2009.10.3(土)
これは、第288回から第291回までのコメント欄で連載した、「『重い球』『軽い球』(Ⅰ~Ⅲ」)」および「究極の魔球」を、『Mikikoのひとりごと』として、1本にまとめたものです。
今年の夏は、すっかり日本文理で盛り上がりましたが……。
残念ながら、新チームの日本文理は、秋季大会の県予選で負けちゃいました。
なので、来春の選抜出場は無し。
これまで、わたしがスポーツ見るのは……。
サッカーのワールドカップくらいだったけど。
この夏は、久しぶりに野球というスポーツを再認識しました。
文理の試合は……。
怖くて生で見れませんでしたけど……。
スポーツニュースでは、見ました。
ひさびさに、人が野球をやってる姿を、じっくりと見たわけです。
で、思い出したことがあったんです。
東京にいたころのこと。
上京してすぐに、料理の才能が皆無であることが判明したので……(言語道断にマズい)。
以来、ほとんど外食。
近所のラーメン屋さんによく行きました。
チェーン店じゃなくて、夫婦2人でやってるお店です。
カウンターしか無い、小さなお店。
「白湯ラーメン」が美味しかった。

店には、漫画本がたくさん置いてありました。
といっても、新刊の漫画雑誌なんかはありません。
油にまみれて波打ったような、古い単行本ばっかり。
巻もきっちり揃ってなくて、櫛の歯みたいに飛び飛び。
でも、そいつを読みながらラーメンを食べるのが、処女のささやかな楽しみでした。
少女漫画はまったくありませんでしたね。
「ゴルゴ13」とかが多かった。

その中に、野球漫画も何冊かありました。
ぜんぜん野球には興味無かったんですが……。
ほかの漫画は全部読んじゃってたし……。
新刊が補充されるような店ではなかったので……。
野球漫画も読みました。
題名は忘れちゃいましたけどね。
覚えてる場面があるんです。
ピッチャーが2人いて……。
その比較が語られてました。
1人のピッチャー(主人公)の投げるボールは、軽くて……。
もう1人のピッチャー(ライバル)のボールは、重いというお話。
その漫画の論旨では……。
主人公は華奢な体型で、ボールに体重が乗らないため……。
ボールが軽い。
対するライバルは、ゴリラのような体型で、ボールに体重を乗せて投げるので……。
ボールが重い。
ほとんど野球を知らないわたしでしたが……。
「そんなアホな……」と思いました。
誰が投げたって、ボールの質量が変わるわけありません。
もちろんそのときは、読み飛ばしたきり忘れてしまいましたが……。
この夏、野球を身近に感じたおり、あのラーメン屋の漫画を思い出したんです。
確かに昔、父に付き合ってナイターを見てたとき……。

解説の人が……。
「このピッチャーは、球が軽い」とか言ってたような……。
ほんとに、「球が軽い」とか「球が重い」なんてこと、あるんでしょうかね?
興味が起こると、俄然執着して調べ出すのがわたしです。
で、その調査結果をここで発表いたします(全部受け売りです)。
「球が軽い」とか「球が重い」という現象は……。
ある!
確かにあるんです。
でも決して、体重を乗せて投げたから重い、なんていう非科学的なものではありませんよ。
さて、それにはどんな原因があるのでしょう?
ここで、あの野球漫画の2人に、再登場していただくことにしましょう。
主人公と、ライバル。
2人の投げるボールの速度は、同じだったとします。
それを、同じバッターが同じバットで打った。
バットスピードも、同じだと仮定します。
共に、バットのスイートスポットに当たりました。
主人公の投げたボールは、快音と共に舞い上がり、軽々とフェンスを越えていきました。
ところが、ライバルの打球は……。
フェンス際で失速。
外野手のグラブに、すっぽりと収まってしまいました。
なぜこんなことになるんでしょう?
ボールのスピードは、同じなんですよ。
やっぱり、主人公のボールは軽くて、ライバルのボールは重かったから?
