Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
由美と美弥子 2155
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 どうやら、この部屋で写された写真らしい。
 椅子に座る女性。
 傍らに立つ男性。
 その男性は、貸金業というイメージからは程遠い雰囲気の人だった。
 十分、俳優としてやっていけそうなほどの美形だ。
 薫の父親なんだから、当然だろうが。
 女性は、さっき会った薫の母に違いないのだが……。
 雰囲気が、まったく違った。
 このころはまだ、尋常な精神が宿っていたようだ。
 その女性は、赤ん坊を抱いている。
 男性の前には、幼児が立っていた。
 この幼児が姉で、女性に抱かれているのが薫だろう。
 幼児は、水兵服のようなスタイルだった。
 下はズボンだ。
 父親がヨットを所有していたからだろうか。
 姉の子供のころは、思いがけず活発な少女だったのかも知れない。

「昔話は、またおいおいにしてあげる。
 そのうち、思い出すかも知れないしね」

 姉はわたしからフォトフレームを取り上げると、元の位置に戻した。

「自分の部屋、わかる?」

 わたしは首を振るしかなかった。

「けっこう重症ね。
 家に帰っても、何も思い出さない?」

 思い出すもなにも、初めて入った家なのだ。
 困った顔をするほかなかった。
 そんなわたしを見て、姉は、にっこりと笑った。

「嘘ついてるようには見えないわね。
 もっとも、記憶がないふりをする理由もないし。
 でも、ほんと楽しい。
 これから、ひとつひとつ教えてあげるね」

 姉は、わたしの顔を覗きこむと、コケティッシュに笑った。

「こっちよ。
 2階」

 姉が歩みだした先には、階段があった。
 大理石の壁面に沿いながら上がっていく階段だ。
 銀色の柵のような手すりが付いている。
 まさか、純銀製ではあるまいが。

 わたしを先導しながら、階段を上っていた姉が、急に振り向いた。
 わたしは、ドギマギして目を伏せた。
 ずっと、姉の尻を見ながら上っていたから。
 小さな、締まった尻だった。
 あの病室で、この尻に顔を埋めたのだ。
 しかし、ストッキング越しだった。
 生の尻が見たいと、心から思った。
 やはり、心も男になりつつあるのだろう。
 股間に違和感を感じた。
 ペニスが形を変えながら膨れていくのが、はっきりとわかった。
由美と美弥子 2154目次由美と美弥子 2156


コメント一覧
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    • ––––––
      1. Mikiko
    • 2016/12/19 07:55
    • 今朝のニュースで……
       オランダの地盤沈下の様子が報じられてました。
       文字どおり、地面が沈んでいるんです。
       「世界は神が造った、しかし、オランダはオランダ人が造った」という言葉があるように……。
       もともと、海を干拓して造られた国なので、地盤が軟弱なんだそうです。
       日本みたいに山のある国は、山を崩して海を埋め立てればいいですが……。
       オランダには、山がありません。
       どうするかと云うと……。
       少ない土を使い、堤防を作って、海を囲いこむんです。
       で、中の海水を抜く。
       これで、陸地を作ります。
       新しい陸地は、当然、海面より低くなります。
       雨水などは、強制的に排水しなければなりません。
       オランダ名物と云えば風車ですが……。
       あれはすべて、排水機なのです。
       小学校の道徳だったかで習った逸話ですが……。
       オランダの少年が、堤防から水が漏れてるのを見つけました。
       破堤したら、街が海に飲みこまれていまいます。
       人に知らせに行く時間が無いと判断した少年は、堤防の破れ目に腕を突っこみます。
       冬でした。
       翌朝、凍死した少年が発見されます。
       腕は、堤防に突っこんだままでした。
       少年は、命と引き換えに、街を守ったのです。

    • ––––––
      2. 浅き夢みしHQ
    • 2016/12/19 08:40
    • >これから、ひとつひとつ教えてあげる
       何を教えてくれるというのでしょうか、姉さん。
       まあ、あれしかないか。
      オランダの干拓地
       確か、『ポルダー』と云ったかな。
       身を挺して堤防を守った少年の話はあまりに有名ですが、嘘っぱちや、という声もあるようです。が、まあ、自らが作った土地への、オランダ人の思いというのを、考えさせられる話ではあります。
       白土三平『カムイ伝』に、この話のパクリエピソードがあります。
      今朝のニュースと云いますか……
       昨夜、FIFAクラブワールドカップ決勝戦、鹿島アントラーズvs.レアルマドリードの試合がありました。わたし、ずっと見てましたが、結果は鹿島2-4レアルで、鹿島は残念ながら準優勝でした。
       惜しかったと言えば惜しかったんだけどね。前・後半終えて2-2の同点。延長後半にロナウドが立て続けに2ゴール。これまでは本気やなかったんかい、と言いたくなるような圧倒的な攻撃でした。
       まだまだ世界は遠いか、と感じちゃうほどの実力の差、かもしれませんが、いやいや、強いのはロナウドだけやんけ、とも言えなくも……。
       鹿島の2点はいずれも芝崎。これも見事でした。こぼれ球を押し込んだ、なんてものではなかったです。ただまあ、レアルDFのプレスもも一つでしたか。 

    • ––––––
      3. Mikiko
    • 2016/12/19 19:53
    • ハンス少年の逸話
       アメリカの小説の中のエピソードのようです。
       しかし、その逸話が独り歩きします。
       感激したアメリカ人がオランダに大挙して押し寄せ……。
       ハンス少年が救った、ハーレム市の堤防を訪ね歩くこととなりました。
       最初は根気強く応対してたハーレム市民も、やがて面倒くさくなり……。
       テキトーな堤防の近くに、ハンス少年の銅像を建てたそうです。
       サッカー。
       善戦も惨敗も、負けは負けです。
       善戦を讃えているうちは、進歩は無いと思います。

    • ––––––
      4. 誰か讃えて;アホHQ
    • 2016/12/19 20:52
    • ハンス
       って云うんですか。
       アメリカの小説って何なんだろうね。で、その小説の舞台がオランダはハーレム市の堤防、というわけ?
      鹿島アントラーズ
       マスコミは、善戦を讃えまくっているようです。

    • ––––––
      5. Mikiko
    • 2016/12/20 07:24
    • その帽子、ドイツんだ
       メアリー・メイプス・ドッジの『銀のスケート - ハンス・ブリンカーの物語』という小説だそうです。
       ↓岩波少年文庫で出てますが……。
      https://www.amazon.co.jp/%E9%8A%80%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%88%E2%80%95%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%81%AE%E7%89%A9%E8%AA%9E-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E5%B0%91%E5%B9%B4%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%83%A1%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%97%E3%82%B9-%E3%83%89%E3%83%83%E3%82%B8/dp/4001120054
       残念ながら、絶版のようです。
       堤防の話は、この小説の中のエピソードだとか。

    • ––––––
      6. ネーデルラントHQ
    • 2016/12/20 12:55
    • この帽子、オランダ
      メアリー・メイプス・ドッジ『銀のスケート - ハンス・ブリンカーの物語』
       うっとこの図書館にあるようです。
       正月用に借りてみるかな。
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