2017.7.14(金)
美弥子が手にしたのは、紺の春秋物のブラウスだった。
ゆったりしたシルエットで、縦ラインのドレープが入っている。
一見、シルクのようだが、ジョーゼットなので、インナーも透けにくい。
美弥子は、手の平で溶けるような布地の感触を楽しみながら、そのブラウスを纏った。
細長いクローゼットの奥の一辺が、姿見になっていた。
美弥子は、その鏡に正対した。
柔らかなシルエットのブラウスは、フェミニンな装いを演出している。
しかし……。
ブラウスの丈は、ウェストまでしかない。
ブラウスの下で、美弥子の股間は丸見えだった。
陰核は、その瑕疵を指弾するように突き出ていた。
触ればもう止まらなくなる。
美弥子は膝を割り、少し腰を落とした。
いわゆる、がに股だ。
ブラウスのドレープが揺れ始めた。
美弥子の腰が、前後に振れ出したのだ。
次第にスピードが増す。
陰核に、空気の摩擦を感じた。
このまま、イッてしまえそうだった。
そう。
クローゼットの中で事が済めば、それが何よりなのだ。
わかっている。
しかし、その選択肢は、すでに美弥子の脳裏から消し去られていた。
美弥子は、鏡に背を向けた。
クローゼットから、寝室に出る。
白昼の寝室には、レースカーテン越しの穏やかな光が満ちていた。
美弥子は、壁に造りつけられた引き出しの前に立った。
収納されてしまえば、壁と一体化するような、目立たない引き出しだった。
しかし、この一段には、ある仕掛けが施されてあった。
先住者が造らせたものだろう。
父も最初は、施工不良だと思ったらしい。
下から4段目だけが引き出せないのだ。
ほかの段は、スムーズに挿出できた。
職人の腕の確かさが感じられる滑りだった。
その1段だけが、まったく引き出せないのは何とも腑に落ちない。
前面には、鍵穴も無い。
ここで父は、昔、骨董屋で見た箪笥を思い出したそうだ。
からくり箪笥と呼ばれる家具だ。
小さな形の違う引き出しが組み合わされた精巧な造りだった。
一定の手順で引くと、隠し引き出しが現れる仕掛けだ。
しかし、この部屋にある引き出しは、そんな複雑なものではない。
変哲もない長方形の段が重なっているだけだ。
からくりがあったとしても、そんな複雑な仕組みでは無いはずだ。
ゆったりしたシルエットで、縦ラインのドレープが入っている。
一見、シルクのようだが、ジョーゼットなので、インナーも透けにくい。
美弥子は、手の平で溶けるような布地の感触を楽しみながら、そのブラウスを纏った。
細長いクローゼットの奥の一辺が、姿見になっていた。
美弥子は、その鏡に正対した。
柔らかなシルエットのブラウスは、フェミニンな装いを演出している。
しかし……。
ブラウスの丈は、ウェストまでしかない。
ブラウスの下で、美弥子の股間は丸見えだった。
陰核は、その瑕疵を指弾するように突き出ていた。
触ればもう止まらなくなる。
美弥子は膝を割り、少し腰を落とした。
いわゆる、がに股だ。
ブラウスのドレープが揺れ始めた。
美弥子の腰が、前後に振れ出したのだ。
次第にスピードが増す。
陰核に、空気の摩擦を感じた。
このまま、イッてしまえそうだった。
そう。
クローゼットの中で事が済めば、それが何よりなのだ。
わかっている。
しかし、その選択肢は、すでに美弥子の脳裏から消し去られていた。
美弥子は、鏡に背を向けた。
クローゼットから、寝室に出る。
白昼の寝室には、レースカーテン越しの穏やかな光が満ちていた。
美弥子は、壁に造りつけられた引き出しの前に立った。
収納されてしまえば、壁と一体化するような、目立たない引き出しだった。
しかし、この一段には、ある仕掛けが施されてあった。
先住者が造らせたものだろう。
父も最初は、施工不良だと思ったらしい。
