2012.5.5(土)
「いくら無邪気な顔してても……。
あの身体じゃ、性欲も相当なものでしょうに。
どうやって処理してるのかしら。
やっぱり、彼氏の方はちゃんといるってこと?
あんな顔して……。
男のちんちん咥えてるって?
もちろん、そんな子もいるだろうけど……。
夜な夜な、自分を慰めてる子だって、いるはずよ。
いろんな顔を見下ろしながら、そんなこと考えてると……。
堪らなくなるの。
わたしね……。
よくここでオナニーするのよ。
キャンパスを見下ろしながら。
立ったまま始めることもあるけど……。
腰を据えてやりたいときは、椅子を持って来るの。
ほら、そこに見えるでしょ。
わたしのデスクチェア。
リクライニングも付いてるのよ。
自腹で買ったんだから。
キャスターの滑りも抜群。
で、あれに座ってやってると……。
そのうち、表情が繕えなくなるでしょ。
そしたら、窓下の壁を、ちょっと蹴ってやるの。
わたしの姿は、椅子ごとフェードアウトってわけよ。
あとは、思いっきり顔を崩して、絶頂を貪る。
もう最高の瞬間ね。
教授になって、ほんとに良かったって実感するわ。
こんな特等席みたいな部屋がもらえるんですもの。
あら、少しおしゃべりが過ぎたかしら?
何しに窓まで来たか、忘れるところだったわ」
女教授は、改めてDVDメディアを掲げた。
円盤を支える人差し指を、小刻みに左右に振って見せた。
「もし、この窓から……。
このDVDを落としたら、どうなるかしら?
もちろん、わたしが落とすとこを見たら……。
拾った子は、そのまま持って来てくれるでしょうね。
でも、落ちるまで、誰も見なかったら?
この真下は、ツツジの植え込みよ。
そこにうまく着地する確率は、低くはないわ。
次の時限が始まってるから……。
人通りも減ってきた。
どうする?
もし、誰かがこれを拾ったら」
あの身体じゃ、性欲も相当なものでしょうに。
どうやって処理してるのかしら。
やっぱり、彼氏の方はちゃんといるってこと?
あんな顔して……。
男のちんちん咥えてるって?
もちろん、そんな子もいるだろうけど……。
夜な夜な、自分を慰めてる子だって、いるはずよ。
いろんな顔を見下ろしながら、そんなこと考えてると……。
堪らなくなるの。
わたしね……。
よくここでオナニーするのよ。
キャンパスを見下ろしながら。
立ったまま始めることもあるけど……。
腰を据えてやりたいときは、椅子を持って来るの。
ほら、そこに見えるでしょ。
わたしのデスクチェア。
リクライニングも付いてるのよ。
自腹で買ったんだから。
キャスターの滑りも抜群。
で、あれに座ってやってると……。
そのうち、表情が繕えなくなるでしょ。
そしたら、窓下の壁を、ちょっと蹴ってやるの。
わたしの姿は、椅子ごとフェードアウトってわけよ。
あとは、思いっきり顔を崩して、絶頂を貪る。
もう最高の瞬間ね。
教授になって、ほんとに良かったって実感するわ。
こんな特等席みたいな部屋がもらえるんですもの。
あら、少しおしゃべりが過ぎたかしら?
何しに窓まで来たか、忘れるところだったわ」
女教授は、改めてDVDメディアを掲げた。
円盤を支える人差し指を、小刻みに左右に振って見せた。
「もし、この窓から……。
このDVDを落としたら、どうなるかしら?
もちろん、わたしが落とすとこを見たら……。
拾った子は、そのまま持って来てくれるでしょうね。
でも、落ちるまで、誰も見なかったら?
この真下は、ツツジの植え込みよ。
そこにうまく着地する確率は、低くはないわ。
次の時限が始まってるから……。
人通りも減ってきた。
どうする?
もし、誰かがこれを拾ったら」
コメント一覧
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1. Mikiko- 2012/05/05 07:32
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食「またですか」
み「忘れる前にしゃべらせて。
わが幼少のころの話」
http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120429202154f85.jpg
み「父に連れられて、父の実家に遊びに行ったの」
律「あれ?
