Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
由美と美弥子 0845
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「あ。
 あれ見て。
 ほら、バス停」

 陽炎の揺れるアスファルトの彼方に、傾いた標識が見えて来た。
 赤と緑の丸い表示板は、見間違えようもない。
 2人の足は、自ずから速まった。

 バス停には、2人が本来降車すべき停留所名が書かれていた。

「やっと着いたぁ」
「こんなに歩いたの、小学校の遠足以来だわ」
「運動、しなさすぎなんじゃない?」
「この身体は、生きてるだけで体力消耗するの」
「燃費が悪いんだね。
 外車みたい。
 あ、半分外車だっけ?」
「四分の一よ」

 ちょうどその時、1台の赤い外車が、由美たちを追い越していった。
 オープンカーだった。
 運転しているのは女性で、栗色の髪が宙に靡いていた。

「あ」
「どうしたの?」
「何も、歩くことなかったんだ」
「どういうこと?」
「叔母ちゃんに、迎えに来てもらえば良かったんだよ。
 クルマで来てるんだから」
「もう……。
 今ごろ思いつかないでよ」
「ごめん。
 今から電話しようか?
 バス停からは、歩いて5分って言ってたけど」
「今さら遅いわ。
 歩きましょう」

 バス停の先に、十字路があった。
 叔母のくれた地図によれば……。
 ここを左に曲がって道なりに進めば、貸別荘が見えてくるはずだ。

 左折した道は、バス通りよりは細かったが、綺麗に舗装されていた。
 道の左右からは落葉樹の林が迫り、中空で枝先を交差させていた。
 木漏れ日のつくる斑模様が、アスファルトに散っている。

「由美ちゃん。
 あれじゃない?」
「うそ……。
 可愛い」
由美と美弥子 844目次由美と美弥子 846





コメント一覧
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    • ––––––
      1. Mikiko
    • 2011/11/16 07:33
    • 律「落語の影響じゃないの?」
      み「『時そば』とか?」
      http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201111130958526cf.jpg
      律「落語でお蕎麦を食べる場面って、特徴的よね」
      み「扇子を箸に見立てた所作でしょ」
      http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2011111309585330b.jpg
      律「スゴい音立てて、あっという間に食べちゃうじゃない」
      み「だから、大音響を立てながら、あっという間に食べるのが美味しいんだって」
      律「消化に悪いわよ」
      http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20111113095929c6f.jpg
      み「蕎麦なんて、粉を練ってあるだけなんだから……」
      http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20111113095927b6e.jpg
      み「噛まないで飲みこんだって、胃で溶けるから大丈夫」
      http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20111113095927e6c.jpg

    • ––––––
      2. Mikiko
    • 2011/11/16 07:34
    • 律「そうかしら?
       こないだの飲み会で、吐いた子がいたけど……。
       お蕎麦が、そのままの形で出てきたわよ」
      http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20111113095854ed7.jpg
      み「汚い!」
      律「あら、失礼」
      み「とにかく、お蕎麦なんてものはね……。
       眉根を吊り上げて……。
       親の敵みたいに食べるのが筋なのよ」
      http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20111113095929dc8.jpg
      律「見習いたくない筋ね」
      老「妙な筋もあったもんじゃが……。
       酒のツマミに取ったんじゃろ。
       徳利が冷めてしまうぞ」
      http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20111113095928b88.jpg
      み「あ、そうだった。
       先生、注いで」
      律「目の前にあるでしょ」
      み「手が離せないの」
      律「お箸を置けばいいだけじゃないの」
      み「ちぇ。
       せっかくの勢いが」
      http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201111130959289e7.jpg
      律「何の勢いよ」

    • ––––––
      3. Mikiko
    • 2011/11/16 07:34
    • み「それじゃ……。
       わびしく、手酌酒といきますか」
      http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201111130958527b1.jpg
      み「どぶろくも手酌だったけど……。
       やっぱり、徳利ってのは風情が出すぎだね。
       一気に侘しい気分になる」
      老「それが良いのではないか。
       蕎麦屋では、騒がしい酒は似合わぬ。
       ひとり、手酌をしながら……。
       蕎麦を啜るのが筋じゃ」
      http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20111113095851389.jpg
      み「今度は、そっちが筋かい。
       でも、ま、徳利がひとつしかないんだから……。
       取り合いしても見苦しいでしょ。
       ここは、わたしがお注ぎしましょう。
       ほれ、マスミン、お猪口持って」
      老「ほぅ。
       酌が出来るのか」
      み「あのね。
       酌くらい、子供でも出来るっての」
      http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201111130958531b2.jpg
       続きは、次回。

