Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
東北に行こう!(119)
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律「何で攫うわけ?」
み「三味線の皮にするんでしょ」
律「ほんとに三味線って、猫の皮なの?」
み「ほんとらしいですよ。
 今でも」
津軽三味線は、犬のようです。当然、猫より皮が厚くなります。
↑津軽三味線は、犬のようです。当然、猫より皮が厚くなります。

律「じゃ、猫攫いがいるのかしら?」
客「皮は、ほとんどが輸入品だそうです」
猫は腹の皮、犬は背中の皮を使うそうです(理由不明)
↑猫は腹の皮、犬は背中の皮を使うそうです(理由不明)。

み「なるほど。
 日本の猫は安心というわけか。
 ますます猫になりたくなった。
 怖いのは車だけだね」
とにかく、車の下に入りたがります
↑とにかく、車の下に入りたがります。

み「歳を取ったら、猫を飼いたいんだけど……。
 外に出さないで、家猫にするか、迷うところだよ」
室内飼いの猫たち。外に興味津々。
↑室内飼いの猫たち。外に興味津々。

み「なにしろ、出さないようにするのが大変な家なんだから」
律「どうしてよ?」
み「わたしが生まれる前から建ってる家だからね。
 昔からの和風住宅」
東京都大田区にある『昭和のくらし博物館』
↑東京都大田区にある『昭和のくらし博物館』。昭和26年築。

み「とにかく、開口部が多いのよ」
神奈川県逗子市葉山町にある『旧足立邸(昭和8年竣工の洋風別荘)』
↑当然のことながら、わたしの家ではありません。神奈川県逗子市葉山町にある『旧足立邸(昭和8年竣工の洋風別荘)』です。施主の足立正は、王子製紙社長、日本商工会議所会頭などを務めた人。

み「片側は、ぜんぶ床までのサッシ窓って感じ」
客「耐震性、大丈夫ですか?」
防災科学技術研究所(兵庫県三木市)での地震による破壊実験
↑防災科学技術研究所(兵庫県三木市)での地震による破壊実験。既存の建物を移築して実験したようです。

み「大丈夫のわけないです。
 すでに歪んでるから」
ポーランドにあるショッピングセンター
↑ポーランドにあるショッピングセンター。もちろん、建ててから歪んだわけでなく、こういう設計で建てられたものです。

律「施工不良じゃないの?」
地震で倒壊した台湾のマンション。ヒドい話です。
↑地震で倒壊した台湾のマンション。ヒドい話です。

み「あとになって、2階を上げたんですよ」
ひょっとしたら、最初から2階建てを建てるより面倒なのかも?
↑ひょっとしたら、最初から2階建てを建てるより面倒なのかも?

み「それで歪んだ。
 たぶん、1階部分は、2階を上げるなんて想定してない作りなはず」
律「最初に建てた業者に直して貰えないの?」
み「業者っていうか、当時は大工さんでしょ。
 たぶん、2階を上げたころには、とっくに廃業してたと思うよ」
こんなに古い人たちでは無かったでしょうが
↑こんなに古い人たちでは無かったでしょうが。

律「じゃ、2階を建てた大工さんは?
 2階の上げ方が悪かったのかも知れないでしょ?」
み「その大工は、首を吊って自殺しました」
律「まぁ。
 2階が傾いたから?」
傾いた韓国のマンション。手抜き工事は、万国共通のようです。
↑こちら、傾いた韓国のマンション。手抜き工事は、万国共通のようです。

み「そんなわけあるかい。
 商売が傾いたからでしょ」
こちら、評判を取るために、この形で建てられた喫茶店です
↑こちら、評判を取るために、この形で建てられた喫茶店です。その後、商売も傾き、閉店したとか。

み「なにしろ、施工中にいろいろと思いついて、図面と違う作りにしちゃって……。
 請求額が、当初の見積もりより高額になったりの人でね」
請求額が、当初の見積もりより高額になったりの人でね

み「施主と、かなりのトラブルがあったらしい。
 結局、おまえが勝手にやったんだからって、お金をもらえず……。
 その分は、ぜんぶ自分の持ち出しになったりしてね。
 最後は、資金繰りに詰まったみたい」
最後は、資金繰りに詰まったみたい

律「職人肌なのね」
み「違いますがな。
 図面通り、予算通りに仕上げるのが職人でしょ。
 あの人は、言ってみれば芸術家だったのよ」
あの人は、言ってみれば芸術家だったのよ