下から4段目だけが引き出せないのだ。
ほかの段は、スムーズに挿出できた。
職人の腕の確かさが感じられる滑りだった。
その1段だけが、まったく引き出せないのは何とも腑に落ちない。
前面には、鍵穴も無い。
ここで父は、昔、骨董屋で見た箪笥を思い出したそうだ。
からくり箪笥と呼ばれる家具だ。
小さな形の違う引き出しが組み合わされた精巧な造りだった。
一定の手順で引くと、隠し引き出しが現れる仕掛けだ。
しかし、この部屋にある引き出しは、そんな複雑なものではない。
変哲もない長方形の段が重なっているだけだ。
からくりがあったとしても、そんな複雑な仕組みでは無いはずだ。
コメント一覧
-
––––––
1. Mikiko- 2017/07/14 07:53
-
遠藤の謎
もちろん、相撲の話です。
足首の靭帯を痛め、昨日から休場です。
わたしは今まで、この人が改名しないのは……。
「自分はまだ、四股名を名乗れる力士ではない」という自認してるからだと思ってました。
でも……。
初日の締め込みを見て仰天しました。
極楽鳥も恥ずかしくなるような、まっ黄っ黄です。
「遠藤」なんて、ふんどし担ぎみたいな名前で着ける色ではありません。
しかも聞くところによると、足首は、場所の3日前の稽古で痛めたそうです。
満足に取れるかもわからない場所に……。
あんな新調の締め込みで、普通出ますか?
普通じゃないですよ。
ま、唯一、好意的に考えれば……。
あの締め込みで取れるのは、これが最後の場所だと覚悟したからと云うことです。
足首は手術だそうです。
ヘタすれば、幕下まで転落でしょうから。
-
––––––
2. 手羽崎 鶏造- 2017/07/14 08:34
-
締め込みといえば、15日朝の博多山笠も
皆さん、締め込み姿で街を疾走します。
(はい、私も出張がてら観に行きます)
女子も小学生までは参加できるそうです。
あのお、小用の時は、アレってどうなさるのでしょう?
横っちょからイチモツ出すって訳にも
いかないでしょうしね。
駆け出す前にソレ済ませ、身を浄めてからじゃ、
と現地の長老に言われそうですが、素朴な疑問です。
-
––––––
3. ハーレクイン- 2017/07/14 13:20
-
からくり箪笥<emoji:present
お、これは……。
子供の頃「からくり箱」とでもいうようなのを持っていました。縦・横・高さとも10センチ前後の直方体。3回の操作で開きました。どこへ行ったのかなあ、あの匣。
わたしの筺はともかく、明日が楽しみです。
遠藤
を含め、本名で土俵に上がっている幕内力士は……、
大関高安、東の筆頭正代、同四枚目宇良、西の八枚目石浦、
の5人だそうです。
高安、正代はともかく、宇良、石浦は悪くないと思います。
遠藤は……微妙ですね。
はで派手締め込み。
まあ、化粧まわしで相撲取るわけではありません。
遠藤もそうですが……
稀勢ちゃん、結局休場です。
ついでと云っちゃあなんですが、膝に地雷を抱えた照ノ富士も休場。
4横綱3大関という派手な打ち上げ花火で始まった名古屋場所ですが、2横綱1大関が休場という体たらく。早くも尻すぼみの線香花火になっちゃいました。
今場所の優勝は白鵬で決まりですが、その白鵬。昨日の土俵は、立ち合い変わるというしょぼくれ相撲です。
新大関高安もどこか不安定。
残る楽しみは宇良の活躍くらいです。宇良vs.横綱・大関戦を組んでくれんかなあ。そのくらいやらんと客が逃げますぞ、八角理事長。
>手羽崎鶏造 さん
横から口を出させていただきます。
見たわけでは無論ありませんが、あの山笠。担ぎ手と云いますか牽き手には、周りからじゃかじゃかバケツ(桶?)の水を掛けるそうです。もちろん景気付けなんでしょうけど、担ぎ手はびしょ濡れです。
