2020.8.22(土)
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「あらあら、残念。
洗い場がなかったわ」
バスルームは、シンプルな3点ユニットだった。
バスタブの脇に洗面ボウル。
その下の床に便器。
しかし、男が出張で使うビジネスホテルのシングルルームよりは、幾分か広かった。
バスタブも、ある程度大きい。
ビジホのシングルでは、屈葬のような姿勢でしか入れないが……。
ここのは、少しくらいは脚を伸ばせそうだ。
そして十分、2人で入れる。
「ラブホじゃないんだから、仕方ないわね」
女性は、バスタブの縁にかかったマットを持ちあげ、床に敷いた。
「はい、どうぞ」
バスタブに手の平を向けた。
男は促されるまま、バスタブの縁を跨いだ。
女性も続けて入って来た。
シャワーカーテンをバスタブの内側に垂らし、カーテンを閉じる。
互いの体臭が感じられるような、狭い空間が出来あがった。
女性がシャワーヘッドを取り、蛇口のハンドルを回す。
手の平で湯温を確かめながら、チラリと男を見あげた。
「なんだか、風俗嬢になった気分だわ。
髪留め持ってくれば良かった。
……って。
こんなことになるなんて、部屋を出る前は想像も出来なかったものね。
はい、お湯、流します」
女性は、シャワーヘッドを男の身体に向けた。
ただ掛けるだけでなく、男の肌を、手の平で撫で回す。
「やっぱり、若い肌は違うわね。
もちもち。
でもあなた、少し運動した方がいいわよ。
ぽちゃぽちゃの一歩手前だから。
ほんとに、羨ましいようなお肉。
わたしに分けてもらいたいくらいだわ。
歳取ったら、ある程度、お肉が付いてた方がいいのよ。
痩せてると、服着てるときはいいんだけど……。
脱いだら、ご覧のとおりの皺くちゃ。
少し太れば、この皺も伸びるんじゃないかしら」
女性は饒舌だった。
恥ずかしさを打ち消そうとしているのか……。
あるいは、昂奮しているのか。
「あらあら、残念。
洗い場がなかったわ」
バスルームは、シンプルな3点ユニットだった。
バスタブの脇に洗面ボウル。
その下の床に便器。
しかし、男が出張で使うビジネスホテルのシングルルームよりは、幾分か広かった。
バスタブも、ある程度大きい。
ビジホのシングルでは、屈葬のような姿勢でしか入れないが……。
ここのは、少しくらいは脚を伸ばせそうだ。
そして十分、2人で入れる。
「ラブホじゃないんだから、仕方ないわね」
女性は、バスタブの縁にかかったマットを持ちあげ、床に敷いた。
「はい、どうぞ」
バスタブに手の平を向けた。
男は促されるまま、バスタブの縁を跨いだ。
女性も続けて入って来た。
シャワーカーテンをバスタブの内側に垂らし、カーテンを閉じる。
互いの体臭が感じられるような、狭い空間が出来あがった。
女性がシャワーヘッドを取り、蛇口のハンドルを回す。
手の平で湯温を確かめながら、チラリと男を見あげた。
「なんだか、風俗嬢になった気分だわ。
髪留め持ってくれば良かった。
……って。
こんなことになるなんて、部屋を出る前は想像も出来なかったものね。
はい、お湯、流します」
女性は、シャワーヘッドを男の身体に向けた。
ただ掛けるだけでなく、男の肌を、手の平で撫で回す。
「やっぱり、若い肌は違うわね。
もちもち。
でもあなた、少し運動した方がいいわよ。
ぽちゃぽちゃの一歩手前だから。
ほんとに、羨ましいようなお肉。
わたしに分けてもらいたいくらいだわ。
歳取ったら、ある程度、お肉が付いてた方がいいのよ。
痩せてると、服着てるときはいいんだけど……。
脱いだら、ご覧のとおりの皺くちゃ。
少し太れば、この皺も伸びるんじゃないかしら」
女性は饒舌だった。
恥ずかしさを打ち消そうとしているのか……。
あるいは、昂奮しているのか。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2020/08/22 06:43
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今日は何の日
6月を除く毎月22日は、『カニカマの日』。
水産練製品、加工品の製造販売、冷凍魚塩干魚の販売などを行う『㈱スギヨ(https://www.sugiyo.co.jp/)/石川県七尾市』が制定。
かに風味かまぼこ「カニカマ」の美味しさを、より多くの人に味わってもらうことが目的。
日付は、かにのハサミの形状が漢字の「ニニ」に似ていることから、毎月22日を記念日に。
なお、6月22日は「かにの日」なので、本物のかにへ敬意を表して除いてます。
この日を中心に、カニカマスマイルフォトコンテストが実施されます。
記念日は、2017(平成29)年、『(社)日本記念日協会(https://www.kinenbi.gr.jp/)』により認定、登録されました。
