2010.1.24(日)
「怖い……。
美弥ちゃんに、そんなことしたなんて……。
信じられない」
「わたしも途中から、記憶が無いんだ。
女子高で、先生にされたときもそうだった」
「どうなっちゃったの?」
「わからない。
でも……。
先生はそれ以来、わたしにディルドゥを使おうとしなくなった」
「なんだか怖い」
「たぶん里ちゃんは、ぜんぶ見てたんだと思う。
由美ちゃんが、先生に変わるとこから……。
わたしが、何かに変わるとこまで」
「そのショックで、ヘンになっちゃったってこと?」
「たぶん……」
美弥子が、由美の傍らにしゃがみ込んだ。
ミサの視線が、美弥子を捉えた。
視線は、しばらく美弥子の顔を確かめるように揺れていた。
焦点が合うように視線が定まった瞬間、両目が大きく見開かれた。
「ひぃっ」
ミサは尻を着けたまま、壁沿いに美弥子から逃れ始めた。
視線は、美弥子の顔に縫いつけられたままだ。
「ミサちゃん……。
どうしちゃったのよ?」
由美は、ミサを追った。
ミサはすでに、コーナーに追い詰められていた。
由美が差し伸べた手を、ミサが掴んだ。
縋るように、由美の腕を胸に引きつけた。
ミサの視線の先は、相変わらず美弥子だった。
美弥子が起ち上がった。
ミサの視線が、仰角を上げる。
美弥子が、こちらに歩を進めた。
「いやっ」
ミサが悲鳴を上げ、顔を由美の腕に伏せた。
肩を抱くと、全身で震えていた。
「どうしたの、ミサちゃん?
美弥ちゃんだよ。
高校の同級生でしょ?」
ミサは、由美の胸の中でかぶりを振った。
美弥子は、歩みを止めた。
美弥ちゃんに、そんなことしたなんて……。
信じられない」
「わたしも途中から、記憶が無いんだ。
女子高で、先生にされたときもそうだった」
「どうなっちゃったの?」
「わからない。
でも……。
先生はそれ以来、わたしにディルドゥを使おうとしなくなった」
「なんだか怖い」
「たぶん里ちゃんは、ぜんぶ見てたんだと思う。
由美ちゃんが、先生に変わるとこから……。
わたしが、何かに変わるとこまで」
「そのショックで、ヘンになっちゃったってこと?」
「たぶん……」
美弥子が、由美の傍らにしゃがみ込んだ。
ミサの視線が、美弥子を捉えた。
視線は、しばらく美弥子の顔を確かめるように揺れていた。
焦点が合うように視線が定まった瞬間、両目が大きく見開かれた。
「ひぃっ」
ミサは尻を着けたまま、壁沿いに美弥子から逃れ始めた。
視線は、美弥子の顔に縫いつけられたままだ。
「ミサちゃん……。
どうしちゃったのよ?」
由美は、ミサを追った。
ミサはすでに、コーナーに追い詰められていた。
由美が差し伸べた手を、ミサが掴んだ。
縋るように、由美の腕を胸に引きつけた。
ミサの視線の先は、相変わらず美弥子だった。
美弥子が起ち上がった。
ミサの視線が、仰角を上げる。
美弥子が、こちらに歩を進めた。
「いやっ」
ミサが悲鳴を上げ、顔を由美の腕に伏せた。
肩を抱くと、全身で震えていた。
「どうしたの、ミサちゃん?
美弥ちゃんだよ。
高校の同級生でしょ?」
ミサは、由美の胸の中でかぶりを振った。
美弥子は、歩みを止めた。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2010/01/24 07:26
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春は、別れの季節でもあります。
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■あおげば尊し【作詞:不詳/作曲:不詳】
http://www.youtube.com/watch?v=-4mssG1A_f4
あおげば とうとし わが師の恩
教えの庭にも はや 幾年
思えば いと疾し この年月
今こそ 別れめ いざさらば
互にむつみし 日ごろの恩
別るる後にも、やよ 忘るな。
身をたて 名をあげ やよ はげめよ
今こそ 別れめ いざさらば
朝夕 馴にし まなびの窓
螢のともし火 積む白雪
忘るる 間ぞなき ゆく年月
今こそ 別れめ いざさらば
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卒業式の定番ですね。
http://blog-imgs-36.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20100122050732da1.jpg
この曲って、今も卒業式で歌われてるんでしょうか?