いえいえ。
これすなわち、ボールの回転数の違いから起こるんです。
主人公のボールは、回転数が多かった。
バックスピンがかかってます。
対するライバルは、少ない。
スピードが同じでも、回転数が多い方が、とうぜん運動エネルギーが大きくなります。
で、同じ力で打ち返した場合……。
反発力は、運動エネルギーに比例します。
なので、主人公のボールは良く飛び……。
ライバルのボールは飛ばない。
これが、打球に差が出るひとつの理由。
でも、このくらいの運動エネルギーの違いは……。
飛距離に明確な差を生じさせるほどのものではない。
という実験結果もあるようです。
飛距離に差を生じさせるのは……。
やっぱり、ボールの回転数。
と言っても、打球の回転数なんです。
ホームランになるような角度で打球を打つためには……。
ボールの下側を叩く必要があります。
で、強いバックスピンのかかったボールの下半分を叩くと……。
逆向きの回転が、強くかかるんです。
飛んでいくボールは、進行方向からの空気抵抗を受けます。
バックスピンがかかってますから……。
ボールの上半分には、後ろ向きのスピンがかかってる。
で、正面からの空気抵抗は、バックスピンの気流に沿って、ボールの表面を滑るように流れます。
逆に下半分は……。
下から巻き上げられる気流と、正面からの空気抵抗がぶつかることになります。
で、どうなるかと言うと……。
ボールの上の気圧が低くなり……。
ボールの下の気圧が高くなる。
すると、気圧の高い方から低い方へと、ボールを動かす力が生じるわけです。
ボールを、下から上へ押し上げる力。
これすなわち、揚力です。
この揚力が生じることにより、強いバックスピンのかかった打球は遠くへ飛ぶわけです。
つまり!
ピッチャーの投げたボールに強いバックスピンがかかってると……。
それを打ち返したとき、逆向きのバックスピンが強くかかるんです。
作用反作用の法則ですね。
ボールに回転をかけて床に落とすと、逆回転して戻ってきます。
強い回転を付けるほど、強い回転で戻ってくる。
つまり、ピッチャーの投げたボールの回転数が多いほど、強い逆回転の打球になるわけ。
だから、打球が良く飛ぶ。
「球が軽い」「球が重い」ってのは……。
同じ力で打ち返しても……。
飛距離に違いが出ることを、体感的に表現した言葉だと思います。
遠くに飛ぶのは、「球が軽い」から。
飛ばないのは、「球が重い」から、ってね。
ではなぜ、ピッチャーの投げるボールに、回転数の違いが生じるのでしょう?
もちろん、投げ方もあるでしょうが……。
ほとんどが、手の大きさ、指の長さの違いによるようです。
すなわち。
主人公は手が小さく、指も短いんですね。
なので、指先で切るようにボールをリリースする。
ボールには、強い上向き回転がかかります。
対するライバルは……。
手が大きく、指も長いんです。
とうぜん、指の腹で押し出すようなリリースになります。
ボールには、あまり回転がかかりません。
この違いによって、2人の投げたボールの回転数に、大きな差が出たわけです。
ならば。
回転数の多いボールは、不利なばっかりかというと。
そうでも無いみたいです。
強い上向き回転がかかっているため……。
揚力が生じてます。
バッターの近くに行っても失速しません。
いわゆる、手元で伸びるというボールになるわけですね。
朝のニュースで、大リーグの速報をやってますが……。
松坂投手が三振を取ったときなんか……。
バッターは、ボールの下を振ってますよね。
あれは、バッターが思い描いた軌道より、ボールが上を通過してる証拠だと思います。
バッターの思い描く軌道と、ボールの軌道が乖離するという意味から言うと……。
強烈なバックスピンのかかった直球は……。
一種の変化球と言えるかも知れません。
つまり、バックスピンの強くかかったボールは、バットに当てるのが難しいんです。
そのかわり、当たると良く飛ぶ。
松坂投手がヒットを打たれるシーンはあんまり見ないけど……。
ホームランを打たれるシーンはけっこう見ます。
回転数の多いボールを投げる投手の宿命でしょうね。
松坂投手は、指が短いんじゃないでしょうか?
