2012.3.30(金)
「あ、すみません」
美弥子は慌てて、グラスの底に手を添えて受けた。
「ふふ。
飲み会みたいね。
今度、飲みに行こうか?
あぁ、あなた1年生だっけ?
まだ、未成年?
そう。
とっても、そうは見えないんだけどね。
もちろんこれは、褒めてるのよ。
でも最近は、ほんとにそういうとこ、うるさくなってね。
未成年の学生と一緒に飲んだりしたら、クビになりかねないのよ。
昔は、新入生歓迎コンパなんて、当り前に出来たのにね。
そういえば、最近の学生って……。
未成年じゃなくなっても、ほんとに飲まなくなったわよね。
ああいう場は、自分をさらけ出す良い訓練になるのよ。
だからなのかしら。
話してても、このごろの学生の受け答えって……。
ほんとに面白く無いわ。
マニュアルでも読んでるみたい。
ところであなた、社会学はお好き?」
突然問いを振られ、美弥子は戸惑った。
社会学の授業を取ったのは、時間割の都合だった。
でも、取って良かったと思っている。
講義内容は、面白かった。
女教授の問いには、素直に「はい」と答えれば良かったのだろう。
自分はいつも、即答の出来るタイミングを逃してしまう。
妙な間を置いてしまうから、「はい」の一言では済まなくなるのだ。
「あなた……。
ほんとに正直ね。
考えてること、みんな顔に現れるんだもの。
最近の学生には、滅多に見られないパーソナリティよ。
わたしが企業の面接官だったら……。
マニュアルどおりの受け答えする学生より……。
絶対、あなたを採用するわね」
「あの……。
先生の授業はとても面白くて、好きです」
「そう。
嬉しいわ。
あなたの言葉は、上っ面なものじゃないってわかるから。
ほんとに嬉しい」
美弥子は慌てて、グラスの底に手を添えて受けた。
「ふふ。
飲み会みたいね。
今度、飲みに行こうか?
あぁ、あなた1年生だっけ?
まだ、未成年?
そう。
とっても、そうは見えないんだけどね。
もちろんこれは、褒めてるのよ。
でも最近は、ほんとにそういうとこ、うるさくなってね。
未成年の学生と一緒に飲んだりしたら、クビになりかねないのよ。
昔は、新入生歓迎コンパなんて、当り前に出来たのにね。
そういえば、最近の学生って……。
未成年じゃなくなっても、ほんとに飲まなくなったわよね。
ああいう場は、自分をさらけ出す良い訓練になるのよ。
だからなのかしら。
話してても、このごろの学生の受け答えって……。
ほんとに面白く無いわ。
マニュアルでも読んでるみたい。
ところであなた、社会学はお好き?」
突然問いを振られ、美弥子は戸惑った。
社会学の授業を取ったのは、時間割の都合だった。
でも、取って良かったと思っている。
講義内容は、面白かった。
女教授の問いには、素直に「はい」と答えれば良かったのだろう。
自分はいつも、即答の出来るタイミングを逃してしまう。
妙な間を置いてしまうから、「はい」の一言では済まなくなるのだ。
「あなた……。
ほんとに正直ね。
考えてること、みんな顔に現れるんだもの。
最近の学生には、滅多に見られないパーソナリティよ。
わたしが企業の面接官だったら……。
マニュアルどおりの受け答えする学生より……。
絶対、あなたを採用するわね」
「あの……。
先生の授業はとても面白くて、好きです」
「そう。
嬉しいわ。
あなたの言葉は、上っ面なものじゃないってわかるから。
ほんとに嬉しい」
コメント一覧
-
––––––
1. Mikiko- 2012/03/30 07:33
-
律「高校野球に、どんな思い出があるのよ?」
み「新潟市の新潟南高校が、甲子園でベスト8まで行った年があるんだよ」
http://blog-imgs-37.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120325114427df6.jpg
律「スゴいじゃない」
み「近年、日本文理高校が準優勝したけど……」
http://blog-imgs-37.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2012032511442748d.jpg
み「それまでは、新潟南高校のベスト8が、新潟県勢の最高到達点だったわけ」
律「へー」
み「そう言えば……。
PL学園が、無茶苦茶強かったころよ」
http://blog-imgs-37.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120325114427952.jpg
み「桑田、清原がいてさ」
http://blog-imgs-37.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120325114332160.jpg
食「あ。
思い出しました。
1984年の大会ですね」
http://blog-imgs-37.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201203251144260ec.jpg
-
––––––
2. Mikiko- 2012/03/30 07:34
-
み「何でそんな年号まで知ってるんだ?」
食「数字とか、型番とか、覚えるの得意なんです。
列車の記号なんか、よく覚えましたからね」
http://blog-imgs-37.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201203251144268f8.jpg
食「数字を見ると、覚えるのがクセみたいになってるんです。
でも、高校野球は、もともと好きですよ。
夏休みに旅行してるとき、よくイヤホンで聞いてました」
