Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
由美と美弥子 1231
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 抱えたオレンジを渡そうとして、由美はためらった。
 受け取ろうとした妊婦も戸惑っていた。
 妊婦の片手には、もうひとつレジ袋が下がっているのだ。
 袋は一杯に膨らみ、オレンジ3つは、とても入りそうにない。
 たすき掛けした小さなポシェットでは、とても無理だし……。
 マタニティのワンピには、ポケットも無さそうだ。
 と言って、剥き出しのオレンジを、片手で3つは持てない。
 考えられるのは……。
 重そうなレジ袋を肘に掛け、両手でオレンジを抱える体勢だが……。
 妊婦にそれを強いるのは、やはり酷に思えた。

 由美は、その場にしゃがみこむと、オレンジを両腿の谷間に載せた。
 ショルダーバッグを、たすき掛けにかけ直す。
 再び両手でオレンジを抱え、起ちあがった。

「ご自宅まで、わたしが持ちます」
「え、そんな。
 悪いわ」
「だって、持てないでしょう?」
「そこの街路樹の根元に置いといて……。
 後で取りに来るわ」
「痛んじゃいますよ。
 こんなに暑いんだから」
「そうよねぇ。
 それに、あんなところに置いたら……。
 犬がおしっこかけるかも知れない」
「だから、お持ちします。
 お近くなんでしょ?」

 妊婦がレジ袋を持って歩いているのだから、自宅は遠くないはずだ。
 そう思ったからこその、申し出だった。

「え、ええ。
 たぶん……。
 近いはず」
「え?」
「実は……。
 道に迷っちゃって」
「どうして……」

 由美は、言葉を失った。
 スーパーからの帰りに、道に迷うだろうか?
由美と美弥子 1230目次由美と美弥子 1232





コメント一覧
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    • ––––––
      1. Mikiko
    • 2013/05/10 07:22
    • 食「ほら、水車です」
      http://blog-imgs-48.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130505190225bf7.jpg
      ↑五能線の車中からは、こんなふうには見えないと思います。
      み「でかっ」
      律「ほんとに観覧車みたい」
      み「あの、水車の水を汲む桶みたいなのって、何て云うの?」
      http://blog-imgs-48.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130505190225dd9.jpg
      ↑どういう構造か、イマイチわかりません。
      食「バケットだと思います。
       和名は、ちょっとわかりません」
      み「遠目だけど、そうとうデカいんじゃないの?」
      食「容量は、確か120リットルですね。
       それが、152個付いてます」
      み「120リットルもあれば、人が乗れるんじゃないの?」
      http://blog-imgs-48.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201305051902254aa.jpg
      律「あれに乗る気?」
      み「乗れそうだってだけ。
       あんな高いとこまで担ぎ上げられたら……。
       漏らしちゃうでしょ。
       あ、でもバケツに水が入ってるから、バレないか」
      律「汚い女」
      み「外から見えないから、いっそ大もする?」
      律「止めて」
      み「これがホントの、ハニーバケット」
      http://blog-imgs-34.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20110826202320622.jpg

    • ––––––
      2. Mikiko
    • 2013/05/10 07:23
    • 律「何よそれ?」
      み「知らないの?
       第二次大戦後、日本に進駐してきたアメリカ兵たちは……。
       農民の担ぐ、肥たごに仰天したわけよ」
      http://blog-imgs-34.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20110903101856c89.jpg
      み「で、それを称して“ハニーバケット”と呼んだわけ」
      http://blog-imgs-34-origin.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20110903101834a84.jpg
      律「おかしなことばっかり知ってるんだから」
      み「教養の違いです」
      律「あんたの教養は、シモネタに片寄り過ぎ」
      み「片寄ったら、ハニーバケットがこぼれます」
      http://blog-imgs-34-origin.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201109031018359d0.jpg
      律「いい加減にしなさい」
      食「さて、オチが付いたところで……」
      み「さらに番組は続く」
      食「あ、そうそう。
       あの茅葺きの水車小屋にも泊まれるんですよ」
      http://blog-imgs-48.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2013041918551236a.jpg
      ↑左手前の建物。

    • ––––––
      3. Mikiko
    • 2013/05/10 07:24
    • み「泊まってどうする?
       粉挽きでもするのか?」
      食「粉を挽くのは、水車です」
      http://blog-imgs-48.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130419185512c65.jpg
      食「ちゃんと客室になってるんですよ(画像がありませんでした。なぜじゃ)」
      み「うるさくて寝られないんじゃないの?」
      食「遊び疲れて温泉に浸かれば……」
      http://blog-imgs-48.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130505190224762.jpg
      食「水車の音くらいで眠れないわけないです。
       五能線を走る気動車と……」
      http://blog-imgs-48.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130505190224c81.jpg
      食「水車の音」
      http://blog-imgs-48.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201305051902248d7.jpg
      食「この上なく幸せな眠りに付けると思います。
       あ、もうすぐ『艫作(へなし)』駅です」
      み「どうしても、屁無しに聞こえる」
       続きは、次回。

    • ––––––
      4. ハーレクイン
    • 2013/05/10 09:48
    • 道に迷う妊婦。
      珍しく普通の登場人物が、と思ったのに倉沢さんの若奥さん(まだ、そうかどうかはわからんぞ)、どうもあんたも変態のようだなあ(だから、全員変態だって)。
      由美ちゃん、試験勉強あるんだろ。いい成績とってご両親を喜ばせるんだろ。
      そんな怪しげな妊婦や、変態の館(まだわからんぞ)には近づかんほうがいいと思うが。
      でも、なんか事を起こさんとなあ、お話が出来上がらんからなあ。
      ま、頑張れ、由美ちゃん。

