2013.1.23(水)
「あぅぅ」
「オットセイじゃ無いんだからさ。
ちゃんとしゃべりなさいよ。
言うこと聞かないんなら……。
今の理事長にとって、一番つらいお仕置きしますよ。
どうなの?
そう。
いいのね。
それじゃ……。
スイッチ、オフ」
バイブの音が消え、理事会室に静寂が戻った。
裸電球のフィラメントが灼ける、儚い音まで聞こえそうだった。
あけみ先生は口角を上げ、理事長の顔を見下ろしてる。
舌なめずりする蛇のようだった。
「あぁ」
理事長の表情が崩れた。
あけみ先生の口角が、さらに切れあがった。
「どうしたの?」
理事長は、唇を噛んでた。
「うぅ」
理事長の口から嗚咽が漏れると、腹筋が波立った。
不自由な姿勢のまま、腰が蠢いてた。
下腹部が、バイブを慕うように持ちあがる。
あけみ先生は、微笑みを貼りつけたまま、無慈悲に腕を引いた。
「イヤぁ」
「何がイヤなの?
言いなさいって」
理事長は、壊れた扇風機みたいに顔を横振った。
髪の毛が、左右の畳を叩く。
腰が前後に動き始めた。
「どうしてほしいの?
もう止めてほしい?」
理事長の首が、いっそう強く振られた。
「じゃぁ、続けてほしいの?
もう一度、スイッチを入れてほしい?」
理事長の首が持ちあがった。
自らの股間を覗きこむように、首が大きく縦に振られた。
「オットセイじゃ無いんだからさ。
ちゃんとしゃべりなさいよ。
言うこと聞かないんなら……。
今の理事長にとって、一番つらいお仕置きしますよ。
どうなの?
そう。
いいのね。
それじゃ……。
スイッチ、オフ」
バイブの音が消え、理事会室に静寂が戻った。
裸電球のフィラメントが灼ける、儚い音まで聞こえそうだった。
あけみ先生は口角を上げ、理事長の顔を見下ろしてる。
舌なめずりする蛇のようだった。
「あぁ」
理事長の表情が崩れた。
あけみ先生の口角が、さらに切れあがった。
「どうしたの?」
理事長は、唇を噛んでた。
「うぅ」
理事長の口から嗚咽が漏れると、腹筋が波立った。
不自由な姿勢のまま、腰が蠢いてた。
下腹部が、バイブを慕うように持ちあがる。
あけみ先生は、微笑みを貼りつけたまま、無慈悲に腕を引いた。
「イヤぁ」
「何がイヤなの?
言いなさいって」
理事長は、壊れた扇風機みたいに顔を横振った。
髪の毛が、左右の畳を叩く。
腰が前後に動き始めた。
「どうしてほしいの?
もう止めてほしい?」
理事長の首が、いっそう強く振られた。
「じゃぁ、続けてほしいの?
もう一度、スイッチを入れてほしい?」
理事長の首が持ちあがった。
自らの股間を覗きこむように、首が大きく縦に振られた。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2013/01/23 07:27
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み「練積み(ねりづみ)って何よ?」
食「コンクリートやモルタルで、石同士をくっつけていく積み方です」
http://blog-imgs-50.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201301201117115bf.jpg
食「それに対し……。
お城の石垣みたいに、モルタルなどを使わない積み方を、空積み(からづみ)と云います」
http://blog-imgs-50.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130120111642059.jpg
↑松本城
律「どのくらいの高さなんですか?」
食「一番長い橋脚で、24.6メートルあります。
ビルの7階くらいですね。
まさに、小ぶりの『余部鉄橋』という感じでしょ?」
http://blog-imgs-50.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201301201116415db.jpg
み「大ぶりも小ぶりも、『余部鉄橋』を知らん」
食「渡ったことないんですか?」
み「普通、ないわい」
食「それは……。
惜しいことをしましたね」
律「もう、新しい橋に架け替わったんでしょ?」
食「はい。
旧橋は、今年(2010年)の7月16日で、運用を終了してます」
http://blog-imgs-50.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201301201116420a3.jpg
食「翌月の8月12日、新しいコンクリート橋が供用になってます」
http://blog-imgs-50.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130120111712408.jpg
食「もう、あの鉄橋を渡ることは出来ないんですよ」
み「なんじゃ、その非難めいた口調は?」
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2. Mikiko- 2013/01/23 07:28
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食「だって……。
あの鉄橋と共に生きていながら……。
渡らずにいたとは」
み「東京タワーには登ったからいい」
http://blog-imgs-50.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2013012011171246f.jpg
食「ぜんぜん違うでしょ」
み「鉄でできた建造物ということで、わたしの中では括られておる」
食「大雑把に括らないでください。
塔と橋じゃ、方向が90度違いますよ」
み「でも、兵庫県にあったとは意外だった。
日本海側じゃなかったの?」
食「そうですよ」
http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130115204107b86.jpg
み「あ、そうか。
兵庫県って、日本海側もあったんだっけ。
確か、城崎温泉があるんじゃなかったっけ?」
http://blog-imgs-50.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2013012011164061f.jpg
食「よくご存知ですね」
み「志賀直哉の『城の崎にて』っていう小説が、教科書に出てきたでしょ?」
http://blog-imgs-50.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130120111640609.jpg
律「えー。
覚えてない」
み「また、その日休んだ?」
律「そうかも」
み「ま、休んで正解だよ。
まー、実に感心するほど面白くない小説。
冒頭だけは、強烈だけど」
律「どういう風に?」
み「城崎温泉に行った理由が、冒頭の1行に書いてあるんだけど……。
なんと!