客「なるほど」
み「金勘定が出来ない芸術家じゃ、事業なんて続きませんよ」
客「で、猫問題でしたな」
この牙! ほぼ本気噛みするそうです。
↑この牙! ほぼ本気噛みするそうです。

み「おー、そうじゃった。
 見失うところだった」
客「家が傾いたことと関係あるんですか?」
み「ありません」
律「それじゃ、なんでそんな話になってるのよ」
み「とにかく!
 家の開口部がたくさんあるわけ」
家の開口部がたくさんあるわけ
↑もちろん、こんな豪邸ではありませんが、構造はこんな感じです。

客「あ、それで耐震性の問題になったんだ」
み「そうそう。
 わが家に大地震が来たら……。
 1階がひし形に変形して、そのままぺっちゃんこ間違いなし」
隣の家に寄りかかって保ってます
↑隣の家に寄りかかって保ってます。うちは敷地が広いので、完全に潰れます。

み「わたしは2階に寝てるから助かる可能性があるけど……。
 1階の母は、お陀仏でしょうな」
耐震ベッド
耐震ベッド。値段が書いてありませんね。いくらなんでしょう? 1万5千円くらいで買えないものか?

律「ヒドい話。
 補強しないの?」
み「補強するくらいなら、建て直した方がマシでしょ」
補助金は、横浜市のもの(すでに終了してるようです)
↑補助金は、横浜市のもの(すでに終了してるようです)。

み「でも、一戸建てを建て替えるくらいなら……。
 マンションに引っ越した方がいいに決まってる。
 特に、新潟ではね」
律「どうしてよ?」
み「雪です」
雪です

み「一戸建てに住んだら、雪かきから逃れられんのですよ」
こんな作業に毎日時間を取られるのは、ほんとに理不尽です
↑こんな作業に毎日時間を取られるのは、ほんとに理不尽です。

み「歳を取ったら、大変だわ。
 新潟の雪は重いから。
 ほとんど土木作業になります」
こんなのは売ってないはず
↑こんなのは売ってないはず。

み「その点、マンションなら、雪かきは一切ないでしょ」
律「ふーん。
 でも、雪のない地域に一戸建てを持つという選択肢もあるんじゃない?」
千葉県流山市。江戸川の堤防沿いのようです。
↑千葉県流山市。江戸川の堤防沿いのようです。雪の心配は無いでしょうが、洪水がね。

み「おー、あるね。
 でも、歳を取ってから、別の地域の共同体に入るのは難しいですよ」
を取ってから、別の地域の共同体に入るのは難しいですよ
↑こういう共同作業を強いられます。

み「田舎暮らしに憧れて移住した人で、地域の共同体に溶けこめず……。
 結局、別荘地に引っ越しし直す人もいるみたい。
 別荘地なら、面倒なことは管理事務所がみんなしてくれるからね」
別荘地なら、面倒なことは管理事務所がみんなしてくれるからね

律「その代わり、管理費がかかるじゃない」
み「お金に代えられませんよ。
 生活の質の問題ですから。
 田舎の共同体に入っていびられるより、ずっとマシでしょ」
律「じゃ、あんたも別荘地に住むの?」
あんたも別荘地に住むの?
↑伊豆下田の別荘地。

み「1年中、快適に住める別荘地は少ないんじゃない。
 気候的に」
客「軽井沢の冬は、そうとう厳しいらしいですね」
軽井沢の冬は、そうとう厳しいらしいですね
↑こりゃ無理ですな。

み「標高が1,000メートル近いですからね。
 夏はいいでしょうけど」
夏はいいでしょうけど

客「確か、100メートルで0.6度違うんでしたっけ?」
み「そんなかもね。
 1,000メートルなら、6度。
 夏は、大違いですよ。
 でも、冬は考えたくもないね。
 中古別荘なんか、冬住むことを想定してない作りでしょうから……。
 改造費がそうとうかかると思うよ。
 水道管とか」
中古別荘なんか、冬住むことを想定してない作りでしょうから

客「凍りますからな」
み「水道管の水を抜いて、秋に引き払うんでしょ」
水道管の水を抜いて
↑函館市のホームページより。

み「一冬、水は使わないという前提のはず」
客「越後湯沢はいかがです?
 あそこは、冬、スキーで使うための施設でしょ」
越後湯沢はいかがです?