http://blog-imgs-37.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120325114334569.jpg
み「へー。
意外だね」
食「野球が好きって云うより……。
夏の雰囲気に、どっぷりと浸りたかったんでしょうね。
炎天下をリュック背負って歩きながら……」
http://blog-imgs-37.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2012032511433380b.jpg
↑実写なのか? 面白いので、冬の画像だが、載せてしまった。
食「耳からは、高校野球の実況放送」
http://blog-imgs-37.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120325114334ef3.jpg
食「『俺は今、夏の真っ只中にいるんだー』って、気分になりましたもん」
http://blog-imgs-37.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120325114333382.jpg
-
––––––
3. Mikiko- 2012/03/30 07:34
-
み「それで、新潟南の試合も聞いてたわけか?」
食「違いますよ。
年代が合わないでしょ。
1984年は、今から四半世紀も前です」
律「わかった。
新潟南は、金足農業に勝って、ベスト8になったわけね」
み「ちゃうちゃう。
金足農業に負けて、準決勝に進めなかったわけ」
http://blog-imgs-37.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201203251147311ee.jpg
律「なんだ、そうなの」
み「父親が野球好きでさ。
新潟の学校なんて、滅多に勝たないから、興奮しちゃって。
でも、ベスト8って言っても……。
初戦が2回戦だったから、2勝しただけなんだよね」
律「なんで、初戦が2回戦なのよ?」
み「仕方ないでしょ。
出場校数が、2の乗数にならないんだから」
http://blog-imgs-37.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120325114333e0e.jpg
み「何校出るんだっけ?」
食「北海道と東京が2校ずつですから……。
全部で、49校ですね」
http://blog-imgs-37.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120325114427e28.jpg
続きは、次回。
-
––––––
4. ハーレクイン- 2012/03/30 08:40
-
今は新入生歓迎コンパはできないのか。
やると捕まる?
嘆かわしい時代じゃのう。
学生時代にしっかり鍛えておかんと、社会に出て使い物にならんではないか。
そんなことだから日本酒が低迷するのだ。
しっかり飲むように! 学生諸君。
センセ、社会学の女センセ。
美弥ちゃんは「正直」というよりもどんくさいだけだと思いまーす。
会話してるとイラッとするんでは。もちろん美弥ちゃんじゃなく、こっちが。
しかし……何をしたいのだ、センセ。
ひょっとすると……。
-
––––––
5. ハーレクイン- 2012/03/30 08:43
-
いくら号外とはいえ、なんなんだ、新潟日報のこのどでかい紙面は。
見本刷りだからデカいのか。新聞のことはあまり知らんからなあ。
おー、清原・桑田のK・Kコンビ。若いぞ。
桑田くんはともかく、清原くんは今は全く面影無いなあ。見事にオッサンになってしもうて。
このコンビに、卒業後あのような事態が待っていようとは、神ならぬ身の知る由もなかった……。
「食い鉄」くんが列車の記号や型番を覚えるのが得意とは、意外じゃのう。これも青春の“理不尽な情熱”のなせるわざかあ。
おー、すげえ、どでかリュック。
ヒマラヤのシェルパ顔負けだのう。
中身はコントラバスだったりして。
-
––––––
6. Mikiko- 2012/03/30 20:11
-
新歓コンパなんかで、居酒屋で盛り上がったりした場合……。
それを苦々しく感じた客が、警察に通報することもあり得ます。
「未成年が飲酒してる」ってね。
未成年の飲酒は、立派な法律違反なので……。
通報を受けた警察は、現場に駆けつけにゃならん。
もし、行かなかったりしたら、警察の方が糾弾されちゃいますからね。
で、警察が居酒屋に顔を出したとき……。
その場に未成年が混じってたら、当然、タダでは済みませんね。
学生だけのコンパなら、さほど大ごとにはならないと思いますが……。
教員が混ざってたら、問題でしょう。
『未成年者飲酒禁止法』では……。
「未成年者の飲酒を知って制止しなかった親権者や監督代行者に対して、科料を科す」となってますから。
今はもう、“学生さん”のやることを大目に見てもらえる時代ではない、ということを……。
特に教員は、キモに命じるべきだと思います。
-
––––––
7. ハーレクイン- 2012/03/30 22:29
-
法治国家ですから、法の規定がすべてに優先するわけです……。
これ、938回の私のコメなんですよ。どうも、言うてることがころころ変わるなあ。
というか、順法精神が欠如してるんだろうね。
それはさて置き(置くな!)、コンパで飲まされた(例のイッキ飲み)新入生が急性アルコール中毒で死亡、という事故が相次いでからではないかなあ。未成年の飲酒が厳しく見られるようになったのは。
