2017.5.6(土)
夕食は、和やかな雰囲気で始まった。
元々、同じ悩みを持つ夫婦たちだ。
しかも、直前の実践講義では、互いの痴態まで見せ合っている。
まさに、“同志”となった感があるのだろう。
全員、浴衣に羽織姿で、まさしく温泉宿の宴会だった。
通常のツアーでは、スタッフ側はスーツ姿で、接待に専念することが多いのかも知れない。
勤める病院での社員旅行のときも、添乗員はスーツ以外の姿を見せなかった。
男性の添乗員だったが、暑い盛りに真っ黒いスーツを着っぱなし。
気の毒なほど汗をかいていたが、スーツを脱ごうとはしなかった。
それもひとつの見識ではあるだろう。
しかし、今回のツアーでは、わたしたちスタッフ3人も、参加者と同様、浴衣に羽織姿だった。
これは史恵さんの強い意向で、参加者にも、夕食には必ず浴衣で来るようにと念を押していた。
なぜ、そんなに格好にこだわるのかと不思議に思ったが……。
わたしの怪訝な顔を見て、史恵さんが解説してくれた。
「人はね、同じ格好をすると、互いを仲間だと感じるのよ。
スポーツがそうでしょ。
同じチームは、同じユニフォーム。
さっきの講義でも、全員に白いバスローブを着てもらったのは、そういう意味合いがあるの。
そして、浴衣に羽織は、夕食でのユニフォームよ。
温泉宿の宴会で、全員が同じスタイルになるのは……。
まさしく互いの垣根を無くすことが目的。
理にかなってるのよ。
おわかり?」
相変わらず人を煙に巻く論旨だが、経験値でもあるのだろうから、頭から否定はできない。
そんなわけで、わたしたちスタッフも、浴衣に羽織姿で宴会の席に着いた。
席といっても、和室の広間だ。
各自の前にはお膳が並び、座椅子に座る形式。
女性にとっては脚が楽でないので、苦手とする人も多いだろう。
わたしもその一人だが、ま、それはお互い様だ。
食事の前には、宿の女将が挨拶に出た。
女将と云っても、和服姿ではなく、出迎えられたときと同じ柿色の作務衣を着ていた。
年齢は、40に手が届いているかも知れないが……。
肌は白く、張りがあった。
よほど泉質がいいのかも知れない。
食後にゆっくり、浸かって来ようと思った。
元々、同じ悩みを持つ夫婦たちだ。
しかも、直前の実践講義では、互いの痴態まで見せ合っている。
まさに、“同志”となった感があるのだろう。
全員、浴衣に羽織姿で、まさしく温泉宿の宴会だった。
通常のツアーでは、スタッフ側はスーツ姿で、接待に専念することが多いのかも知れない。
勤める病院での社員旅行のときも、添乗員はスーツ以外の姿を見せなかった。
男性の添乗員だったが、暑い盛りに真っ黒いスーツを着っぱなし。
気の毒なほど汗をかいていたが、スーツを脱ごうとはしなかった。
それもひとつの見識ではあるだろう。
しかし、今回のツアーでは、わたしたちスタッフ3人も、参加者と同様、浴衣に羽織姿だった。
これは史恵さんの強い意向で、参加者にも、夕食には必ず浴衣で来るようにと念を押していた。
なぜ、そんなに格好にこだわるのかと不思議に思ったが……。
わたしの怪訝な顔を見て、史恵さんが解説してくれた。
「人はね、同じ格好をすると、互いを仲間だと感じるのよ。
スポーツがそうでしょ。
同じチームは、同じユニフォーム。
さっきの講義でも、全員に白いバスローブを着てもらったのは、そういう意味合いがあるの。
そして、浴衣に羽織は、夕食でのユニフォームよ。
温泉宿の宴会で、全員が同じスタイルになるのは……。
まさしく互いの垣根を無くすことが目的。
理にかなってるのよ。
おわかり?」
相変わらず人を煙に巻く論旨だが、経験値でもあるのだろうから、頭から否定はできない。
そんなわけで、わたしたちスタッフも、浴衣に羽織姿で宴会の席に着いた。
席といっても、和室の広間だ。
各自の前にはお膳が並び、座椅子に座る形式。
女性にとっては脚が楽でないので、苦手とする人も多いだろう。
わたしもその一人だが、ま、それはお互い様だ。
食事の前には、宿の女将が挨拶に出た。
女将と云っても、和服姿ではなく、出迎えられたときと同じ柿色の作務衣を着ていた。
年齢は、40に手が届いているかも知れないが……。
肌は白く、張りがあった。
よほど泉質がいいのかも知れない。
食後にゆっくり、浸かって来ようと思った。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2017/05/06 08:04
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『香川照之の昆虫すごいぜ!』
きのう、第2弾をやってました。
面白かったですね。
香川照之は、歌舞伎役者・市川猿之助(現・猿翁)と女優・浜木綿子の息子。
