2020.5.16(土)
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秋の深まりと共に、ようやく穏やかなルーティーンが戻ってきた。
毎日、大学に通い、授業を受け、学食でランチを摂り、空いた時間には図書館に籠もる。
まさに学生の本分とも云える生活だ。
美弥子は、毎日同じ事の繰り返しの日常が好きだった。
退屈などしない。
今日の日課を確実にこなし、翌日の準備をする。
明日やることも決まっている。
もちろん、あさってのことも。
思えば、夏休み以降、目の回るような日々だった。
千葉の民宿でのバイト。
万里亜のエステスタジオの手伝い。
そして……。
福島女教授のスキャンダルと、リベンジめいた脅迫。
まったく先の読めない日常。
大波に翻弄され続けているような日々だった。
その波が、ようやく鎮まったのだ。
静かな秋。
北陸に住んでいたころの秋は、冬を待つ寂しい季節だった。
でも、東京の秋は好きになりそうだ。
しかし、そんな美弥子の凪いだ心に……。
たった1本の電話が、さざ波を立てた。
万里亜だった。
新店経営の経過報告をしたいと云う。
もちろん、断るという選択肢はあり得ない。
形は、由美と美弥子が250万円ずつ出資しているのだ。
もしそれが、ほんとうに自分たちの資金だったら……。
「お任せします」のひと言で済むのかも知れない。
しかし実際には、万里亜から借りたお金だった。
いつ返せるかもわからない。
とにかくこの件については、万里亜の意向に従うしかないのだ。
万里亜は当然、由美の同席も求めてきた。
同額の出資者なのだから、言うまでもないことだ。
場所は、美弥子のマンションを指定された。
お店などだと、周りの客や店員に話を聞かれるかも知れないとのことだった。
確かに、万里亜はあの風俗店の舞台に立っている。
もし、あの店の客が、近くの席にいたら……。
漏れ聞こえた話から、万里亜の正体に気づく可能性がないとはいえない。
由美の学生マンションは、壁も薄く現実的ではない。
万里亜のマンションには、亜衣が同居しているそうだ。
美弥子のマンションが選ばれるのは、至極自然な経緯だった。
由美に電話すると、間髪を入れず同席すると応じた。
当然だろう。
自分が欠席すれば、美弥子と万里亜が、2人きりで会うことになるのだ。
しかも、美弥子のマンションで。
そんな危険なシチュエーションを、由美が座視できるはずがない。
美弥子にとっても、由美の同席はありがたかった。
万里亜と個室で2人きりになったら……。
どうなるかわからない。
秋の深まりと共に、ようやく穏やかなルーティーンが戻ってきた。
毎日、大学に通い、授業を受け、学食でランチを摂り、空いた時間には図書館に籠もる。
まさに学生の本分とも云える生活だ。
美弥子は、毎日同じ事の繰り返しの日常が好きだった。
退屈などしない。
今日の日課を確実にこなし、翌日の準備をする。
明日やることも決まっている。
もちろん、あさってのことも。
思えば、夏休み以降、目の回るような日々だった。
千葉の民宿でのバイト。
万里亜のエステスタジオの手伝い。
そして……。
福島女教授のスキャンダルと、リベンジめいた脅迫。
まったく先の読めない日常。
大波に翻弄され続けているような日々だった。
その波が、ようやく鎮まったのだ。
静かな秋。
北陸に住んでいたころの秋は、冬を待つ寂しい季節だった。
でも、東京の秋は好きになりそうだ。
しかし、そんな美弥子の凪いだ心に……。
たった1本の電話が、さざ波を立てた。
万里亜だった。
新店経営の経過報告をしたいと云う。
もちろん、断るという選択肢はあり得ない。
形は、由美と美弥子が250万円ずつ出資しているのだ。
もしそれが、ほんとうに自分たちの資金だったら……。
「お任せします」のひと言で済むのかも知れない。
しかし実際には、万里亜から借りたお金だった。
いつ返せるかもわからない。
とにかくこの件については、万里亜の意向に従うしかないのだ。
万里亜は当然、由美の同席も求めてきた。
同額の出資者なのだから、言うまでもないことだ。
場所は、美弥子のマンションを指定された。
お店などだと、周りの客や店員に話を聞かれるかも知れないとのことだった。
確かに、万里亜はあの風俗店の舞台に立っている。
もし、あの店の客が、近くの席にいたら……。
漏れ聞こえた話から、万里亜の正体に気づく可能性がないとはいえない。
由美の学生マンションは、壁も薄く現実的ではない。
万里亜のマンションには、亜衣が同居しているそうだ。
美弥子のマンションが選ばれるのは、至極自然な経緯だった。
由美に電話すると、間髪を入れず同席すると応じた。
当然だろう。
自分が欠席すれば、美弥子と万里亜が、2人きりで会うことになるのだ。
しかも、美弥子のマンションで。
そんな危険なシチュエーションを、由美が座視できるはずがない。
美弥子にとっても、由美の同席はありがたかった。
万里亜と個室で2人きりになったら……。
どうなるかわからない。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2020/05/16 06:34
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今日は何の日
5月16日は、『抗疲労の日』。
日本初の疲労回復専用ウェア(リカバリーウェア)を開発した『㈱ベネクス(https://www.venex-j.co.jp/)/神奈川県厚木市』が制定。
日付は、リカバリーウェアの開発日が、2009(平成21)年5月16日であることと……。
「こ(5)うひ(1)ろ(6)う(抗疲労)」と読む語呂合わせから。