み「マンションだしね。
 いくら雪が降っても、雪かきの心配はない」
み「マンションの温泉大浴場は、いつでも入れるし……」
ライオンズマンション越後湯沢第3
↑『ライオンズマンション越後湯沢第3』

み「レストランや、フィットネス施設が付属してるところもある」
グランドウイング舞子高原
↑『グランドウイング舞子高原』

律「いいじゃない」
み「しかも、値段が100万円以下」
客「それは、賃料ですか?」
格安! 20万円。
↑格安! 20万円。

み「アホ言いなさい。
 売値ですよ。
 部屋の。
 バブルのとき建てられて、数千万円で売りだされた部屋」
バブルのとき建てられて、数千万円で売りだされた部屋

客「何でそんなに安いんです?」
み「マンションとしては、月々の管理費が欲しいんですよ。
 維持費が大変なんだから」
維持管理が出来ないと、あっという間にこうなります。まるで戦艦ですね。
↑維持管理が出来ないと、あっという間にこうなります。まるで戦艦ですね。

律「維持費ってどれくらいなの?」
み「設備によるでしょ。
 でも、数万円だと思うよ」
ステラタワー神立
↑『ステラタワー神立』。温水プールのほか、フィットネスジムもあります。

客「ふーむ。
 新築マンションをローンで買っても、月々の支払いはそれくらいですよね」
み「いくら本体が安くても、月々の出費はバカにならんというわけ。
 ま、スキーが趣味な人は、それでもいいでしょうけど」
こういうスキーの人は、滑ってて楽しいのでしょうか?
↑こういうスキーの人は、滑ってて楽しいのでしょうか?

律「あんた、新潟なのに、スキーできないの?」
まず、立つのが困難
↑まず、立つのが困難。

み「スキーをしたのは、1度だけですね。
 高校のとき、県内の山の方にスキー授業で行った」
こんなに楽しかった記憶はありません
↑こんなに楽しかった記憶はありません。

律「なんでわざわざ、出かけるの?
 住んでるあたりでも降るでしょうに」
住んでるあたりでも降るでしょうに

み「あのですね。
 雪は、いくら降っても、平らじゃ滑れないの。
 わたしが住んでるあたりは、ずーっと新潟平野でまっ平らなの」
わたしが住んでるあたりは、ずーっと新潟平野でまっ平らなの
↑米坂線の車窓より(『平木田ー坂町』間)。

み「地平線の彼方まで田んぼが続くようなとこ。
 坂なんて無いの」
律「スキーで通学するんじゃないの?」
スキーで通学するんじゃないの?
↑新潟県境に近い長野県飯山市(昭和初期)。畑などをショートカットできるので、歩くよりはるかに早く着いたそうです。

み「新潟をバカにしてませんか?」
客「わたしも、新潟県民は全員、スキーが滑れると思ってました」
新潟県民は全員、スキーが滑れると思ってました
↑『レルヒさん』。高田(現・新潟県上越市)において、日本初のスキー指導をおこなったレルヒ少佐を模したゆるキャラ。

み「大誤解です。
 だから、わたしが越後湯沢のマンション買ったって、することないわけよ。
 冬は、外出もできないだろうし」
冬は、外出もできないだろうし

律「1年中、快適な土地って無いのかしら?」
み「そんな極楽みたいなところ、無いですよ。
 夏、涼しいところは、冬が寒すぎる。
 冬が温暖なところは、夏が暑すぎる」
客「太平洋側の海沿いなんてどうです。
 海が近いから、案外涼しいらしいですよ。
 親潮が南下してるし」
親潮が南下してるし

客「銚子とか」
犬吠埼灯台
↑犬吠埼灯台。

み「確かにね。
 海の近くは、寒暖の差が少ないわな。
 しかし、太平洋側沿岸には……。
 気候以上の問題点があるでしょう」
律「何よ?
 冬は毎日晴れて、快適よ」
冬は毎日晴れて、快適よ

み「地震ですがな。
 東海地震、東南海地震、南海地震。
 単独でなく、これらが一挙に起こることも想定されてます」
東海地震、東南海地震、南海地震

み「太平洋側沿岸は、相当な被害を覚悟しとかにゃなりません」
太平洋側沿岸は、相当な被害を覚悟しとかにゃなりません

客「津波ですね」
津波ですね

み「左様」
律「東京にも来るのかしら?」
み「東京は、東京湾の奥だからね。
 湾の入口は、房総半島と三浦半島が突き出て狭まってるから……」
湾の入口は、房総半島と三浦半島が突き出て狭まってる

