Mikiko's Room

　ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています（完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね）。
　「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
　文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた（挿絵：加藤かほる）、みたいな感じを目指しています。
　美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。

管理人：Mikiko

由美と美弥子 1602

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2014.10.11（土）

　由美は、壁際の衣装箪笥前に膝を着いた。
　一番下の段を引き出す。
　そこに下着が入っていることは、前から知っていた。
　由美が脇から覗きこむと、美弥子は嫌がって閉めてしまう。
　どうしてと聞いても、恥ずかしいからとしか答えない。
　どうも、由美のよりサイズの大きい下着を見られるのが嫌なようだ。

「こんなに綺麗なのに」

　由美は、パープルのブラを手に取った。

「たしかに、大きいけど」

　カップは、由美の顔が埋まりそうなほどだった。
　カップの底に鼻を着ける。
　もちろん洗濯してあるブラだが、微かに美弥子の匂いを感じた。
　息を吸いこむ。
　一息吸うごとに、ポンプで空気を入れるように、興奮が昂まった。
　手にしたブラを箪笥に落とすと、由美はふらふらと起ちあがった。
　チュニックを抜きあげる。
　サブリナパンツを脱ぎ下ろす。
　細身のパンツは素直に降りてくれず、バランスを崩して尻もちを着いた。
　背中まで転がり、空中を蹴りあげながらパンツを脱いだ。
　持ちあがっていた尻を下ろすと、その勢いのまま起ちあがる。

　衣装箪笥の脇には、造り付けの大きな鏡が壁に嵌めこまれていた。
　その前に立つ。
　ブラキャミ姿の由美が映った。
　裾が、ようやくショーツを隠している。
　その裾を摘み、持ちあげる。
　鏡面に、股間を包む小さな布地が現れた。
　逆さまの二等辺三角形。
　地面を指すその頂点は、明らかに色変わりしていた。
　由美は、一気にブラキャミを抜きあげる。

　鏡には、ショーツ1枚の、少女のような身体が映っていた。
　そう。
　確かに少女だ。
　それは、最後の1枚を脱ぎ捨てれば、いっそうはっきりする。
　由美は、上体を折ると同時に、ショーツを捲りおろした。
　わざと鏡を見ないまま、足首から抜く。
　ゆっくりと起きあがる。
　鏡の中の少女に、微笑んでみる。
　少女は、微笑み返した。
　全裸で。

　人形みたい。
　美弥子からは、幾度もそう言われた。
　確かに、無毛の身体は、セルロイドの人形を思わせた。
　性欲とは、まったく無縁に見える。
　しかし……。
　そうではないことは、由美が一番よく知っていた。

由美と美弥子 1601 ＜目次＞由美と美弥子 1603

コメント一覧

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  1. Mikiko
- 2014/10/11 07:54
- み「冬の青森旅行は考えものだな。
  　雪の加減でダイヤが乱れたら、計画がめちゃめちゃになりかねん」
  http://blog-imgs-66.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20141005185608592.jpg
  爺「在来線の時代は、ほんとそうでしたね。
  　その点、新幹線はまず遅れませんから」
  み「在来線がダメなら、青森駅で足止めじゃん」
  http://blog-imgs-66.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20141005185629ccc.jpg
  爺「ま、それもそうですが」
  み「その点、パサージュなら駅前だから、ホテルにだけは入れるわけだ」
  爺「新幹線は、『青森駅』には停まりませんよ」
  http://blog-imgs-66.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20141005185625b0c.jpg
  ↑味がありますね。地方の駅は、こうでなきゃ。新潟駅と似てます。
  み「ありゃ。
  　そうなの？」
  爺「『新青森駅』です」
  http://blog-imgs-66.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20141005185624b7e.jpg
  ↑格好良いけど、旅情はゼロです。
  爺「『青森駅』は、青函連絡船と直結するために……。
  　港に突き出るみたいな形で、行き止まってますからな」
  http://blog-imgs-66.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20141005185628220.gif

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  2. Mikiko
- 2014/10/11 07:56
- 爺「ま、『新青森駅』とは、奥羽本線で一駅ですけどね」
  http://blog-imgs-66.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201410051856105aa.jpg
  爺「これから越えるのが、その奥羽本線を跨ぐ跨線橋です」
  み「おー、都会ではないか。
  　ものすごい大都会に見えるね。
  　なにしろ、ずーっと、ど田舎ばっかりだったから」
  爺「一応、人口は30万人ありますから」
  http://blog-imgs-66.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20141005185630bcd.jpg
  ↑どう見ても、新潟市より都会に見える。
  み「なるほど。
  　新潟県第2の都市、長岡市と同じくらいだな。
  　それなら、そこそこ都会だよ」
  爺「さて、もうすぐ着きますぞ。
  　今日ご案内するお店は、5時から始まってるんですが……。
  　わたし、クルマを家に置いてきていいですか？
  　青森駅前の駐車場に一晩置くと、けっこう取られますので。
  　なに、30分もしないで戻ってこれます」
  律「どうぞどうぞ。
  　わたしたち、ホテルに荷物を下ろして、一休みしてますから」
  爺「すみませんな。
  　さて、着きましたぞ。
  　これが、『ハイパーホテルズパサージュ』です」
  http://blog-imgs-66.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201410051856058c7.jpg
  み「おー、ビルではないか」
  律「当たり前でしょ」
  爺「30分後にお迎えに上がります」
  律「ロビーでお待ちすればよろしいですね」
  爺「あ、このホテルのフロントは、3階ですのでね。
  　ほら、そこに広場があるでしょ。
  　『パサージュ広場』と云います」
  http://blog-imgs-66.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2014100518560745b.jpg
  　続きは、次回。

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  3. ハーレクイン
- 2014/12/31 18:52
- 〔由美美弥〕1602回
  >パープルのブラを手に取った
  >カップの底に鼻を着ける
  >息を吸いこむ
  >一息吸うごとに……興奮が昂まった
  　相変わらず変態だなあ、由美ちゃん。
  　だから、「登場する全ての女性が変態」だって。
  　久しぶりに、天井の惹句を読んだよ。
  　で、変態人形由美ちゃん。
  　これから何をするのかなあ。
  　だから、あれしかないって。
  〔東北〕980回
  >爺「新幹線は『青森駅』には止まりませんよ」
  >爺「『新青森駅』です」
  　こちらだと『大阪駅』と『新大阪駅』みたいなもんだな
  >爺「奥羽本線で一駅ですけど」
  　こちらだと東海道本線（近頃はJR神戸線という愛称も）で一駅ですな。途中で淀川を渡ります。
  　青森市は人口30万人、新潟県だと2位の長岡市くらい。
  　大阪府ですと、7位の吹田市と8位の茨木市の中間くらいですね。
  　で、ホテルパサージュにパサージュ広場、と。
  　さあ、どう展開するかな。