2020.6.14(日)
「万里亜さん、そのカメオ、素敵ですね」
上半身裸の万里亜は、カメオだけを頸から下げていた。
かなり大ぶりなカメオだった。
「美弥子さん、見覚えない?」
「え?」
ひょっとして……。
「わかったみたいね。
高校のときの先生の遺品。
自動車事故で亡くなられたの」
「その先生のこと……。
美弥から聞いてます」
「どの程度?」
「いろいろ」
「へー、聞きたいわね」
「わたしは、タイムマシンに乗って戻りたい。
万里亜さんや美弥のいる学園に」
「そうねぇ。
確かに、閉ざされた特殊な世界だったわね。
ああいうところも珍しいわ。
生徒はもちろん、教師にも男性がいなかったんだから。
校長は、そうとう偏った思想の持ち主よ。
実際、教頭と出来てたって噂だったし。
もちろん、教頭も女よ」
「ウソみたいな世界ですね。
ほんとにそんなこところがあるんだ」
「そうだ。
今日は、あの先生の遺品が2つ、この家に揃ったわけだ。
久しぶりに、会わせてあげたいわ。
ね、美弥子さん」
もうひとつの遺品。
それが何かは明らかだった。
あのロシア製の双頭のディルドゥだ。
今は、寝室のクローゼットの中で眠っている。
「ほら。
この女神様も、会いたがっているわ」
万里亜は、カメオに彫刻された女性像を指先でなぞった。
「美弥ちゃん、会わせてあげようよ」
断る理由はなかった。
「ちょっと、美弥ちゃん、大丈夫?」
起ちあがろうとしたとき、足元がふらついた。
今ごろになって、酔いが回ってきたのだろうか。
美弥子は、万里亜が汲んできたコップの水を飲み干した。
上半身裸の万里亜は、カメオだけを頸から下げていた。
かなり大ぶりなカメオだった。
「美弥子さん、見覚えない?」
「え?」
ひょっとして……。
「わかったみたいね。
高校のときの先生の遺品。
自動車事故で亡くなられたの」
「その先生のこと……。
美弥から聞いてます」
「どの程度?」
「いろいろ」
「へー、聞きたいわね」
「わたしは、タイムマシンに乗って戻りたい。
万里亜さんや美弥のいる学園に」
「そうねぇ。
確かに、閉ざされた特殊な世界だったわね。
ああいうところも珍しいわ。
生徒はもちろん、教師にも男性がいなかったんだから。
校長は、そうとう偏った思想の持ち主よ。
実際、教頭と出来てたって噂だったし。
もちろん、教頭も女よ」
「ウソみたいな世界ですね。
ほんとにそんなこところがあるんだ」
「そうだ。
今日は、あの先生の遺品が2つ、この家に揃ったわけだ。
久しぶりに、会わせてあげたいわ。
ね、美弥子さん」
もうひとつの遺品。
それが何かは明らかだった。
あのロシア製の双頭のディルドゥだ。
今は、寝室のクローゼットの中で眠っている。
「ほら。
この女神様も、会いたがっているわ」
万里亜は、カメオに彫刻された女性像を指先でなぞった。
「美弥ちゃん、会わせてあげようよ」
断る理由はなかった。
「ちょっと、美弥ちゃん、大丈夫?」
起ちあがろうとしたとき、足元がふらついた。
今ごろになって、酔いが回ってきたのだろうか。
美弥子は、万里亜が汲んできたコップの水を飲み干した。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2020/06/14 06:13
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今日は何の日
6月14日は、『認知症予防の日』。
認知症予防に関する諸分野の科学的研究の進歩発展を図る『日本認知症予防学会(http://ninchishou.jp/)/福岡県北九州市八幡東区』が制定。
日付は、認知症の大きな原因であるアルツハイマー病を発見した、ドイツの医学者で精神科医のアロイス・アルツハイマー博士(1864~1915)の誕生日から。
認知症予防の大切さを、より多くの人に伝えることが目的。
記念日は、2017(平成29)年、『(社)日本記念日協会(https://www.kinenbi.gr.jp/)』により認定、登録されました。
翌2018(平成30)年6月10日、同学会により「認知症予防の日」制定記念式典が開催され……。
認知症予防に関する講演も実施されました。
上記の記述は、こちら(https://zatsuneta.com/archives/106149.html)のページから転載させていただきました。
さらに同じページから、「認知症予防について」を引用させていただきます。
認知症は、65歳以上の10人に1人の頻度で見られる疾患であり、さらに増加が予想されてます。
しかし、現在の医学において、認知症を治療する方法はまだ見つかっておらず……。
安全で効果的な治療法を模索する研究が行われてるところです。
また、認知症は高齢者が最もなりたくないと考えてる病気の第1位であり……。
