2014.1.1(水)
「おまえも立つんだよ」
奈緒美は、うつろな目を見開いたまま反応しなかった。
由美の目が、テーブルに戻った。
おそらく、投げつけるものを探したのだろう。
しかし、テーブルの上は綺麗に薙ぎ払われ、愛梨のほかは何も残っていなかった。
由美の手が、愛梨のキャミソールに掛かった。
捲りあげる。
細い背中が、剥きあげられていく。
背骨が谷筋となり、影を沈めている。
肋が、独立した生き物のようにうねった。
裏返ったキャミは、腋の下で止まった。
愛梨が再び抵抗を始め、脇を締めたのだ。
「まだ、素直じゃないようだね。
そういう子には、お仕置きが待ってるんだよ。
素直じゃなかったことを、心から後悔させてやるさ」
由美の半身が開いた。
片腕が、高々と掲げられたのだ。
そのまま腕は、鞭の撓りとなって、振り下ろされた。
残像を追い切れないほどのスピードだった。
バシッ。
肉を叩く音が、高らかに響いた。
星が揺れ落ちそうだった。
「痛いぃぃぃ」
由美の手の平にも、痛覚が走った。
むろん、叩かれた愛梨の尻は、もっと痛いだろう。
ほとんど肉の付いていない尻は、手の平が引いた後も、まだ小刻みに振れていた。
白い肉の上に、みるみる手形が浮きあがる。
再び片腕があがった。
振り下ろされる。
ビシッ。
「あひぃ」
尻たぶの窪みが、翳を孕んではためいた。
その窪みを鷲づかむように、真っ赤な手形が浮きあがる。
奈緒美は、うつろな目を見開いたまま反応しなかった。
由美の目が、テーブルに戻った。
おそらく、投げつけるものを探したのだろう。
しかし、テーブルの上は綺麗に薙ぎ払われ、愛梨のほかは何も残っていなかった。
由美の手が、愛梨のキャミソールに掛かった。
捲りあげる。
細い背中が、剥きあげられていく。
背骨が谷筋となり、影を沈めている。
肋が、独立した生き物のようにうねった。
裏返ったキャミは、腋の下で止まった。
愛梨が再び抵抗を始め、脇を締めたのだ。
「まだ、素直じゃないようだね。
そういう子には、お仕置きが待ってるんだよ。
素直じゃなかったことを、心から後悔させてやるさ」
由美の半身が開いた。
片腕が、高々と掲げられたのだ。
そのまま腕は、鞭の撓りとなって、振り下ろされた。
残像を追い切れないほどのスピードだった。
バシッ。
肉を叩く音が、高らかに響いた。
星が揺れ落ちそうだった。
「痛いぃぃぃ」
由美の手の平にも、痛覚が走った。
むろん、叩かれた愛梨の尻は、もっと痛いだろう。
ほとんど肉の付いていない尻は、手の平が引いた後も、まだ小刻みに振れていた。
白い肉の上に、みるみる手形が浮きあがる。
再び片腕があがった。
振り下ろされる。
ビシッ。
「あひぃ」
尻たぶの窪みが、翳を孕んではためいた。
その窪みを鷲づかむように、真っ赤な手形が浮きあがる。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2014/01/01 08:40
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さてさて。
2014年、本日開幕です。
無事に歳が越せたことを、素直に喜びたいと思います。
例年、お正月はゲストを呼んで、漫談をしていましたが……。
今年はマジメに、わたしがピンで努めたいと思います。
一昨年は1,000回、昨年は5周年と、イベントを控えたお正月が続きました。
その年が明けたことに、身の引き締まる思いを感じてたものです。
で、今年ですが……。
奇しくも本日が、本編1,400回となりました。
てことは、5月には1,500回の節目を迎えることになります。
ほぼ同時に、6周年です。
ま、いちおう節目ではありますが……。
わたしの中では、イマイチ盛りあがっていません。
なーんか、やっぱり、マンネリ感を否めませんよね。
6年近く続けてきて、毎日が新鮮なんて方が、不思議なのかも知れませんが。
モチベーションが微妙に低下してることは、自分でも自覚してます。
でも、休もうとか、ましてや、止めようなどとは、これっぽっちも思ってません。
これがわたしの生きる道、というとオーバーですが……。
唯一の取り柄なんじゃないかという気はしてますので。
考えて見れば6年前は、自分がこれほど文章を書き続けられる人間だとは、思ってもいませんでした。
技術的な才能はさておき……。
長く書き続けるという才能だけは、神さまが授けて下さったようです。
これからも、呼吸をするように書いていけたらな、と思っています。
と言いながら……。
この文章、書くことが無くなっちゃいました。
どうするかね。
以下、思いつくまま、雑談的に進めます。
まず、最初。
小説の質について。
最近特に、中身がスカスカになって来てるのではないかと、忸怩たるものがあります。
じっくり地の文で書き込む場面が、少ないですよね。
ともすれば、会話オンリーになってしまいます。
楽なんだよね。
ハカが行くんです。
わたしの執筆時間は、朝の1時間くらい。
しかも、火曜から金曜の4日間。
早い話、週に4時間です。
これだけで、週5回分の量を書くわけですから……。
枚数を稼ぎたい。
なので、どうしても、会話が多くなってしまうんですよね。
会話だけで進めると、1時間に8枚くらい書けるときもあるんです。
しかし……。
