2016.9.2(金)
↓唐破風下の彫刻。
まず、破風とは何かですが……。
↓これです。
別に珍しいものではありません。
瓦屋根の家には、必ずと云っていいほどあります。
それでは、唐破風と何か?
曲線を用いた破風のことなんです。
↑下の方の屋根が、唐破風。
名前から、中国伝来かと思いがちですが、日本特有の様式だそうです。
起源は平安時代に遡るとか。
曲線である必要は全く無いですから、完全に装飾を目的としたものでしょう。
この左右の破風板が頂点で合わさるところを、“拝み”と云います。
普通の家では、単に破風板が接合してるだけですが……。
寺社建築などでは、ここに“懸魚(げぎょ)”と云う飾りが付く場合が多いです。
本来は、文字どおり、魚をかたどった彫刻でした。
↑これは、中国雲南省落水郷で撮影されたもの。“懸魚”の原点でしょう。
火除けの願いが込められた飾りだったんですね。
↑名古屋城の鯱。これも、火除けのまじないです。
で、唐破風の“拝み”に取り付ける懸魚のことを……。
“兎毛通し(うのけどおし)”と呼ぶみたいです。
なんでこんな名前なのかは、調べてみましたが、さっぱりわかりませんでした。
どこの情報も、「兎毛通しと呼ぶ」で終わっており……。
何でそんな名前になったのか、どこにも書いてありません。
誰も疑問に思わないんですかね?
想像ですが、兎の毛がやっと通るくらい細密な彫刻ということじゃないでしょうか。
↑ウサギの抜け毛。
『子宝湯』の“兎毛通し”は、小鳥を襲う猛禽類みたいですね。
いずれにしろ、スゴい技術であることは間違いありません。
『子宝湯』の唐破風は、奥にも彫刻が有ります。
これは、宝船に乗る七福神だそうです。
↑竹内白雅『蓬莱宝船』。
まず、破風とは何かですが……。
↓これです。
別に珍しいものではありません。
瓦屋根の家には、必ずと云っていいほどあります。
それでは、唐破風と何か?
曲線を用いた破風のことなんです。
↑下の方の屋根が、唐破風。
名前から、中国伝来かと思いがちですが、日本特有の様式だそうです。
起源は平安時代に遡るとか。
曲線である必要は全く無いですから、完全に装飾を目的としたものでしょう。
この左右の破風板が頂点で合わさるところを、“拝み”と云います。
普通の家では、単に破風板が接合してるだけですが……。
寺社建築などでは、ここに“懸魚(げぎょ)”と云う飾りが付く場合が多いです。
本来は、文字どおり、魚をかたどった彫刻でした。
↑これは、中国雲南省落水郷で撮影されたもの。“懸魚”の原点でしょう。
火除けの願いが込められた飾りだったんですね。
↑名古屋城の鯱。これも、火除けのまじないです。
で、唐破風の“拝み”に取り付ける懸魚のことを……。
“兎毛通し(うのけどおし)”と呼ぶみたいです。
なんでこんな名前なのかは、調べてみましたが、さっぱりわかりませんでした。
どこの情報も、「兎毛通しと呼ぶ」で終わっており……。
何でそんな名前になったのか、どこにも書いてありません。
誰も疑問に思わないんですかね?
想像ですが、兎の毛がやっと通るくらい細密な彫刻ということじゃないでしょうか。
↑ウサギの抜け毛。
『子宝湯』の“兎毛通し”は、小鳥を襲う猛禽類みたいですね。
いずれにしろ、スゴい技術であることは間違いありません。
『子宝湯』の唐破風は、奥にも彫刻が有ります。
これは、宝船に乗る七福神だそうです。
↑竹内白雅『蓬莱宝船』。
コメント一覧
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1. 三級講師ハーレクイン- 2016/09/02 13:52
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一級建築士(志望)Mikiko、唐破風を語る
とりあえず、唐破風の「唐」は中国に非ず、本邦産。
へえ、ですね。
由来と云いますか、語源は何なんですかね。
読み方は「から」でいいみたいだし……。
ふむ。
懸魚
下魚、じゃないんだ、イワシのような(なんやと、こら;鰯)。
「懸」は、吊るす・提げる・ぶら下げる、だろうから、魚を……ああ、ぶら下がってますね。
で、懸魚の原点は、中国雲南省。
なら、「唐」は中国でえーんでねえの?
で、で、懸魚の願いは防火。違いない、魚だ。どうせなら龍にすりゃよかったのになあ。
兎毛通し
語源は、Mikiko説によりますと「兎の毛がやっと通るくらい細密な彫刻」。
とてもそうは見えませんが、まあ、画像の画質が悪いからなあ。
七福神
諸星大二郎の短編に『六福神』があります。
まあ……“妖怪物”です。
福神漬けとはかんけーおまへん。
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2. Mikiko- 2016/09/02 19:55
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建築士志望ではありましたが……
寺社建築にまで興味は持っていませんでした。
なので、『破風』も『懸魚』も『兎の毛通し』も、今回、初めて知った用語です。
今度、誰かと寺に行ったとき、「あの唐破風の懸魚は……」とか言ってみるつもりです。
よーわからんが……。
懸魚が下がってるんだから、雲南省のは唐破風ではなく、普通の破風だと思います。
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3. 純和風ハーレクイン- 2016/09/02 23:23
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唐破風
は、中国風、じゃなくて純和風。
語源が納得できないので調べました。
YAHOO!知恵袋によりますと……
「『唐』は唐風というわけではなく、当時の『唐』=『新しいもの』という意味合いでそう呼ばれたらしく、日本に起源を持つ形式であると考えられているようです」
だそうです。
どうなのかなあ。
素直に“和破風”でよかろう、と思いますが、やはり中国コンプレックスだったんでしょうか。
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4. Mikiko- 2016/09/03 06:58
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かんら唐唐
納得です。
それまでの“和”とは違う新しい物を、“唐”と呼んだのでしょう。
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5. 遣唐使ハーレクイン- 2016/09/03 10:26
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そいえば……
『唐紙』というのがありますが、こちらはストレートど真ん中、奈良時代に中国は唐から伝わったものだそうです。この時代、ほんとに中国は日本のお手本でした。
唐紙
元は、和歌を書くために用いられたそうですが、時代が下るにつれて襖の上張りなどにも用いられるようになっていったとか(『四畳半襖の下張り』は永井荷風)。