つまり、回転数の多いボールは、当てにくいけど……。
当たれば良く飛ぶ。
逆に、回転数の少ないボールは、当てるのは比較的たやすい。
でも、当たっても飛ばない。
三振をバッタバッタと取ってたピッチャーが……。
1球の失投で、ホームランを打たれて負けるってこともあります。
でも、球の重いピッチャーも……。
当てることは難しくないんだから……。
次々と守備の間を抜かれてノックアウトってこともある。
どっちが有利ってことは無いんじゃないでしょうか。
強いて言えば、球場の広さでしょうかね。
狭い球場なら、球の重いピッチャーが有利かも。
で、結論。
「球が軽い」とか「球が重い」とかいう現象は、確かにある!
それはつまり、投げたボールの回転数に関係してる。
そしてボールの回転数は、ピッチャーの手の大きさ、指の長さから来る。
身体の大きいピッチャーは、手が大きく、指も長いことが多いので……。
ボールの回転数が少なくなりやすい。
したがって、「重い球」になりやすい。
そのため、身体の大きい人ほど「重い球」を投げる、ように思える。
よって、体重を乗せて投げると球が重くなる、などという珍説が生じたのではないでしょうか?
以上、何の責任感もなく、コメント3回分も書きました。
ぜんぜん違う!
ってとこがあったら、ぜひ教えてね。
さて、思いもかけず……。
野球ネタで3回分ものコメントが書けて、上機嫌のMikikoであります。
苦しまぎれではありましたが……。
興味の無いことでも無理矢理ネタにするといういうワザを、習得できたのかも知れません。
ひょっとしてわたし、ライターの素質があるんじゃ……。
しかし、ネットってのは便利ですよね。
足を棒にして取材しなくても……。
パソコン前に座ってるだけで、そこそこの分量のネタを集められるんですから。
で、前回までの「重い球」「軽い球」の取材(?)過程で……。
ある「魔球」の存在が語られてることを知りました。
なので、悪のりついでに、今回はこの「魔球」について考察してみたいと思います。
前回のコメントで、こんな記述があったことを思い出してください。
『バッターの思い描く軌道と、ボールの軌道が乖離するという意味から言うと……。
強烈なバックスピンのかかった直球は……。
一種の変化球と言えるかも知れません。』
バッターがボールの下を振ってしまうような、伸びのある直球のことですね。
と言ってもボールは、スローモーションなんかで見れば……。
やはり、上から下に落ちてるんだと思います。
でも、バッターの予測より、その落ちが少ないため……。
ボールの下を振ってしまう。
しかし……。
この直球が、さらに進化したらどうでしょう。
そのときこそ!
伸びのある直球は、究極の魔球へと姿を変えるのです。
その魔球は、こんな名前で呼ばれてました。
★ライザーボール★
すなわち、重力に打ち勝って、下から上へと変化するボールです。
そんなの理論的に不可能、なんてバカなこと言う人はいませんよね?
重力以上の揚力が働けば、ボールは浮き上がるんです。
飛行機だって、揚力で空を飛ぶんですから。
この「ライザーボール」、みなさんも実際に見てると思いますよ。
もちろん、野球ではありませんけど。
ゴルフです。
わたしは、ゴルフはしませんが……。
テレビ中継は、よく見ます。
女子ゴルフだけですが。
全美貞、可愛いよねぇ。
おっと……。
話が、またヘンな方向に行きそうになりました。
わたしが言いたいのは、ゴルフのドライバーショットです。
ドライバーから打ち出されたボールの軌道は、明らかに上向きに変化してます。
ゴルフボールは小さい上に……。
ディンプルがあるため、気流を巻きこみやすい。
それを、でっかいクラブを振り回してぶっ叩くわけですから……。
あんな打球の軌道が生じるわけです。
でもこれで、理論的に不可能じゃないっとことは、おわかりでしょう?
しかしながら……。
ゴルフボールよりずっとでっかい、つるつるの硬球を……。
人間が手で投げて……。
重力に勝る揚力を産むってのは、はなはだ困難です。
なので、「究極の魔球」なわけですが……。
いったい、どんな人間なら、「ライザーボール」が投げられるんでしょうね?
