2011.1.16(日)
由美の脚を刈ろうとした少女の両腕が、宙を抱いた。
交差した両手がバラけ、力無く垂れ下がった。
足先には、確かな手応えがあった。
振りあげた爪先が、少女の鳩尾に食いこんでいるはずだ。
「かはぁ」
少女の口から、空気が抜けるような声が零れた。
少女は、恨めしそうに由美を見あげた。
開いた口元から、涎が一筋、糸を引いた。
涎の糸が、光を返して輝いた刹那……。
少女の瞳は、浄瑠璃人形のように裏返った。
由美は、少女の腹部に食いこませていた足を引いた。
少女の身体が、支えを外されたように潰れた。
少女の身体は、床で2,3度痙攣した後、鎮まった。
真横に倒した顔には、瞳が無かった。
壊れた人形のようだった。
戦いが終わったというのに、由美の呼吸は収まらなかった。
いや、戦いの最中より激しい息が、肩を上下させていた。
カーペットでは、少女が俯せていた。
由美の視線は、その臀部に縫い付けられていた。
手の平に包めそうな、小さい尻だった。
しかし、愛らしい丸みを備えていた。
由美の息を荒めているのは、激しい興奮だった。
戦いに勝ち、倒した相手を見下ろす興奮……。
爪先には、まだ感触が残っていた。
そして……。
倒した相手は、今や俎上にあった。
好きなように貪ることが出来るのだ。
人類が狩猟生活をしていたころの情動が、蘇っているのだろうか。
ミサを倒したときもそうだった。
ミサの姉を倒したときも……。
狩り捕った獲物を前に、激しい興奮に襲われた。
由美は、自らに潜む嗜虐性を、認めざるを得なかった。
高校のころ、衆人を前にした試合場では、これほどの興奮を覚えることなど無かった。
思えば高校時代は、道場以外で拳法を使うことは無かったのだ。
それが大学に入ってからは、プライベートで拳法を使ったのが、この少女で3人目だ。
望んで使ったわけではないつもりだが……。
あるいは、由美の内奥に潜む嗜虐性が、密かに招き寄せたシチュエーションだったのかも知れない。
交差した両手がバラけ、力無く垂れ下がった。
足先には、確かな手応えがあった。
振りあげた爪先が、少女の鳩尾に食いこんでいるはずだ。
「かはぁ」
少女の口から、空気が抜けるような声が零れた。
少女は、恨めしそうに由美を見あげた。
開いた口元から、涎が一筋、糸を引いた。
涎の糸が、光を返して輝いた刹那……。
少女の瞳は、浄瑠璃人形のように裏返った。
由美は、少女の腹部に食いこませていた足を引いた。
少女の身体が、支えを外されたように潰れた。
少女の身体は、床で2,3度痙攣した後、鎮まった。
真横に倒した顔には、瞳が無かった。
壊れた人形のようだった。
戦いが終わったというのに、由美の呼吸は収まらなかった。
いや、戦いの最中より激しい息が、肩を上下させていた。
カーペットでは、少女が俯せていた。
由美の視線は、その臀部に縫い付けられていた。
手の平に包めそうな、小さい尻だった。
しかし、愛らしい丸みを備えていた。
由美の息を荒めているのは、激しい興奮だった。
戦いに勝ち、倒した相手を見下ろす興奮……。
爪先には、まだ感触が残っていた。
そして……。
倒した相手は、今や俎上にあった。
好きなように貪ることが出来るのだ。
人類が狩猟生活をしていたころの情動が、蘇っているのだろうか。
ミサを倒したときもそうだった。
ミサの姉を倒したときも……。
狩り捕った獲物を前に、激しい興奮に襲われた。
由美は、自らに潜む嗜虐性を、認めざるを得なかった。
高校のころ、衆人を前にした試合場では、これほどの興奮を覚えることなど無かった。
思えば高校時代は、道場以外で拳法を使うことは無かったのだ。
それが大学に入ってからは、プライベートで拳法を使ったのが、この少女で3人目だ。
望んで使ったわけではないつもりだが……。
あるいは、由美の内奥に潜む嗜虐性が、密かに招き寄せたシチュエーションだったのかも知れない。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2011/01/16 08:28
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み「料理は、桶に入って出てきます」
律「それじゃ、桶奉行じゃない」
み「グツグツ煮たって来るんだから、鍋でいいの!」
律「桶が、どうして煮立って来るのよ?」
http://blog-imgs-37.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2011011512152259c.jpg
み「そこです!