    • ––––––
      4. ハーレクイン
    • 2011/11/16 08:32
    • あれまあ。
      あっさり着いちゃったか、お二人さん。
      てっきり道端ではじめると思ってたんだけどなあ。
       (道端三姉妹はファッションモデル)
      始まったら一曲、献呈しようと思ってたのに。
      ほんっとに私の予想は当たらぬ。
      ま、しゃあないか。
      叔母さんたちをあんまり待たせるのもなあ。
      悪いしなあ。
      う、なんかドキドキしてきたぞ。

    • ––––––
      5. ハーレクイン
    • 2011/11/16 09:47
    • 『時そば』ねえ。
      「そばやさん、手えだしてくんな、ひい、ふう、みい、よう、いつ、むう、なな、やあ……今何時でい」
      「へい、四つで」
      「いつ、むう、なな、やあ……」
      はい、ここでテストです。
      食べ物が通過していく順序として正しいのは、次のa~fのどれでしょう?
      正しいものがない場合には「なし」と答え、その理由も記せ。
      a{食道→胃→肝臓→大腸→小腸→直腸}
      b{食道→胃→大腸→肝臓→小腸→直腸}
      c{食道→胃→大腸→小腸→肝臓→直腸}
      d{食道→胃→肝臓→小腸→大腸→直腸}
      e{食道→胃→小腸→肝臓→大腸→直腸}
      f{食道→胃→小腸→大腸→肝臓→直腸}
      正解者には西馬音内、弥助そばを一杯進呈。
      >蕎麦屋では、騒がしい酒は似合わぬ。
      >ひとり、手酌をしながら……。蕎麦を啜るのが筋
      さあすがマスミン、年の功、わかってらっしゃる。
      ♪ひとり酒 手酌酒 演歌を聞きながら~
      手酌酒のお姉さん、なかなかのもんだのう。
      手つきが色っぽいよ。
      むふ。

    • ––––––
      6. Mikiko
    • 2011/11/16 19:41
    •  「なし」。
       理由:“食べ物”は、肝臓を通過しないから。
       設問の“a”から“f”には、すべて肝臓が入ってます。
       正解は、{食道→胃→十二指腸→小腸→大腸}。
       直腸ってのは、大腸の一部でしょ。
       弥助そばは、新潟まで出前してくれるのか?

    • ––––––
      7. ハーレクイン
    • 2011/11/16 23:19
    • ピンポ~ン。正解です。理由もOK。
      >直腸ってのは大腸の一部
      そですね。
      ただ選択肢の配列の最後の語は、a~fで揃えたかったんでね。
      肛門にすればよかったかなあ。
      どっちにしてもちょっと簡単だったな。
      小学生レベルだな。
      正解ですので、弥助そば屋さん「ひやがけ」の回数券を1枚、送らせていただきます。
      秋田県雄勝郡羽後町西馬音内まで、どうぞお出かけください。最寄駅はJR奥羽本線の湯沢駅です。

    • ––––––
      8. ハーレクイン
    • 2011/11/17 01:44
    • 直腸はたしかに大腸の一部ですが、同様に、十二指腸は小腸の一部でっせ。

    • ––––––
      9. Mikiko
    • 2011/11/17 07:35
    •  Wikiの記述は、下記のとおり。
      …………………………………………………………………
      十二指腸(じゅうにしちょう、Duodenum)は、胃と小腸をつなぐ消化管である。全体の形はC字状で長さは約25cm。十二指腸の名は、ターヘル・アナトミアを解体新書として和訳刊行された際に、新たに作られた医学用語のひとつである。長さが12インチほどであることに由来する。大部分が後腹膜に固定されており、可動性がない。
      なお、小腸の一部とする考え方もあり、その場合は空腸と回腸と違い腸間膜に包まれないので無腸間膜小腸と呼称する場合もある。
      …………………………………………………………………
       十二指腸を小腸の一部とする考え方もある、ってことですね。
       わたしにとって十二指腸は、潰瘍痕を抱える大事な器官。
       決して、ナニかの一部なんかじゃありまっせん。

