Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
由美と美弥子 0763
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「ほら、行くよ。
 早く案内してちょうだい。
 だいぶ道草食っちゃったんだから」
「わかりましたぁ。
 あれ?
 でも……。
 なんか臭うんですけど。
 あっ。
 なんだ、これわぁ」

 ウェイトレスは、美弥子の産み落とした大便に駆け寄っていた。

「デッカい、うんちですぅ。
 さっきまで無かったのにぃ。
 なぜでしょう?」

 ウェイトレスは、美里と美弥子の顔を見回した。
 美里は、涼しい顔をしている。
 美弥子は、顔から火が出そうだった。

「こんなデッカいうんちは、クマの仕業に違いないですぅ。
 そうか……。
 わたしは寝てたから……。
 死んでると思われて、無事だったんですね。
 お客さんたちは、隠れてたんですか?
 わたしひとり残して、ヒドいですぅ。
 で、悔しがったクマは……。
 ここに、悔しうんちをしていったんです」

 美里が笑いを堪えていることは、表情で判った。
 美弥子は、俯くほか無かった。

「でも、こんなうんちがあると……。
 この庭には、黙ってられないヤツらがいるんですよ。
 聞こえませんか?
 がさごそ、がさごそ。
 ほら来た」

 ウェイトレスが指差した先は、ワイルドフラワーの草むらが切れるあたりだった。
 そこから、黒い塊が次々と這い出していた。

「うわっ。
 何あれ?」

 美里が、美弥子の後ろに身を隠した。

「センチコガネじゃないですかぁ。
 『ファーブル昆虫記』、読みませんでした?」
「読んだ気がするけど……。
 でも、日本にあんなデカい種類がいるわけ?」

 確かに、草むらを這い出た甲虫は、異常な大きさだった。
 デパートで売られていたカブトムシを見たことがあるが……。
 その2倍、いや、それ以上あるのではないか。
 パソコンのマウスほどの大きさだ。
 外国種が、この庭で繁殖しているのだろうか?
由美と美弥子 762目次由美と美弥子 764





コメント一覧
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    • ––––––
      1. Mikiko
    • 2011/07/24 07:30
    • 律「面白そうなお店ね」
      み「昔の商家みたいな感じだね」
      http://blog-imgs-34.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201107182014421e4.jpg
      み「どうする?
       お座敷にする?」
      http://blog-imgs-34.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20110718201433aaa.jpg
      み「あっちに、カウンターもあるけど」
      http://blog-imgs-34.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20110718201436377.jpg
      律「2人なんだから、カウンターにしない?
       脚も楽だし」
      み「そうだね」
       カウンター席は、お店の一番奥にありました。
       席からは、料理人さんの包丁捌きも見えます。
       一人で来ても、退屈しないかも。
       実際、単独のお客さんが、飛び飛びに座ってます。
      律「2つ並んで空いてないみたいね」
      み「やっぱ、お座敷にしようか?」
       わたしたちの声が聞こえたのでしょうか……。
       両脇の空いていたお客さんが、席をひとつ、ずれてくれました。
      律「あ、すみませ~ん」
       律子先生は、お客さんに頭を下げながら……。
       空けてくれた席に、ちゃっかり座っちゃいました。
      律「Mikiちゃん、どうしたの?
       突っ立ったままで」
       わたしの脚は、動きませんでした。
       そのお客さんは、着物を着てました。
       といっても、着流しではなく……。
       袴を穿いてます。
       細身の、ズボンみたいな袴です。
      http://blog-imgs-46.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20110312103339557.jpg
       『剣客商売』で藤田まことが穿いてたみたいな、軽衫(かるさん)って袴。
      http://blog-imgs-34.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20110718201433ceb.jpg

