2015.1.31(土)
「千穂さん……。
汗、すごかったんじゃないですか?」
千穂のTシャツからは、乾きかけた汗の臭いが立ちあがっていた。
「汗臭い?」
「早くシャワー浴びた方がいいですよ」
「そうする」
「わたしが流してあげます」
「わたしも」
「えー。
恥ずかしいわ。
若い2人に、そんなことされちゃ」
「千穂さんだって、十分若いですよ。
もっと自信を持ちましょう」
「そうね」
「母親や女将である前に、ひとりの女性なんですから。
それを押し殺そうとしちゃダメだと思います」
「ありがとう。
なんだか、歩いて行く道筋が明るくなった気がする。
よし。
今までのわたしを洗い流すわ。
汗と一緒に」
千穂は、肩にかかった由美の腕を外すと、その場に起ちあがった。
腕を腹前に交差させ、Tシャツを抜きあげる。
引き締まった腹部だった。
千穂は洗濯機まで歩むと、蓋を開けた。
「あら。
これ、あなたたちの?」
「すみません」
「いいのよ。
わたしのも一緒でいいかしら?」
「もちろんです。
どうぞ」
千穂は、Tシャツを洗濯機に落としこんだ。
こちらには、背中を見せている。
白いブラのベルトには、肉が乗りあげていなかった。
ブーツカットのジーンズのシルエットが綺麗だった。
20代と言ってもいい後ろ姿だ。
千穂の両手が腰前に回り、ジーンズのタックボタンを外す。
硬い布地が真下に落ちると、白いショーツに包まれた尻と、神殿の円柱を思わせる太腿が現れた。
野暮ったいシルエットのジーンズは、千穂にとって鎧だったのではないか。
そんな気さえした。
汗、すごかったんじゃないですか?」
千穂のTシャツからは、乾きかけた汗の臭いが立ちあがっていた。
「汗臭い?」
「早くシャワー浴びた方がいいですよ」
「そうする」
「わたしが流してあげます」
「わたしも」
「えー。
恥ずかしいわ。
若い2人に、そんなことされちゃ」
「千穂さんだって、十分若いですよ。
もっと自信を持ちましょう」
「そうね」
「母親や女将である前に、ひとりの女性なんですから。
それを押し殺そうとしちゃダメだと思います」
「ありがとう。
なんだか、歩いて行く道筋が明るくなった気がする。
よし。
今までのわたしを洗い流すわ。
汗と一緒に」
千穂は、肩にかかった由美の腕を外すと、その場に起ちあがった。
腕を腹前に交差させ、Tシャツを抜きあげる。
引き締まった腹部だった。
千穂は洗濯機まで歩むと、蓋を開けた。
「あら。
これ、あなたたちの?」
「すみません」
「いいのよ。
わたしのも一緒でいいかしら?」
「もちろんです。
どうぞ」
千穂は、Tシャツを洗濯機に落としこんだ。
こちらには、背中を見せている。
白いブラのベルトには、肉が乗りあげていなかった。
ブーツカットのジーンズのシルエットが綺麗だった。
20代と言ってもいい後ろ姿だ。
千穂の両手が腰前に回り、ジーンズのタックボタンを外す。
硬い布地が真下に落ちると、白いショーツに包まれた尻と、神殿の円柱を思わせる太腿が現れた。
野暮ったいシルエットのジーンズは、千穂にとって鎧だったのではないか。
そんな気さえした。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2015/01/31 07:34
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ド「土曜から月曜の朝は?」
み「二日酔いだから」
http://blog-imgs-79.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2015012518504714e.jpg
ド「生活習慣を、根本から見なおした方がいいんじゃないですか?」
http://blog-imgs-79.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201501251850346d5.jpg
み「そうよのぅ。
ま、暖かくなってからね。
冬は、熱燗なしじゃ、やっていけんのよ」
http://blog-imgs-79.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2015012518504825d.jpg
ド「まだ冬じゃないでしょ。
今日は確か、10月10日ですよ」
み「リアルの話をしてるの。
これは、夢の中じゃない」
http://www.youtube.com/watch?v=aTeEiFSejts
↑『みんな夢の中』高田恭子。
ド「夢の中だという自覚があるということは……。
そろそろ覚めるころですね。
それじゃ、ボクは失礼します」
http://blog-imgs-79.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2015012518502868d.jpg
↑ほんとうにサヨナラしてしまいました。夏の甲子園では、3試合連続ホームランも記録してます。
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2. Mikiko- 2015/01/31 07:34
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み「ところで、何しに出てきたわけ?」
ド「文句を言いに来たんですよ。
何で愚痴を聞かされなきゃならないんだろ」
http://blog-imgs-79.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20150125185033f33.jpg
↑『愚痴聞き地蔵』。岡山県玉野市におわします。
み「チミも気をつけなさい。
その体型は、心筋梗塞になりやすい」
http://blog-imgs-79.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20150125185030821.jpg
↑貧乏で傘が無かったそうです。トタンを傘代わり。あり得んだろ。
ド「体型で決まるわけじゃないでしょ」
み「その体じゃ、MRIに入らないから、検査も出来んぞ」
ド「入りますって。
じゃ、そろそろ、ボクは行きます」
み「冥界へか?」
http://blog-imgs-79.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20150125185051cb7.jpg
ド「幽霊じゃありませんよ」
み「何か、土産を置いていけ」
ド「持ってませんって。
そもそも、夢から持ち帰るわけにいかないでしょ」
み「物理的な物ならそうだけどね」
ド「物理的じゃない物って、何があるんです?
