2010.6.6(日)
「美弥ちゃん、ブランデー、紅茶に入れてもいい?」
「ちょっと、由美」
叔母が、慌てたような顔でたしなめた。
保護者の顔だった。
美弥子の前で、姪がはしたなく振る舞うことを咎める目だ。
美弥子も困惑しているようだった。
2人でいるときに、お酒を飲んだことなど数えるほどしかない。
2人の間に、アルコールの力など要らなかったからだ。
しかし今日は違う。
場の空気を変える、魔法の薬が必要なのだ。
このまま他愛ない話だけで別れたら……。
次回改めてというわけには、もういかないだろう。
これまでの人生で、叔母がタイミングを逃してきたのは、話し上手なせいもあるのではないか?
場の空気を安定させて保つ話力が、逆に場のダイナミズムを消してしまう……。
チャンスは、今日しかないのだ。
今日を逃したら、叔母のせっかくの決心が果たされることは、二度と無いだろう。
非難と困惑の視線を無視して、由美はブランデーのキャップを外した。
自分のティーカップに、ブランデーを注ぐ。
「ちょっと由美、入れすぎ!」
「え?
そうなの?」
「垂らすくらいでいいのよ。
半分も入れちゃったじゃないの。
それじゃ、ブランデーの紅茶割りよ」
「じゃ、叔母ちゃんのカップに少し空けていい?
捨てるのもったいないから」
返答も待たず、叔母のカップにブランデー紅茶を傾ける。
「呆れた子……。
ごめんなさいね、美弥子さん」
「いいえ。
わたしもいただこうかしら」
美弥子の顔から、困惑が消えていた。
どうやら、由美の意図を察したらしい。
由美の前からブランデーを取ると、自らのカップに注いだ。
紅茶の水面が波立つほどの注ぎ方だった。
叔母が、目を丸くして見ていた。
しばらくは、再び他愛のない会話が続いたが……。
案の定、叔母のピッチは上がっていた。
やはり、美弥子の前で緊張していたのだろう。
目の前にアルコールがあると、縋らずにはいられないようだ。
目元が発色していた。
姪の目から見ても、ぞっとするほどの色香を感じた。
そろそろ、口調も怪しくなっていた。
「ちょっと、由美」
叔母が、慌てたような顔でたしなめた。
保護者の顔だった。
美弥子の前で、姪がはしたなく振る舞うことを咎める目だ。
美弥子も困惑しているようだった。
2人でいるときに、お酒を飲んだことなど数えるほどしかない。
2人の間に、アルコールの力など要らなかったからだ。
しかし今日は違う。
場の空気を変える、魔法の薬が必要なのだ。
このまま他愛ない話だけで別れたら……。
次回改めてというわけには、もういかないだろう。
これまでの人生で、叔母がタイミングを逃してきたのは、話し上手なせいもあるのではないか?
場の空気を安定させて保つ話力が、逆に場のダイナミズムを消してしまう……。
チャンスは、今日しかないのだ。
今日を逃したら、叔母のせっかくの決心が果たされることは、二度と無いだろう。
非難と困惑の視線を無視して、由美はブランデーのキャップを外した。
自分のティーカップに、ブランデーを注ぐ。
「ちょっと由美、入れすぎ!」
「え?
そうなの?」
「垂らすくらいでいいのよ。
半分も入れちゃったじゃないの。
それじゃ、ブランデーの紅茶割りよ」
「じゃ、叔母ちゃんのカップに少し空けていい?
捨てるのもったいないから」
返答も待たず、叔母のカップにブランデー紅茶を傾ける。
「呆れた子……。
ごめんなさいね、美弥子さん」
「いいえ。
わたしもいただこうかしら」
美弥子の顔から、困惑が消えていた。
どうやら、由美の意図を察したらしい。
由美の前からブランデーを取ると、自らのカップに注いだ。
紅茶の水面が波立つほどの注ぎ方だった。
叔母が、目を丸くして見ていた。
しばらくは、再び他愛のない会話が続いたが……。
案の定、叔母のピッチは上がっていた。
やはり、美弥子の前で緊張していたのだろう。
目の前にアルコールがあると、縋らずにはいられないようだ。
目元が発色していた。
姪の目から見ても、ぞっとするほどの色香を感じた。
そろそろ、口調も怪しくなっていた。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2010/06/06 07:22
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さて、ドクターフィッシュが、なぜ人の皮膚をついばむかってことですが……。
この魚、本来は、石に付着したコケなんかを食べてました。
http://blog-imgs-46.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20100604195604527.jpg
でも、温泉にはコケなんか生え無いので……。
入浴する人の、皮膚の角質をついばむようになったとか。
早い話、温泉に住むドクターフィッシュは、エサが無くて飢えまくってるわけですね。
で、人が入ると、たちまち群がり集まって来るわけ。
http://blog-imgs-46.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20100604195603d90.jpg
しかしながら、健康な皮膚は肌に密着してるから、ついばむことが出来ない。
角質化して浮き上がった皮膚しか食べれないわけです。
よって、ドクターフィッシュが、老化した皮膚を食べてくれた後は……。
お肌、ツルリンてなわけです。
やがて、天然温泉「カンガル」における、ドクターフィッシュの“医療行為”が評判となり……。
ほかの温泉にも放たれることになりました。
しかし、なぜ「カンガル」に住み着くようになったかは……。
わかりませんでした。
川から迷いこんだんですかね?