この文を書いてて改めて思いましたが、何で1時間しか書けないんだろ。
3時半に起きてるんですよ。
でも、小説を書き始めるのは、4時15分ころか……。
ヘタすれば、4時半近くになってしまいます。
何してるってわけじゃないんですけどね。
まずは、着替えですね。
といっても、パジャマは着たままで……。
その上に、いろいろ着こむわけです。
わたしは、5本指靴下を履いて寝ますが……。
朝は、その上から、さらにインナーソックスを履きます。
ウェットスーツの素材で出来たソックスです。
さらに、モコモコの防寒ズボンを穿き込みます。
上は、カーディガンを羽織った上に、フリースのベストを着て……。
さらに、綿入れを着込みます。
そして極めつけは、手袋。
USBのヒーターが付いた手袋です。
http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201312231006029ca.jpg
ここまでで、結構な時間になります。
あとは、目薬を挿して……。
線香形のお香を灯します。
トイレにも行きますね。
いきなり、大が出ます。
で、ようやく机に向かうわけですが……。
まず最初は、次回投稿分の推敲から。
画面ではしません。
わざわざ印刷します。
前にも書いたと思うのですが、わたしは縦書で執筆してます。
印刷も、もちろん縦書です。
なので、みなさんが読んでる『由美美弥』と、わたしが読んでる『由美美弥』は、ちょっと違うのかも知れません。
あ、コメントは、横書きで書いてるんですよ。
本編とコメントで、人格が違うみたいになるのは、ひょっとしたらこのせいなのかも。
続きは、次回。
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2. ハーレクイン- 2014/01/01 12:06
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誠におめでとうございます。
しかし、元旦に合わせるとは、心憎い演出ですね。
で、本年初頭の『由美美弥』。
オープニングは、ちょうちゃく(携帯では変換できねー)シーンですか。
頬だと思ったら尻ですか。
ま、尻ならそんなに……。
いやいや。欧米では子供の折檻は尻打ちが定番。やはり痛いんだろうなあ。
頑張るんやで愛梨ちゃん。
そのうち、気持ちよくなるからね。
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3. Mikiko- 2014/01/01 19:17
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みなさん、新年あけましておめでとうございます。
東京では、15度くらいになったようですね。
うらやましい限りです。
新潟は、本日も飽きもせず、荒れてます。
ハーレクインさんは、年始に行って、酔いつぶれてるようですね。
お酒はほどほどにしましょう。
わたしは、貰い物の純米大吟醸酒を飲んでますが……。
やっぱり、お燗すると、イマイチのようです。
これなら、寒梅の普通酒の方が美味しいかも。
さて、年末ジャンボも見事に外れ……。
今年も働かにゃならんようです。
それでは、2014年、心の叫び。
仕事、したくねー。
お粗末。
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4. ハーレクイン- 2014/01/01 20:40
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本年もよろしくお願い申し上げます。
>モチベーションが微妙に低下
ふむ。
人の成せる業。当然そういうこともあるでしょうね。
でもそれはあくまで作者の内面の問題で、作品のテンションは維持されていると思いますよ。
今後も、倦まず撓まず書き続けて下され。
>止めようなどとは、これっぽっちも思ってません
当然じゃ。
わたしが死ぬ前に止めるなど、金輪際許さぬぞ。
「会話オンリー」。
結構じゃないですか。
戯曲『センセイのリュック』って知っとるケ? 別に、枚数稼ぎの意図で書かれたものではないぞ。
ま、今は小説バージョンのようだが。いずれまた……。いつになるかなあ。
ははあ、これか。ヒーター付き手袋。
しかしそんなに寒いのかね。部屋にストーブくらいあるんだろ。
というわけで(どういうわけや!)、予定より早く家を出なければならなくなりまして、打ち込んだコメ原稿をプリントアウトして家を出ました。途中の車内で対『由美美弥』の分は携帯で送稿したんですが、それ以上は無理。今帰宅して、残り分を書き送稿しています。
飲んではおりますが、酔い潰れてはおりません。年始に行った先で、原稿片手に携帯を操作するわけにもいかず、この時間になってしまいました。
先さまでは「賀茂鶴の大吟醸」が出ました。残念ながら純米ではありません、アル添です(飲ませてもろとって文句言うな!)。先方の当主は日本酒に詳しくないようなので、ひとしきりウンチクを垂れてきました。嫌がられただろうな。
ま、アル添の方が口当たりがいいのは確かです。
>仕事、したくねー
血涙の叫びですが、しょうがないですね。
「働かざるもの食うべからず」。
どうしても嫌なら、生活保護か結婚ですね。
どうする?