Mikiちゃんのお父さんって、マスオさん?」
http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120429202115e71.jpg
み「そうそう。
婿養子。
実家は大きな農家でさ、父はそこの次男なわけ」
http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2011110519590478f.jpg
↑もちろん、こんな豪農ではありません
み「そのときは、もう父の兄が農業を継いでた。
その叔父さんにわたしは、ずいぶんと可愛がってもらったんだけどね。
で、父に連れられて遊びに行った日のことよ。
夏前だったと思うんだけど……。
夏のような日差しが、ギラギラ射してた」
http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120429202117c84.jpg
食「なんか、『異邦人』みたいですね」
http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201204292021135e3.jpg
み「そう。
そんな雰囲気の日よ」
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2. Mikiko- 2012/05/05 07:33
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み「遊びに行ったときは、玄関から入らず、裏口から入るの」
http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120429202215c2c.jpg
↑これは、有楽町の飲み屋です
み「あ、言っとくけど……。
新潟の農家の敷地って、ものすげー広いからね。
叔父さんちも、敷地の中に、子供なら迷いそうな竹林があったから」
http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201204292021521e1.jpg
み「裏口って言うと、せせこましいイメージがあると思うけどさ。
そんなんじゃないのよ。
敷地の中、軽トラで走るからね」
http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201204292021550fb.jpg
み「裏口は、その軽トラの通り道に面してる。
そこに叔父さんがいてね……。
大きなタライの中を見てた」
http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201204292021165f6.jpg
み「挨拶しながら近づくと、叔父さんはニコニコしながら迎えてくれて……。
タライの中を指さした。
途端に、タライから水が跳ねたんだよ」
http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120429202153ff7.jpg
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3. Mikiko- 2012/05/05 07:34
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み「覗きこむと……。
キタナイ泥水みたいな中に、不気味な生き物が身をくねらせてた」
http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2012042920215103c.jpg
『お魚?』
『雷魚って云うんだよ』
http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120429202150859.jpg
『ライギョ?
買ってきたの?』
http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120429202112e54.jpg
『ははは。
こんなもの、金出して買うバカはいないさ。
釣ったんだよ』
http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120429202216be4.jpg
『阿賀野川で』
http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2012042920211486e.jpg
続きは、次回。
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4. ハーレクイン- 2012/05/05 08:58
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女教授もオナニーマニアか。
しかし露出する度胸はない、と。
ふむ。
女教授の意図についての前回コメ。
>「さあ、みんなで見てね」で、ディスクを窓外へ投げ捨て……。
なんだ、予想的中ではないか。
(別名、フライングともいうな)
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5. ハーレクイン- 2012/05/05 09:51
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おー、1枚目の画像。
何処のお嬢様だあ、落魄旧家の御令嬢?
いや、お姫様か、没落貴族の姫君?
お召し物の色合いは、やつがれには表現不能でござるが、ヘアバンドとベルトのアクセントが何とも可憐。
惜しむらくは、お袖の丈が少し……。
え?
「わが幼少のころ……」
な、なんですとー。
おー。
越後の豪農・伊東邸の画像。
「寒戸の婆」のくだりだったなあ。
懐かしいぞ。
「風の騒がしい日には……寒戸の婆が帰ってくる」
父の実家に遊びにいったのは……。
“太陽が眩しかったから”
『異邦人』はカミュ。
セインではないぞ、アルベール・カミュ。
で、知らなかったのだが、アルベールはセインの*大叔父(おおおじ)らしい。
*我が祖父(祖母)の弟。
「ねこの金魚売り」、可愛いぞ。
>今晩のおかずにするんじゃあないよ
そういえば、金魚を食ったら死んだ、という話があったなあ。
ぶつ切りにして丸呑み、酒で流し込む、という食べ方だった。
なぞなぞで~す。
“逆立ちしたら爆発する魚”、な~んだ。
そ・れ・は「雷魚」で~す。
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6. Mikiko- 2012/05/05 13:39
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水を張ったタライを天秤棒に掛けて売り歩くわけですが……。
当然のごとく、ものすごく重い。
なので、ベテランの金魚売りというのは、存在しなかったようです。
歳を取ると、担げなくなるんですね。
若い人でも……。
昼間、重いタライを担いでたら、くたばってしまうので……。
日の陰る夕方から売り歩いたそうです。
しかし、そんなんで食べていけたんですかね?