こっそりお漏らししてもわからないんじゃないでしょうか。
え? 神を恐れぬ不埒な所業、ですか。そうですか。
-
––––––
4. Mikiko- 2017/07/14 19:39
-
手羽崎鶏造さん&ハーレクインさん
> 手羽崎鶏造さん
「女子も小学生まで」って……。
中学生以上があの格好で出たら、問題大きいでしょう。
女子は短パンでも良いことにすれば、中学生以上でも出れるのにね。
> ハーレクインさん
「化粧まわしで相撲取るわけではありません」。
当たり前です。
化粧まわしは、土俵入りの時に付けるものです。
稀勢の里は、考えが甘っちょろいんです。
出てみたけど、ダメだったから休場。
2場所連続途中休場は、大関なら陥落してます。
次に出る場所では、完全に進退をかけることになります。
9月場所も休むべきでしょう。
豊山、5勝1敗です。
先場所の勝ち星を抜きました。
残りを5勝4敗で、2桁に載せられます。
5枚目ですから、2桁勝利で帰り入幕が見えてきます。
-
––––––
5. ハーレクイン- 2017/07/15 03:21
-
化粧まわしでハッキヨイ
当然、立ち合いで先っちょが土俵に付いちゃいます。
相撲は、足の裏以外が土俵に付くと負け。
こういうのは、反則負け、なんでしょうか。
そういえば、髷の先っちょが土俵に付いたので負け、なんて相撲がありました。
9月場所やすめ休めよ稀勢の里
解説の北の富士もそう言ってました。
しかし、次に出て負けが込み、引退。
となると、短命横綱の新記録になるのでは。
豊山
話題に出しはれへんから、もう見放されたか、と思ってました。
星もそうですが相撲内容、悪くないです。
宇良は明日……
あ、もう今日か。
関脇御嶽海戦です。
ここまで5勝1敗。今日、じゃなくて昨日の決まり手は「足取り」。曲者ぶりは健在です。
いやあ、ここまでやるとは。序盤でぼこぼこにやられる、と思ってました。すまぬ、宇良関。
体重を増やしたのが正解だったようです。
ハッキヨイヤ!
-
––––––
6. Mikiko- 2017/07/15 07:58
-
大誤審
以前、廻しの前垂れがびよーんと伸びて土俵に着き……。
負けにされた力士がいました。
↓でもこれは審判団の大誤審で、前垂れが着いても負けじゃないとか。
https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/1798078.html
もちろん、サガリが着いても、負けにはなりません。
大昔は、化粧まわしのまま相撲を取ってたそうです。
でも、さすがに邪魔なので、取組のときは外すようになりました。
その代わりとして付けられたのが、サガリです。
つまり、化粧まわしで取ってたとき……。
化粧まわしの裾が土俵に着いても、負けにはならなかったということです。
髷が着けば、もちろん負けです。
髪は、身体の一部ですから。
宇良には、白鵬戦で、ぜひ足取りをやってほしいです。
貴景勝は、白鵬戦で見合ったとき、足取りのチャンスがありました。
白鵬は半身になって、片足を前に出してましたからね。
-
––––––
7. ハーレクイン- 2017/07/15 10:49
-
>前垂れが着いても負けじゃない
>サガリが着いても、負けになりません
えーっ、そうなん。
要するに……、
>身体の一部
が土俵に付けば負け。
これは当然ですが、問題は「身体」
「裸一貫」なる語があります。髷は無論体の一部。が、廻し、サガリはそうじゃない、ということでしょうか。
なるほろーです。
しかし、審判がこれを知らんかったとはどういうこっちゃ、ですね。
宇良の足取り
奇襲戦法と云うのは、相手に見抜かれますと「はい、それまでよ」です。
宇良には、思いもかけない手を見せてほしいものです。