愛とか?」
http://blog-imgs-79.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201501251850319fd.jpg
み「いらんわ」
ド「即答しないでください」
み「わたしが欲しいのは、寿命じゃ」
ド「何年くらい?」
み「300年で手を打たんか?」
ド「バケモノじゃないですか」
み「歴史上には、八百比丘尼というのもいるぞ」
http://blog-imgs-79.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20150125185050b62.jpg
続きは、次回。
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3. ハーレクイン- 2015/01/31 10:42
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パルテノン神殿の祀神は処女神アテナ。
出雲大社の祀神は国譲りの神オオクニヌシ。
カルナック神殿の祀神は太陽神アモン。
伊勢神宮の祀神は皇祖女神アマテラス。
そして、千穂神殿の祀神は……。
●なにごとのおはしますかは知らねどもかたじけなさに涙こぼるる(西行)
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4. ハーレクイン- 2015/01/31 10:45
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「過度の飲酒は体に悪い」「お酒は楽しく適量を」なあんていいますがね、適量って、日本酒で1合、焼酎0.6合、ウィスキーだとダブル1杯、ビール中瓶1本(500ml)ですぜ。そんなとこで止められるわけおまへんがな、なあ「み」さん。
しかし、ですがの……。
高田恭子とは懐かしい。
『みんな夢の中』は1969年リリースです。
♪喜びも悲しみもみんな夢の中
それにしても長い夢だなあ。あ、もう覚めるのか。
「でね、その巣の中で、長いながい夢を見るのよ、わたしは」(梅ヶ丘女子高美術部 前之園陽子)
八百比丘尼ときますと、小松左京『比丘尼の死』、高橋留美子『人魚シリーズ』、星野之宣にもあったんだけどなあ、忘れちまった。
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5. Mikiko- 2015/01/31 12:05
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そんなところで止めるくらいなら……。
飲まない方がマシです。
適度に飲むなんて無理なんですから、すっぱりきっぱり止めてしまいましょう。
高橋留美子の『人魚シリーズ』は、買って読みましたね。
持ってた漫画はもう、すべて売り払ってしまいましたが。
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6. ハーレクイン- 2015/01/31 14:45
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まさにそのと~~り。
好き放題に気を失うまで飲むか、まったく飲まないか。
入試生物では「全か無かの法則」といいます(ちがう違う)。
1か0かの世界、こういうのをデジタル制御といいます(ちがうって)。
本を売り払うと言えば……入院中に、家人にかなりの量の本を処分されてしまいました。相談・承諾は一切なし。普通なら漫画から手を付けるのでしょうが、本の種類は無関係。基準は「かさばって邪魔なもの」です。
間違いなく離婚事由になると思いますが、弱みはこちらにあります。「無かったものと思おう」「どうせまずもう読みそうもないのだし」と、一言も抗議しませんでした。わたしも大人になったものです。
ただ、諦めきれないものが一つ。数十年に渡って営々と買い込んできた大量の「SFマガジン」これです。中には古本屋で買いこんだ「創刊第2号」もありました。まあ、創刊号でないのがご愛嬌ですが。
愚痴になりますし、言うても詮無きことなんで、懐かしい作者や作品には一切触れませんが一点だけ。小松のおっちゃんの『果てしなき流れの果てに』。これの連載もありました。
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7. Mikiko- 2015/01/31 18:16
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異常です。
わたしは、23時前には切りあげ、寝てしまいます。
翌朝7時には、朝食を美味しくいただきます。
このくらいにしておけば、アル中病院に入ることなどないのです。
本の処分って、当然、売ったんでしょうね。
それだけの大量処分なら、業者を呼んだはずですから。
その代金は、奥さんの懐のわけですか?
