2017.7.9(日)
さて。
バイト代を手にした2人は、そのお金で、2人だけの旅行をするつもりでいた。
しかし、思いのほかバイトが長引いてしまったせいで、夏休みの残りも、わずかとなってしまっていた。
宿題は、バイト前にあらかた済ませていたのだが、まだ2,3の課題は残っていた。
それを仕上げることを考えたら、これから旅行を計画するのは難しいと判断するほかはなかった。
そんなおり、由美の実家の方で不幸があった。
といっても、亡くなったのは由美の血縁ではない。
マンションの隣の居室の住人だという。
子供のいない老夫婦だったが、そのご主人の方が、突然の心筋梗塞で帰らぬ人となったのだ。
その夫婦には、由美は子供のころから可愛がられていたという。
夏休み中でもあり、葬儀に出ないわけにはいかない。
というわけで、急遽由美は、2度目の帰省をすることになってしまった。
美弥子は、ひとりのマンションで机に向かい……。
夏を惜しむ蝉の声を聞きながら、課題の仕上げをしていた。
息抜きに出たベランダから見あげる入道雲も、心なしか秋めいて見えた。
初めて過ごす東京の夏が、終わろうとしていた。
北陸に育った美弥子にとって、夏の終わりは、切ない季節であった。
光溢れた日々が終わり、やがて真っ白な冬がやって来る。
その予兆を、鳴き疲れた蝉の声や入道雲が告げていた。
美弥子は、ベランダから部屋に戻った。
しかし、そのまま机の前に座る気が起きなかった。
去って行く夏への愛しさで、胸が掴まれるように痛んだ。
悪い予感がした。
こういう気分になった自分は、必ず暴走する。
しかも、そういう危惧が、むしろその気分を助長させてしまっている。
こんなときは、手早く自分を慰めて、この場を納めなければならない。
慰めるというのは……。
むろん、性欲のことだ。
絶頂と共に、負の気分を吹き飛ばすのだ。
そしたら再び、机に向かおう。
バイト代を手にした2人は、そのお金で、2人だけの旅行をするつもりでいた。
しかし、思いのほかバイトが長引いてしまったせいで、夏休みの残りも、わずかとなってしまっていた。
宿題は、バイト前にあらかた済ませていたのだが、まだ2,3の課題は残っていた。
それを仕上げることを考えたら、これから旅行を計画するのは難しいと判断するほかはなかった。
そんなおり、由美の実家の方で不幸があった。
といっても、亡くなったのは由美の血縁ではない。
マンションの隣の居室の住人だという。
子供のいない老夫婦だったが、そのご主人の方が、突然の心筋梗塞で帰らぬ人となったのだ。
その夫婦には、由美は子供のころから可愛がられていたという。
夏休み中でもあり、葬儀に出ないわけにはいかない。
というわけで、急遽由美は、2度目の帰省をすることになってしまった。
美弥子は、ひとりのマンションで机に向かい……。
夏を惜しむ蝉の声を聞きながら、課題の仕上げをしていた。
息抜きに出たベランダから見あげる入道雲も、心なしか秋めいて見えた。
初めて過ごす東京の夏が、終わろうとしていた。
北陸に育った美弥子にとって、夏の終わりは、切ない季節であった。
光溢れた日々が終わり、やがて真っ白な冬がやって来る。
その予兆を、鳴き疲れた蝉の声や入道雲が告げていた。
美弥子は、ベランダから部屋に戻った。
しかし、そのまま机の前に座る気が起きなかった。
去って行く夏への愛しさで、胸が掴まれるように痛んだ。
悪い予感がした。
こういう気分になった自分は、必ず暴走する。
しかも、そういう危惧が、むしろその気分を助長させてしまっている。
こんなときは、手早く自分を慰めて、この場を納めなければならない。
慰めるというのは……。
むろん、性欲のことだ。
絶頂と共に、負の気分を吹き飛ばすのだ。
そしたら再び、机に向かおう。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2017/07/09 08:08
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不思議な夢
今朝方、4時にトイレに起きました。
さすがに、そのまま起きてしまうには早すぎると思い……。
寝直したんです。
眠れないかなと思ったんですが、思いがけず眠りに落ちました。
そして、久々に情動を伴う夢を見たんです。
わたしの見る夢は、断片的なものが多く……。
連続するシーンでも、次々と連想のままに場面が変わっていくのが大半です。
このあたり、小説の書き方と似てますね。
でも、今朝のは珍しく、一貫したストーリーを持つ夢でした。
でも、良い夢ではありませんでした。
少し長くなるので、次のコメントに続きます。
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2. Mikiko- 2017/07/09 08:08
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不思議な夢