電車にはねられた養生だって」
律「よく無事だったわね」
み「死ぬだろ、普通」
律「それからどうなるの?」
み「蜂が死んでました」
http://blog-imgs-50.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2013012011164114a.jpg
律「何それ?」
続きは、次回。
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3. ハーレクイン- 2013/01/23 10:48
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今ようやっと気づいたんだけど、理事長の方はどう思ってるんだろうね、あけみ先生のこと。意外に憎からず思ってたりして。
いや、それはないか。
どっちにしてもこれは、お話がもっと進まないとわからないよね(作者にもわかってなかったりして)。
『由美美弥』今日の名シーン。
>首が大きく縦に振られた
縦にも振れるんだ、理事長の首。
あれ?
これ、前にも書いたような……。
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4. ハーレクイン- 2013/01/23 10:59
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「ねりづみ」って読むのか、練積み。
“れんづみ”だと思ってたよ。
(それじゃ重箱読みだよ)
ほおおおー、空積みってのもあるのか。
(これを“くうづみ”と読む奴は……おらんおらん)
勉強になるなあ、『東北』。
ここでクイズです。
問題「青森県から山口県まで、陸路のみを使って行く場合、
必ず通らなければならない都府県が一つあります。
それはどこでしょう」
答え「兵庫県」
何でいきなり答えなんだよう。
だってこのクイズ、前にやったもーん。
>まー、実に感心するほど面白くない小説
それほどでもないと思うが、『城崎にて』。
ま、純文学に面白さを求めるのがまちごうとるぞ、「み」さん。
兵庫県とは言わないんだよね、「但馬の」城崎温泉。このあたりはさすが志賀直哉。
(なにが「さすが」なんだろう)
そういえば、但馬を“たんば”と読んだやつがおったなあ。
それは「たじま」やで、「たんば」は丹波、と教えてやったら、えらい感心された。
調子に乗って「たんご(丹後)」もあるで、「たんぜん(丹前)」はないけど、と続けたら大うけだった。
「但馬」「丹波」「丹後」みんな隣り合わせです。
別称は「但州(たんしゅう)」「丹州(たんしゅう)」「丹州(たんしゅう)」、耳で聞いたのでは区別できないなあ。
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5. マッチロック- 2013/01/23 18:46
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あるドキュメンタリーを思い出しました。
実験で看守と囚人に分かれた大学生(だったかな)が2週間後には、リアルになって実験を中止したというのを思い出しました。
理事長も長い間、責められて、その方向に進んでしまったのでは?
話は変わって・・
松本城は現存する当時のお城ですよね。
一度見に行きましたが、なかなか渋い城でかっこいいと思いました。
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6. Mikiko- 2013/01/23 20:00
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> ハーレクインさん
理事長の気持ちは、ぜーんぜんわかりまへん。
理事長を視点の主にすることはないので……。
作者がわからなくても、いっこーに構わないんですね。
コンクリートやモルタルが導入される前は……。
当然のごとく、石積みは、すべて空積みでした。
技術的には……。
当然のごとく、練積みより空積みの方が難しいです。
接着剤を使わず、石の噛み合わせだけで擁壁を作っていくわけですから。
ピラミッドの石積みなんか……。
逆に、今の技術じゃ出来ないんじゃないでしょうか?
