Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
シチリアの熱い風(第9話/第10話)
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『シチリアの熱い風(官能小説)』 作:Shyrock


第9話:懐かしい感触


 俊介はそんな風に軽く流してくれた。

(どうして怒らないの? 嫉妬してくれないの? 私への心遣いで我慢しているの?)

 激しく罵られることを覚悟していた私は、あまりの歯応えの無さに拍子抜けしてしまった。


 その夜の俊介はすごかった。
 バスルームから上がった私を、待ちかねたように激しく抱きしめて、そのままベッドに押し倒した。
 そして身体中にキスの雨。

「ああん! まだ髪も乾かしていないのに~」
「イヴ! 君が欲しいんだ! 今すぐに欲しいんだ」
「いやん! そんなに乱暴にしないで~」

 俊介は乳房を揉み始めたが、おだやかに攻めてきたあの頃とは全く違う。
 すごく激しいのだ。

「痛い! そんなに強く揉んじゃいや! もっと優しくして・・・」

 俊介は早々と私の両足を開かせて、顔を近づけてきた。

「ねえ、イヴ、ここをどんな風にされたの?」

 俊介は私の返事を待たずに、クリトリスの包皮を指で剥き出しにした。

「あぁん・・・いやぁ・・・」
「ねえ、ここをこんな具合にいじられたの?」

 覆うものを失ったクリトリスを、俊介は指でクリュンクリュンと円を描き始めた。

「あ、そこ、だめ、そこ、だめ、感じちゃう! いやん!」
「それともこんな風に舐められたのか?」
「ああっ! ダメッ! いやっ! そんなこと、そんなことされてないわぁ~!」
「嘘だろう? きっとされたはずだ!」

 俊介は舌の回転速度を上げて左右に往復させてきた。

(レロレロレロレロ! レロレロレロレロ!)

「ああっ! いやっ! そんな激しくしちゃだめぇ~~~!!」

 私の性感を知り尽くした男の愛撫はさすがに効く。
 私のアソコからは早くも恥ずかしい蜜が滴り落ちているのが分かる。
 あぁ、何と懐かしい感触だろうか・・・
 ジョルジョも下手ではなかったが、俊介はやはり壷を心得ている。

「ふふふ、すけべなイヴ。もうこんなによだれを垂らしちゃって」
「いやん、そんな恥ずかしいこと言わないで・・・」

 俊介は嫌らしい言葉を並べながら、私の柔らかな蜜壷をめちゃめちゃに揉みしだく。
 俊介は私とは逆向きにうずくまって、蜜壷を覗き込むようにしながら激しく攻め立てる。
 チラリと見える俊介のペニス・・・ジョルジョよりも小さめだけど、硬さではジョルジョよりも上だろう。


第10話:アリヴェデルチ・イタリア


 彼のモノを見ているうちに、つい淫らな想像してしまって顔がカーッと熱くなった。
 ジョルジョよりも色が濃くて、弓なりに反り返っている俊介のモノ。
 私はそれが無性にいとおしくなって、両手で掴んで口に含んだ。
 含んでいるうちに愛しさが募って、私にかなり強引な行動をとらせた。
 私はいきなりキューッと吸い上げた。

(チュルチュルチュル~!)

「うわ~! そんなあ~!」

 俊介が驚きのあまり大声をあげた。
 俊介はこんな吸われ方をするのは初めてなのだろう。
 私だって初めてだ。
 私は久しぶりの再会を懐かしむように、俊介のペニスをしごき、舐め廻し、くびれた部分や小さな先っぽの穴にまで舌先でくすぐってやった。

「うわわわ~! イヴ、すごい! 強烈だっ! ね、ねぇ、そいつにもこんなことしてやったの?」
「してないわ。俊介だけよ、本当に」

 俊介が私に入ってきた。
 一頃の俊介よりも今日はペースが速い。
 それだけ気持ちが昂ぶっている証拠であろうか。
 硬いモノがおなかを激しくえぐる・・・。
 いつもの俊介のペースじゃない。
 つながっている部分がグチョグチョと音を立てるほど激しく俊介は私を突き上げた。

「イヴの中から、そいつの跡を全部消してしまいたい・・・」

 ☆☆☆

 私はジョルジョに謝った。
 本当に悪いことをしたと思った。
 ジョルジョは怒らなかった。

「イヴ、君ノ中ニ、誰カイルコトハ分カッテイタヨ」
「本当に許してね。そして、ありがとう・・・」
「イヴ、日本語上手くなったろう?」
「ええ、すごく上達したわ」
「実ハネ・・・」
「ええ・・・」
「実ハ、君ト出会ッテカラ、街ノ日本語学校ニ通イハジメテイタンダ。少シデモ君ヲ理解シタクテ・・・」
「ええっ! ほんとに!? そうだったの・・・道理ですごく上達が速いと・・・」

 ジョルジョの一途な想い、激しい情熱に、私は心が打たれそして痛んだ。

「イヴ、元気デネ。幸セニナルンダヨ。サヨナラ・・・」
「ありがとう、ジョルジョ・・・さよなら・・・ジョルジョ・・・」

 ジョルジョの差し出す手を私はしっかりと握り返した。
 彼の目頭に光るものを見たとき、私は思わず泣いてしまった。

 ☆☆☆

 俊介と私はシチリアを離れ、帰国の途に着く前にローマに立ち寄ることにした。
 俊介がぜひ行きたいと言ったのだ。

 ふたりはトレヴィの泉にコインを投げ入れて祈った。
 もう一度イタリアを訪れるためのおまじない。
 それはきっと新婚旅行の時になるだろう。
 街角のリストランテから、『アリヴェデルチ・イタリア(また会いましょう、イタリア)』のメロディが流れてきて、俊介と私を包み込んだ。