み「入って来れる海水は、限られます。
 で、湾の中が広がってるから……。
 津波の高さは、東日本大震災と比べれば、さほどのことはありません。
 せいぜい、3メートルでしょう」
津波の高さは、東日本大震災と比べれば、さほどのことはありません

客「それでも、地面にいたら助かりませんよ」
み「東京は、ビルだらけだから大丈夫じゃない?
 3メートルなら、2階に上がれば助かります」
3メートルなら、2階に上がれば助かります
↑1階あたり、3.5メートルくらい。

み「それに比べると、湾の外は大変ですよ。
 館山や鎌倉は、10メートルを超える津波に襲われるって云われてる」
館山や鎌倉は、10メートルを超える津波に襲われる

律「じゃ、むしろ東京が一番安全ってこと?」
み「んなわけあるかい。
 津波が来なくても、揺れに襲われます。
 高速道路や鉄道の高架が崩れ、高層ビルも倒壊します」
高速道路や鉄道の高架が崩れ、高層ビルも倒壊します

み「日本の土木構造物に対する安全神話は、阪神淡路で打ちのめされてますからね」
日本の土木構造物に対する安全神話は、阪神淡路で打ちのめされてますからね

み「しかも最近は、免震偽装とか、杭打ち問題とか、インチキ体質が露呈してるじゃない」
杭打ち問題とか、インチキ体質が露呈してるじゃない

み「相当、倒壊すると思いますよ。
 台湾のマンションみたいに」
台湾のマンションみたいに

み「まったく道路は、使えなくなるでしょうね。
 そこで火災が起こるわけよ」
そこで火災が起こるわけよ

み「消防車なんて、圧倒的に数が足りない上に……。
 そもそも、現場に辿りつけない。
 都心は、あっという間に火に包まれます。
 火災旋風が巻き起こり、地上のものすべてが焼きつくされる」
火災旋風が巻き起こり、地上のものすべてが焼きつくされる

律「言い過ぎじゃないの?」
み「火を消せないという点では、江戸の大火と一緒でしょ」
江戸時代の消防は、延焼を食い止めるための破壊消防が主でした
↑江戸時代の消防は、延焼を食い止めるための破壊消防が主でした。

律「江戸時代は、木と紙の家ばっかりだったじゃない」
江戸時代は、木と紙の家ばっかりだったじゃない

律「今とは違うわよ」
み「住宅地は、大して江戸時代と変わりませんがな。
 ビルだって、中に火が回れば、どんどん類焼していくよ」
ビルだって、中に火が付けば、どんどん類焼していくよ

律「他人ごとだと思って、好きなこと言ってるわね」
み「一番絶望的なのは、人口ですよ。
 とにかく、駅も道路も、人、人、人でしょ」
人身事故があった日の品川駅
↑人身事故があった日の品川駅。駅を出るのに40分かかったそうです。

み「おととし、久しぶりに東京に行ったとき、空恐ろしささえ感じた。
 平日なのに、駅のホームから人が零れそうなんだよ」
客「確かに、それは言えてますな。
 実際、雪で電車が止まると、駅に人が溢れますから」
6㎝の積雪でこの有様(京王線『千歳烏山』駅)
↑6㎝の積雪でこの有様(京王線『千歳烏山』駅)。

み「東日本大震災のときもそうだったでしょ。
 帰宅困難者が溢れかえって」
帰宅困難者が溢れかえって

み「あのときは、被災者じゃなかったから良かったけど。
 あの人達が被災してたら、どうなったと思う?
 とうてい間に合いませんよ。
 助けを待つ人が多すぎて」
ハリケーン『カトリーナ』で被災した人々
↑ハリケーン『カトリーナ』で被災した人々(ルイジアナ・スーパードーム)。東京に、これだけの収容能力のある施設が、どれだけあるでしょうか。

律「ほんとに、首都圏に大震災が来るのかしら?」
み「戦後の日本が、ここまで発展できたのは……。
 首都圏が、災害に見舞われなかったからでしょ」
背後は、建設中の東京タワー
↑背後は、建設中の東京タワー。

