2011.4.13(水)
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その日、由美の姿を大学で見ることはできなかった。
月曜日だった。
由美の叔母に、ディルドゥを持ち出された翌日だ。
心配してメールを打ったら、午後になってようやく返信が来た。
生理が近くて寝坊したと云う。
ほんとうだろうか?
確かに、生理前の由美はよく眠った。
小動物の冬眠を思わせるような、深い眠りだった。
しかし……。
いくら何でも、午後まで眠るようなことは無かったはずだ。
美弥子の脳裏には……。
由美と、由美の叔母が浮かんでいた。
添い寝して眠る2人の間には、あのディルドゥが横たわっていた。
まさか……。
美弥子は、自らの想像を恥じた。
2人は、叔母と姪なのだ。
2人を、ディルドゥが繋ぐことなどあり得ない。
しかし、いつしか幻影は動き出し……。
美弥子の脳裏に繰り返し現れては、子供のように同じストーリーを繰り返した。
由美がディルドゥを着けていた。
叔母は、四つん這いになっていた。
2人とも全裸だった。
由美がディルドゥを押し下げると、鋭いバネ音までが脳裏に響いた。
叔母が、媚びるように尻を持ち上げた。
長大なディルドゥが、股間を覗きこむ。
美弥子の視点は、ディルドゥの射出口に移っていた。
無毛の性器が眼前にあった。
叔母の性器は、信じられないほど綺麗だった。
とても、40に手が届く女性のものとは思えない。
妬ましさを覚えるほどだったが、同時に喜びも感じた。
由美の性器が、叔母にそっくりだったからだ。
つまり、綺麗な叔母の性器は、20年後の由美の性器なのだ。
20年後……。
生まれてから今までの時間を、もう一度繰り返してたどり着く、遠い未来。
そのとき、由美は傍らにいてくれるだろうか?
いや、必ずいる。
そう。
あの叔母のような、綺麗な性器のままで。
その日、由美の姿を大学で見ることはできなかった。
月曜日だった。
由美の叔母に、ディルドゥを持ち出された翌日だ。
心配してメールを打ったら、午後になってようやく返信が来た。
生理が近くて寝坊したと云う。
ほんとうだろうか?
確かに、生理前の由美はよく眠った。
小動物の冬眠を思わせるような、深い眠りだった。
しかし……。
いくら何でも、午後まで眠るようなことは無かったはずだ。
美弥子の脳裏には……。
由美と、由美の叔母が浮かんでいた。
添い寝して眠る2人の間には、あのディルドゥが横たわっていた。
まさか……。
美弥子は、自らの想像を恥じた。
2人は、叔母と姪なのだ。
2人を、ディルドゥが繋ぐことなどあり得ない。
しかし、いつしか幻影は動き出し……。
美弥子の脳裏に繰り返し現れては、子供のように同じストーリーを繰り返した。
由美がディルドゥを着けていた。
叔母は、四つん這いになっていた。
2人とも全裸だった。
由美がディルドゥを押し下げると、鋭いバネ音までが脳裏に響いた。
叔母が、媚びるように尻を持ち上げた。
長大なディルドゥが、股間を覗きこむ。
美弥子の視点は、ディルドゥの射出口に移っていた。
無毛の性器が眼前にあった。
叔母の性器は、信じられないほど綺麗だった。
とても、40に手が届く女性のものとは思えない。
妬ましさを覚えるほどだったが、同時に喜びも感じた。
由美の性器が、叔母にそっくりだったからだ。
つまり、綺麗な叔母の性器は、20年後の由美の性器なのだ。
20年後……。
生まれてから今までの時間を、もう一度繰り返してたどり着く、遠い未来。
そのとき、由美は傍らにいてくれるだろうか?
いや、必ずいる。
そう。
あの叔母のような、綺麗な性器のままで。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2011/04/13 07:25
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女2「四等三角点は、あくまで暫定的な扱いなんです」
女1「そのため、剱岳登頂のことは……。
公式報告書に、まったく触れられてないんですね」
女2「なので、一緒に登頂した人の名前なんかも、今もって不明なんですよ」
律「それは、おかしいんじゃないの?