記念日は、『(社)日本記念日協会(https://www.kinenbi.gr.jp/)』により認定、登録されてます。
上記の記述は、こちら(https://zatsuneta.com/archives/105164.html)のページから転載させていただきました。
さらに同じページから、「リカバリーウェアについて」を引用させていただきます。
リカバリーウェアは、ハードな毎日を送る現代人のために……。
人間が本来持ってる自己回復能力を発揮させることを目的として開発されたウェアです。
最高のパフォーマンスを追究するアスリート、より高みを目指すビジネスマン、アクティブに毎日を過ごしたい人々にとって……。
「上質な休養」が、必要不可欠になってます。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2020/05/16 06:35
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今日は何の日(つづき)
引用を続けます。
上質な休養とは、心身共に緊張が解け、ゆったりと落ち着ける環境にあってこそ得られるものです。
疲れたからと、ただ横になっているだけでは、カラダは十分に回復してくれません。
緊張した状態をほぐすには、ゆるやかでやさしい刺激が有効とされてます。
例えば、やさしいマッサージ、ぬるめの風呂への入浴、アロマテラピーなど匂い成分がもたらす刺激などがよく知られるところです。
ほっとカラダの緊張が解けて、リラックスしている状態、それが上質な休養と言えるのです。
リカバリーウェアは、同社が開発した特殊な素材であるPHT(Platinum Harmonized Technology)を使用して作られ……。
「ただ着るだけ」で、心地よい環境を整え「上質な休養」を得ることができます。
以上、引用終わり。
なんと。
読み違えてました。
「抗疲労(こうひろう)」だったんですね。
「杭疲労(くいひろう)」だとばかり思ってました。
杭は確かに疲労するだろうなと思い……。
この日は、日本中の杭を点検する日なんだと解釈してました。
書き写しつつ、間違いに気づきましたが……。
ときすでに遅し。
ま、いいです。
抗疲労。
漢字変換もされませんから、わたしが知らなくても無知とは言えないでしょう。
しかし、こういうウェアがあるとは、初めて知りました。
これは、疲れたときに着るんですかね?
それとも、着てると疲れにくくなるんでしょうか?
続きはさらに次のコメントで。
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3. Mikiko- 2020/05/16 06:35
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今日は何の日(つづきのつづき)
カタログ(https://www.venex-j.co.jp/features/VENEX_20SS_catalog.pdf)を見る限り……。
ごく普通の服です。
もっと、筋肉を締めつけるような……。
大リーグボール養成ギブスみたいな服を想像してました。
むしろ、ゆったりしたシルエットですね。
どういう効果で、疲労が取れるんでしょう?
肌触りですかね?
最近、疲労回復のノウハウには、興味を持ち始めてます。
テレワークを始めてからです。
すごく疲れるんです。
集中しすぎて、「緊張の緩和」が出来ない状態が続くためだと思います。
カタログにあるような、ゆったりした服を着て仕事をすれば、疲れないんでしょうか?
でもわたし、テレワークは、パジャマでしてたんですけど。
それでも、まったくリラックス出来ませんでした。
テレワークがさらに続くようなら、本気で対策を考えなければなりません。
サロンパスの匂いの中でキーを打ってるのは、少々悲しいです。
あと、余談ですが……。
本日、5月16日は、『性交禁忌の日』でもあります。
江戸時代の艶本『艶話枕筥(つやばなしまくらばこ)』に……。
5月16日(旧暦)は性交禁忌の日で、禁忌を破ると3年以内に死ぬと記載されてたとか。
でも、旧暦でしょ。
今年の旧暦の5月16日を新暦に直すと、7月6日になります。
それに、終わった後、リカバリーウェアを着れば……。
3年以内に死ぬことはないじゃないですか。
ていうかむしろ、リカバリーってことは……。
何回も出来るんでないの?
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4. 手羽崎 鶏造- 2020/05/16 11:30
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「性交禁忌」の日というのが
あったのですか。
まさしく(性)交疲労・コウヒロウ
のことを考えてそうなったのだと
わたしゃ思いますよ。
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5. Mikiko- 2020/05/16 12:28
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インドネシアでは……
コロナの影響で、ベビーブームが来そうだそうです。
避妊具を買うために、外に出ることを怖がってるからだとか。
2月に比べ、3月はコンドームとピルの売上が約4割減だそうです。
家に籠もってれば、やることはほかにないでしょうしね。
人口2億7千万人を抱える同国政府としては……。
「性交禁忌の日」を、週3日くらい設けたいんじゃないですか。