しかし思うのだが、あの事故は飲ませる方も程度を知らなかった、つまりは酒に慣れていなかった、ということも要因の一つなんじゃないかなあ。
未成年の飲酒は明らかに法律違反ですが、成年に達すれば「酒に慣れていく、馴染んでいく」、つまりはまわりの物のわかった酒飲みが適切な“酒指導”をしていく、ということも大事なのではないかね。
この社会、酒抜きでは済まされないんだから。
-
––––––
8. Mikiko- 2012/03/30 22:44
-
高校時代から、晩酌をしてたそうです。
別に、隠れて飲んだたわけではなく……。
夕食のとき、フツーに、1本付いてたそうです。
ま、新潟はそういう文化だったんですね。
しかしながら……。
今は、どうなんでしょうね。
今の若い人たちは……。
祖先から受け継がれてきた文化から、切り離されてしまってる気がします。
これも、時代の流れなんでしょう。
押しとどめることは、もう出来ないと思います。
-
––––––
9. ハーレクイン- 2012/03/30 23:01
-
凄いな。
いやあ、酒文化というのは違うんですねえ。
私は、初めて飲んだのは中学時代にやった、父親の買い置き酒の盗み飲みですが、さすがに高校時代は飲まなかったなあ。大学に入ってからです、もちろん未成年でした(威張ってんじゃねえ!)。
まだ、未成年に飲ませるな、という風潮は全くなかったですね。新歓コンパに教授とか出席してましたからね。
んじゃ、今の学生の新入生歓迎会ってどうしてるんだろ。まさか「お茶会」とか。
そもそも、歓迎会自体やらなかったりして。
しかし、今の若い衆はそんなに飲まなくなってるのか。知らなかった。
予備校生は飲まないからなあ。
アルコール発酵の授業をするとき、果実酒と穀物酒の造り方の違いを喋ります。特に「並行複発酵」の話。入試にはほどんど関係ないんですけどね。ま、お話として。
面白がる生徒はほとんどおらんなあ。
-
––––––
10. Mikiko- 2012/03/31 08:06
-
成人1人あたりの日本酒消費量が、日本一です(2位は秋田県)。
その点では、ちょっと特殊な文化だったかも。
昔は役所でも、職場で「あがり酒」を飲むのが普通だったとか。
あと、今は高校自体なくなっちゃいましたが……。
新潟県立吉川高校に、醸造科がありました。
実習で、『吉川乃若泉』という清酒を造ってたそうです。
http://www.sake-okoku.net/shuzai.f/minimini5/01.htm
予備校じゃなくて、こういうとこで授業したら……。
みんな真剣に聞いてくれただろうにねー。
-
––––––
11. ハーレクイン- 2012/03/31 12:41
-
吉川高校の話。
書くつもりだったのにぃ。前回、『金農納豆』がらみで予告したろ。
コロッと忘れていた。
『若泉』。
醸造科の生徒は、自分たちは飲んだのかね。
ま、酒盛りはやらんかっただろうが、利き酒くらいはやったと思うが。せっかくつくった“答案”だもんな。
「高校生の晩酌」はすごいが、「あがり酒」もすごいな。
こういうのは新潟だけの文化なのでは……。
予備校での酒の授業。
生徒の反応は「入試に関係ない話なぞするな」だもんなあ。昔はもう少し面白がってくれたのだが……(いつの話や)。
-
––––––
12. Mikiko- 2012/03/31 12:55
-
忘れておった。
『吉川乃若泉』は、漫画「夏子の酒」にも登場するそうです。
あがり酒。
仕事納めとか、特別な日ではなく……。
日常的に行われてたようです。
-
––––––
13. ハーレクイン- 2012/03/31 16:18
-
この作品に踏み込むと、どこまで深入りするかわかりませんのでね。今まで避けておりました。
ま、とりあえず、尾瀬あきら氏『夏子の酒』全12巻。
日本の農業、特に稲作の抱える問題と、日本酒の醸造に関わる様々な問題点を取り上げ、骨太のドラマに仕上げた佳作です。
主人公の夏子は、新潟県の佐伯酒蔵の長女。夭逝した兄の康男の遺志を継ぎ、幻の酒蔵米「龍錦」の栽培と復活、さらに龍錦を原料米として、日本一の純米吟醸酒の醸造を目指し奮闘する……という物語です。
『夏子の酒』には、夏子の祖母、奈津とその時代を描いた『奈津の蔵』全4巻、という続編があります。昭和初期~戦後という時代が舞台ですので、いろんな意味で重いドラマですが、こちらも佳作。
出だしに、平塚らいてうの「元始、女性は実に太陽であった……」が引用されています。
-
––––––
14. Mikiko- 2012/03/31 20:25
-
まーったく読んだことがない。
http://blog-imgs-12.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120331202439399.jpg
検定の参考書に、読めばよかったな。
-
––––––
15. ハーレクイン- 2012/03/31 21:06
-
『夏子の酒』は、清酒検定の参考書にはならんと思うぞ。あの検定の出題内容は、いささか細かい数値などに傾きすぎのような気がするが。
そういえば、そろそろ結果発表なのでは。
前コメ、字、間違ってました。
幻の「酒蔵米」→「酒造米」、ですね。
-
––––––
16. Mikiko- 2012/03/31 22:45
-
数字を使うのが、一番問題を作りやすいんでしょうね。
結果発表のことは忘れてくれたまへ。
わたしも忘れよう。
-
––––––
17. ハーレクイン- 2012/03/31 23:51
-
覚えてまっせ。4月6日でっしゃろ。
高校時代の友人の迷台詞。
「忘れようとして思い出せない……」