2016.12.24(土)
フーコーは、自宅の地下室や天文台で実験を行い……。
振り子により、ある証明が出来ることを確かめました。
1851年のことです。
日本では幕末で、嘉永4年。
将軍は、12代徳川家慶。
ペリーが、浦賀沖に来航する2年前になります。
そして、その翌年の1852年。
フーコーは、ナポレオン3世の後援を得て、パンテオンでの大掛かりな実験を行うこととなりました。
実験と云っても、単に振り子を振るだけです。
特に難しい実験ではありません。
それでは、何のための実験かと云うと……。
これで、地球が自転されてることを証明することが出来るのです。
どういうことかと云うと……。
この振り子、少しずつ振れる方向が動いていくのです。
軌道が回転していくんですね。
1周に必要な時間(日)は、「1日/sinθ(θは振り子の場所の緯度)」で算出できるそうです。
この式も、フーコーが見つけました。
赤道ではまったく回転運動が起こらず、北半球では右回り、南半球では左回りになります。
なお、フーコーという人は、在野の研究者でした。
この公開実験を見た、アカデミックの科学者たちは、こんな簡単な実験は、過去に誰かが思いついて行っているはずだと考え、記録をあたりますが……。
そのような実験は存在しなかったのです。
当時はまだ、地動説が一般人にまでは浸透していなかった時代でした。
↑こういうレベル。
振り子の動きにより、地球が自転していることを、まざまざと見せつけられた人たちは……。
たいへんなショックを覚えたそうです。
以来、万国博覧会などの大きな催しでは、たびたびフーコーの振り子が設置されることとなりました。
↑日本最大(ケーブル長、25.1メートル)の『フーコーの振り子』。長崎県の福済寺というお寺にあります。振り子は、観音様の体内の空洞で振れてるそうです。合掌。
ということでわたしは、フーコーは、一種の興行師だったのではないかと思いました。
わざわざ、巨大な振り子を作り、それを見世物にしたのだと。
でも、違ったんです。
振り子は、巨大である必要があるのです。
というのは、小さい振り子では、軌道の変化が確認できるまで、振りが続かないのです。
まず、支点での摩擦や風の影響を小さくするためには、重たいおもりが必要です。
そして、長く振り続けるためには、振幅を大きくしなければなりません。
すなわち、長いケーブルが必要なのです。
ということで、フーコーの振り子は、巨大でなければならないというわけです。
これが逆に興行的に受けて、万国博覧会などで展示されることとなったのでしょう。
振り子により、ある証明が出来ることを確かめました。
1851年のことです。
日本では幕末で、嘉永4年。
将軍は、12代徳川家慶。
ペリーが、浦賀沖に来航する2年前になります。
そして、その翌年の1852年。
フーコーは、ナポレオン3世の後援を得て、パンテオンでの大掛かりな実験を行うこととなりました。
実験と云っても、単に振り子を振るだけです。
特に難しい実験ではありません。
それでは、何のための実験かと云うと……。
これで、地球が自転されてることを証明することが出来るのです。
どういうことかと云うと……。
この振り子、少しずつ振れる方向が動いていくのです。
軌道が回転していくんですね。
1周に必要な時間(日)は、「1日/sinθ(θは振り子の場所の緯度)」で算出できるそうです。
この式も、フーコーが見つけました。
赤道ではまったく回転運動が起こらず、北半球では右回り、南半球では左回りになります。
なお、フーコーという人は、在野の研究者でした。
この公開実験を見た、アカデミックの科学者たちは、こんな簡単な実験は、過去に誰かが思いついて行っているはずだと考え、記録をあたりますが……。
そのような実験は存在しなかったのです。
当時はまだ、地動説が一般人にまでは浸透していなかった時代でした。
↑こういうレベル。
振り子の動きにより、地球が自転していることを、まざまざと見せつけられた人たちは……。
たいへんなショックを覚えたそうです。
以来、万国博覧会などの大きな催しでは、たびたびフーコーの振り子が設置されることとなりました。
↑日本最大(ケーブル長、25.1メートル)の『フーコーの振り子』。長崎県の福済寺というお寺にあります。振り子は、観音様の体内の空洞で振れてるそうです。合掌。
ということでわたしは、フーコーは、一種の興行師だったのではないかと思いました。
わざわざ、巨大な振り子を作り、それを見世物にしたのだと。
でも、違ったんです。
振り子は、巨大である必要があるのです。
というのは、小さい振り子では、軌道の変化が確認できるまで、振りが続かないのです。
まず、支点での摩擦や風の影響を小さくするためには、重たいおもりが必要です。
そして、長く振り続けるためには、振幅を大きくしなければなりません。
すなわち、長いケーブルが必要なのです。
ということで、フーコーの振り子は、巨大でなければならないというわけです。
これが逆に興行的に受けて、万国博覧会などで展示されることとなったのでしょう。
コメント一覧
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1. 振り子の等時性HQ- 2016/12/24 11:04
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フーコーの振り子
少し補足を……
①フーコーの実験では、振り子の軌道はたしかに変化する。
②しかし、振り子の軌道というものは(おもりや吊り線に力が掛からない限り)変化するものではない。
∴地球は自転している。
と、こういう理屈なんですが、①は地球上の観測者の視点、②は地球外、宇宙空間にいる観測者の視点、ということになります。