医療保険や介護保険においても、大きな経済負担となってます。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2020/06/14 06:14
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今日は何の日(つづき)
引用を続けます。
このようなことから認知症対策は急務であり、予防という観点から見ていく必要性があると考えられます。
同学会では、効果的な認知症予防のため、学術集会の開催や……。
認知症予防の専門家である「認知症予防専門士」の養成とその資格認定などを行ってます。
以上、引用終わり。
まず、「65歳以上の10人に1人の頻度」というのが、少し意外でした。
もう少し多いかと思ってました。
おそらく、75歳未満では、10人に1人よりずっと少なく……。
後期高齢者となる75歳以上で、ぐんと増えて行くんじゃないでしょうか。
ま、わたしとて、人ごとではありません。
「認知症を治療する方法はまだ見つかっておらず」とのことですが……。
方法はおそらく、ないと思います。
もし見つかったとしたら、それは「老い」を止める方法じゃないでしょうか。
逆に、見つかったら怖いと思います。
人間社会、崩壊しかねません。
人は突然、認知症になるわけではなく……。
徐々に、進行していくものでしょう。
それはおそらく、まだ若いうちから始まってます。
例えば、記憶力。
今と高校生のころのわたしの記憶力を比べたら……。
雲泥の差があるのは明らかです。
続きはさらに次のコメントで。
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3. Mikiko- 2020/06/14 06:14
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今日は何の日(つづきのつづき)
最近は、ちょくちょく物忘れも増えて来ました。
立ちあがって歩き出してから、何をしようとしてたのかわからなくなることもあります。
あと、何かやってる途中、あれもしなくちゃと気づくことがあります。
これが終わってから、やってしまおうとします。
でも、終わったとき、それを覚えてないことが増えてきました。
なので今は、気がついたとき……。
それまでの作業を中断してでもやってしまうようにしました。
しかし、これが問題解決ではありませんでした。
それまでやってた作業の方を忘れてしまうという弊害が出て来たのです。
ま、今はまだ、笑い話のレベルです。
でも今後、これがだんだんと進行していくのでしょう。
そしていつか、人から明らかにおかしいと気づかれるわけです。
そのほとんどが、家族だと思います。
でも、一人暮らしの人だと、自覚する機会は少ないんじゃないでしょうか。
一人暮らしのお年寄りは、家族と暮らしてる人より幸福感が高いそうです。
自分のペースで生活できるからでしょうね。
家族と一緒だと……。
お嫁さんに「早くご飯食べて下さい」とか言われます。
ひとりなら、食べたいときに食べればいいわけです。
家族と一緒に暮らしてると……。
いやでも自分の老いを自覚することになるんでしょうね。
ふむ。
わたしはやっぱり、ひとりで老いていくことにします。
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4. 手羽崎 鶏造- 2020/06/14 09:15
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ワタベとかいうお笑い芸人の
ことが、取り沙汰されています。
(取り沙汰され過ぎていると思います。
国会とかで追及されたくないことが
あると、途端に麻薬所持とか芸能人
ニュースが大きく報道されるのは偶然
でしょうか?ワタシは偶然でないと考えて
いますが。まあ、それは置いといて。)
このワタベという人、外食通だと言われて
いるオトコなので、つい綺麗な奥さん以外も
食べたくなる性癖なのでしょうね。
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5. Mikiko- 2020/06/14 11:49
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ライブのテレビは……
NHKのニュースしか見ません。
なので、芸能ニュースはさっぱりわかりません。
でも、多目的トイレというのが、大いに興味をそそられます。
公衆トイレの中には監視カメラがないので、むしろ安心なんでしょうかね?
でも、トイレ前にはあるかも知れませんよね。
出入りが撮られる可能性もあるのでは?