2014.5.17(土)
美弥子は、腰を落としたガニ股の姿勢のまま、体勢を整えた。
ディルドゥから離した手も、女教授の腰に回した。
両手が、腿の付け根を掬っていた。
女教授は、ソファーの上を這って逃げようとしたが……。
再び爪先が床を離れており、上体の力だけでは、前腕が座面を藻掻くばかりだった。
美弥子の腰が、再び退いた。
2つの性器を繋ぐディルドゥが覗いた。
それは、2つの肉体を繋ぐ架け橋に見えた。
性交とは、そういうものなのだろうか。
2つの肉体に、橋を掛ける行為。
そしてその橋を渡り、精液が受け渡される。
それが国産みであり、人としての生殖なのだ。
むろんこれは、男女の性交の話だ。
では、目の前のこの行為は、いったい何なのだろう。
2つの肉体を繋ぐのは、血の通わない剛体だ。
由美の脳裏には、近未来映画の1シーンが浮かんでいた。
人体の一部を剛体に置き換えた存在。
そう。
サイボーグだ。
仮面の美弥子は、一種のサイボーグと云えるのではないか。
この機械の用途は、むろん生殖ではない。
これは、女性に苦痛と悦楽を与えるための機械だ。
パン。
音が聞こえた気がした。
矯めた弓が放たれるように、美弥子の腰が煽られ、腸骨が女教授の尻を叩いたのだ。
女教授の尻には、セルライトのさざ波が生まれた。
波は太腿を伝い下り、膝の汀まで洗った。
対照的に、腰を送った美弥子の尻たぶは大きく窪み、若い筋肉の弾力を誇示していた。
由美は、躍動する尻を撮るため、美弥子の後ろに回った。
美弥子の腰が再び引かれ、女体のフォルムを取り戻す。
しかし、一瞬後には前進し、再び男性的な筋肉を露わにする。
一瞬ごとに、男女の肉体が入れ替わって見えた。
男女の尻が交互に写される、フラッシュバックのようだった。
手を伸べて、この不思議な筋肉の躍動をたなごころに感じたかった。
しかし、iPhoneを持っていてはそれもかなわない。
フラッシュバックのスピードがさらに増した。
映像は、まさに瞬時に切り替わる。
サブリミナル映像のようだった。
やがて男女の尻が重なり、輪郭を消し始めた。
美弥子の尻は、サイボーグの機能を欲しいままに発揮している。
サイボーグでなければ、まさにアフリカの魔物だ。
とても人間の動きとは思えなかった。
ディルドゥから離した手も、女教授の腰に回した。
両手が、腿の付け根を掬っていた。
女教授は、ソファーの上を這って逃げようとしたが……。
再び爪先が床を離れており、上体の力だけでは、前腕が座面を藻掻くばかりだった。
美弥子の腰が、再び退いた。
2つの性器を繋ぐディルドゥが覗いた。
それは、2つの肉体を繋ぐ架け橋に見えた。
性交とは、そういうものなのだろうか。
2つの肉体に、橋を掛ける行為。
そしてその橋を渡り、精液が受け渡される。
それが国産みであり、人としての生殖なのだ。
むろんこれは、男女の性交の話だ。
では、目の前のこの行為は、いったい何なのだろう。
2つの肉体を繋ぐのは、血の通わない剛体だ。
由美の脳裏には、近未来映画の1シーンが浮かんでいた。
人体の一部を剛体に置き換えた存在。
そう。
サイボーグだ。
仮面の美弥子は、一種のサイボーグと云えるのではないか。
この機械の用途は、むろん生殖ではない。
これは、女性に苦痛と悦楽を与えるための機械だ。
パン。
音が聞こえた気がした。
矯めた弓が放たれるように、美弥子の腰が煽られ、腸骨が女教授の尻を叩いたのだ。
女教授の尻には、セルライトのさざ波が生まれた。
波は太腿を伝い下り、膝の汀まで洗った。
対照的に、腰を送った美弥子の尻たぶは大きく窪み、若い筋肉の弾力を誇示していた。
由美は、躍動する尻を撮るため、美弥子の後ろに回った。
美弥子の腰が再び引かれ、女体のフォルムを取り戻す。
しかし、一瞬後には前進し、再び男性的な筋肉を露わにする。
一瞬ごとに、男女の肉体が入れ替わって見えた。
男女の尻が交互に写される、フラッシュバックのようだった。
手を伸べて、この不思議な筋肉の躍動をたなごころに感じたかった。
しかし、iPhoneを持っていてはそれもかなわない。
フラッシュバックのスピードがさらに増した。
映像は、まさに瞬時に切り替わる。
サブリミナル映像のようだった。
やがて男女の尻が重なり、輪郭を消し始めた。
美弥子の尻は、サイボーグの機能を欲しいままに発揮している。
サイボーグでなければ、まさにアフリカの魔物だ。
とても人間の動きとは思えなかった。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2014/05/17 08:07
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みなさん!
新年、あけましておめでとうございます!
ではなく……(流してください)。
『Mikiko's Room』は、本日、6周年となりました。
2008年5月17日、『由美と美弥子』の第1回を投稿して以来……。
丸6年。
しかもこの間、1回の休載も無し。
いかにヒマ人であったか、われながら空恐ろしささえ覚えます。
さて。
ということで、挨拶が終わったら、ほぼ書くことが無くなってしまいました。
どうしますかね。
これで終わったら、『東北』を休む口実にはなりませんわな。
もう少し書きましょう。
毎年、5月17日、メアドのわかってる方には、挨拶状をお送りしています。
今年、まだ届いていない方は、おられますか?