会社の用事で、エラい人との面会のため、上司2人に同伴したんです。
もちろんわたしは、資料を持ったりする役目です。
ところが、面会先に着いてから、来る途中で、その資料を置き忘れたことに気づきます。
もちろん、怒られました。
面会時間まで間があったので、わたし一人が取りに戻ることになりました。
最初に車に乗ったのですが、エンジンがかからない。
しかたなく、すぐ上の上司に見て貰うと、もうかかってると言います。
新式の車で、エンジン音がしなかっただけなのです。
でも、車の記憶はここまでです。
その後は、掃除道具を積んだ自転車だったり、徒歩だったりですが……。
とにかく、資料を忘れた場所にたどり着けない。
新潟の下町(しもまち)の高低差を拡大し、平面的にはぎゅっと凝縮したような街でした。
海に出てしまって、スゴい波を見た後……。
なぜか、ヤクザの家に迷いこみました。
葬儀の準備中のようで、弔問客から不祝儀袋を預かったりしました。
その後はまた街に迷い出て……。
坂の途中にある狭い路地の飲食店街で、白い料理人服の人に方角を尋ねました。
思ってもいない方向を指さされ、胸を突くような坂道を登ってるとき……。
家並みの間から、大きな津波が見えました。
慌てて坂を這いあがります。
頭には、力尽きて亡くなった方の新聞記事が大写しになってました。
実際に見た夢は、もっと詳細なのですが、うまく文章に出来ません。
とにかく、夢の間中、足が重く身体が前に進みませんでした。
息苦しさを感じながら、目が覚めました。
ほんとにあそこにいたんじゃないかというほどのリアル感が残りました。
久々の体験でした。
今日は、暑くなりそうです。
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3. ハーレクイン- 2017/07/09 10:20
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お別れ由美美弥
むろん永遠の、ではなく夏の残りの、です。
由美ちゃんの出番かなあ、と思えば実は美弥ちゃん。
マンションのシーンは久しぶりだね。
夢見るMikiko
わたしも一度書きました夢物語。
このときは、フロイトMikikoにあっさり解析されちゃいました。
で、Mikikoの夢見。
筒井の「夢もの」の雰囲気がありますが、無論わたしに解析は出来ません。
昨日、早くもエアコンを入れちゃいました。
これで真夏になればどうなるんでしょうか。皮を剥ぐしかありません。
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4. Mikiko- 2017/07/09 11:58
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坂の街
尾道のような地形で……。
しかも住宅街ではなく、びっしりと飲食店が並んでる街並みでした。
千と千尋かな?
あるいは、世界のどこかにある街かも知れません。
●黒峠とふ峠ありにし あるいは日本の地圖にはあらぬ(葛原妙子)
エアコンは、とっくの昔に入れてます。
20度設定。
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5. ハーレクイン- 2017/07/09 16:47
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千と千尋
後半、わけわからなくなっちゃいました。
もう一度見たいんですが、BSでやらんかなあ。
筒井に、住まいがある神戸を舞台にした短編があります。
神戸は東西に長く、南北は六甲山の急坂(南に向けて下り)の街。南京街やJRガード下の商店街などもあります。
九段の、おっと件の夢、ご本人の心情はともかく、他人事としてみればほとんどドタバタSFの世界です。
似てまっせ。
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6. Mikiko- 2017/07/09 18:34
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夢小説
双璧は、内田百閒と島尾敏雄です。
あと、安岡章太郎にひとつスゴいのがあったのですが……。
題名を忘れました。
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7. ハーレクイン- 2017/07/09 21:35
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夢小説ねえ
↓これかな。
♪夢の中へ夢の中へ
行ってみたいと思いませんか……
あれ?
ついこないだ出た井上陽水だよ。