいるという噂じゃないか」と、笑いながらロドリゲスがニヤリとした。選手たちはそんな話で後半戦の為に緊張を解きほぐす役割を担っていた。
 だが、ただ一人のチームメイトは、そうではなかった。
 オーウェンの女房役、クォーターバックのサミュエル・ターナーであった。
 彼はオーウェンが女にうつつを抜かしているのが我慢ならない様子であった。
 オーウェンがレイラを目で追っているのを見ただけで苦々しく思っていた。
 これから大事な試合が続くというのに彼はどうかしているとさえ思った。
 そんな不機嫌な様子を見たチームメイトが
「おい! サミー。そんな顔をするなって。あこがれの彼女を彼に取られたからって、そんなにむくれるな」
 と彼をちょっと小突いた。
 サミーはいきなり、その選手のむなぐらをつかみ突き飛ばした。
 突き飛ばされた選手は唖然としたが、やおら立ち上がるとサミーに向かっていき胸をつかみパンチを浴びせようとしたが、周りの選手たちが間に入って二人を引き裂いた。
「おい! サミー! 俺に何をする! クソッタレメ! ちょっとしたジョークじゃないか! あんな女ぐらいだったらいつでも履き捨てるほど、お前に集まってくるだろうよ」
 と捨てゼリフを言った。
 サミーは、それを聞き止め踵を返すと、無言で彼に詰め寄った。
 周りの選手はハッとして彼らに近づいたがサミーは彼らをにらんで、そばにあったクーラーバックを思い切って蹴とばした。
 そして静かにロッカー室への通り道に消えた。
 周りの選手たちはそう依然としたが、その成り行きをオーウェンは複雑な心境で黙って見ていた。
 後半戦は。先ほどの一件で少なからず影響を与え、徐々に相手方が追い上げ、数点差に詰め寄り、もう一歩で相手チームが勝利する間際まで行ったがタイムアウトでかろうじて勝利した。
 会場にいた観客は彼らの不甲斐無い後半戦の戦いを歓喜の声でなくブーイングの声で選手たちをヤジながら彼らの後姿を見送った。
 彼らは重い足取りで控室へ向かった。
 待ち構えていた監督は彼らの想像通りに怒鳴りまくっていた。
 ミーティングが終わり、それぞれ無言のままロッカー室で着替え出口に向かった。
 出口で彼ら選手たちは家族や恋人が待っていた。
 オーウェンは下を向きながら出口を出たのだがそこで彼は柔らかい物に付き当たった。
 レイラの胸だった。
 彼をにらんでいたがやがて笑顔を見せ、
「内容はともかく試合には勝ったわね。私から、あなたの家でご褒美のプレゼントを差し上げるわ」
 ウインクをして彼の頬にキスをした。
 彼ら二人は彼の車に乗り彼のアパートへ向かった。
 その様子を一人の選手が無言で見送っていた。彼らを見送るその目は嫉妬心で燃え上がっていた。それは他ならぬサミュエル・ターナーだった。
 その彼によってレイラ・キャンベルの運命は思いもよらない方向へ導かれるとは、この時には知る由もなかった。
【八十八十郎劇場】初孫(上)目次フェアリーズ・パーティ(Ⅱ)




コメント一覧
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    • ––––––
      1. Mikiko
    • 2013/01/19 17:07
    •  突然ですが!
       本日より、毎週土曜日の夕方、マッチロックさんの作品を掲載させていただくことになりました。
       パチパチパチパチ。
       最近、マッチロックさんの天然コメントが読めないと、お嘆きの亀形、否、貴兄!
       マッチロックさんは、着々と執筆に励んでいらっしゃったんですねー。
       八十八十郎さんの時代劇、ハーレクインさんの舞台劇に続き……。
       なんと!
       外国劇の登場です。
       斬新ですねー。
       内容もまた、いろんな意味で強烈です。
       みなさん!
       わたしと一緒に、『マッチロック・ショー』に酔いしれまショー。