おれだけ忘れやがったな、とか思ってません?
実は!
ご安心ください。
まだ、どなたにもお送りしていないのです。
今年は、ちょっと趣向を考えておりまして……。
そっちの事情から、メール送付は明日にさせていただきたいと思います。
趣向と言いますのも……。
今回は、6周年と1,500回が、ほぼ重なるからです。
1,500回は、5月21日になります。
で、その趣向の方は、明日、ご披露させていただくこととし……。
本日は、もうひとつのお祝い企画をご用意しました。
ていうか、すでにアップしてあるのでおわかりかと思います。
『元禄シリーズ』でおなじみの八十八十郎さんから……。
『6周年記念特別寄稿作品』を頂戴することが出来ました。
書き下ろしの新作、『十日室』です。
現代を舞台にした伝奇小説、横溝正史『八つ墓村』の世界ということですね。
わたしにとって、現代伝奇物といえば……。
漫画では、諸星大二郎に星野之宣。
そして小説では、平井呈一の『真夜中の檻 』と……。
今回ここに、八十八十郎『十日室』が加わることになるんじゃないかと思っています。
この作品を本日から、毎週土曜日に掲載させていただきます(6月以降は、不定期掲載となる場合もあります)。
さらに!
八十郎さんはすでに、『元禄』続々編の構想を練られてるとのことです。
実はすでに、出だし部分の試作品もいただいております!
懐かしかった!
こちらも遠からぬ未来に、『Mikiko's Room』で連載させていただく予定です。
乞うご期待!
ということで、本日は、お終い。
としようと思いましたが……。
『東北』に比べて、かなり短いですね。
それで、ちょっと追伸。
今年は、自分へのご褒美も用意しました。
思い返せば、1,000回記念に貴醸酒を奢って以来です。
が、今回は品物ではありません。
小旅行です。
5月23日の金曜日に、有給休暇を取得し……。
1泊2日の旅をしてきます。
旅と言うのもおこがましい距離なんですが。
ということで、投稿スケジュールですが……。
5月23日は、朝の投稿を終えてから出発しますので、問題ありません。
23日の宿は、インターネットを繋げる部屋を取りました。
家からは、ミニノートを持っていくつもりです。
なので、上手く行けば……。
24日、土曜日の朝は、宿から投稿できるかもと考えております。
“上手く行けば”と言うのは……。
インターネット環境が、どんなものかわからないからです。
例えば、新潟市の図書館に備えられたパソコンでは……。
ブログ関係には、一切アクセス出来ないのです。
ま、そこまでセキュリティが厳しいとは思えませんが……。
なんとも言えないところです。
なので、上手く行かなければ……。
24日の投稿は、家に帰ってからということになります。
帰りの時間は明確に決めてないのですが、夕食は家で摂るつもりなので……。
そのころには投稿できるかと思います。
ま、パソコンが繋がらない場合は……。
携帯からその由、コメントしたいと思います。
さて、気になる行き先ですが……。
これはあえて、伏せておきます。
後日の旅行記をお楽しみに。
それでは、みなさん!
7年目も、よろしくお願いしますよ。
突っ走って参りましょー。
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2. ハーレクイン- 2014/05/17 09:14
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明けましておめでとうって……とうとう狂ったかMiさん、と思っちまったぜ。
または、知らぬ間にタイムスリップしたかと……。
Mikiko’s Room開設6周年、誠におめでとうございます。
いやあ、実はコロッと忘れておりました。
すまぬ。
わたしが初めてMikiko’s Roomにお邪魔したのは2010年の1月中旬。
初投稿は同年9月11日でした。
まだ3年とちょっとですね。
その日の「由美美弥」は537回。由美ちゃんと律子叔母さんのお散歩シーンです。律子叔母さんは双頭ディルドウを挿入したままでした。
で、現在は美弥ちゃんと女教授をつなぐ架け橋、と。
平井呈一。
知らんかった。
おおっ。
八十郎さんの新作『元禄』続々編。
『十日室』完結後の連載になるんですかね
実に楽しみです。
伊織ちゃん、お蝶さん、元気かなあ。
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3. Mikiko- 2014/05/17 13:10
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飲み屋も、6年保てば、中堅どころじゃないでしょうか?
忘れたころに行ってみたくなる、そんなお店であり続けたいと思っています。
平井呈一。
海外怪奇小説の翻訳家として有名です。
↓『真夜中の檻』は、創元推理文庫に入ったましたが、残念ながら絶版のようです。
http://www.amazon.co.jp/%E7%9C%9F%E5%A4%9C%E4%B8%AD%E3%81%AE%E6%AA%BB-%E5%89%B5%E5%85%83%E6%8E%A8%E7%90%86%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%B9%B3%E4%BA%95-%E5%91%88%E4%B8%80/dp/4488585019
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4. ハーレクイン- 2014/05/17 18:46
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忘れたら行けんではないか。
平井呈一は翻訳家。
『真夜中の檻』は翻訳物ではなさそうです。Amazonに在庫があります。
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5. Mikiko- 2014/05/17 19:53
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思い出したら行けるのです。
『真夜中の檻』は、もちろんオリジナル小説。
こういうのを、たくさん書いてほしかった。
平井呈一は、永井荷風の弟子。
そして、平井呈一の弟子には、あの荒俣宏がいます。
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6. ハーレクイン- 2014/05/17 20:52
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なるほど。
永井→平井→荒俣。
荒俣宏夫人は杉浦日向子。が、結婚1か月で破綻、半年後に離婚しています。
荒俣はその後、元JALのCA原康子と再婚。こちらは長続きしているようです。