み「でも逆にそれで、無防備な都市が出来上がってしまったとも云える」
アニメ映画『東京マグニチュード8.0』
↑アニメ映画『東京マグニチュード8.0』。

律「日本のどこが、一番安全なのかしら?」
み「まず、沿岸部は避けるべきですね。
 津波が怖いから」
まず、沿岸部は避けるべきですね

律「それじゃ、山の中?」
み「裏に山があるようなところも怖いよ」
裏に山があるようなところも怖いよ

み「広島の住宅街であったでしょ」
客「安佐南区ですね」
本来の地名は、こうだったそうです
↑本来の地名は、こうだったそうです。住んじゃいけないという地名ですよね。

律「海も山もダメなら、どこがあるってのよ?」
み「盆地みたいなところでしょ」
新潟県『六日町盆地』
↑新潟県『六日町盆地』。

律「たとえば?」
み「旭川は安全だと云われてる」
旭川は安全だと云われてる

み「プレート境界から離れてるし……。
 内陸だから、津波の心配もない」
律「旭川って、北海道の?」
み「さよでんがな」
旭川って、北海道の?

律「寒いでしょ?」
客「氷点下30度くらいになるらしいですね」
“まつり”にしてしまおうという気持ちは、理解できます
↑“まつり”にしてしまおうという気持ちは、理解できます。

律「寒すぎでしょ」
み「でも、風が無いらしいよ。
 体感温度は、それほどでもないんじゃない?」
律「あなたの嫌いな雪が積もるでしょ」
み「積もりますけど、新潟の雪と違って軽いっしょ」
客「パウダースノーですか」
パウダースノーですか

み「そうそう。
 雪かきは、箒で掃くんだって」
雪かきは、箒で掃くんだって

律「じゃ、あなた住むの?」
み「夏ならな」
夏も“まつり”です。気持ちはわかります。
↑夏も“まつり”です。気持ちはわかります。

律「嫌なんじゃない」
み「新潟より北には行きたくない」
律「やっぱり、歳を取ったら暖かいところよ。
 九州は?」
九州は?

み「九州は、火山が心配です。
 雲仙とか、霧島とか」
九州は、火山が心配です

客「あ、近畿なら、火山がありませんよ」
近畿なら、火山がありませんよ

み「ま、そうだけどね。
 でも、大阪圏も大都会だから怖いよ」
大阪圏も大都会だから怖いよ

客「ちょっと外れればいいんじゃないですか」
み「と言っても、和歌山や三重は、東南海地震が心配だからね」
和歌山や三重は、東南海地震が心配だからね

み「やっぱり、中国地方かな。
 岡山のちょっと山寄りの盆地とか」
客「新見とか、津山ですか?」
新見とか、津山ですか?

み「そうそう。
 あと、広島県の三次とか」
広島県の三次とか

客「でも、どちらも、昔からの町でしょう。
 歳を取ってから移住して、馴染めますかね」
み「それなのよ。
 でも、中心地なら、マンションくらいあるでしょ。
 そういうところで、ひっそりと暮らしたい」
そういうところで、ひっそりと暮らしたい
↑こういうのもいいものです。

律「なーんか、物寂しいのよね」
み「金さえあればなぁ」
金さえあればなぁ

律「お金があればいいってものじゃないでしょ」
み「お金で買えないものがあるってこと?」
律「そうよ」
お金で買えないものがあるってこと?

み「確かに、お金で買えないものはあります。
 それを、否定はしません。
 でも……。
 お金で買えるものは、星の数ほどあるのよ」
お金で買えるものは、星の数ほどあるのよ

律「なんで青森の電車の中で、こんな浅ましい話になってるのかしら」
み「電車ではおまへん。
 気動車です」
電車にはエンジンがなく、モーターが付いてます。どう違うのじゃ?
↑電車にはエンジンがなく、モーターが付いてます。どう違うのじゃ?

み「そう言えば、今、どのあたり?」
客「似たような景色が続きますからな。
 でも、陸奥湾の風景を見ると……。
 『有畑』を過ぎたあたりのようです」
『有畑』を過ぎたあたりのようです

み「何でわかるわけ?」
客「ほら、小船が点々と浮かんでるでしょ」
陸奥湾ホタテ養殖船(3.5トン)
↑陸奥湾ホタテ養殖船(3.5トン)。なぜか、小船が点々と浮かんでる画像がありません。

み「はいなー。
 何が捕れるのかね?」
客「ホタテですよ」
ホタテですよ

客「このあたりでは、養殖が盛んなんです」
み「養殖か。
 でも、自然の海で飼ってるんだから、天然と変わらんよね」
なんか、デカいですよね。まさに、デ貝?
↑なんか、デカいですよね。まさに、デ貝?