上記の記述は、こちら(https://zatsuneta.com/archives/101227.html)のページから転載させていただきました。
さらに同じページから、「カニカマについて」を引用させていただきます。
カニカマ(Crab stick、Seafood stick)は、「かに風味かまぼこ」を略した名称で……。
色、形、食感を、カニの身に似せたかまぼこ(魚肉練り製品)です。
実際には、カニ肉は入っておらず……。
海外ですり身に加工し、冷凍すり身として輸入されたスケトウダラを主原料とする場合が多くなってます。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2020/08/22 06:44
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今日は何の日(つづき)
引用を続けます。
1972(昭和47)年……。
スギヨが、着色着香した蒲鉾を細く裁断した商品「珍味かまぼこ・かにあし」を発売したのが最初とされてます。
発売当初は、「インチキじゃないか!」などの苦情が寄せられました。
しかし、この消費者の声を逆手にとり「カニのようでカニでない」とのキャッチコピーで……。
あくまでも「アイディア商品」として、全国に広告宣伝活動と販売を行いました。
現在、カニカマは日本のみならず……。
世界の各地で、安値で食べられるサラダなどのトッピングとして広がってます。
日本からも輸出されてますが、海外では韓国製のものが多く流通してます。
以上、引用終わり。
自腹で購入したことはありません。
サラダなどには、入ってたりします。
赤い色合いがいいんでしょうね。
あくまで脇役です。
カニカマだけを、板わさみたいに食べる人はいないでしょう。
でも、商品リストを見たら……。
その進化には、目覚ましいものがあるようです。
続きはさらに次のコメントで。
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3. Mikiko- 2020/08/22 06:44
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今日は何の日(つづきのつづき)
↓例えばこの商品。
https://www.sugiyo.co.jp/brand/kaoribako.php
剥いたカニの身、そのまんまですよ。
ズワイカニの脚肉をイメージし……。
形状、食感、味、色合い、ジューシー感までも再現したそうです。
中身も、カマボコみたいに平板ではなく、繊維状になってます。
これなら、ワサビ醤油で、メインディッシュとして食べられそうです。
2006(平成18)年度の、第45回農林水産祭最高賞「天皇杯」を受賞したとか。
バカにしたもんじゃ無いですね。
今度、スーパーで探してみよう。
さて、ホンモノのカニ。
味は、嫌いじゃないです。
でも、身を剥くのが面倒くさい。
あ、そうそう。
1度、人に剥いて貰いながら食べたことがあります。
建設会社時代の新年会。
温泉旅館で、泊まりがけでした。
田舎の建設会社の宴会では、コンパニオンを呼ぶのが当たり前です。
綺麗なミニスカのお姉さんが、たくさん来ます。
そのお姉さんのひとりが、わたしのカニを剥いてくれたんです。
カニフォークのように細い指先が、器用に動くのに見とれてました。
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4. 手羽崎 鶏造- 2020/08/22 09:20
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女性コンパニオンを呼ぶ宴会。
バブルな頃ならともかく今は
死語に近いですね。
なぜ、呼ぶのかお分りですか?
豪勢さを見せる?社員のストレス発散?
のように思いますが、役員・社員の
悪い酒癖を知るためですよ。
社長が酔っ払っていても、腹心の一人、
実は酔っていない者が様子を見計っている筈です。
「今夜は無礼講だっ」
これも信じてはなりません。
無礼に振る舞ってもいいですが、ちゃんと
見られています。
企業とはそういうものですし、そういう
機能も果たせない会社は廃(すた)れていきます。
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5. Mikiko- 2020/08/22 11:38
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うちの会社では……
一番酒癖の悪いのは、社長でした。
コンパニオンを呼ぶのが好きで堪らない人でしたね。
わたしに実害はありませんでしたが……。
ときおりコンパニオンが、わたしのところに避難して来ました。
カニの身を丁寧に剥いてくれたのも、社長の席に行きたくなかったからかも。