冬は、別の商売をしなきゃならないし……。
割に合う商売では無かったでしょう。
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7. ハーレクイン- 2012/05/05 18:42
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先ほどまで「竜巻注意報」、現在は「雷注意報」が出ています。かなり近くでしきりに雷鳴が。
やばそうなので、パソを落としています(^_^;)。
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8. ハーレクイン- 2012/05/05 20:28
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去ったようです。
パソ復活。
ほー。
そんなに重いのか、金魚売の荷。
確かに、言われてみれば、だが、ふむ。
小説や漫画を見ると、江戸の夏の風物詩、優雅で小粋な商売、というイメージなのだが、そうか。
やっぱり、世の中に楽して儲かる商売ってないんだなあ。
金魚は、江戸期にはすでに本格的な養殖がおこなわれていたようです。始めはもちろん高価な贅沢品でしたが、養殖が盛んになるにつれて値も下がり、庶民も楽しめるようになったそうで、金魚の担ぎ売りはこの頃のことでしょうね。
『金魚の昼寝』
作詞:鹿島鳴秋
作曲:弘田龍太郎
♪赤いべべ来た
可愛い金魚
おめめをさませば
御馳走するぞ
♪赤い金魚は
あぶくを一つ
昼寝うとうと
夢からさめた
『金魚』
作詞:北原白秋
作曲:成田為三
♪母さん、母さん、どこへ行た。
紅い金魚と遊びませう。
母さん、歸らぬ、さびしいな。
金魚を一匹突き殺す。
まだまだ、歸らぬ、くやしいな。
金魚をニ匹締め殺す。
なぜなぜ、歸らぬ、ひもじいな。
金魚を三匹捻ぢ殺す。
涙がこぼれる、日は暮れる。
紅い金魚も死ぬ死ぬ。
母さん怖いよ、眼が光る。
ピカピカ、金魚の眼が光る。
白秋の『金魚』は知りませんでした。
こんなのもあるんですねえ。
岡本かの子『金魚繚乱』
(これは以前に書いたかな?)
金魚の養殖と品種改良を生業とする主人公(女性)。
新種の金魚を創りだすことに執念を燃やすが、ことごとく失敗、挫折。
ある夜半、嵐によって養殖池が決壊、飼育中の金魚はほとんどが流失する。
翌朝、決壊後の養殖池の水たまりに、見たこともない華麗な金魚が一匹、悠然と泳ぐのを茫然と見つめる主人公……。
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9. Mikiko- 2012/05/05 22:23
-
スゴいのがあったことを、思い出しました。
金沢繋がりで、ご存知かもしれませんが……。
室生犀星の『蜜のあはれ』。
全編、会話体だけで書かれた小説。
参考になるかもよ。
http://editus.co.jp/BG_III/saisei.html
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10. ハーレクイン- 2012/05/05 22:54
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知りませんでした。
犀星は二、三点しか読んでいないです。
いやあ、実に面白そうですね。
早急に探して読んでみます。
前コメ、岡本かの子『金魚繚乱』の主人公を「女性」と書きましたが、読み返したところ「男性」でした。しかもかなりの偏屈もの。
何をどう勘違いしたのかなあ。
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11. Mikiko- 2012/05/06 07:33
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講談社文芸文庫にあるようです。
http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120506064731aed.jpg
新仮名遣いに直すのはいいとしても……。
題名まで『蜜のあわれ』に変えてしまうのは、どんなもんなんでしょうね。
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12. ハーレクイン- 2012/05/06 08:50
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新仮名遣いに直す……のも決していいとは思いません。
読みやすいように(売れやすいように)、という配慮なのでしょうが、出版社の横暴以外の何物でもない。
作者が何も言えん(死人に口なし)のをいいことに、この暴挙。
ひょっとして旧仮名遣いや文語体を“過去の遺物”と考えとらんかあ。
作者が、一字一句にどれだけ神経を払って作品を仕上げたか、ここを考えんといけないのでは(ま、書き飛ばしている作者もいるのでしょうが)。
出版社は、作品をそのままの形で提供する。そこから先は読者側の問題でしょう。
“文芸”文庫が聞いてあきれますわ。
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13. Mikiko- 2012/05/06 12:44
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旧仮名の本は、古書店で探すしかないみたいですね。
ちなみに、わたしが持ってるのは、これ。
http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120506091803561.jpg
奥付を見ると、昭和44年発行でした。
東京にいたとき、神田で見つけたんだと思います。
もちろん、旧仮名遣いです。
http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120506091802e1e.jpg
たしかに、これを新仮名にしてしまったら……。
味わいが変わってしまいそうですね。
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14. ハーレクイン- 2012/05/06 15:48
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昭和44年(1969年)だと旧仮名遣いか。漢字も旧字体。
犀星はこう書いたんですよね。
市内の図書館の蔵書にありました。
『日本幻想文学集成32』室生犀星(国書刊行会1995)。
さっそく借りに行きます。
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15. Mikiko- 2012/05/06 19:49
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そのシリーズにあったか。
表紙の白い本だよね。
何冊か持ってます。
犀星は、自分が幻想文学を書いてるなんて……。
思ってなかったでしょうけど。
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16. ハーレクイン- 2012/05/06 21:08
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犀星はそんなに読んだわけじゃないけど、それなりにイメージはもってます。
『金魚』はずいぶん異なる印象が……。
楽しみだなあ。