Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
由美と美弥子 1242
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 夫人は、由美の腕を掴んだまま、後ずさった。
 どうやら、ステージに引きずり出されたようだ。
 夫人は由美の腕を離すと、再び踊り始めた。

「The sun's in my heart
 And I'm ready for love」

 由美も、夫人の振りに合わせて体を動かした。
 踊ってみると、思いのほか楽しかった。
 濡れて重い衣装も気にならない。
 むしろ、泥遊びを許された子供のようだった。
 夫人の瞳にも、喜色が満ちていた。
 その瞳に微笑みかけ、おどけたポーズを取る。
 夫人の顔に、笑顔が弾けた。

「Let the stormy clouds chase
 Everyone from the place
 Come on with the rain
 I've a smile on my face
 I'll walk down the lane
 With a happy refrain
 Just singin'
 Singin' in the rain」

 メロディは知っているが、歌詞までは知らなかった。
 歌っているのは、夫人だけだった。
 夫人の発音は、ネイティブのように綺麗だった。
 留学でもしていたのかも知れない。
 由美は、口パクで合わせながら、驚きの表情をつくった。
 夫人の歌を褒めたつもりだったが……。
 伝わっただろうか。

「Dancin' in the rain
 Ya dee da da da da
 I'm happy again
 I'm singin' and dancin' in the rain

 I'm dancin' and singin' in the rain」

 夫人は、とうとう最後まで歌い切ると、両腕を上げ、ファイナルのポーズを取った。
 由美の拍手に、夫人は鷹揚な笑みで応えた。

「すごいです。
 留学されてたんですか?」
「ううん。
 英語の歌が好きなだけ。
 英文科だったし。
 でも、歌だけで、会話はダメなの。
 あー、気持ちよかった。
 屋上で歌ったのなんて、初めて。
 ていうか、この家を建ててから、初めて歌った。
 違う違う。
 もっと前よ。
 結婚してから初めてかも知れない。
 何で今まで歌わなかったのかな。
 こんなに気持ちいいのに」
「土砂降りの雨が降らなかったから?」
「あ、そうかも。
 雨が降らないと、歌えないんだ。
 これがホントの、雨女」

 夫人の笑いが弾けた。
 釣られて由美も笑い出した。
由美と美弥子 1241目次由美と美弥子 1243





コメント一覧
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    • ––––––
      1. Mikiko
    • 2013/05/25 06:20
    • 律「まぁ、ほかのよりはマシだけど……。
       苗字も名前も3文字ってのが、イマイチね」
      み「何でよ?」
      律「なんとなく。
       収まりが悪いっていうか」
      み「カンペキに贅沢だと思います。
       お嫁に行って、とんでもない名前になった人、たくさんいるんだから」
      律「どんな?」
      み「神尾ムツ。
       大場加奈子。
       本間佳代。
       小田真理。
       原真希」
      律「わたしは結婚してないんだから……。
       親がちゃんとした名前を付けてくれたはずでしょ」
      み「それじゃ、その前は……。
       『東能代』」
      http://blog-imgs-48.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130523050628db2.jpg
      み「お、6文字もあるじゃん。
       3文字の2倍。
       決まりね。
       『東能代律子』」
      律「不自然でしょ!
       『能代律子』の方がいいわよ」
      み「じゃ、それにしなさいよ」
      律「簡単に決めないで」
      み「わがままなんだから。
       じゃ、その前は……。
       『森岳』」
      http://blog-imgs-48.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201305230506298b8.jpg
      み「『森岳律子』。
       すーん晴らしいじゃない」
      律「うーん。
       今までの中では、第一候補かな。
       でも、読みにくいわよね」
      み「字を変えてもいいんじゃない?
       “岳”をバンブーの“竹”にするとか」
      http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201208231949195a4.jpg
      ↑バンブー佐竹
      律「『森竹律子』ねー」
      み「決めなさい」

    • ––––––
      2. Mikiko
    • 2013/05/25 06:21
    • 律「まだ、いいのがあるでしょ?」
      み「そういう考えが、行かず後家を生むのよ」
      律「何よそれ!
       嫁に行く気なんて、最初から無かったわよ。
       あんたと一緒にしないで」
      み「わたしは!
       『Mikiko's Room』が忙しくて、デートしてるヒマも無いんだからしょうがないでしょ」
      http://blog-imgs-48.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130523050628c00.jpg
      律「ヒマがない以前に、相手がいないじゃない」
      み「黙らっしゃい!」
      http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201210211021210c4.jpg
      み「早く決めてちょうだい。
       その前の駅は……。
       あ、いいのがあったわ。
       『八郎潟』」
      http://blog-imgs-48.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130523050628ab0.jpg
      み「『八郎潟律子』」
      律「絶対にイヤ」
      み「贅沢は敵だ!」
      http://blog-imgs-48.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130523050629076.jpg
      律「まだあるでしょ」
      み「もう残り少ないわよ。
       次は、『追分』」
      http://blog-imgs-48.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130523050628bb7.jpg
       というわけで……。
       続きは、次回。
      P.S.
       本日は、親戚の葬儀に、母の代理で出席してきます。
       上越市まで、『特急 北越』の小さな旅ですが、片道2時間近くかかります。
       帰りは夕方になりますので、お昼のコメントは出来ません。
       よろしく!