料理の名前は……。
『石焼き鍋』」
http://blog-imgs-37.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201101151215219e5.jpg
み「ちゃんと“鍋”が付いてるでしょ」
律「じゃ、どうして“桶”に入ってるのよ」
み「“石焼き”って名前聞いたら、わかりそうだけどね。
テレビの紀行番組なんかで、良く出てくるよ。
漁師町なんかのとき」
律「漁師さんの料理なの?」
み「そう。
テレビだと、浜辺なんかでやってる。
焚き火」
律「焚き火に桶をかけたら、焼けちゃうじゃないの」
み「焚き火で焼くのは、“石”なの。
だから、“石焼き鍋”」
律「あ……。
わかった。
見たことあるかも。
焼けた石を、桶に入れるわけね」
み「やっとわかっていただけましたね」
律「なるほど。
美味しそうだ。
じゃ、それ2人前ね」
み「聞きなさい!」
律「まだあるの?」
み「ちょっと顔寄せて」
律「何よ?」
み「ここの『石焼き定食』は、高いの……」
律「いくら?」
み「2,100円」
律「なるほど。
ランチとしては、かなり豪勢だね」
み「もう一度聞くけど……。
奢る気ない?」
律「毛ほども」
み「いい根性しとる」
律「お金に厳しくなけりゃ……。
女ひとり、生きてはいけぬのだ」
み「ま、それに異議はありません。
つまり、旅行初日のランチから……。
2,100円の料理を2人前も注文するのは、いかがなものか」
律「じゃ、どうすんのよ?」
み「『石焼き定食』は、1人前にします。
このお店のいいとこは……。
1人前から注文できることなんだよ」
律「ほかの店は、違うの?」
み「2人前からみたい」
律「へー。
じゃ、1人前を半分こするわけね?
足りる?
言っとくけど、わたしお腹空いてるよ。
朝ラーだったからね」
み「石焼き1人前を半分こだけじゃ……。
やはり侘びしい。
『一杯のかけそば』じゃないんだから」
http://blog-imgs-37.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20110115121522888.jpg
み「節約もいいけど……。
侘びしくなったら元も子もない」
律「そんなら、どうすんの?」
み「安い料理も1品頼んで、それも半分こ」
律「な~んだ。
『支那そば伊藤』方式じゃない」
み「そのとおり」
続きは、次回。
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2. ハーレクイン- 2011/01/16 09:24
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由美ちゃん、お見事!