客「だと思います」
み「食べたこと、ある?」
客「残念ながら。
 捕れたてを焼いて食べたら、さぞ美味しいでしょうな」
捕れたてを焼いて食べたら、さぞ美味しいでしょうな
↑じゅるるー。

み「でも、養殖となると、けっこう大変なんじゃないの?
 ホタテって、泳ぐんでしょ?」
ホタテって、泳ぐんでしょ?

律「貝が泳ぐわけないじゃない。
 ヒレも無いしんだし」
クリオネは、巻貝の仲間です
↑クリオネは、巻貝の仲間です。

み「当たり前だぎゃ。
 貝殻の蓋をパクパクさせて、閉じる時に海水を噴き出して泳ぐのです」

↑意外! 思ってたのとは逆向きでした。

律「見たわけ?」
み「聞いた話や」
律「でも、なんで泳ぐのかしら?」
客「天敵から逃げるためのようです」
律「天敵って、何ですか?」
客「ヒトデですね」
迫るヒトデ。逃げるホタテ。
↑迫るヒトデ。逃げるホタテ。

み「まさに、死にものぐるいってわけだね」
客「そうですね。
 時速に直すと、50キロは出てるとか」
まさしく、“貝速”
↑まさしく、“貝速”。

み「ほんまきゃー。
 それは、眉唾くさいぞ」
客「聞いた話です。
 そう言えば、この近くに、『道の駅よこはま』というところがありました」
『道の駅よこはま』

み「このあたりは、まだ横浜町?」
客「そうです」
み「『道の駅よこはま』ってのは、胡散臭いな。
 横浜市にありそうじゃないか」
客「でも、詐称でもなんでもないですよ。
 実際、横浜町なんですから。
 正式名称は、『道の駅よこはま 菜の花プラザ』です」
『道の駅よこはま 菜の花プラザ』

み「そのプラザがどうかしたのけ?」
客「『ホタテコロッケ』ってのがあるんですよ」
『ホタテコロッケ』ってのがあるんですよ
↑普通に美味しそうです。

客「これが、絶品です」
み「泳ぐのか?」
客「油の中で」
泳ぐのか?

み「お、ウマいではないか」
客「実際、美味しいんです。
 食べたら、きっとやみつきになりますよ」
み「その場で食べれるのか?」
客「レストランもありますけど……」
レストラン『鮮菜(せんな)』
↑レストラン『鮮菜(せんな)』。

客「『ホタテコロッケ』は、メニューにあったっけかな?」
み「なんじゃそりゃ」
客「確か、『びっくりホタテバーガー』というのはありました」
『びっくりホタテバーガー』というのがありました

み「ホタテとバーガーは、形が似ておるな。
 泳ぐのか?」
客「お金を払うと同時に、泳いで逃げます」
お金を払うと同時に、泳いで逃げます

み「詐欺ではないか」
詐欺ではないか

客「ホタテのフライがジューシーですよ」
ホタテのフライがジューシーですよ

み「なんで、コロッケじゃないのだ?」
客「ハンバーガーにコロッケは入らないでしょ」
み「何でじゃ?」
客「『ホタテコロッケ』は、厚みがあるんです」
『菜の花クリームコロッケ定食』がありましたが……。にゃんと、920円。高けー。
↑『菜の花クリームコロッケ定食』がありましたが……。にゃんと、920円。高けー。

み「それは、異なことを。
 ホタテといえば、ぺちゃんこなフォルムではないか」
ホタテといえば、ぺちゃんこなフォルムではないか

み「なじぇにコロッケに、厚みがあるのじゃ?」
客「わたしに聞かないで下さい。
 開発者じゃありませんから」
み「青森って、十三湖のしじみのイメージだけど……」
青森って、十三湖のしじみのイメージだけど……

み「そんなにホタテも捕れるのかね?」
客「青森県の生産量は、北海道に次いで、全国2位だそうです」
生産量は、北海道に次いで、全国2位だそうです
↑これは美味しそうです。