東大卒で、俳優兼歌舞伎役者。
現在、51歳。
この人がなんと、カマキリの着ぐるみを着た『カマキリ先生』となって大暴れ。
カマキリ怪人にしか見えませんが。
河川敷では、虫取り網の使い方まで講義。
振った後の“返し”が、プロの技でした。
明日7日(6日の深夜)、0:40から再放送があります。
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2. 浴衣がけの虫HQ- 2017/05/06 11:27
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↑なんのこっちゃ
>人を煙に巻く論旨だが……頭から否定はできない
史恵理論に対する「わたし」の感想ですが、基本、わたしHQも土管、おっと同感です。
なんせわたしは小心者。強引な物言いにはコロッとやられちゃうんだよね。
で、宿の女将登場。
作務衣はともかく、初登場だよね。違うかなあ。
『香川照之の昆虫すごいぜ!』
聞きはじめです。
カマキリ先生ねえ。いや、怪人ですか。
仮にも歌舞伎役者、思い切ったものですがまあ、扮装は歌舞伎ではお手の物です。
「振った後の返し」。
これは、わかっとるのう、です。
もちろん網に入った獲物を獲り逃がさないためですが、このために網は「長い」と云いますか「深い」必要があります。
小学生がよく振り回している奴は、そういう意味では全く虫獲りに不向きです。
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3. Mikiko- 2017/05/06 11:56
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作務衣の女将
1946回(https://mikikosroom.com/archives/4241868.html)に出てきました。
投稿日は、昨年の3月2日です。
1年2ヶ月ぶりの登場ですね。
↓『昆虫すごいぜ!』、再放送、ぜひ見ましょう。
http://www.nhk.or.jp/school/sugoize/
「振った後の返し」。
HQさんのおっしゃるのは……。
獲物が入った後、網をパタンと畳む動作でしょう。
カマキリ先生の返しは……。
空振りした後、間髪入れず、バックハンドで振り戻す技でした。
再放送で確認のこと。
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4. 鶴亀鶴亀ハーレクイン- 2017/05/06 17:08
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1946回の女将
と云いますと、まさに子作りツアーの宿の女将。
ということは今回と同一人物ですか。
と思ったら、今回の描写に↓こうありました。
>出迎えられたときと同じ柿色の作務衣
夕食の席に挨拶に出た女将の服装です。
つまり、着替えていないということでこの女将、作務衣が好きなのかね。それとも作者の好み?
コメのお題、何かに似てるなあ、と思ったら↓これでした。
『1986年のマリリン』。
歌うは今は亡き歌姫、本田美奈子。
カマキリ先生の「返し」
なるほど。
番組は録画予約しました。
↑お題、『鶴の恩返し』に似てねえ?
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5. Mikiko- 2017/05/06 17:57
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作務衣を……
お色直しする方がおかしいでしょう。
午後と夕食時で同じ服装なのは、まったく自然です。
カマキリ先生。
子供に超ウケだそうです。
前回の放送後には、子供が録画を毎日見てるという反響もあったとか。
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6. ややウケばかウケHQ- 2017/05/06 22:35
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子供に超ウケ
これは容易に想像がつきます。
ということは、番組内容も想像がついてしまうわけで……まあ、評価は見てからですね。
お色直し無し作務衣
それはそうですが、ねえ。
ということは、女将のスタンスがそういうことなんでしょうね。 つまり「服装なんぞ構(かも)てられるかい」という……。
まあ、女将も含めわずか4人で切り盛りしている田舎旅館。「これはしょうおへん(仕方がない)」というところでしょうか。