だって、軍の上層部の至上命令だったわけよね。
山岳会より先に、剱岳に登頂せよってのはさ。
柴崎は、それを成し遂げたわけでしょ」
み「そうか。
当然、軍の公式報告書には……。
陸地測量部隊が、剱岳初登頂に成功したと書かれてしかるべき」
女1「それには、わけがあるんです」
律「どんなわけよ?」
女2「剱岳に初登頂したのが……。
柴崎たちじゃないってことがわかったんです」
み「どういうこと?」
女1「頂上に……。
錫杖が置いてあったんです」
http://blog-imgs-46.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2011040909543415b.jpg
律・み「げ」
女2「奈良時代後半から、平安時代初期のものだったとか」
律「そのころ、登った修験者がいたってこと?」
女1「そうです。
初登頂じゃないことがわかると……。
軍の上層部は、すっかり冷淡になってしまったんですね」
み「可哀想だよ。
そんなに苦労して登ったのに」
女2「でも柴崎にとっては……。
初登頂のことなんて、どうでも良かったんじゃないでしょうか」
律「どうして?」
女1「彼は……。
測量官として、三角点の設置に行ったわけですから」
律「なるほど。
勝手に先陣争いしてたのは、上層部だけだったんだ」
女2「そうですよ。
そもそも三角点ってのは……。
山の頂上にある必要は無いんですもの」
み「あ、そうか。
見晴らしのいい場所であればいいわけだよね」
女1「学校の屋上に設置されてる例もあります」
http://blog-imgs-46.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20110409095332a04.jpg
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2. Mikiko- 2011/04/13 07:26
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律「でもほんと……。
無事に帰れて良かったわね。
そんなバカな命令のために命を落としたんじゃ……。
勘定が合わないわ」
み「今も、剱岳山頂には四等三角点しか無いの?」
女2「いえ。
三等三角点が設置されました」
律「第二隊が、担ぎ上げたってこと?」
女1「いいえ。
設置されたのは、2004年なんです」
み「ひえ。
柴崎が登頂してから、100年以上経ってるじゃん」
女2「標石なんかは……。
ヘリで輸送したそうです」
http://blog-imgs-46.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20110409095332713.jpg
律「なるほど」
女1「でも……。
このとき、国土地理院で作成された剱岳の『点の記』には……。」
http://blog-imgs-46.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20110409095331335.jpg
女1「選点者として、柴崎芳太郎の名が記載されました」
http://blog-imgs-46.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2011040909533188a.jpg
女2「選点日時は、『明治40年7月13日』。
柴崎たちが登頂した日付です」
み「うぅ。
ええ話や」
改めて、しみじみと三角点に見入ってしまいます。
地上に出ている部分は、ほんの小さな石柱ですが……。
http://blog-imgs-46.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20110327101448d99.jpg
この下には、何倍もの深さに柱石が埋まってます。
http://blog-imgs-46.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20110327201113c38.gif
それぞれの三角点には……。
それぞれの歴史が埋まってるんでしょうね。
続きは、次回。
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3. ハーレクイン- 2011/04/13 08:26
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久しぶり、って、昨日の今日なのだがな。
>>そのとき、由美は傍らにいてくれるだろうか
う~~~む。
由美と美弥子は永遠であってほしいものだが……、
うむむむ。
いやいや、
絶対に不幸にはしない、と
作者が明言されておるのだから、
余計な心配はしなくてよいか。
で、美弥ちゃん、今日はどこへ。
律子叔母さんも気になるし。
そもそも、由美ちゃんと夏実ちゃんをどうするのだ。
まったく、Mikikoさんが3人ほしいところだが、
じらされるのも読者の楽しみ、
半分マゾだぜ、由美美弥の読者。
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4. ハーレクイン- 2011/04/13 08:58
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う~む。
剱岳/点の記
いろんな意味で、ええ話やのう。
柴崎芳太郎、プロの測量官だな。
これが登山家だとしたら、頂上で錫丈を見出した瞬間の思いは容易に想像できる。軍の思惑もな。
んなことは柴崎には関係ない。
4等だろうが3等だろうが三角点は三角点。
これを剱岳に設置するという目的は立派に果たしたわけだからな。
柴崎の思いを理解するのはなかなか困難だわ。
サポートした宇治長次郎の思いものう。
しかし新田次郎の作品に、はずれはないなあ。
「剱岳・点の記」
読むぞ。
それにしても、剱岳に初登頂した修験者。
まさか南祖坊ではあるまいな。
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5. Mikiko- 2011/04/13 19:57
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もう、レンタルできるのではないかな?