阪神の藤川投手のストレートは、それに近いと言われてます。

でも、こんなスマートな選手じゃ、本物の「ライザーボール」は投げられないでしょう。
「ライザーボール」を投げれるとしたら……。
身長が2メートル50センチくらいあって……。
ゴリラみたいな体型で……。
オランウータンみたいに手が長く……。
しかも、指が短い。
指が長いと、上向き回転をかけづらいですからね。
でも、これって……。
「人類」じゃないよね。
スカウト先を宇宙に求めなきゃ、ムリかも……。
今年の夏は、すっかり日本文理で盛り上がりましたが……。
残念ながら、新チームの日本文理は、秋季大会の県予選で負けちゃいました。
なので、来春の選抜出場は無し。
これまで、わたしがスポーツ見るのは……。
サッカーのワールドカップくらいだったけど。
この夏は、久しぶりに野球というスポーツを再認識しました。
文理の試合は……。
怖くて生で見れませんでしたけど……。
スポーツニュースでは、見ました。
ひさびさに、人が野球をやってる姿を、じっくりと見たわけです。
で、思い出したことがあったんです。
東京にいたころのこと。
上京してすぐに、料理の才能が皆無であることが判明したので……(言語道断にマズい)。
以来、ほとんど外食。
近所のラーメン屋さんによく行きました。
チェーン店じゃなくて、夫婦2人でやってるお店です。
カウンターしか無い、小さなお店。
「白湯ラーメン」が美味しかった。

店には、漫画本がたくさん置いてありました。
といっても、新刊の漫画雑誌なんかはありません。
油にまみれて波打ったような、古い単行本ばっかり。
巻もきっちり揃ってなくて、櫛の歯みたいに飛び飛び。
でも、そいつを読みながらラーメンを食べるのが、処女のささやかな楽しみでした。
少女漫画はまったくありませんでしたね。
「ゴルゴ13」とかが多かった。

その中に、野球漫画も何冊かありました。
ぜんぜん野球には興味無かったんですが……。
ほかの漫画は全部読んじゃってたし……。
新刊が補充されるような店ではなかったので……。
野球漫画も読みました。
題名は忘れちゃいましたけどね。
覚えてる場面があるんです。
ピッチャーが2人いて……。
その比較が語られてました。
1人のピッチャー(主人公)の投げるボールは、軽くて……。
もう1人のピッチャー(ライバル)のボールは、重いというお話。
その漫画の論旨では……。
主人公は華奢な体型で、ボールに体重が乗らないため……。
ボールが軽い。
対するライバルは、ゴリラのような体型で、ボールに体重を乗せて投げるので……。
ボールが重い。
ほとんど野球を知らないわたしでしたが……。
「そんなアホな……」と思いました。
誰が投げたって、ボールの質量が変わるわけありません。
もちろんそのときは、読み飛ばしたきり忘れてしまいましたが……。
この夏、野球を身近に感じたおり、あのラーメン屋の漫画を思い出したんです。
確かに昔、父に付き合ってナイターを見てたとき……。

解説の人が……。
「このピッチャーは、球が軽い」とか言ってたような……。
ほんとに、「球が軽い」とか「球が重い」なんてこと、あるんでしょうかね?
興味が起こると、俄然執着して調べ出すのがわたしです。
で、その調査結果をここで発表いたします(全部受け売りです)。
「球が軽い」とか「球が重い」という現象は……。
ある!
確かにあるんです。
でも決して、体重を乗せて投げたから重い、なんていう非科学的なものではありませんよ。
さて、それにはどんな原因があるのでしょう?
ここで、あの野球漫画の2人に、再登場していただくことにしましょう。
主人公と、ライバル。
2人の投げるボールの速度は、同じだったとします。
それを、同じバッターが同じバットで打った。
バットスピードも、同じだと仮定します。
共に、バットのスイートスポットに当たりました。
主人公の投げたボールは、快音と共に舞い上がり、軽々とフェンスを越えていきました。
ところが、ライバルの打球は……。
フェンス際で失速。
外野手のグラブに、すっぽりと収まってしまいました。
なぜこんなことになるんでしょう?
ボールのスピードは、同じなんですよ。
やっぱり、主人公のボールは軽くて、ライバルのボールは重かったから?
