Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
由美と美弥子 3056
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「えー。
 わかんない。
 なに上戸です?」
「暑くなって来たわね」
「あ、エアコン、止めます」

 さっき、肌寒くなってきたと言った万里亜に応え、暖房を入れたのだった。
 室温はもう、25度を大きく超えていそうだった。
 美弥子は、よろけないように注意して、起ちあがろうとした。

「いいわよ。
 ちょうど良いわ。
 思い出すじゃない、夏を。
 やっぱり、夏はいいわよね。
 いつも裸でいられるから」
「えー、いつも裸でいるんですか?」
「ほほ。
 もちろん、外に出るときは着てるわよ。
 捕まっちゃうから。
 でも、自宅ではほとんど裸ね。
 気持ちいいものよ」
「へー。
 見てみたい」
「ほんとに?」
「もちろん」
「じゃ、お見せしましょう」
「え?」

 万里亜が椅子から起ちあがった。
 やはり、舞台に立っているせいか……。
 一瞬にして観客の目を引きつける所作が身についているようだ。
 万里亜の両腕が上がる。
 肘をパンタグラフのように張りながら、手の平は後頭部に隠れた。
 ワンピースの裾が、わずかにあがった。
 頸の後ろの生地を引きあげたようだ。
 両腕の高さが変わり、ファスナー音が聞こえた。
 片手で生地を吊りあげながら、もう一方の手で、ファスナーを引き下げたのだろう。
 ファスナーを肩甲骨の下あたりまで下げたであろう手が、一旦、ファスナーを離れた。
 手は再び、今度は下から背中に回った。
 再度、ファスナーの擦過音が立った。
 ファスナーが、終端まで下りたようだ。
 万里亜の右手が、左の肩の布地を払った。
 左手が、右の肩の布地を払う。
 一瞬だった。
 イリュージョンを見るように、万里亜を覆っていたワンピースが真下に落ちた。

「うそ」

 そこに現れたのは……。
 一糸纏わぬ、豊かな肉体だった。
 そう。
 文字どおり、一片の布地も身を覆っていなかった。
由美と美弥子 3055目次由美と美弥子 3057


コメント一覧
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    • ––––––
      1. Mikiko
    • 2020/06/06 06:39
    • 今日は何の日
       6月6日は、『コックさんの日』。
       「かわいいコックさん」の絵描き歌の中に、「6月6日」が出てくることから。
       「かわいいコックさん」または「コックさん」は、東京のわらべうたで、作詞者・作曲者はわかりません。
       1964(昭和39)年から1965(昭和40)年にかけ……。
       NHK総合テレビの幼児向け番組『うたのえほん』で歌われたことにより、全国的に知られるようになりました。
       『うたのえほん』に採用された歌詞は以下の通りです。
      棒が一本あったとさ
      はっぱかな
      はっぱじゃないよ かえるだよ
      かえるじゃないよ あひるだよ
      六月六日に雨 ざあざあふってきて
      三角じょうぎに ひびいって
      あんぱんふたつ 豆三つ
      コッペぱんふたつ くださいな
      あっというまに
      かわいいコックさん
       もともとの歌詞は、「六月六日に雨 ざあざあふってきて」の部分が……。
       「六月六日のさんかんび 雨ざあざあふってきて」でした。
       でも、幼児に分かりにくいとの判断により「さんかんび」は省略されました。
       地方によっては若干異なる歌詞でも歌われてます。
       上記の記述は、こちら(https://zatsuneta.com/archives/10606d1.html)のページから転載させていただきました。
       続きは次のコメントで。

