2016.10.30(日)
「きゃー」
悲鳴が降ってきた。
見上げると、ホームに並んだ乗降客が、口々に叫びながら、わたしを指さしたりしていた。
起きあがろうとした。
でも、身体が全く動かない。
もう一度、悲鳴が聞こえた。
それは、人の悲鳴ではなかった。
電車の悲鳴。
警笛だ。
止まれない、止まれないと叫んでいた。
空気を切り裂くようなブレーキ音が耳元に迫った。
そして……。
視界が暗転した。
■
目が覚めたとき、真っ白い天井が見えた。
保健室だろうか。
いや。
意識が無くなったのは、駅だ。
そう。
ホームから落ちたのだ。
そして、警笛とブレーキ音。
だが……。
どこにも痛みは感じなかった。
視線を、天井から下方に移す。
白い壁、そして、白い布。
腑に落ちた。
ここは、病院だ。
白い布は、布団カバー。
重さをほとんど感じない布団だった。
羽毛布団だろうか。
布団の中央部が盛りあがっている。
もちろん、その下にあるのは、わたしの身体だ。
ということは、五体無事で助かったのだ。
試しに、足先を動かしてみる。
布団のその部分が、もこもこと動いた。
しかし、妙な違和感があった。
遠いのだ。
足先までの距離が。
両腕も動いた。
しかし、いつもの自分の腕とは、感覚が微妙に違った。
恐る恐る、腕を布団から出してみる。
見た。
やっぱり違う。
綺麗な、細い腕だった。
指も、まるで飴細工を伸ばしたように長い。
その親指の爪を見たとき、愕然とした。
自分の爪で無いことは明らかだった。
わたしの親指の爪は、長さより横幅の方が広かった。
マニュキアがぜったいに似合わない指。
ずっとコンプレックスだった。
でも、今見ている爪は違った。
ほっそりとして長い。
琴爪のようだった。
生田流の四角い爪ではなく……。
先の尖った山田流の象牙の琴爪。
まさに、夢に描いていた形だった。
こんな爪になりたいと。
悲鳴が降ってきた。
見上げると、ホームに並んだ乗降客が、口々に叫びながら、わたしを指さしたりしていた。
起きあがろうとした。
でも、身体が全く動かない。
もう一度、悲鳴が聞こえた。
それは、人の悲鳴ではなかった。
電車の悲鳴。
警笛だ。
止まれない、止まれないと叫んでいた。
空気を切り裂くようなブレーキ音が耳元に迫った。
そして……。
視界が暗転した。
■
目が覚めたとき、真っ白い天井が見えた。
保健室だろうか。
いや。
意識が無くなったのは、駅だ。
そう。
ホームから落ちたのだ。
そして、警笛とブレーキ音。
だが……。
どこにも痛みは感じなかった。
視線を、天井から下方に移す。
白い壁、そして、白い布。
腑に落ちた。
ここは、病院だ。
白い布は、布団カバー。
重さをほとんど感じない布団だった。
羽毛布団だろうか。
布団の中央部が盛りあがっている。
もちろん、その下にあるのは、わたしの身体だ。
ということは、五体無事で助かったのだ。
試しに、足先を動かしてみる。
布団のその部分が、もこもこと動いた。
しかし、妙な違和感があった。
遠いのだ。
足先までの距離が。
両腕も動いた。
しかし、いつもの自分の腕とは、感覚が微妙に違った。
恐る恐る、腕を布団から出してみる。
見た。
やっぱり違う。
綺麗な、細い腕だった。
指も、まるで飴細工を伸ばしたように長い。
その親指の爪を見たとき、愕然とした。
自分の爪で無いことは明らかだった。
わたしの親指の爪は、長さより横幅の方が広かった。
マニュキアがぜったいに似合わない指。
ずっとコンプレックスだった。
でも、今見ている爪は違った。
ほっそりとして長い。
琴爪のようだった。
生田流の四角い爪ではなく……。
先の尖った山田流の象牙の琴爪。
まさに、夢に描いていた形だった。
こんな爪になりたいと。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2016/10/30 07:50
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優勝セール情報
日本ハムが日本一になりました。
次の楽しみは、もちろん優勝セールです。
一般の主婦の方は、密かに日ハムを応援してたんじゃないでしょうか。
広島じゃ、セールは期待できませんから。
マツダの車を1万円くらいにしてくれるんなら、死ぬ気で応援しましたけど。
さて、日ハムの優勝セール。
期間は、30(日)・31(月)・1(火)の3日間。
ちょっと短いんでないの?