古いSFマガジンが入っていれば、そこそこの値段になったと思いますけど。
ま、古雑誌など、わたしもゴミにしか見えないでしょうが。
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8. きりしま- 2015/01/31 18:38
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肉が乗っていない背中、いいですね。
夏とか、ブラウスの下に肉が乗ったブラ線が透けている女性とか最悪ですね。
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9. ハーレクイン- 2015/01/31 19:53
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売ったのではなく、市の清掃課に連絡して臨時の回収車を頼んだそうです。要するに捨てた、ということですね。
つまりまさに、家人にはゴミにしか見えなかったわけです。いやはやなんとも(『イヤハヤ南友』は永井豪)。
気を失うまで飲んだ翌朝は、昨夜どれだけ飲んだのか、何時まで飲んだのかいつ寝たのか、記憶にありません。
>翌朝7時には、朝食を美味しくいただきます
それは平日の話だろ。土~月は二日酔いだと言ったじゃねえか。
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10. Mikiko- 2015/02/01 07:46
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> きりしまさん
ベルトが肉に食いこんで、段々になった背中も、また良かものです。
> ハーレクインさん
タダでしたか。
それは、もったいないことをしましたね。
わたしは、東京を引き上げるとき、古本屋を呼んで引き取ってもらいました。
数万円になりましたよ。
大量のSFマガジンであれば……。
マニア系の古書店なら、10万円くらいになったのでは?
二日酔いの症状。
車の運転は躊躇されますが……。
朝食は美味しく食べれる程度ということです。
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11. ハーレクイン- 2015/02/01 09:59
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だからね。
せめて事前に相談してくれていれば、と思うのだよ。ま、その場合は断固反対しただろうがね。でも、入院中は止める術は無かったんだよね。
調べたら、臨時の収集車を頼むと2~3千円取られるそうです。こうなると「も、アホか」としか言いようがありません。言いませんがね。
向こうもこの件については何も言いません。ま、終わったことです。
ひとつ歌うか。
♪人生いろいろ……
>車の運転は躊躇……朝食は美味しく食べれる
便利な二日酔いだなあ。
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12. Mikiko- 2015/02/01 12:40
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少なからぬ場所を取る雑誌が、よほど憎かったんでしょうね。
あくまでも、“ゴミとして”捨てたかったのかも知れません。
その気持、わからんでもないです。
二日酔いの状態で運転すると、間違いなく酒気帯び運転になるそうです。
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13. ハーレクイン- 2015/02/01 15:33
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うーむ、そうだったのか。
そういう怨念の成せる業だったか。
しかし、数年前に今の住まいに引っ越すとき、熾烈な交渉の末、お互い納得したはずなんだけどなあ。あの時も、少なからぬ数の本を処分したんだし。
そうか、恨みつらみは地下水脈のように尽きることなく流れ来たっていた、ということか。2,3千円の金など惜しくはない、と。
うーむ。
ちなみに、SFマガジンは雑誌ではなーい、SF専門誌だ。
今年から隔月刊(偶数月)になるそうです。売れていないのかなあ、それとも作家が少なくなったか(それはなかろう)。
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14. Mikiko- 2015/02/01 18:24
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どう違うのだ?
毎月発刊されるなら、雑誌以外の何物でもないと思うが。
逆に、まだ発刊されているというのが不思議です。
あんなもの、誰が読むんだ?
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15. ハーレクイン- 2015/02/01 20:37
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広辞苑によりますと、①雑多なことを記載した書物。
ほうれ、SF専門誌が載せるのはSF関連の作品・記事だけだ、雑誌とはいえまい。
と思ったら、②号を追って定期的に刊行する出版物、週刊・月刊・季刊などがある。
ありゃ。②によるとSFマガジンも雑誌かあ。
「あんなもの」とはどういう意味だ?!
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16. Mikiko- 2015/02/02 07:49
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元祖オタク雑誌ではないか。
わたしの愛読誌だった『ニューハウス』までが廃刊になったのに……。
『SFマガジン』が、まだ続いてるというのが理解できん。
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17. ハーレクイン- 2015/02/02 13:27
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ハウス食品の子会社かと思った。
住宅関連のようだが、確か以前に出てきたような気もするが、よくわからぬ。
㈱ニューハウス。
「ニューハウスの家づくり」、住宅の設計・施工・メンテ・リフォームまでやるようだな。で、住宅関連の本も出していると、こういうことかな。で廃刊、と(拝観・配管・排管・肺肝・肺患・廃艦・配缶。えらいようけあるなあ)。
ようけといえば、SF雑誌は「SFマガジン」を始め「奇想天外」(廃刊)、「SFアドベンチャー」(廃刊)、「SF Japan」(休刊)、「SF宝石」(廃刊)、「獅子王」(廃刊)、「グリフォン」(休刊)、「SFイズム」(廃刊)、「SFの本」(廃刊)、「SFワールド」(廃刊)とようけ出ている。「マガジン」以外はすべて廃刊だが。
で、その「SFマガジン」も隔月刊になるということは、廃刊目指してまっしぐら、なのかなあ。
この事態は、SFがどうとかではなく、活字文化の衰退が引き起こしたのでは。
うーむ。
ま、そういえば、わたしも長いこと購入しておらぬのだよ「SFマガジン」(わはは)。