    • ––––––
      5. ハーレクイン
    • 2013/05/10 10:34
    • ほんとにデカいな、大水車。
      ここまででかくする必要があるんだろうか。そら、ま、でかいほど力も強いんだろうが。
      水を汲む桶の名前ねえ。
      知らんなあ。
      名前なんてあるのかね。
      容量120リットルの“桶”が152個ねえ。そんな諸元まで公開されてるのか。
      一斉に満タンにすると、
       120×152=18240リットル
      重量にして18トンと240キログラム。
      大型トラック2台分だな。
      (意味のない計算は止めろ)
      ハニーバケット。
      なんで「ハニー」なんだろうね。
      いかにもヤンキーらしいネーミングだが、なんか、からかってる臭いがするなあ(うんこの臭いだろ)。
      しかし、USAの農家は下肥を使わなかったのかね。
      >食「粉を挽くのは、水車です」
      お茶を挽くのは、お女郎さんです。
      >気動車と水車の音……この上なく幸せな眠りに
      水車はともかく、気動車は夜中には走らんだろ「食」くん。
      ちなみに、気動車とはディーゼルカーのことです。ディーゼルエンジンがなぜ「気」なんだろうね。
      と思って調べてみたら、気動車とは広く一般的に「熱機関」を搭載した動力車のことだそうです。ディーゼルエンジン以外にガソリンエンジン、ガスタービンエンジンなどを搭載するのものがあるそうですが、今の日本の鉄道ではすべてディーゼルです。
      「艫作駅」
      艫を「へ」と読むのはどうしても得心いかんなあ。

    • ––––––
      6. Mikiko
    • 2013/05/10 19:35
    •  直径:22メートル/幅:1.62メートル/高さ:11メートル/総重要:35t/バケット個数:152個/バケット容量:120リットル/ 使用材:青森ヒバ(樹齢2~300年)。
       ぜーんぶ、Wikiに書いてあります。
      > 一斉に満タンにすると、
      > 重量にして18トンと240キログラム。
       まさしく、意味のない計算ですな。
       「一斉に満タン」になんか、できまっかいな。
       バケットの半分は、下を向いてます。
       艫作駅を20:14に出る、東能代行きの各駅停車がありますね。
       早寝すれば、聞こえます。
       早寝しましょう!
       貨物は……。
       五能線を通らんわな。
       最後に、わたしの大好きな旅の句をひとつ。
      ●ねむりても旅の花火の胸にひらく(大野林火)

    • ––––––
      7. ハーレクイン
    • 2013/05/10 20:14
    • 直径が22メートルで高さ11メートル?
      どういうこっちゃ。直径が22メートルなら、高さは最低でも22メートルだろ。
      え、五能線に貨物列車は走ってないのか。それはそれは。

    • ––––––
      8. Mikiko
    • 2013/05/10 22:30
    •  水車がくっついてる塔の高さではないか?
       あれがいわば、水車施設の本体であろう。
       だから、水車のちょうど半分の大きさなわけだ。
       ↓JR貨物は、奥羽本線を走るようです。
      http://www.jrfreight.co.jp/transport/area/index.html#tohoku 

    • ––––––
      9. ハーレクイン
    • 2013/05/11 00:16
    • 水車の「高さ」って、そんな測りかたなのか。
      風車だとそれも納得できるが、ちょっと意表をつかれたなあ。
      JR貨物って、走っていない路線がいっぱいあるんですね。
      例えば関西だと、和歌山県と奈良県内には全く走っていない。そういうところはどないすんねん、というとトラック便と組み合わせているようですね。いやあ、これは知らなかった。
      それと、北陸三県、福井、石川、富山は関西支社に入るんですね。これもへええーでした。
      あ、新潟県は関東支社です。
      五能線は走っていませんが、国鉄時代には走っていたかもしれませんね。
      昔は、混合列車といって、客車と貨車を連結して走ることもよくありました。

    • ––––––
      10. Mikiko
    • 2013/05/11 08:05
    •  わたしにとっても、貨物の走らない路線ってのは、意外感がありました。
       家の近くの信越本線には、しょっちゅう長い貨物が通りますから。
       学校の行き帰り、踏切でジリジリしたことが、よくありました。
       貨物って、夜中も走ってるんじゃないでしょうか?
       夢うつつで、長い走行音を聞くことがあります。
       ↓貨物の句と云えば、なんといってもこれ。
      ●長き長き春暁の貨車なつかしき(加藤楸邨)

    • ––––––
      11. ハーレクイン
    • 2013/05/11 09:52
    • というよりも、夜中がメインじゃないでしょうか。
      昼間は乗客を乗せた列車優先でしょうから、その邪魔をしないように、ひっそりと、人目を避け、夜陰に乗じて走るわけですね。
      まるでドロボーだな。
      楸邨の句はどこかで読んだような……。
      鉄道雑誌だったかなあ。

    • ––––––
      12. Mikiko
    • 2013/05/11 13:01
    •  ここで読んだんだと思うぞ。
       1135回(https://mikikosroom.com/archives/2672639.html)のコメントにも書きましたから。

    • ––––––
      13. ハーレクイン
    • 2013/05/11 15:58
    • なるほど。
      1135回というとついこないだ、と思ったら、去年の年末のこと。
      もうそんなになるのかなあ。
      このとき「近江の貨物列車」の思い出も書いてましたね。よかったー、今日書かなくて。
      激突禁止、突放禁止……。
      何もかもみな懐かしい。
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