「劔岳 撮影の記 -標高3000メートル、激闘の873日-」というメイキングも作られてるようです。
宇治長治郎は、一種超人的な案内人だったようですね。
新田次郎の小説の中に、こんな一節があるそうな。
長次郎と共に登路の探索をして来たもうひとりの案内人に、柴崎が訊ねるシーン。
「きみも、そのつるつる岩で爪先立ちの横歩きをやったかね」
「とんでもない。
あんなところを歩けるのは、天狗様と長次郎さんぐらいです。
見ているだけで目がくらみそうになりました」
剱岳には、「長次郎谷」と名の付いた雪渓があるそうです。
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6. ハーレクイン- 2011/04/13 20:01
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私の持ってるのは昭和28年版岩波文庫の「赤光」ですが、こう表記されています。( )内はルビ。
●めん鶏(どり)ら砂あび居(ゐ)たれひっそりと剃刀研人(かみそりとぎ)は過ぎ行きにけり
砂浴びは、鳥類や哺乳類が体表についた汚れや寄生虫を除去するための大事な行動。
「居たる」ではなく「居たれ」ですよね。
「ひっそりと」はめん鶏が、ではないでしょうから過ぎ行きにけり、にかかるんでしょうね。
う~~む……。
茂吉に最初に出会ったのはやはり教科書。連作、死にたまふ母でした。
●寄り添へる吾を目守(まも)りて言ひたまふ何かいひたまふわれは子なれば
●死に近き母に添寝(そひね)のしんしんと遠田(とほだ)のかはづ天に聞(きこ)ゆる
●のど赤き玄鳥(つばくらめ)ふたつ屋梁(はり)にゐて足乳根(たらちね)の母は死にたまふなり
これらは視覚・聴覚にストレートに訴えるわかりやすい歌ですよねえ。
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7. Mikiko- 2011/04/13 20:13
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中学校の教科書だったと思います。
「赤光」の“死にたまふ母”でした。
当時は、わたしの母親も若かったので……。
歌に籠められた思いの底までは、感じ取れなかったと思う。
それでも……。
●みちのくの母のいのちを一目見ん一目見んとぞただにいそげる
には、胸を打たれました。
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8. ハーレクイン- 2011/04/13 20:14
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キャストに小澤征悦(ゆきよし)がいますね。
父はあの世界の指揮者小澤征爾、母は女優の入江美紀。
はじめてこの人を見たのは2002年のNHKの朝ドラ「さくら」の体育教師役。
で、この人河井継之助と西郷隆盛の両方をやってるんですよね。ついでに堀部安兵衛もやってます。西郷以外は見てないけど、ちゃんと役柄を理解して演じたのかなあ。
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9. ハーレクイン- 2011/04/13 22:17
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ギリシャ神話を題材とし、盲目の吟遊詩人ホメーロスが語ったとされる「イーリアス」「オデュッセイア」。
ギリシャ・ローマ時代からルネサンス期を経て現代に至るまで、西欧文学に多大な影響を与えた叙事詩ですが、ホメーロスの正体も含め、成立過程や内容に不明な点が多々ある作品ですね。とても私などの手に負える代物ではありません。
ギリシャ神話を扱った小説・映画などは多かれ少なかれホメーロスの影響下にあるともいえるでしょうね。「アルゴー探検隊」や「トロイ」などもね。
それにしても……トロイの遺跡の発掘に成功したシュリーマン。たいしたお人や。
盲目の吟遊詩人の語り、とくると、日本では琵琶法師の語る「平家物語」でしょうか。ホメーロスに比べれば“小振り”ですがね。
「人魚姫」のアンデルセンには「即興詩人」という長編小説があります。童話ではありません。ま、恋愛小説ですね。
おもしろいよ。
大陸中国で即興詩人というと、以前に語らせていただいた三国志の曹操の息子、曹植。「七歩の詩」。
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10. ハーレクイン- 2011/04/14 12:07
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今年初めての、
紋白蝶(モンシロチョウ)を見ました。
春ですねえ。
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11. Mikiko- 2011/04/14 19:55
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サクラも咲きません。
でも、今日は暖かかった。
毎朝、高校や専門学校の新入生で、電車が混みます。
これが、季節が移るにつれ、空いてくるんですね。
別の交通機関に乗り換える子も多いんだろうけど……。
辞める子も、けっこういるんじゃないかな。
予備校も、そろそろ始動ですね。
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12. ハーレクイン- 2011/04/15 01:52
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始まっております。
早いところは先週から、遅いところも今週から。
さあ、今年もガキどもと格闘や!
その土地土地で、その年に初めてモンシロチョウを見た日を、モンシロチョウの「初見日」といいます。全国各地で初見日が同じ日であった土地を結んだ線を「等期日線」、等期日線を日本列島の地図に書き込んだ図を「等期日線図」といいます。
桜前線の図が有名ですね。
他に、ツバメ、ホタルの初見日、ウメ、アジサイの開花やカエデ、イチョウの紅(黄)葉の初見日、ウグイス、アブラゼミの鳴き声を始めて聞いた日、などが観察対象になり、年毎に比較することで気象条件の推移がわかります。日本気象協会が音頭をとって全国から情報を集め、作成しています。
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13. Mikiko- 2011/04/15 07:26
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びっくりするでしょうね。
何もかも変わってて。
どんなときも……。
季節だけは、変わらずめぐってきますね。