兵庫県。
京都もそうじゃないかと思ってた。
南の方は、海に接して無かったんですね。
つまり、京都の海は、日本海しかないということだ。
志賀直哉が電車にはねられたのは……。
大正2年(1913年)の8月15日だったそうです。
旧盆の真っ最中ですが……。
東京は、このころから新盆だったんでしょうか?
当日は金曜日でしたから、平日ですよね。
ま、お盆かどうかは別にして……。
芝浦海岸で納涼祭があり、その帰り道。
酔っぱらって線路際を歩いてて、電車に接触したそうです。
電車と云っても、路面電車じゃないんですよ。
山手線です。
どうして、線路際なんて歩いてたんでしょう?
ま、いずれにしろ……。
はねられたと言うより、接触して転んだんでしょうね。
> マッチロックさん
リアルになったってのは……。
実験であることを忘れ、役柄に入りこんでしまったってことか?
実験中止で、元に戻れたんでしょうか?
松本には、1度だけ行ったことがあります。
開智学校は見学した覚えがあるのだが……。
松本城はどうだったかな?
やっぱり、城下町っていいですよね。
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7. ハーレクイン- 2013/01/23 21:14
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おーや、それは残念、お気の毒。
ピラミッドの石積み。
出来ないでしょうね、今の技術じゃ。
あれは人類史の奇跡だそうですが、だからこその世界七不思議の一つなんでしょうね。
「金字塔」ってピラミッドのことなんですよ。ご存知でしたあ?
「京都の海は日本海だけ」。
そのと~り(財津一郎でお願いします)。
京都府の南端は、奈良県と接しています。
「志賀直哉がはねられた電車は山手線」
えーっ。
都電じゃないのか。
山手線って、全線高架じゃないんですかね。うーむ。
ま、大阪環状線もごく一部ですが平地を走ってて、踏切もありますけど……。
そういえば↓これ、書いたかなあ。
元日本フェザー級、およびミドル級、東洋フェザー級チャンピオンの堀口恒夫。
1930年代から50年にかけて活躍したプロボクサーですがが、デビュー以来、5引き分けを挟んで実に47連勝という、とんでもない記録を持つ不世出のボクサーです。
その、左右の連打を休みなく繰り出す戦法から「ピストン堀口
」という異名をもつボクサーですが、晩年、酒を呑みすぎて、東海道線の線路上を歩いて帰宅途中、鉄橋上で列車が走ってくるのを目にし、列車が鉄橋に差し掛かるよりも先に、自分が鉄橋を走り抜けることが出来ると判断し、線路上を列車に向かって走り始めたものの、鉄橋を渡りきる前に列車と衝突、命を落としました。惜しい人を無くしたものです。
ピストン堀口。
生涯戦績176戦、138勝82KO24敗14分け。
1950年10月没。
享年36歳。
酒はほどほどにしましょう。
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8. Mikiko- 2013/01/24 07:44
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なるほど。
ピラミッドを“金”の字に見立てたわけか。
これは、目からウロコでした。
山手線は、今でも非高架の区間があるはずです。
当時は、もっとあったんじゃないかな。
ピストン堀口。
不思議です。
本人は亡くなってるのに……。
なぜ、死ぬ間際の心境がわかったんでしょう?
化けて出て、無念を訴えたんでしょうか?
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9. ハーレクイン- 2013/01/24 08:38
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状況はわかってるんですよ。酔って車内で眠り込み、自宅の最寄駅を乗り過ごし、もう列車が無いんで歩いて帰宅、の途中だったんですね。
「鉄橋を走り抜けることができると判断」。
たしかに、これはどうなんでしょうね。遺書があったはずがないし……。
ピストンの人となりをよく知る人(またはWikiの記事を書いた人)の推測ではないでしょうか。
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10. Mikiko- 2013/01/24 20:31
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読んでみました。
石原慎太郎が、人から聞いた話として書いてるようですね。
小説家が「聞いた話」として自分の推測を書くのは、珍しくないことだと思います。
結局は……。
パンチドランカーが酒に酔ったら、何するかわからんということじゃないですか。
電車に体当たりしたら、自分が勝つと思ったのかも。
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11. ハーレクイン- 2013/01/24 21:54
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石原慎太郎が書いた?!