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5. Mikiko- 2014/01/02 08:23
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初期のころは、表現の仕方にまでこだわってたものです。
新しいレトリックを見つけることに、喜びを感じておりました。
今は、引き出しにある材料を、取っ替え引っ替え出して使ってる感じですかね。
わたしが執筆する部屋にあるのは、オイルヒーターです。
これが、なかなか暖かくならんのです。
いちおう、起きる前に点くよう、タイマーをかけておりますが……。
執筆開始時の室温は、10度くらいです。
わたしが貰った純米大吟醸は、『出羽なんとか』という相撲取りみたいな名前でした。
秋田のお酒なんでしょうね。
秋田と新潟では、お酒の味がかなり違います。
秋田のお酒は、関西に近いんじゃないでしょうか?
甘口です。
なんででしょうね。
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6. ハーレクイン- 2014/01/02 09:41
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修辞法。修辞学。
修辞。美辞。巧言。
言葉のあや。
もちろん、レトリックにこだわるのはMiki姐さんの持ち味で、わたしもそれに引きずり込まれたわけですが、でもこれだけの長編、常に新しいレトリックを注ぎ込むというのは至難の技でしょう。その点にこだわりすぎると疲弊しますよ。
ときおり、ドカンとかます。これがかえって新鮮なのでは。
それにやはり、小説の命はストーリーじゃないかなあ。
こないだの、オレンジ爆弾に始まる「倉沢邸」の話。
少し前ですが、高原貸別荘途上の「木洩れ日の小径」。
ずっと遡って「黒いローファー」の少女。
これが私のベスト3です。他にもいっぱいありますがね。
で、今回の屋上話。
「やられたー」という感じですね。
まさかここで女教師が登場するとは。
オイルヒーター。
使ったことありませんが、北国では「役立たず」のような気がします。
素早く温まるには「ガスファンヒーター」。これに勝るものは無いでしょう。わたしなんか足元に置いていますから、つけて数分であっちっち、ですね。
「出羽桜」という酒がありましたが山形でした
>秋田と新潟では、お酒の味がかなり違います
そりゃあ、羽後と越後ではお国柄が全く違うでしょうからね。
新潟には美味しそうな酒がたくさんあるじゃないですか。いいなあ。
こんな春歌、あります。
♪正月や 正月早々やりたがるやりたがる
振り袖姿で歌留多取り 歌留多取り
二月以後もあります。
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7. Mikiko- 2014/01/02 11:45
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小説は、ストーリーが命。
それを言われると、後ろめたーい気分になります。
今回、褒めてもらった場面でも……。
ストーリーを考えてから書いたシーンはありませんから。
ガスファンヒーターは、ダイニングキッチンで使ってるので……。
急速暖房の威力は、知ってます。
でも、わたしの部屋がある2階までは、ガスが来ておらんのです。
オイルヒーターは、マンションのような密閉性の高い部屋では有効でしょう。
木造建築、特に和室には不向きです。
唯一の利点は、換気の必要が無いこと。
時間はかかりますが、16~18度くらいまで上がると、その室温をずーっと維持できます。
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8. ハーレクイン- 2014/01/02 12:30
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歯が命。
ふむ、なるほど。
わたし、年末に前の差し歯が取れちゃいまして往生しています。
年明けからずっとマスクしてます。
身内は「そんなんええやん」といいますが、わたしは「わしが嫌やねん」でずっとマスク。家人は笑とります。
実は、今のわたしの仕事部屋。
隙間風が吹くんです。
どこからなのか未だにわかりません。寒いよう。
またつけるか、ガスファンヒータ。
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9. Mikiko- 2014/01/02 19:17
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それを売りにした方が、予備校でも人気が出るのではないか?
マスクの方が、よっぽど不気味だと思います。
隙間風が入るなら、好都合じゃないですか。
換気の必要が無いんですから。
おたくのファンヒーター、サーモスタットが付いてないの?
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10. ハーレクイン- 2014/01/02 20:32
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やだ。
サーモスタットはついてますが、取説を紛失したので使用法がようわからん。それに、好きな時に点・消火する方がいいんだよ。
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11. Mikiko- 2014/01/03 08:40
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設定温度を上下させるボタンが付いてるだけでしょうに。
歯無しと話が違いますが……。
最近、通販のカタログを読んでたら、ハゲ隠しの新アイテムが紹介されてました。
頭皮を黒くする薬です。
本来は、肌に塗って、日焼け効果を出す薬だったようです。
大部分がハゲてる人が使うと、異様に見える気もしますが。
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12. ハーレクイン- 2014/01/03 10:32
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そもそも温度設定の仕方がようわからんのですよ。
26歳ころに禿げ始めて以来「ハゲを隠そう」と考えたことは一度もありません。
自然が一番。別に、人に迷惑をかけるわけでなし。
これを称してNatural Beauty。
Black Beautyは『黒馬物語』。
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13. Mikiko- 2014/01/03 12:21
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前面か上に、デカデカとボタンが付いてるはずです。
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14. ハーレクイン- 2014/01/03 13:14
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あ、いや、ボタンはたくさん付いていますが、
意味がよくわからんのですよ。
使ってるのは起・終動ボタンだけです。
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15. Mikiko- 2014/01/03 19:08
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日本向けなら、日本語が書いてあるでしょうが。
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16. ハーレクイン- 2014/01/03 20:17
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意味を理解できなければ意味ない(ん?)でしょうが。