    • ––––––
      10. ハーレクイン
    • 2011/11/17 12:47
    • おられるんですねえ、十二指腸ちゃんを。
      ふむ。
      私どもは、小腸は胃に近い側から、十二指腸→空腸→回腸、と教えます。
      ちなみ大腸は、小腸側から、盲腸、結腸、直腸に大別し、メインである結腸は、上行結腸→横行結腸→下行結腸→S状結腸、で直腸、肛門とつながります。
      『タアヘル・アナトミア』。ドイツ人医師クルムス著の医学書の、オランダ語訳。
      鎖国中の日本に、蘭学(オランダ語、および西欧文化についての研究)を根付かせるきっかけになった歴史的な書物ですね。
      これを和訳し『解体新書』と名付けて、安永3年(1774年)に刊行したのは、前野良沢、杉田玄白、中川淳庵。
      杉田玄白著『蘭学事始(らんがくことはじめ)』には、この翻訳作業の経緯が生き生きと描かれ、『解体新書』の紹介であると同時に、一級の記録文学となっています。
      この訳業が行われた頃、日本にはオランダ語の辞書や文法書などもちろんなかった。
      しかも訳者3人のうち、最もオランダ語に詳しかった前野良沢が、幾つかのオランダ語の単語を知っていた程度。杉田玄白、中川淳庵にいたってはアルファベットすら知らなかった。
      これで医学書の翻訳に挑戦するなど、無謀以外の何物でもないが、彼らは2年に及ぶ想像を絶する苦闘の末、見事完訳にこぎつけました。先達の偉業に感謝。
      このあたりの事情については、ぜひ『蘭学事始』をお読みください。
      この『解体新書』の図版を描いたのは何と、秋田ゆかりの人物ですが、ネタバレになってはいけませんのでこれ以上は内緒。

    • ––––––
      11. Mikiko
    • 2011/11/17 19:55
    •  そういう人物がいたとは、初めて知りました。
       今後、登場させる可能性が無いとは言えないので……。
       今は触れずにおきましょう。
       『解体新書』和訳の逸話では……。
       「鼻」の記述のところで、“フルヘッヘンド”という単語を解明する下りが印象に残ってます。

    • ––––––
      12. ハーレクイン
    • 2011/11/17 20:25
    • 『蘭学事始』では、この訳語を思いつくのに大変苦労した、という逸話が書かれています。しかし『解体新書』の原著『タアヘル・アナトミア』には“フルヘッヘンド”という単語はないそうです。
      んじゃ、玄白さんのでっち上げかい。
      そうではなくて、真実(この場合は翻訳するのに如何に苦労したか)を伝えるには、事実をありのままに述べるよりも、フィクションも交えた方がより生き生きとその真実を読者に伝えることができる、ということを玄白さんはご承知だったのでしょう。
      『蘭学事始』が単なる事実の記録ではなく、一級の記録「文学」であると評価されるのはこのあたりにあるんですね。
      もちろん『解体新書』の方は医学書ですからフィクションは含まれません。ただし、誤訳はたくさんあったそうです。これは無理もないでしょう。
      ちなみに十二指腸は原著では「12インチの腸」という意味だそうですが、「インチ」を「指」と誤訳してしまったんですね。
      『解体新書は』後に大槻玄沢(前野良沢&杉田玄白の弟子)が文政9年(1826年)に訳しなおし、『重訂解体新書』として再出版しています。

    • ––––––
      13. Mikiko
    • 2011/11/18 07:26
    •  指を12本並べた長さと思ったわけか。
       1インチは2.54センチだから……。
       ものすごい太い指になっちゃいますね。
       “インチ”という単位が知られてなかった時代なんだから……。
       仕方ないですね。

    • ––––––
      14. spo
    • 2012/07/15 01:56
    • 「十二指腸」指がインチの誤訳だなんて言う人がいるようですね。「トンデモ説」というやつです。調べればわかります。ちゃんとtwelve fingersと書いてあります。(Online Etymologyより)
      duodenum
      late 14c., from M.L. duodenum digitorium "space of twelve digits," from L. duodeni "twelve each." Coined by Gerard of Cremona (d.1187), who translated "Canon Avicennae," a loan-transl. of Gk. dodekadaktylon, lit. "twelve fingers long," the intestine part so called by Gk. physician Herophilus (c.353-280 B.C.E.) for its length, about equal to the breadth of twelve fingers.

      Wikipedia英語版でduodenumを調べてみてください。なおフランス語版,スペイン語版にも同じことが書いてありました。

    • ––––––
      15. ハーレクイン
    • 2012/07/15 17:09
    • “指がインチの誤訳”というのは俗説である、とWikiにもありました。
      よく考えたら、私自身、高校生物か、中学理科で「指の幅十二本分」の長さ、と習った記憶があり、そのとき「親指と小指ではちゃうやろ」と思った記憶もあります。
      実際の十二指腸の長さは、資料にもよりますが、25cm~30cm。
      一方、12インチはおよそ30.5㎝、
      十二本の指の幅は、私の指の場合、片手の親指から小指までの付け根の幅がおよそ10㎝。両手で20cm。さらに+4㎝として、24㎝でした。
      そこまでわかってて、なんでガセネタを……と思い返してみれば、どこかで“指がインチの誤訳”というのを読んだんでしょうね。
      で、「あ、こらおもろい」と、よく調べないまま飛びついた、というのが真相のようです。失礼しました。
      ご教示、ありがとうございました。
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