    • ––––––
      2. Mikiko
    • 2011/07/24 07:31
    •  後ろ頭は、きれいな白髪。
       その上には、茶の湯の師匠が被るみたいな、宗匠帽が載ってます。
      http://blog-imgs-46.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20110312103338a84.jpg
      み『ま、まさかね……』
      律「Mikiちゃんってば!
       せっかく席空けてくださったんだから、座りなさいって」
      老「ほっほっほ。
       “袖すり合うも他生の縁”と言いますぞ。
       こんな年寄りと隣合って飲むのも、旅の思い出となりましょう」
       おじいさんが、ゆっくりと振り返りました。
      http://blog-imgs-34.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20110718201434c3a.jpg
      ↑「秋田県立博物館」菅江真澄資料センターより
      み「で、出たぁ~」
      律「ちょっと、どうしたのよ?
       お知り合い?」
      老「はて?
       わしは存じませぬが……」
      み「す、すっとぼけおって……。
       おぬし、す、菅江真澄ではないか。
       こんなとこで待ち伏せしてるとは、大胆なヤツ」
      http://blog-imgs-34.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201107182014352e3.jpg
      http://www.youtube.com/watch?v=rYm9LOEi6bU
      老「仇に出会ったようじゃの」
      http://blog-imgs-34.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201107182014347cb.jpg
       続きは、次回。

    • ––––––
      3. ハーレクイン
    • 2011/07/24 08:17
    • マウス大のセンチコガネぇ。
      ファーブル昆虫記というと、大概の人がこやつを思い出すと思うが、なんでやろ。
      一番はじめにでてきて(たぶん)、でもって印象が強烈やからかなあ。
      センチコガネ。
      別名、というか俗称……おっとっと。
      しかしウサギよ。
      美弥里を、どこへ連れて行くつもりだ。

    • ––––––
      4. ハーレクイン
    • 2011/07/24 08:28
    • やったあ。
      羽後の語り部、菅江真澄翁。
      趣味は衆道と覗き。
      三度登場。
      ということは……おっとっと。
      仇討ちの姫さん。
      槍の持ち方、おかしくねえか?
      女性で槍は凄まじいな。
      薙刀にしたら?
       (姫;余計なお世話じゃ!)

    • ––––––
      5. Mikiko
    • 2011/07/24 12:55
    •  誰でも知ってると思うが。
      http://blog-imgs-34.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20110724124755520.jpg
       でも、この庭に棲むヤツラの習性は、ちょっと違うかも。
       確かに、あの槍の持ち方は、大いに変だね。
       でも、もの凄く色っぽいので、許す。
       SM系の挿絵によく出てくるタイプですね。
       この後、返り討ちにあって、あぐら縛りにされちゃうんだろうね。

    • ––––––
      6. ハーレクイン
    • 2011/07/24 18:51
    • そうか、誰でも知ってるのか。
      「スカラベ」というと近寄りがたいから、やっぱり「ふんころがし(糞転がし)」だよな。
      初めてこやつのことを知ったのは、もちろん『ファーブル昆虫記』。
      たしか小4くらい。小学校の図書室、子供向けの昆虫記でだった。
      そのころから、本ばかり読んでるいやなガキだったよ。
      それにしても、思ったよ。
      世の中には、なんちゅうけったいな奴がおるんや。
      ほかに何ぼでも食い物があろうに、何を好き好んで糞など食う……。しかも子供にまで食わせる。
      長じて知った。
      糞には消化・吸収できなかった栄養分が結構含まれる。そういう意味では、糞食い屋というのは、労せずして餌を得ている、ある意味賢い奴らなのだと……。
      「スカラベ」
      古代エジプトでは神様扱いだったもんな。

    • ––––––
      7. ハーレクイン
    • 2011/07/24 19:02
    • >>返り討ちにあって、あぐら縛りにされちゃうんだろうね。
      なあるほど。
      妄想というのは、そのようにふくらませるのか。
      で、さらに弓の折れたやつを縄目に差し込まれてぎりぎりと締め上げられたり、ローソクをたらされたり、前に倒されて顔と両膝だけで体を支えさせられ(座禅転がしというらしい)後ろからやられたり……
      参考文献
      小池一雄作・神田たけ志画『御用牙』

    • ––––––
      8. Mikiko
    • 2011/07/24 20:25
    •  たまにテレビとかで見るけど、妙に哲学的だよね。
       地球を転がしてるみたいな。
       ああいう虫がいるから、地球は綺麗に保たれてるんですね。
       別に妄想をふくらませようとはしてないのだが……。
       瞬時に連想してしまうのだ。
       やっぱり、槍を使った報いとして……。
       生暖かい男根槍で、身体中の穴を突き刺されることになるでしょうね。
       介添えの若衆も突っこまれて……。
       もろきゅう状態になった槍を、姫様が口いっぱい頬張るシーンがクライマックスか?