いえいえ。
これすなわち、ボールの回転数の違いから起こるんです。
主人公のボールは、回転数が多かった。
バックスピンがかかってます。
対するライバルは、少ない。
スピードが同じでも、回転数が多い方が、とうぜん運動エネルギーが大きくなります。
で、同じ力で打ち返した場合……。
反発力は、運動エネルギーに比例します。
なので、主人公のボールは良く飛び……。
ライバルのボールは飛ばない。
これが、打球に差が出るひとつの理由。
でも、このくらいの運動エネルギーの違いは……。
飛距離に明確な差を生じさせるほどのものではない。
という実験結果もあるようです。
飛距離に差を生じさせるのは……。
やっぱり、ボールの回転数。
と言っても、打球の回転数なんです。
ホームランになるような角度で打球を打つためには……。
ボールの下側を叩く必要があります。
で、強いバックスピンのかかったボールの下半分を叩くと……。
逆向きの回転が、強くかかるんです。
飛んでいくボールは、進行方向からの空気抵抗を受けます。
バックスピンがかかってますから……。
ボールの上半分には、後ろ向きのスピンがかかってる。
で、正面からの空気抵抗は、バックスピンの気流に沿って、ボールの表面を滑るように流れます。
逆に下半分は……。
下から巻き上げられる気流と、正面からの空気抵抗がぶつかることになります。
で、どうなるかと言うと……。
ボールの上の気圧が低くなり……。
ボールの下の気圧が高くなる。
すると、気圧の高い方から低い方へと、ボールを動かす力が生じるわけです。
ボールを、下から上へ押し上げる力。
これすなわち、揚力です。
この揚力が生じることにより、強いバックスピンのかかった打球は遠くへ飛ぶわけです。
つまり!
ピッチャーの投げたボールに強いバックスピンがかかってると……。
それを打ち返したとき、逆向きのバックスピンが強くかかるんです。
作用反作用の法則ですね。
ボールに回転をかけて床に落とすと、逆回転して戻ってきます。
強い回転を付けるほど、強い回転で戻ってくる。
つまり、ピッチャーの投げたボールの回転数が多いほど、強い逆回転の打球になるわけ。
だから、打球が良く飛ぶ。
「球が軽い」「球が重い」ってのは……。
同じ力で打ち返しても……。
飛距離に違いが出ることを、体感的に表現した言葉だと思います。
遠くに飛ぶのは、「球が軽い」から。
飛ばないのは、「球が重い」から、ってね。
ではなぜ、ピッチャーの投げるボールに、回転数の違いが生じるのでしょう?
もちろん、投げ方もあるでしょうが……。
ほとんどが、手の大きさ、指の長さの違いによるようです。
すなわち。
主人公は手が小さく、指も短いんですね。
なので、指先で切るようにボールをリリースする。
ボールには、強い上向き回転がかかります。
対するライバルは……。
手が大きく、指も長いんです。
とうぜん、指の腹で押し出すようなリリースになります。
ボールには、あまり回転がかかりません。
この違いによって、2人の投げたボールの回転数に、大きな差が出たわけです。
ならば。
回転数の多いボールは、不利なばっかりかというと。
そうでも無いみたいです。
強い上向き回転がかかっているため……。
揚力が生じてます。
バッターの近くに行っても失速しません。
いわゆる、手元で伸びるというボールになるわけですね。
朝のニュースで、大リーグの速報をやってますが……。
松坂投手が三振を取ったときなんか……。
バッターは、ボールの下を振ってますよね。
あれは、バッターが思い描いた軌道より、ボールが上を通過してる証拠だと思います。
バッターの思い描く軌道と、ボールの軌道が乖離するという意味から言うと……。
強烈なバックスピンのかかった直球は……。
一種の変化球と言えるかも知れません。
つまり、バックスピンの強くかかったボールは、バットに当てるのが難しいんです。
そのかわり、当たると良く飛ぶ。
松坂投手がヒットを打たれるシーンはあんまり見ないけど……。
ホームランを打たれるシーンはけっこう見ます。
回転数の多いボールを投げる投手の宿命でしょうね。
松坂投手は、指が短いんじゃないでしょうか?
つまり、回転数の多いボールは、当てにくいけど……。
当たれば良く飛ぶ。
逆に、回転数の少ないボールは、当てるのは比較的たやすい。
でも、当たっても飛ばない。
三振をバッタバッタと取ってたピッチャーが……。
1球の失投で、ホームランを打たれて負けるってこともあります。
でも、球の重いピッチャーも……。
当てることは難しくないんだから……。
次々と守備の間を抜かれてノックアウトってこともある。
どっちが有利ってことは無いんじゃないでしょうか。
強いて言えば、球場の広さでしょうかね。
狭い球場なら、球の重いピッチャーが有利かも。
で、結論。
「球が軽い」とか「球が重い」とかいう現象は、確かにある!