「美弥、やってみてよ」
「わたしだけ?
Mikikoさんは、体験しないんですか?」
「わたしは、無類のくすぐったがりなの」
「しましょうよ」
「う~ん」
「ぜひ、ご体験ください」
入り口で迷ってるわたしたちに、お店の人から声がかかりました。
「クレオパトラも、美肌維持のために、この魚を飼ってたそうですよ~」
http://blog-imgs-46.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2010060420034605a.jpg
「なに!
クレオパトラが!
この魚に角質を食わせれば、クレオパトラみたいになれるわけだな?」
「そうは言ってないと思いますけど……」
聞く耳持たず。
さっそく、チノパン裾めくりです。
美弥ちゃんも、ジーンズを捲ってます。
「やっぱり、美弥はやらなくていい」
「何で?」
「今さら、クレオパトラになる必要なんか無いでしょ」
「だから……。
そうは言ってなかったと思います」
女性客の中には、ご主人や子供さんが楽しんでるのを、恨めしそうに眺めてらっしゃる方も……。
ストッキング穿いてるから、体験出来ないんですね。
由布院まで来て、しかも、こんな話のネタに出来る体験が出来ないなんて……。
もったいない!
ストッキングを脱ぐ更衣室があればいいのにね。
みなさん、由布院には、生足で行きましょう。
さて、わたしたちの番になりました。
設置されてるのは、イベントなんかで見かける、足湯のユニットです。
http://blog-imgs-46.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20100604195603aed.jpg
早い話、足湯の中を魚が泳いでるわけね。
ユニットの縁に座り、恐る恐る足を入れます。
たちまち、わらわらと寄ってきました。
http://blog-imgs-46.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2010060419560460a.jpg
「うひゃぁ」
何とも言えない感触です。
お魚の口が、皮膚をつつく感じが何とも言えません。
心なしか……。
乾癬の患部を、集中攻撃してくれてるみたい。
なんか、愛しくなりますね。
ドクターフィッシュ、家でも飼おうかな?
続きは、次回。
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2. lezbro- 2010/06/06 10:41
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>カンペキなMですね~。
プロテインもいいけど……。
出したのを回収するのが、一番理に叶ってるんじゃなかろうか。
「飲め!」ってことですね。。。仰せのとおりに。
美弥子さんみたいなタイプ、好みなんです。高貴な感じでいながら、秘めた影がある。背が高い女性も好きだし、○○が大きいのもそそられます。
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3. フェムリバ- 2010/06/06 12:28
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律子さん、まんまとはまっちゃってまぁ・・・
でも
由美ちゃんと美弥子ちゃん、私たちに負ず劣らずのツーカー具合ですね♪
旅行は歩き回るので、普通の靴下が一番ですよね。
美弥子ちゃん、旅の最初にミキコ様の言うとおりにしておいて良かったね♪
へ~、クレオパトラまで・・・
大した魚ちゃんだ♪
ツンツンツンツン必死に食べてますけど、ワニ地獄のワニととはえらい違い(汗)
でもって
フィッシュ先生は、10匹で大体3,000円くらいみたいです。
でも、寿命はいかほどなのでしょうかね?
長生きならいいですけど・・・
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4. Mikiko- 2010/06/06 13:03
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> lezbroさん
げ。
本気で飲む気か?
でも、男性って、発射と同時に素に戻るって云いますからね。
果たして、自分のを飲む気になれるかどうか……。
ニューハーフのをフェラしたら、飲めるかも?
美弥子ちゃんが女王さまのように振る舞うシーン、書きましょうかね?
> フェムリバさん
由美美弥のツーカータッグは強そうだよね。
律子叔母ちゃんは、どう料理されちゃうんでしょうか?
美弥子ちゃん、ジーンズ穿いてて正解でしたね。
旅行は、足元が楽じゃなきゃ楽しくないよな。
フィッシュ先生。
コイの仲間だから、長生きなんじゃないか?
でも、人に寄ってくるのは、幼魚のうちだけのようです。