Mikiko's Room

　ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています（完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね）。
　「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
　文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた（挿絵：加藤かほる）、みたいな感じを目指しています。
　美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。

管理人：Mikiko

由美と美弥子 0101

コメント一覧へジャンプコメント投稿へジャンプ

2008.12.7（日）

「どうしてやってこないの」
「だって……。
　描けません、あんなとこ」
「何で描けないの。
　手鏡を使いなさいって言ったでしょ。
　鏡を床に置いて、そこにお尻を下ろせばいいだけのことじゃない。
　大事なことなのよ、自分の身体を正しく認識するってことは。
　なかでも、女性の身体でもっとも大切な器官である女性器を理解することは、とりわけ重要なの。
　正しく理解してないから、間違った性行動に走って自分を傷つけたりするの。
　客観的に理解するためには、スケッチが一番。
　だからこそ、自分の女性器のスケッチを課題にしてるんでしょ。
　みんながやってることなのよ」
「でも、誰も保健の宿題なんか出てないって……」
「保健の授業はね、画一的な進め方は出来ないの。
　ひとりひとり、成長の度合いが違うんだから。
　それぞれの成長に合わせて、課題を与えてるんです。
　みーんな終わってるのよ。
　あなたが、最後」

　自らの女性器をスケッチするなどという宿題は、美弥子には出なかった。
　おそらく、女教師の言っていることは嘘だろう。
　そんな宿題が出されたのは、この少女だけなのではないか。

「ここで描きなさい」
「え？」
「宿題やってこなかったんだから、当たり前でしょ。
　ここでお尻出して、スケッチしなさい」

　少女は、かぶりを振った。
　肩が震えていた。
　泣き出すのを懸命に堪えている様子だったが、口元が歪み、小さな嗚咽が漏れていた。

「強情な子ね。
　そう、どうしても嫌なの？」

　少女はうなずいた。
　涙が零れた。

「仕方ないわね。
　でも、宿題をしないって子を、そのまま許すわけにはいかないわ。
　このままだと、酷い点が付いちゃうわよ。
　お家の人はびっくりするでしょうね。
　あの優秀なお姉さんは、いったいどう思うかしら？
　妹が、そんな酷い点を取って帰ったら」
「お姉ちゃんは、お姉ちゃんは、関係ありません」
「関係ないことないわ。
　同じ学校に通ってる、血の繋がった姉妹なんだから。
　妹の不出来は、姉にも責任があるのよ」

　女教師は白衣から携帯を出すと、再びメールを打ち始めた。

由美と美弥子 100 ＜目次＞由美と美弥子 102

コメント一覧

コメント投稿へジャンプページトップへ

- ––––––
  1. Mikiko
- 2008/12/07 08:40
- 　アルビレックス新潟、きのうの最終戦で、やっとこさ1部残留を決めました。
  　悪天候にもかかわらず、新潟スタジアムには3万4千人がつめかけたそうです。
  　みぞれまじりのホームに大阪を迎え、負けるわけにいかなかったでしょうから、選手も監督もサポーターもホッとしたことでしょう。
  　といってもわたしは、サッカーファンってわけじゃないんです。
  　新潟スタジアムも自転車で行ける距離なんだけど、1度も行ったことがない。
  　どーも、サポーターたちの熱狂的応援ってやつになじめそうもなくて……。
  　わたしは、まわりが熱くなればなるほど醒めてくみたいで。
  　でも、会社の同僚なんかに結構ファンがいるから、気にはなってました。
  　残留できて良かったねー。
  　サッカーって、やっぱ点が入らなすぎだよね。
  　90分もやるんだからさ、10点くらい入んないと退屈しちゃいますよ。
  　唯一見てて面白いのが、PK戦。
  　点が入るから。
  　Jリーグもカップ戦なんかやめて、PK戦のトーナメントやったら面白いんじゃないかな。