    • ––––––
      2. Mikiko
    • 2020/06/06 06:40
    • 今日は何の日(つづき)
       さらに同じページから、『「かわいいコックさん」の商品について』を引用させていただきます。
       イラストやキャラクターのデザイン開発、キャラクター商品の企画製造販売を行う『㈱オムテモワン(http://www.homme-temoin.jp/cooksan/)/神奈川県川崎市多摩区』が……。
       1995(平成7)年8月に、世界で初めて「かわいいコックさん」キャラクターのTシャツを、原宿竹下通りのテスト販売でデビューさせました。
       その後、1996(平成8)年3月、特許庁に「かわいいコックさん」のイラストを商標登録出願し……。
       翌1997(平成9)年8月に商標登録が認められてます(歌については商標登録されてません)。
      https://zatsuneta.com/img/10606d1_01.jpg
       同社は、「かわいいコックさん」のTシャツ、エプロン、塩胡椒入れ、箸置き、プレート、コースター、鍋敷き、ストラップなど……。
       数多くの商品を販売してます。
       以上、引用終わり。
       「㈱オムテモワン」さん、目の付け所が良かったですね。
       それまで誰も、商標登録を思いつかなかったんですかね。
       ま、大した儲けにはならないでしょうが……。
       それでも、原価ゼロなわけですから。
       このコックさん……。
       風貌は明らかに黒人さんです。
       でも、問題になるような絵柄じゃないでしょう。
       「ダッコちゃん」は、腰蓑を着けてたからマズかったわけです。
       コックさんなら、立派な職業です。
       なんとなく、「給仕」のイメージもしてしまいますが。
       続きはさらに次のコメントで。

    • ––––––
      3. Mikiko
    • 2020/06/06 06:40
    • 今日は何の日(つづきのつづき)
       わたしは子供のころ、コックさんの絵を書いた覚えはないです。
       新潟では流行らなかったんですかね。
       マンガはけっこう書いてたんですが。
       そうそう。
       新潟市から、数多くのマンガ家が輩出されてるのは、よく知られるところです。
       「ドカベン」の水島新司、「うる星やつら」の高橋留美子、「パタリロ」の魔夜峰央など。
       これは、新潟市の冬が影響してると言われてます。
       当然、雪が降ります。
       同じ雪が降る地域でも、山間部なら表遊びが出来るんです。
       スキーとかソリとか。
       坂があるからです。
       ところがぎっちょん。
       新潟市には坂がありません。
       いくら雪が降っても、真っ平ら。
       スキーもソリも出来ないのです。
       距離スキーなら出来るでしょうが……。
       そんなことして楽しいわけありません。
       ということで、新潟市の子供は、冬、家の中に籠もるしかないんです。
       ネットのない昔は、マンガを書くくらいしか、することはありませんよ。
       というわけで、新潟市からはマンガ家が輩出されたのです。
       でも、今後は期待薄ですね。
       マンガを書くより、ネトゲに行っちゃうでしょうから。

    • ––––––
      4. 手羽崎 鶏造
    • 2020/06/06 08:26
    • ワタシは実は「かわいいコック」の
      持ち主なんです。
      いわゆる短小コンプレックスでした。
      サイズもさることながら、
      お相手に悦んでもらうには、
      色々あることを知りました

    • ––––––
      5. Mikiko
    • 2020/06/06 11:41
    • 常に……
       そちら方面にシナプスが繋がる脳構造には、心から感服しております。
       わたしは、この「今日は何の日」を書いてるとき、まったく連想すらしませんでした。
       まだまだ修行が足りないと、大いに反省しておる次第です。

    • ––––––
      6. 手羽崎 鶏造
    • 2020/06/06 17:41
    • えっ、反省だなんて?
      とんでもない。
      管理人さまはフツーの常識人、
      それで当たり前です。
      <本篇3055コメントより>
      「なにしろ趣味が、年に1度の東京旅行だけ。」
      何をおっしゃる。
      管理人さまにはエッチな想像と
      その文筆化という人には出来ない
      妙技をお持ちだ。

    • ––––––
      7. Mikiko
    • 2020/06/07 13:47
    • 閑雅な趣味
       おっしゃるとおり……。
       お金のかからない最高の趣味を得たと思います。
       お金をかけてるのは、酒だけですね。
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