「前蹴り」一閃。
鮮やかに少女をしとめたのう。
少女よ。
タックルは、もっと姿勢を低く「地を這うように」だ。
それと、下半身を強化すること。
タックルの命は、瞬発力と、上から潰されない強靭な下半身だ。
今後も励めよ。
(格闘技コーチHQ)
そうか。由美ちゃんの武術は拳法だったか。
ミサ、極悪姉、皆、由美ちゃんの蹴りにしとめられたのだったか。
ミサはともかく、姉については全く覚えておらぬ。
由美美弥、もう一度読み返さんとのう。
しかし……。
>>人類が狩猟生活をしていた頃の情動
>>刈り取った獲物を前に、激しい興奮に襲われた
う~む。
由美ちゃんの嗜虐性がどんどん開花していくのは、
ひょっとして、女教師の影響かあ。
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3. ハーレクイン- 2011/01/16 10:39
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「石焼き鍋」。
焼けた石で食材を「焼く」のではなく、
具材と汁を焼けた石で加熱するのか。
なるほどねえ。
同じ「石焼き」とはいっても、たとえば、
韓国料理の「石焼きビビンバ」とは異なる料理法だな。
味の方はどうかな。
2100えんも取るのだから、少々のことでは納得せんぞ。
(グルメ評論家HQ)
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4. ハーレクイン- 2011/01/16 10:56
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>>綿入れ半天……裏ボアの肩掛け
寒そうですねえ。大変ですね。
TVニュースのインタビューに答えた受験生。
「おなかと背中にカイロを貼ってます」。
スリップして立ち往生した路線バスに乗っていた受験生が、通りかかった乗用車に乗せてもらって、会場まで送ってもらい、間に合ったとか。
交通機関の遅れで間に合わなかった受験生が、追試験に切り替えてもらったとか。
皆、苦労しているな。頑張れ!
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5. Mikiko- 2011/01/16 12:57
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新潟市西蒲区の岩室温泉で……。
岩盤浴というのを体験したことがあります。
“岩盤”と云っても、岩ではなく砂利でしたけど。
「ほてる大橋(http://www.oohashiya.co.jp/)」さんでした。
手の平からも汗が噴き出して、すっげー気持ち良かった。
こっちは、マジに寒いです。
この冬初めて、水道が凍りました。
玄関前の雪かきしたら、今度は汗掻いて……。
風邪引きそうです。
センター試験って、地元以外の会場で受けられないんでしょうかね?
雪国の受験生は、ぜったい不利だよ。
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6. ハーレクイン- 2011/01/16 16:06
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岩盤浴ですか。
「大分に行こう!」入った砂風呂とは、また違うんでしょうね。
こんなときには温泉に入れたらなあ。
雪掻きか。
懐かしいな、なんて言ったら、叱られそうですね。
雪、でまず思い出すのは、高校受験のとき。大阪に何十年ぶりかと言う積雪がありました。
といっても、今思えば5cm、10cm、そのくらいのものでしたが。ちょうど試験日当日の朝に積雪が最大になりました。
幸い、交通機関は止まらなかったので、試験自体は支障なく行われましたが……。
めったに履かない長靴を履いて、初めて歩く雪道を駅まで行き、電車に乗り……。異様に高揚した夢心地のような気分の中で受験したのを覚えています。
数学の1題が全く分からなかったのも鮮明に覚えています。幸い合格できましたが。
>>センター試験って、地元以外の会場で受けられないんでしょうかね.。
ま、確かに、こんな気候条件のときはそう言いたくなりますよね。
でも、無理でしょうね。
申請書類の管理の問題もありますし。それにこちらの人間がこれを言ってはどうかと思いますが、日本海側からわんさと太平洋側に押しかけたら、収拾がつかなくなるでしょうね。
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7. Mikiko- 2011/01/16 20:11
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玉砂利が厚々と敷いてあります。
掘ってみたけど、底が出なかった。
厚みは、15センチ以上はあるようです。
こんな日は、ほんまに温泉が恋しいわい。
やっぱり、受験会場を選ぶことは出来ないんですね。
外国みたいに、9月入学にすればいいんだよな。
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8. ハーレクイン- 2011/01/16 21:49
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6月半ばにセンター試験、7・8月に二次試験か。
これはこれで辛いものがありますな。
そういえば、日本ではなぜ4月から新学期ということになったんだろ。以前、どこかで聞いたか読んだかしたことがあるのだが……。
今、雪というほどのものではありませんが、ちらついています。
風は北風……。
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9. Mikiko- 2011/01/16 21:57
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電車は止まらないから、いいんでないの?
クーラーのない試験場なんて、無いだろうし。
さて、明日は早めに家を出た方が良さそうなので……。
寝るとします。
今年初めて、月曜日の出勤になります。
投稿もあるからな。