シチリアの熱い風【第7話/第8話】目次屈辱の身体検査【第1話】


コメント一覧
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    • ––––––
      1. Mikiko
    • 2019/03/23 07:55
    • アリヴェデルチ・イタリア
       どんなメロディなのかと思い、YouTubeを探しましたが……。
       見つかりませんでした。
       ↓唯一、近かったのがこれです。
      https://www.youtube.com/watch?v=SeJ53qHExnU
       違いますよね?
       しかし、わたしに取ってイタリアは、遠くて遠い国です。
       ま、これはわたしだけではないでしょう。
       大学で選択する第2外国語も……。
       ドイツ語、フランス語、中国語がメインじゃないでしょうか。
       ここまで書いて、第2外国語は、何でもいいのかという疑問が起きました。
       スワヒリ語とかでも?
       で、調べてみたら、違いました。
       フランス語、ドイツ語、中国語、スペイン語、韓国朝鮮語、ロシア語、イタリア語の7カ国語でした。
       ちなみにわたしは、ドイツ語を選びました。
       発音が簡単そうだったので。
       今覚えてるのは、「アイン、ツヴァイ、ドライ、ヒアー」だけです。
       もちろんこれは、数の数え方。
       「1,2,3.4」になります。
       「アイン、ツヴァイ、ドライ」までが、重厚で低音っぽいのに……。
       突然「ヒアー」と、声が裏返るみたいになるのが印象的でした。
       ひとりでいるとき、声どころか目の玉まで裏返して「ヒアー」と言ってました。
       アホでした。
       だから、中退したんです。
       話を戻します。
       遠くて遠い国、イタリア。
       もちろんわたしは、行ったことはありません。
       そもそも海外に行ったのは、香港・マカオだけです。
       マカオのカジノのルーレットで、小銭をすっただけで帰りました。
       香港は、ひとりで歩いたら迷子になることは確実に思え、怖かったです。
       香港もマカオも、2度と行きたいとは思いません。
       続きは次のコメントで。

    • ––––––
      2. Mikiko
    • 2019/03/23 07:55
    • アリヴェデルチ・イタリア(つづき)
       好きで行ったわけじゃなく、会社の社員旅行でした。
       バブル崩壊後、公共事業が大盤振る舞いだったころ……。
       建設会社は、やたら儲かってたのです。
       もちろん、全額会社負担で、どこも海外に遊びに行ってましたね。
       また、イタリアから話が外れました。
       イタリアについて復習。
       面積は、日本の約8割程度。
       そこそこ広いですね。
       人口は、6千万人。
       日本の半分以下です。
       首都は、もちろんローマ。
       日本との距離は、9,723km。
       飛行機で、13時間。
       無理です。
       13時間も、落ちるかも知れないという恐怖と戦い続けるのは。
       なお、日本女性が一番モテる国は、イタリアだそうです。
       しかし、モテるというのには、ちと疑問も感じます。
       早い話、やたらとナンパされるということでしょう。
       イタリア男はむしろ、ナンパしないと失礼に当たると思ってるのかも知れませんね。
       日本ではナンパされたことがない女性が、声を掛けられると……。
       どうしていいかわからず、あれよあれよという間に落ちてしまうこともあるのでしょう。
       「イージーガゼル」というスラングがあるとか。
       「簡単な獲物」という意味でしょう。
       男性も気をつけた方がいいんじゃないですか。
       親切な男だと思ってたら、ホモ男だったということもあるかと思います。
       力ずくで来られたら、あげてしまうしかありませんよ。
       帰国後は、ボラギノールがお友達になるでしょう。
       一般的に、日本に対する感情は、良好なんじゃないでしょうか。
       なにしろ、日独伊三国同盟でしたから。

    • ––––––
      3. Shy
    • 2019/03/24 08:24
    • Mikiko様
      連載ありがとうございました。そして沢山のコメントをくださり、まことにありがとうございました。
      イタリアに女性同伴で行った時でも、イタリアの男性は連れの女性に対して声をかけてきました。
      それも一人や二人じゃなかったですよ。
      イタリアの男性は女性に声をかけるのは習慣なんだと思います。
      そんな事情を知らない日本女性がイタリアに行くと「私、かなりもててるみたい」と
      勘違いし、時々事件に巻き込まれるのだと思います。
      お国事情や国民性、そして法律の違い(特に中国などは)をある程度知ったうえで
      海外旅行に出かけることが重要だと思います。

    • ––––––
      4. Mikiko
    • 2019/03/24 12:24
    • イタリア男
       女性に声をかけるのは……。
       むしろ、エチケットなのかも知れませんね。
       逆に、女性に声をかけないと、ゲイと疑われるとか?
       今日は寒くて、飛んでないようですが……。
       新潟でも、先週あたりから花粉が飛びはじめました。
       マスクをしてる人がけっこういます。
       冬の間は、インフルエンザの予防でマスクをし……。
       春は、花粉予防。
       冬から春にかけて、マスクしっぱなしという人もいるんじゃないでしょうか。
       でもこのマスクですが、海外では一般的ではありません。
       日本に観光で来てる外国人で、マスクをしてる人はまずいません。
       というのも、外国では、口元を隠すのは、悪人の象徴だからです。
       漫画のギャングは、逆三角形にしたハンカチで口元を覆ってます。
       外国に行って、日本での習慣のままマスクをしてると……。
       危険な目に遭う可能性が増えると思います。
       薄暗いところで出会ったら、強盗と間違われるかも知れません。
       その場で撃ち殺されても不思議じゃないですよ。
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