わたしは、買い物にいけませんよ。
今、バッテリーあがりで、車が動かないんです。
原因は、ルームランプ。
見事に、ONになったままでした。
しかし、車もバカですよね。
どうして、バッテリーがあがるまで点けっぱなしになるんですか。
自動で消灯すればいいでしょ。
こんな技術もないなら、自動運転なんてやる資格はないです。
ひょっとしたら、バッテリーメーカーに利益供与するために、そういう装置を付けないんでしょうか?
話が逸れました。
日本ハムの優勝セール。
対象は、↓の商品。
「シャウエッセン」「彩りキッチンロースハム」「もう切ってますよ! 焼豚」「中華名菜 酢豚」「石窯工房 マルゲリータピザ」
うーむ。
あまり、普段食べないものばかりですね。
ソーセージは、赤い皮のやつしか食べないし。
ロースハムは、歯ごたえが物足りない。
酢豚は嫌い。
ピザもなぁ。
焼豚くらいですかね。
切ってあるから、ちょっと1品追加に便利です。
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2. 捕らわれの身HQ- 2016/10/30 10:58
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『由美美弥』ついに……
SF編に突入!
変身たん(漢字変換できねー)ですか。
夢オチは止めてくれよ。
>車もバカ
典型的な責任転嫁ですね。
>バッテリーメーカーに利益供与
いちゃもん、難癖はエスカレートする、というやつかな。
日ハム優勝セール
わたしはなんといいましても酢豚ですが、現在は拘禁中の身。買いに行けるわけもありません。残念!
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3. Mikiko- 2016/10/30 12:29
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ルームランプ
↓タイマー内臓のランプを発見(執念)。
https://www.amazon.co.jp/%EF%BC%AD%EF%BC%A3%EF%BC%B3-%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AD-%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AB-%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0%E3%82%BA-%EF%BC%AC%EF%BC%A5%EF%BC%A4%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%97%EF%BC%885%E5%88%86%EF%BC%89/dp/B005GYJTDO/ref=sr_1_2?s=automotive&ie=UTF8&qid=1477797081&sr=1-2
問題は、わたしのパッソに付くかどうかです。
ルームランプのカバーって、どうやって外すんですかね?
わたしは、甘いのと酸っぱいのが苦手なので……。
酢豚は、ダブルでダメですね。
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4. 給食のおっさんHQ- 2016/10/30 16:23
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室内灯のカバー
はめ込み式ですから、指で摘まんてでクイッと捻れば、パカッと外れます。
「酢豚きーらい」
美味しいのになあ。
酢があかん、というのは、舌がお子ちゃまなんじゃないのか。
「何でも食べる子丈夫な子」
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5. Mikiko- 2016/10/30 18:32
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室内灯
執念で交換してみせます。
給食の酢豚が食べられない子が……。
自分の靴下に酢豚を詰めた話はしたと思います。
好き嫌いを無視して強要するのは、明らかに暴力だと思います。
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6. 酢豚大好きHQ- 2016/10/30 19:33
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好き嫌い
は、わがままだ。悪だ。悪は滅さねばならぬ。
というのが、給食現場における唯一無二の教育方針なんでしょうね。で、何人たりともこれに逆らうことは許されない。
かくて、酢豚靴下の悲劇は今日も……。
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7. Mikiko- 2016/10/31 07:30
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今は……
アレルギーとかがありますからね。
無理強いして、アナフィラキシーショックでも起こされたら……。
ヘタすれば、殺人罪です。
実はきのう、母校の小学校の「学習発表会」を覗いてきたのです。
建物の大半が改築されてしまったので、懐かしさはほとんど感じられませんでした。
驚いたのは、先生方が高齢化してたことです。
若い先生は、ほとんどいませんでした。
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8. 思い出ハーレクイン- 2016/10/31 09:39
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古いガッコ
わたしも、小・高の校舎は建て替えられ、かつての面影はありません。中学校はさほど変わっていないようです。
大学は、全体が移転しちゃいまして、面影もへったくれも無くなっちゃいました。跡地には、金沢城が復元されています(どこまで正確かは不明)。こないだブラタモで出てきました。