それはつまり、投げたボールの回転数に関係してる。
そしてボールの回転数は、ピッチャーの手の大きさ、指の長さから来る。
身体の大きいピッチャーは、手が大きく、指も長いことが多いので……。
ボールの回転数が少なくなりやすい。
したがって、「重い球」になりやすい。
そのため、身体の大きい人ほど「重い球」を投げる、ように思える。
よって、体重を乗せて投げると球が重くなる、などという珍説が生じたのではないでしょうか?
以上、何の責任感もなく、コメント3回分も書きました。
ぜんぜん違う!
ってとこがあったら、ぜひ教えてね。
さて、思いもかけず……。
野球ネタで3回分ものコメントが書けて、上機嫌のMikikoであります。
苦しまぎれではありましたが……。
興味の無いことでも無理矢理ネタにするといういうワザを、習得できたのかも知れません。
ひょっとしてわたし、ライターの素質があるんじゃ……。
しかし、ネットってのは便利ですよね。
足を棒にして取材しなくても……。
パソコン前に座ってるだけで、そこそこの分量のネタを集められるんですから。
で、前回までの「重い球」「軽い球」の取材(?)過程で……。
ある「魔球」の存在が語られてることを知りました。
なので、悪のりついでに、今回はこの「魔球」について考察してみたいと思います。
前回のコメントで、こんな記述があったことを思い出してください。
『バッターの思い描く軌道と、ボールの軌道が乖離するという意味から言うと……。
強烈なバックスピンのかかった直球は……。
一種の変化球と言えるかも知れません。』
バッターがボールの下を振ってしまうような、伸びのある直球のことですね。
と言ってもボールは、スローモーションなんかで見れば……。
やはり、上から下に落ちてるんだと思います。
でも、バッターの予測より、その落ちが少ないため……。
ボールの下を振ってしまう。
しかし……。
この直球が、さらに進化したらどうでしょう。
そのときこそ!
伸びのある直球は、究極の魔球へと姿を変えるのです。
その魔球は、こんな名前で呼ばれてました。
★ライザーボール★
すなわち、重力に打ち勝って、下から上へと変化するボールです。
そんなの理論的に不可能、なんてバカなこと言う人はいませんよね?
重力以上の揚力が働けば、ボールは浮き上がるんです。
飛行機だって、揚力で空を飛ぶんですから。
この「ライザーボール」、みなさんも実際に見てると思いますよ。
もちろん、野球ではありませんけど。
ゴルフです。
わたしは、ゴルフはしませんが……。
テレビ中継は、よく見ます。
女子ゴルフだけですが。
全美貞、可愛いよねぇ。
おっと……。
話が、またヘンな方向に行きそうになりました。
わたしが言いたいのは、ゴルフのドライバーショットです。
ドライバーから打ち出されたボールの軌道は、明らかに上向きに変化してます。
ゴルフボールは小さい上に……。
ディンプルがあるため、気流を巻きこみやすい。
それを、でっかいクラブを振り回してぶっ叩くわけですから……。
あんな打球の軌道が生じるわけです。
でもこれで、理論的に不可能じゃないっとことは、おわかりでしょう?
しかしながら……。
ゴルフボールよりずっとでっかい、つるつるの硬球を……。
人間が手で投げて……。
重力に勝る揚力を産むってのは、はなはだ困難です。
なので、「究極の魔球」なわけですが……。
いったい、どんな人間なら、「ライザーボール」が投げられるんでしょうね?
阪神の藤川投手のストレートは、それに近いと言われてます。

でも、こんなスマートな選手じゃ、本物の「ライザーボール」は投げられないでしょう。
「ライザーボール」を投げれるとしたら……。
身長が2メートル50センチくらいあって……。
ゴリラみたいな体型で……。
オランウータンみたいに手が長く……。
しかも、指が短い。
指が長いと、上向き回転をかけづらいですからね。
でも、これって……。
「人類」じゃないよね。
スカウト先を宇宙に求めなきゃ、ムリかも……。