へえ、そうなん。
「聞いた話」ねえ。
“聞いた話やで、知らんけど”。
パンチドランカーねえ。
たこ八郎は正真正銘、パンチドランカーだったけど、ピストン堀口はどうかな。
やはり、自分の運動能力に自信があったんじゃないですかね。
「大丈夫、俺の走力なら、列車より先に鉄橋を渡りきれる」
ところが、思ったより酔いが回っていた。さらに加えて足場の悪さ。なんせ鉄橋の線路上だからねえ。歩くことすら難しかったのでは。
で、残念ながら列車の方が先に鉄橋に差し掛かり、体当たりもむなしく鉄路に散ったピストン……。
たこ八郎が海で溺れて死んだとき、タモリは「タコが海で死んだ。何も悲しいことはない」と悔やみを述べたそうです。
これに倣うと「ピストンが線路上で死んだ。何も悲しいことはない」。
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12. Mikiko- 2013/01/25 07:45
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Wikiにそう書いてあるではないか。
話はズレますが……。
タコの寿命は、2~3年だそうです。
ワールドカップで、勝敗をことごとく当てたタコが有名になりましたが……。
残念ながら、次のワールドカップまでは生きられないんですね。
さらに、イカの寿命はもっと短く……。
1年だそうです。
ダイオウイカは、さすがにもっと生きるようですが……。
それでも、2~3年。
どうして、あんなに大きくなれるんでしょうね。
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13. ハーレクイン- 2013/01/25 13:08
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> Wikiにそう書いてあるではないか
へ?
ということでWikiの「ピストン堀口」の記事を読み直しました。
確かにあるね。
最後の方の「エピソード」の項だな。
そこまでは読まなかったもーん。
ダイオウイカ(大王イカ)といえば、こないだNHKスペシャルで放映してました。録画したけどまだ見ていない。ほんとに、どんどん溜まっていくなあ。いずれディスクが満杯になるぜ。
で、見ました。
現場は、小笠原諸島近海、800mの深海。
1000m級の深海潜水艇で潜り、別のイカ(体長1mのソデイカ)を餌におびき寄せ、見事ダイオウイカの目視と映像撮影に成功、ということでした。
と書けば簡単ですけど、ここに至るまでには、数十年に渡る基礎研究の成果があってのこと。当然ですけどね。
今回目撃されたダイオウイカの体長は7~8m。これまでの研究による推測で、最大は18mほど、ということです。だから今回のはさほど大きなものではない、ということになりますが、それにしても餌の少ない深海でよくこんなに大きくなれるなあ。必死になって餌を探してるんだろうなあ。
マッコウクジラを襲うこともある、という話もありますから、とんでもない生物ですよね、ダイオウイカ。
寿命が何年なのかは、わかりませんでした。
巨大なイカの伝説は、昔からありますよね。船を襲って沈めたり……ヴェルヌ『海底二万哩』にも出てきます。
体の断片は、これまでにも採集されているそうです。
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14. Mikiko- 2013/01/25 20:11
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わたしはまだ見てないのだぞ。
ネタバレではないか。
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15. ハーレクイン- 2013/01/25 21:09
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見たって言ってなかったっけ? 17日の放映だから、もう1週間以上になるじゃん。
そうかあ、悪い悪い。
ごめんね、許して、勘弁ね。
それにしても、ダイオウイカの話題を持ち出したのはそっちじゃないかよう。だからてっきり見たもんだと……。
しかし、こういうのは時間のあるもん勝ちだよなあ。
ゴルゴは? 花魁は? 見ましたぁ?
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16. Mikiko- 2013/01/25 22:14
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録画リストを探したら、ありませんでした。
てことは、すでに見てたということですね。
そう言えば……。
頭の片隅に、オレンジ色のイカの映像が浮かんできました。
うーむ。
日本酒を飲みながら見ると……。
すべて、忘却の海に流れ去るようです。
ゴルゴの後編と花魁は、日曜日に見るつもりです。
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17. ハーレクイン- 2013/01/25 23:45
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おまいは。
アルコールが、大脳どころか脳幹(間脳・中脳・延髄)にまで浸みこんどるのやないのか。小脳にまで行くと寝たきりになるぞ。
ゴルゴと花魁もバラしてやろうか。
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18. Mikiko- 2013/01/26 07:44
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バラされても……。
覚えてないから平気じゃ。