①は誰でも納得ですが、②に心から「うん、そのとおりだ」と言える人は少ないでしょう。わたしも、なぜ振り子の軌道は変化しないのか、わかりませんし人に説明することもできません。
だから、ナポレオン3世をはじめアカデミックのお歴々が「せやなあ」と納得したことになんとなく納得できません。
世間一般の人を納得させられなければ、フーコーはただのうさん臭いおっさん。山師かいんちき興行師扱いされたはずで、そのあたりどうだったんでしょうね。
幕末の日本がペリーの蒸気船に揺さぶり起こされたころ、地球の自転は見事に証明され、天動説は息の根を止められたわけです。
地動説を唱え、異端審問に掛けられ有罪とされたガリレオ・ガリレイは、「それでも地球は動く」と言ったそうです(実際に言ったかどうかは不明)。
ガリレオが生きていれば、何と言ったでしょうか。「ほれ見てみい」でしょうか。「儂の言うたとおりやんけ」でしょうか。
>フーコーの振り子は、巨大でなければならない
わたしたちが、高校の文化祭で企画した時、4階建て校舎の屋上から吊り線を下げる予定でした。これで何メートルくらいになるのかなあ。20メートル……は、ないかな。
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2. Mikiko- 2016/12/24 12:42
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補足は……
明日の回でする予定です(怒)。
4階の屋上は、13メートルくらいだと思います。
フーコーの振り子は、10メートルあれば再現できるようです。
しかし、重りはどうするつもりだったんですか?
やっぱり球形じゃないと、ブレますよね。
あ、砲丸の球があるか。
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3. 言うは易く……HQ- 2016/12/24 16:13
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ああ……
やっちゃいましたか、久方ぶりのフライング。
少し危ないかな、とは思ったんですが、やはりこの手の話題は筆が進む(滑る)ようです。
>重りはどうする
吊り線も含め、考え付かなかった、かな。
プラネタに手いっぱいで、誰も真面目には考えていなかったと思います。
二つの4階建ての校舎が、10数メートルの間を空けて立ち並んでまして、各屋上の間に何らかの桁を渡して……なんて話し合った記憶はありますが、じゃあ、10数メートルの長さの丈夫な桁材なんてどうする。誰も思いつかなかった、かな。
要するに、いざ実際に作るとなると大変なようです、フーコーの振り子。
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4. Mikiko- 2016/12/24 18:36
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10数メートルの桁材
それは、入手不可能でしょう。
諏訪大社の御柱級ですよ。
ワイヤーのようなケーブルしかないのでしょうが……。
巻いた形で売ってるとしたら、伸ばすのが大変ですね。
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5. 丑年生まれHQ- 2016/12/24 21:49
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桁材
ワイヤー。
どちらも、高校生には入手不可能だったでしょう。
フーコーの本実験のように、既存の丈夫な建物内でやるなら桁材の調達は不要ですが、建物には高さと広さが必要。
となると、学校の場合は体育館ですかね。と思ったんですが、当時のわたしの高校には体育館が無かったような……。柔・剣道場はありましたがねえ。
そういえば、今年だったんですね、諏訪の御柱祭り。
7年ごと、寅と申の年に行われるそうです。
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6. Mikiko- 2016/12/25 07:56
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金に糸目をつけないのなら……
クレーン車を、オペレーター付きでレンタルする方法が一番簡単だと思います。
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7. 富豪高校生HQ- 2016/12/25 11:12
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↑『富豪刑事』は筒井康隆
クレーン車レンタル
金があったとしても、デカすぎて高校の正門をくぐれないと思われます。
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8. Mikiko- 2016/12/25 11:56
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富豪なら……
正門を壊してクレーンを入れ、あとで冠木門でも建てて返せばよろし。
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9. 貧乏人と金持ちHQ- 2016/12/25 16:05
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↑グリム童話
冠木門
あ、なるほど。
富豪の発想は出ませんなあ。
わたしは筋金入りのビンボ人です。