    • ––––––
      3. ハーレクイン
    • 2013/05/25 11:53
    • これを原詩で最後まで歌いきれる日本人はそうおるまい。
      お見事! 倉沢夫人。
      しかし、結婚してから一度も歌わなかったとは、やはり何かあるんだろうね。
      ま、そのあたりは明日以降の楽しみとして、いいよね、歌は。
      Let’s singin' in the rain
      とりあえず、『みかんの花咲く丘』と『エリカの花散るとき』などはどうでしょう(だから番宣はよせって)。
      『みずうみ』と『比叡おろし』もよろしおまっせ(たいがいにせえよ、おっさん)。

    • ––––––
      4. ハーレクイン
    • 2013/05/25 11:56
    • >苗字も名前も3文字
      って、どういうことだあ。
      前回最後に出た名前は「能代律子」だろ。2文字2文字じゃん(わざわざ確認したのだ)。
      あ、ひらかなで書いての話か。「のしろりつこ」。
      何で気づいたかというと、次の「ひがしのしろ」でだ。
      まったく、手間をかけさせおって。
      結婚してとんでもない名前になった人一覧。
      おもろいが、「本間佳代」さんは、関西圏以外の人にはわからんと思うぞ(ホンマかよ!)。
      しかしこんなのどこで調べたんだあ。
      「ぜいたくは敵だ!」あったねー。
      子供の頃、母親にしょっちゅう言われたよ。戦後だったのになあ。
      「欲しがりません勝つまでは」ってのもあったよ。
      意味わからん人も多くなったろうな。
      「進め一億火の玉だ!」もういいか。
      お、今日はお葬儀ですか。ご苦労様です。
      上越市というと県南部ですよね。
      特急で2時間走ってもまだ県内ですか。広いなあ、新潟県。

    • ––––––
      5. Mikiko
    • 2013/05/25 14:03
    • 帰りは遅くなりそうです。

    • ––––––
      6. ハーレクイン
    • 2013/05/25 16:47
    • 大変ですねえ。
      ご苦労様です。

    • ––––––
      7. Mikiko
    • 2013/05/25 20:32
    •  と言っても、着いたのは、1時間以上前ですが。
       お風呂に入って、母親に報告がてら、またお酒を飲み直してました。
       いやー、同じ県でも、こんなに風習が違うとは驚き桃の木です。
       わたしらのあたらりでは、いろんなことを並行して進めるのですが……。
       直江津は違ってました。
       すべて、順々に事を運ぶんです。
       で、結局……。
       お斎の始まったのが、3時過ぎです。
       骨拾いの斎場で軽食が出たので、なんとなくヤな予感はしてたんですが。
       帰りは、親戚の方の車に乗せてもらって帰りました。
       いやー、たまげた。
       上越市近辺で、お斎に付く場合、葬式は丸1日がかりになります。
       同じ県で、カルチャーショック。
       やっぱり、新潟県は広いわ。

    • ––––––
      8. ハーレクイン
    • 2013/05/25 21:59
    • あれ?
      今まで経験なかったわけですか。
      >すべて、順々に事を運ぶ
      というのはも一つよくわかりませんが。
      ま、葬儀はその土地土地のしきたりがありますからね。特に田舎ではそうでしょう(上越市が田舎だとは言ってませんぜ)。
      いろんな意味で疲れますよね。
      今夜はゆっくりお休みください。

    • ––––––
      9. Mikiko
    • 2013/05/26 08:31
    •  うちの母も体験がなく、今回が、わが家史上初。
       新潟市あたりでは……。
       斎場には、ごく一部の近親者だけで行きます。
       その時、亡くなった人の配偶者は行きません。
       理由はよくわかりませんが……。
       亡くなった人が、「連れ合いを一緒に連れて行こうとする」というようなことではないかと思います。
       で、お骨が上がってくる間、式場では、先にお斎が始まってます。
       お斎の終わりごろ、ようやくお骨が帰ってくるわけです。
       でも、直江津は違ってました。
       連れ合いはもちろん、お斎に付く人全員で斎場に行き……。
       お骨が上がるのを待つんです。
       その間、2時間。
       待合室で軽食が出たのは……。
       お斎は容易に始まらないぞというサインだったのですね。
       あと、お寺様が、お斎の最後までいらしたのにも驚きました。
       新潟では、箸をつけたくらいで帰ってしまいますから。
       お斎が終わったのは、夕方5時過ぎ。
       式の開始が、朝9時半でしたから……。
       まさしく、丸1日掛かりの葬儀でした。