もちろん、わたしの時代では歌われてました。
涙腺の緩い同級生なんかは……。
起立したときから、もう泣いてました。
バカじゃなかろうかと、思いましたね。
口には出しませんけど。
わたしは、一度も泣いたことはありません。
別れを惜しむ友も、お世話になった先生もいませんでしたから。
部活に入ったこともないので……。
先輩後輩とも無縁。
中学、高校、ともに……。
卒業式というのは……。
やっと、学校とオサラバできる日でした。
卒業証書をもらったときは……。
これさえもらえば、こっちのもんだと思いました。
その足で、トンズラしようかと思ったくらいです。
さすがにしませんでしたけど。
でも、「あおげば尊し」に、決して嬉しいイメージを持っているわけじゃありません。
別れの後は……。
必ず、新しい出会いがあります。
わたしは、別れより出会いの方が、遙かに苦手でした。
「あおげば尊し」が聞こえてくると……。
もうすぐ新学期が始まるんです。
春休みは、ほんとに憂鬱でした。
宿題も無いから、気楽なはずなのにね。
とにかく、鬱々として楽しまなかった。
4月になったら、またあの切ない気分を味わうのかって。
このへんの気持ちについては、158回(https://mikikosroom.com/archives/2671402.html)のコメントで書きましたので、興味のある方はどうぞ。
気分的に一番ひどかったのが、中学と高校に入学したときでしたね。
新しい学校って、匂いが違うんですよ。
それで、さらに不安が大きくなった。
毎日、お腹が痛かった。
1ヶ月くらい、半泣きで暮らしましたね。
で、大学に入るとき、すごく心配したんです。
今度は、学校が変わるだけじゃありません。
上京して、ひとり暮らしを始めるわけです。
学校から帰っても、違う環境が待ってるわけです。
パニックになっちゃうんじゃないか?
新潟に逃げ帰るかも?
って怖れてました。
でも、実際行ってみると……。
まったく違ったんです。
ひとりになれたってことが……。
うっとりするほど快適だった。
布団に潜りながら、今ひとりなんだと思うと……。
布団の中で身悶えするほど嬉しかった。
で……。
大学には、ほとんど行きませんでした。
せっかくひとりになれたのに……。
人と口を利く気になれなかったから。
夏休みや冬休みには帰省しましたが……。
その間の、東京にいた時は……。
たぶん、一言も口を利かなかったんじゃないかな?
学校に行かないで何をしてたかと言うと……。
夜中じゅう、本を読んでました。
明け方散歩に出かけ、コンビニでお弁当を買って帰る。
朝のニュースなんかを見ながら、それを食べると……。
寝るわけです。
起きるのは、夕方。
夕ご飯は外食。
で、また本を読み始める。
お腹が空くと、ピザトーストかカップの焼きそばを食べ……。
朝まで読書。
って日々でした。
夢のような暮らしでしたね。
これ以上快適な生活は、ほかには考えられないと思いました。
もちろん、こんな夢のような暮らしが、長く続くわけありません。
学校に行かないんですから、当然落第です。
1年生を2回やって、退学(除籍?)になりました。
続きは、次回。
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2. フェムリバ- 2010/01/24 10:23
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唯一の生き証人なわけですね。
でも
この先、ずっと変になったままなのでしょうか?
卒業式は、新しい学校はどんなかな?って感じで、いつもワクワクしてましたね~
その中でも一番嬉しかった卒業式は、幼稚園。
当時、私は夜驚症という睡眠障害を患ってました。
夜中に突然飛び起きて、「ぎゃあ~~怖い~~!!」とか言いながら、玄関の鍵を外して外に駆け出して行っちゃうんです。
(私にその記憶は一切ありません)
でもって
この夜驚症が出るのが、大体が幼稚園に行った日の晩。
こんな状態ですから、家族の方が参ってしまい、結局、幼稚園にはあまり行けずに卒業を迎えました・・・(汗)
でも
心はとても晴々♪
しかし
よくよく考えてみると、幼稚園が嫌いってよりも、大嫌いな先生と大嫌いな女の子がいたのが原因じゃないかと思います。
(幼馴染だけと遊んだ日は出なかったので・・・)
その後、夜驚症は小、中で1回ずつ出て、今は完治しました♪
人でも環境でも、合ってなければ嫌なものは嫌なんですよね・・・
仕事では我慢出来ますけど、お給料の出ないプライベートでは、絶対に我慢出来ません。
ミキコ様、なかなか楽しい暮らしをなさってたんですね♪
私には、どんな暮らしが正解かなんて分からないですけど・・・
今、こうやって生活してらっしゃるんですから、きっと、その体験も大切な糧になってるんだと思いますよ。
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3. 淡雪- 2010/01/24 11:30
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幼稚園が大っきらい!でした。
そして同じく幼稚園にほとんど行かずに卒園でした。
最後のほうに、救世主のようなトモダチが現れて、わたしを集団生活にいざなってくれましたが、その子が現れなかったら、わたしは、ずーーーっと、集団に入り込めないままだったのではないかしら。
いまでも、ダイスキなトモダチです。
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4. Mikiko- 2010/01/24 12:03
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なんでこう、幼稚園不適応者がぞろぞろいるんだ?
やっぱり、類は友を呼ぶってことなのかな?
わたしもそうだったからね(210回『https://mikikosroom.com/archives/2671501.html』のコメント参照)。
> フェムリバさん
この先、ミサがどうなるかについては……。
ネタバレになるので、お答えできまっせーん!
夜驚症、ほんとに治ってるのかな?
自分では覚えてないんでしょ?
ひょっとしたら、まだ出てるのかも知れんぞ。
素っ裸で表に飛び出したり。
朝、目が醒めたら留置場だったりして。
短い間でしたが、幸せなモラトリアム期間を過ごせたことを……。
神に感謝したいと思います。
> 淡雪さん
わたしには、そういう友達が現れませんでした。
ムリヤリにでも引っ張って行ってくれる友達がいたら……。
わたしの人生も変わってたかも。
そんな友達と今も一緒にいられるってのは、ほんとに幸せなことだね。