    • ––––––
      9. ハーレクイン
    • 2011/07/24 20:59
    • 地球ではありません。
      太陽です(通りすがりのエジプト人)。
      糞食い屋などの働きで地球が綺麗に保たれているのは、まさにその通りですね。
      彼らの存在なくして、地球の生態系は成り立ちません。
      ありがとう、ふんころがし君。
      槍姫様の報い。
      まいりました、Mikikoさま。
      あなたの妄想力は、到底わたくしなどの及ぶところではありません。
      妄想の女王、Mikiko!!

    • ––––––
      10. Mikiko
    • 2011/07/24 22:03
    •  天動説で考えなきゃならんわけね。
       葛原妙子は……。
       幻視の女王。
       Mikikoは……。
       妄想の女王。
       そんなにおだてられると……。
       時代劇も書きたくなるではないか。
       由美に槍姫の無念が乗り移る、ってのはどうだ?

    • ––––––
      11. ハーレクイン
    • 2011/07/24 22:26
    • 時代劇版、由美美弥。
      ええ、ええ、ええのう。
      ということは、槍姫の時代(希望! 江戸期、文化・文政)と、現代がクロスオーバーするタイムトラベルもの、いや多元宇宙ものか。
      参考文献・映像
      村上もとか『JIN-仁』
      せや!
      悶絶した槍姫に、女教師が乗り移り復活、ってのはどや。

    • ––––––
      12. Mikiko
    • 2011/07/25 06:10
    •  筆の向くままなので……。
       予定は決められないけどね。
       槍姫の墓の前で乗り移られるとか……。
       亡霊槍姫は、クリが槍に変化するとか……。
       いろいろシチュは考えられそうだ。
       村上もとか『JIN-仁』は、初めて知りました。
       石川英輔『大江戸神仙伝』みたいな感じかね?
       面白そうだ。
       でも、あぐら縛りとか出てくるマンガなの?

    • ––––––
      13. ハーレクイン
    • 2011/07/25 12:33
    • >>クリが槍に変化
      おやじギャグ臭いがおもろい。
      たんぽ槍にしてディルドウ代わりにする、てのはどうや。
      『仁』をご存じないか。
      原作はともかく、TVドラマであれほど話題になったのになあ。さすがMikikoさん、だな。
      とえらそうに言っても、わたしも実際に見たのは、つい先ごろ放映された最終回だけなんだけどね。
      「大江戸神仙伝」は読んどりませんが、たぶん基本設定は似とるんではなかろうか。
      脳外科医・南方仁(みなかたじん)が、幕末の江戸にタイムスリップし、様々な軋轢・葛藤の中、現代医学の知識と技術を駆使して、多くの人の命を救っていく、という物語です。
      坂本竜馬、勝海舟、緒方洪庵、皇女和宮、三浦按針、近藤勇……。歴史上の著名人がてんこ盛り。
      なんと、あの南方熊楠(もちろん赤ん坊)も、シーボルトの娘イネも登場します。
      残念ながら、純愛と生真面目一方の作品ですので、あぐら縛りはこれっぽっちも出てきません。

    • ––––––
      14. Mikiko
    • 2011/07/25 19:43
    •  そんなに話題になったドラマだったんだ。
       しかし……。
       死ぬはずの命をたくさん救うって……。
       タイムパラドックスの問題は、どう処理してるんだ?
       なーんか、青くさーいヒューマニズムの匂いを嗅いでしまうんだけど。

    • ––––––
      15. ハーレクイン
    • 2011/07/25 21:14
    • タイムパラドックスは、多元宇宙に逃げて処理したみたいですね。
      「青臭いヒューマニズム」といえば、確かにその通りなんですが……。
      知識はあるが、医療機器がない、医薬品もない。
      そのなかで工夫を凝らして打開していく、というところが売りかなあ。
      特に、フレミングと同様の方法で、ペニシリンを作り出すエピソードが印象に残るなあ。

    • ––––––
      16. Mikiko
    • 2011/07/26 06:21
    •  パラレルワールドでしか、説明づけられないでしょうね。
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