    • ––––––
      10. ハーレクイン
    • 2013/05/26 09:55
    • >斎場には、ごく一部の近親者だけで……
      これは大阪も一緒ですね。ただ、
      >亡くなった人の配偶者は行きません。
      これは、ほおおーですね。
      >亡くなった人が、「連れ合いを一緒に連れて行こうとする」
      ふむ。こういう言い伝え、といいますか言い習わしはよくあるみたいですね。大阪にはありませんが。
      >お骨が上がってくる間、式場では、先にお斎が始まってます。
      お斎は、大阪では骨揚げの後、骨が戻ってきてからですね。
      ただし斎場では待ちません。いったん告別式の式場に全員引き揚げ、改めて近親者だけで骨揚げに行きます。
      で、お斎も、ほとんど近親者だけで済ませます。
      だから一般の会葬者は、斎場には一切行かない。告別式が終わると解散ですね。
      実は今回、葬儀絡みの話をネット検索していましたら、凄まじい話に行き当たりました。引用すると長くなりますし、雰囲気も出ないので是非読んでみてください。
      「ある田舎の葬式」でgoogle検索すればトップで出てきます。葬儀の現場は千葉県です。

    • ––––––
      11. Mikiko
    • 2013/05/26 13:12
    •  逆縁の場合は骨上げに行かない、などの例もあるようです。
       都会の斎場は、スペースの問題もあるでしょうね。
       昨日の斎場は、大広間のような控え室が、5~6部屋ありました。
       「ある田舎の葬式」。
       これって、実話なんですかね?
       もしほんとなら……。
       死人より、生きてる人間の方が怖いよね。

    • ––––––
      12. ハーレクイン
    • 2013/05/26 17:34
    • 実話かどうかと聞かれると、わたしには何とも言えません
      ま、「夢の中で会話を続けた」となりますとね、俄かには信じがたいですが。
      「この世で最も恐ろしいものは人の心である」というのは誰の台詞でしたかね。いろんな人が言ってそうですが。
      以前書いたかな、と思います。で、あまり関係のない話なんですが。
      タイトルも、詳しいストーリーも、キャスティングも、監督も何にも覚えていないんですが。で、アメリカ映画だと思うんですがこれも怪しいという頼りない話です。
      ある家族の母親。太りに太って、外出どころかベッドから出ることすらできない。で、この母親が亡くなるわけですが、残された子供たち、母親の遺体を棺に入れることはもちろん、ベッドから出すことすらできない。
      思案に余った子供たち、愛する母親の遺体をベッドに寝かせたまま、家に火をつけて家ごと荼毘に付す……というお話。

    • ––––––
      13. Mikiko
    • 2013/05/26 22:32
    • http://blog-imgs-48.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130526223031002.jpg
       『ばんえつ物語号』が、ひとりで遊んでました。
       新津が、車両基地なんでしょうね。

    • ––––––
      14. ハーレクイン
    • 2013/05/26 22:50
    • 磐越西線の終点は新津駅でしたね。
      「ばんえつ」くんは新潟駅まで行くけど。
      写真、後姿というのがちょっち残念。

    • ––––––
      15. Mikiko
    • 2013/05/27 07:38
    •  ひとりでトコトコ走ってる姿は、とても可愛らしかったです。
       ホームに入ってきた『北越』の写真も撮ったんですが……。
       ↓見事に失敗でした。
      http://blog-imgs-48.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130527073330d58.jpg

    • ––––––
      16. ハーレクイン
    • 2013/05/27 09:26
    • 「北越」くんが怒るぞ。
      手ブレか、ピンボケか。さあ、どっち?

    • ––––––
      17. Mikiko
    • 2013/05/27 19:31
    •  ヒドいって言うな。
       あんたじゃあるまいし、朝から手が震えてなどおらんわ。
       半押ししようとして、そのままシャッターが切れてしまっただけじゃ。

    • ––––––
      18. ハーレクイン
    • 2013/05/27 23:14
    • 修行が足りん。
      半押しくらいマスターしておかぬか。
      『半落ち』は横山秀夫。

    • ––––––
      19. Mikiko
    • 2013/05/28 07:45
    •  失敗であった。
       撮り鉄への道のりは……。
       まだまだ遠いようです。
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