み「北海道か。
 ま、あそこは何でも採れそうだけど」
やっぱ、ホッケの塩焼きですよね
↑生ものには食指が動きません。やっぱ、ホッケの塩焼きですよね。

客「わたしは、1度、生産者さんに養殖の様子を見せてもらったことがあるんです。
 確か、秋田水産という会社でしたな」
秋田水産という会社でしたな

み「何で秋田なんじゃ?
 青森じゃろうが」
客「秋田は、社長の苗字です」
み「紛らわすぃ。
 青森に改名しなされ」
正当な理由があれば、弁護士などいらんではないか
↑正当な理由があれば、弁護士などいらんではないか。

客「ムリを言わないで下さい」
ムリを言わないで下さい

律「ホタテの養殖は、いつごろから始まったんですか?」
客「40年位前みたいです」
み「古いような新しいような、微妙な時期ですな」
ホタテの養殖は、いつごろから始まったんですか?
↑イメージ画像です。これは北海道のようですね。

み「そもそも、養殖って、どうやるんだ?
 柵で囲うわけ?」
養殖筏。これは、お金がかかりますね。マグロ用のようです。
↑養殖筏。これは、お金がかかりますね。マグロ用のようです。

客「いえ。
 貝の養殖と言えば、海中に吊るすのが一般的でしょう」
貝殻に穴を空けて吊るします
↑貝殻に穴を空けて吊るします。

み「泳いで逃げるんでないの?」
気配がわかるんでしょうか?
↑ヒトデから泳いで逃げるホタテ。気配がわかるんでしょうか?

客「貝に穴を空けて吊るしたり、ネットに入れたりします」
貝殻に穴を空ける手間はありませんが、設備費がかかりますね
↑貝殻に穴を空ける手間はありませんが、設備費がかかりますね。

み「なるほど。
 でも、ネットを破らないのか?」
妙に色っぽい場合があります
↑運動会の定番『網くぐり』。妙に色っぽい場合があります。

客「どうやって破るんです」
み「蓋のギザギザで切れそうだけど」
蓋のギザギザで切れそうだけど

客「そんな器用なホタテはいませんよ」
わたしは、この人に西郷隆盛をやらせたかった
↑安岡力也さん。残念ながら故人となられました。わたしは、この人に西郷隆盛をやらせたかった。

み「稚貝は、どこで仕入れるの?」
律「違いって、何の違いよ?」
み「稚貝がわからんか?」
客「わたしは、稚貝が分かる男です」
み「それは、ネスカフェの洒落か?」
客「違いの分かる男、遠藤周作」

↑若いですね。180㎝あったそうで、俳優と並んでも見栄えがします。

み「歳がわかるわ」
客「稚貝は、仕入れるわけじゃないんです。
 桜の咲く4月下旬~5月上旬ころ……。
 海中に、採苗器を投入します」
海中に、採苗器を投入します

み「なんじゃ、そりゃ?」
客「ま、網のようなものです。
 そこに、海中に漂うホタテの幼生が引っかかるんです」
海中に漂うホタテの幼生が引っかかるんです

み「魔帝」
魔帝

み「否、待てい」
客「何です?」
み「するってぇとなにかい?
 稚貝は、仕入れて来るわけじゃなく……。
 網を、海の中に入れて採るってこと?」
客「そうです」
右端の3本が採苗器
↑右端の3本が採苗器。その左の青いのがネット。さらに左は、耳吊り。一番左は、丸籠。ホタテの成長に合わせて使い分けられます。詳しくは後ほど。

み「原価、ゼロではないか。
 裸一貫で始められるぞ」

↑サブちゃん、若い!

客「そうはいきませんよ。
 採苗器は買わなきゃなりませんし……。
 そもそも、船がいるでしょ」
女川みなと祭り
↑『女川みなと祭り』。壮観です(震災後は中止になっているようです)。

み「ま、そりゃそうだけどさ。
 でも、船さえあれば……。
 毎年、仕事始めにかかるお金は無いわけだ。
 低リスクではないか」
人生でこれをやったら、タダでは済みません
↑ゲームマネジメントのモットーです。人生でこれをやったら、タダでは済みません。

客「まぁ、自然相手の商売ですからね。
 投資が先じゃ怖いですよ」
投資が先じゃ怖いですよ
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