    • ––––––
      2. ハーレクイン
    • 2013/01/19 20:21
    • マッチロックさん!
      執筆に行き詰って、トンズラこいたかと思っていました。
      (トンズラ;大阪語「逃亡、逃走」。こいた、こく;同「やった、やる、やらかす」)。
      マッチロック・ショーの華々しい怪演、おっと開演、いや、開宴のほうがいいか。ショーだもんな。
      誠におめでとうございます!!
      しかも、初手からぶち上げてくれましたなあ、超特大打ち上げ大花火。長岡まつりの正三尺玉も裸足で逃げ出しそうだわ。
      マッチだけに花火ってかい!
       (おっさん酔うとるやろ。何をおっしゃる素面でおま)
      まず何と、いきなり、無慮20枚にも及ぼうかという大作。しかもこれが大長編になりそうな予感も。
      次いで、Mikiko’s Room開闢以来、初めてのNL小説(でいいのか?)。生のちんちんがまんこに挿入される場面は初めてであろう。
      どうだ、まいったか、って、よく管理人さんが掲載承諾したなあ。
      さらに、舞台はヤンキーのど本場、USAはカリフォルニア(かどうかはわからんぞ)、つまり本格的洋ピンだ(ピンはおかしいぞ)。
      しかもしかも、会話の調子が見事にヤンキーではないか。いったいどこでこんな技を……。うーむ、あなどれぬ、マッチロックはん。
      今後も頑張って下さい、マッチロックさん。
      これはわたしもボケッとしとれんなあ。
      『センセイのリュック』。気合を入れ直さねば。
       (よそ様へのコメで番宣するのはよせ!)
      しかし、「ブラを頭に巻き付けて遊ぶ」、なんてSFドラマがあるとは知りませんでした。

    • ––––––
      3. マッチロック
    • 2013/01/19 21:51
    • Mikikoさん
      こんばんは
      覗いて見ればオー・マイ・ガー!
      な、なんと『マッチロック・ショー』という表題には
      腰を抜かしました(実際、昨夜ギックリ腰を起こしましたが・・)
      それはともかく、貴重なコーナーの一角に作品(?)を差し入れて頂きありがとうございます。

    • ––––––
      4. Mikiko
    • 2013/01/19 22:18
    •  翻訳調という設定で、生きてると思います。
       じーっつに、味わい深い作品です。
       こんなものを書けるのは、マッチロックさんを置いては考えられません。
       『マッチロック・ショー』という表題を付けさせてもらった所以です。

    • ––––––
      5. マッチロック
    • 2013/01/19 22:23
    • ハーレクインさん
      お久しぶりです。
      応援ありがとうございます。
      ”トンズラこく”はストレートで意味は分かりますよ(^_^)v
      ただ、この先のことを考えると本当にトンズラこいてしまうかも。
      あまり期待しないで広い心で読んでやってください(時間の余裕があれば)
      今から言って置きますが、この先読まれるに従って思考
      回路がズタズタになるほどぶっ飛びますので御理解のほどを・・・どちらかというと、この小説もどきは怖いもの見たさで読んでいただければ幸いです。
      ご指摘の「ブラを頭に巻き付けて遊ぶ」はアメリカSFドラマで目玉が飛び出た宇宙人が出ていたのを思い出して書いたものですが、やっぱり変でしたね。
      やっぱり「タイムボカン」と書けばよかったかな?
      鉄平が被っていたメットの頂部はどう見てもブラにしか見えないから、それにすれば良かったかも。
      永らく天然コメントをしていなかったのはMikikoさんに勧められシコシコと腰を動かし・・・もとい!指を動かし作品(?)を書いておりましたので参上いたしませんでした。
      これからは天然コメントをしていきたいと思います。

    • ––––––
      6. ハーレクイン
    • 2013/01/19 22:40
    • 「タイムボカン」では、弟のエヴィンの悪さに繋がらないのではないですかあ。それとも、海外でも放映されたのかなあ。
      >思考回路がズタズタになるほどぶっ飛びます
      >怖いもの見たさ
      いやあ、楽しみですねえ。
      マッチロックさんもヒキが上手い。
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