2018.7.30(月)
ここでのことは、すべてがそうなのかも知れない。
万里亜に強要されることを隠れ蓑に、自分は悦楽を享受しているのだ。
まさに、美弥子にとって万里亜は、この上ない女王さま。
女王と召使い。
女王の命令のまま、コマネズミのように働く召使いは、決して苦痛は感じていない。
いや。
むしろ、悦楽を得ている。
命じられ、働くことが歓びなのだ。
美弥子はそんなことを考えながら、スタッフルームに取って返し……。
床に置いたリュックから箱を取り出すと、スタジオに戻った。
「まぁ。
そんな無粋な箱に入れて来たの」
居並んだ会員たちの瞳には、疑問符が浮いていた。
無理も無い。
美弥子が抱えているのは、たまたま取ってあった宅配便の段ボール箱だった。
「早く出してあげて」
美弥子は会員たちに背を向け、箱を床に下ろした。
差し込み式の蓋を開く。
厚手のフェイスタオルが詰められている。
もちろんこれは、リュックの中で動かないよう、美弥子が仕こんだ緩衝材だ。
タオルを取り除けると、それはあった。
厚い緋色の布団に横たわっていた。
美弥子は、眠っている子どもを抱き起こすように、布団から持ちあげた。
そのまま腕に抱えて起ちあがり、万里亜に向けた。
手渡そうとしたのだ。
「皆さんにご披露して」
万里亜が、手の平を会員たちに向けた。
美弥子は、そのまま半回転し、会員たちに正対した。
会員の視線は、美弥子が胸前に抱えるものに集中している。
しかし、その瞳には、さきほど以上に疑問符が増していた。
「お分かりにならないかしら?
美弥子さん、開いてみて」
そう。
美弥子が腕に抱いているのは、あのロシア製のディルドゥだった。
浅井さんが装着したままのディルドゥと同じ、双頭だった。
といっても、形状はかなり異なる。
ロシア製のディルドゥは、鏡像のように左右対称だ。
美弥子は、左右の陰茎部をそれぞれの手で掴んだ。
胸前に掲げる。
両手に力を入れ、左右に開く。
万里亜に強要されることを隠れ蓑に、自分は悦楽を享受しているのだ。
まさに、美弥子にとって万里亜は、この上ない女王さま。
女王と召使い。
女王の命令のまま、コマネズミのように働く召使いは、決して苦痛は感じていない。
いや。
むしろ、悦楽を得ている。
命じられ、働くことが歓びなのだ。
美弥子はそんなことを考えながら、スタッフルームに取って返し……。
床に置いたリュックから箱を取り出すと、スタジオに戻った。
「まぁ。
そんな無粋な箱に入れて来たの」
居並んだ会員たちの瞳には、疑問符が浮いていた。
無理も無い。
美弥子が抱えているのは、たまたま取ってあった宅配便の段ボール箱だった。
「早く出してあげて」
美弥子は会員たちに背を向け、箱を床に下ろした。
差し込み式の蓋を開く。
厚手のフェイスタオルが詰められている。
もちろんこれは、リュックの中で動かないよう、美弥子が仕こんだ緩衝材だ。
タオルを取り除けると、それはあった。
厚い緋色の布団に横たわっていた。
美弥子は、眠っている子どもを抱き起こすように、布団から持ちあげた。
そのまま腕に抱えて起ちあがり、万里亜に向けた。
手渡そうとしたのだ。
「皆さんにご披露して」
万里亜が、手の平を会員たちに向けた。
美弥子は、そのまま半回転し、会員たちに正対した。
会員の視線は、美弥子が胸前に抱えるものに集中している。
しかし、その瞳には、さきほど以上に疑問符が増していた。
「お分かりにならないかしら?
美弥子さん、開いてみて」
そう。
美弥子が腕に抱いているのは、あのロシア製のディルドゥだった。
浅井さんが装着したままのディルドゥと同じ、双頭だった。
といっても、形状はかなり異なる。
ロシア製のディルドゥは、鏡像のように左右対称だ。
美弥子は、左右の陰茎部をそれぞれの手で掴んだ。
胸前に掲げる。
両手に力を入れ、左右に開く。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2018/07/30 07:23
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章立てについての弁明
久しぶりに、本編についてのコメントになります。
昨日の2574回から、『第200章 Stage 3.5(朱雀)』が始まりました。
2573回で199章ですから……。
1章あたりの平均は、約13話になります。
もちろん、長さのバラツキは相当ありますが。
1話だけの章もありましたし。
基本的に、1つの章は1つの場面になります。
しかし……。
第199章から200章に移っても、場面は変わりません。
これは、198章から199章への移行でも一緒でした。
今の章は、ほんとうは第196章からずっと続いているのです。
なぜ、こんなことをするのか?
章の数には、まったく思い入れはないのです。
200番目の記念の章なんだから、由美と美弥子のシーンにすればよかったなと……。
さっき、気づきました。
もう、後の祭りですが。
続きは次のコメントで。
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2. Mikiko- 2018/07/30 07:23
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章立てについての弁明(つづき)
さて。
なぜ、同じシーンの途中で、章を変えるのかについてです。
これは、投稿の準備作業を行う上で、やむを得ないことなのです。
1回の投稿量は、原稿用紙にして3枚と少しです。
投稿するためには……。
この分量が1回分になるようにして、あらかじめ切り分けておかなければなりません。
つまり、章の終わりが決まらないと、切り分け作業が出来ないのです。
書きながら3枚ずつで切って投稿していくという方法もあるでしょうが……。
そうすると、章の最期で、分量を調節して書き終えなければならない。
分量を考えながら書きたくないんです。
特にわたしの場合、脱線が多いですからね。
あと1枚半で書き終えようなんて芸当は出来ないのです。
それにしても、『万里亜のスタジオ』シーンの章題は、手抜きが顕著ですね。
その罰が、今、あたってます。
第199章を、何の考えもないまま、『Stage 3.5』にしてしまったのです。
ところが、『3.5』がいくつにも分かれることになってしまった。
最初は、『3.6、3.7……』なんてことも考えたんです。
でも、あまりにも不様に思えて止めました。
で、今の章題を『Stage 3.5(朱雀)』とするとともに……。
1つ前の章題を、『Stage 3.5(青龍)』に変えました。
こんな題にすれば、章があといくつ続くかバレバレですよね。
われながら情けないですが、どうかおつきあいください。