Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
東北に行こう!(78)
コメント一覧へジャンプ    コメント投稿へジャンプ
み「ここまで来たら、小腹も空くわな。
 よし、食べよう。
 “天玉蕎麦”」
“天玉蕎麦”。わたしの好物の一つ。ネギを食べるべきか悩みます。残念ながら、『酒田駅』の立ち食いそばも、2011年に滅びたそうです。
↑わたしの好物の一つ。ネギを食べるべきか悩みます。残念ながら、『酒田駅』の立ち食いそばも、2011年に滅びたそうです。

食「じゃボクは、“山菜うどん”かな?」
山菜うどん”。このお店の画像が、一番美味しそうでした。早稲田大学大隈講堂脇にある『はせ川』さん。
↑このお店の画像が、一番美味しそうでした。早稲田大学大隈講堂脇にある『はせ川』さん。

み「男が、うどんなんか食うな」
食「なんでですか」
み「男は蕎麦。
 『てやんでえ、べらぼうめ』とか言いながら、30秒で食う」
猫舌の江戸っ子は、どうしてたんでしょうか?
↑猫舌の江戸っ子は、どうしてたんでしょうか?

食「食べれませんよ。
 熱くて」
み「お冷を入れればいいだろ」
食「薄くなっちゃうじゃないですか」
み「東北の蕎麦は、味が濃いからちょうどいいの」
岩手県『北上駅』新幹線改札内。“かき揚天そば”、390円。スープが黒いですね。
↑岩手県『北上駅』新幹線改札内。“かき揚天そば”、390円。スープが黒いですね。

食「ほんとかな」
み「はい、続けて。
 『酒田』発は?」
食「『酒田』、14:29発。
 『新津』、18:29着です」
『ばんえつ物語号』には、C57とD51がいて、この写真のはD51ですね。“貴婦人”と呼ばれるC57に比べ、D51は男っぽく、迫力があるそうです。
↑『ばんえつ物語号』は、新津機関区で整備されてます。『ばんえつ物語号』には、C57とD51がいて、この写真のはD51ですね。“貴婦人”と呼ばれるC57に比べ、D51は男っぽく、迫力があるそうです。

み「でたー、『新津』!
 われらが鉄道の街。
 『新津鉄道資料館』まで、今年、自転車で行ってきた」
『新津鉄道資料館』まで、今年、自転車で行ってきた
↑役場の合同庁舎みたいな建物でした。

食「へー。
 近いんですか?」
み「1時間くらいかかったかな」
食「遠いじゃないですか」
み「行ったことある?
 『新津鉄道資料館』」
新津鉄道資料館

食「残念ながら、無いです」
み「それでも“鉄”か!
 “鉄”じゃないわたしが行ってるのに」
食「2回行けば、立派な“鉄”になれますよ」
み「2度と行かなくていい。
 ショボすぎ」
『新津鉄道資料館』。これは、除雪車だと思います。
↑以下3枚は、わたしが撮ってきた写真です。これは、除雪車だと思います。

 『鉄道記念館』は、2013年9月1日から2014年3月いっぱいまで、改修のため休館中です。
 改修前の施設を見ておこうと、8月の終わり、年休を取って行ってきました。
 わざわざ、このために休んだのではなく……。
 なんとなく、週の途中に休みたくなったので。
 ほかに用事が無いので、午前中いっぱい使ってチャリで往復してきたのです。
 展示物は……。
 はっきり言って、お金を取れるレベルでは無かったです(200円取られました)。
 30分くらいしか、時間を潰せないと思います。
『新津鉄道資料館』。左側の火事装束みたいな人は、何なんでしょう? 襟には“鉄道省”と入ってます。
↑左側の火事装束みたいな人は、何なんでしょう? 襟には“鉄道省”と入ってます。

 改修が終わったら、また見に行くかは、思案中。
 同じ建物の中での改修なので……。
 あまり、期待は出来ません。
 評判が良ければ、行ってみます。
『新津鉄道資料館』。この展示は、なかなか興味深かったです。ボタンを押すと説明が流れ、パネルのランプが点滅します。
↑この展示は、なかなか興味深かったです。ボタンを押すと説明が流れ、パネルのランプが点滅します。

み「『新津』着、何時って言った?」
食「18:29です」
み「『酒田』発は?」
食「14:29ですね」
み「なんで、4時間もかかるわけ?
 『酒田』って、隣の山形県だろ?」
食「『酒田 - 新津』間は、166.9キロあります」
み「そんなにあるの!」
羽越本線
↑羽越本線のまともな路線図は、ネット上にまったく存在しませんでした。何をやっとるのか、“鉄”!

食「でも、時速に換算すると、42キロ弱ですから……。
 途中で、待ち合わせとかもあるでしょうね」
み「ちょっと待て。
 『新津』で18:29分じゃ、この日のうちに徳島までは行けんだろ」
食「もちろんです」
み「断言すな!
 宿泊費がかかってしまうではないか」
食「宿泊なんか出来ませんよ。
 駅の外に出れないんですから。
 諦めます?」
み「ほんとの旅なら、間違いなく『新津』で挫折してる」
食「『新津』で降りたら、乗り越し料金取られますよ」
み「いくら?」
食「7,350円-140円で、7,210円です」
み「やっぱり、続ける」
食「『新津』では、42分の待ち合わせになります」
み「また、待つの~」
食「立ち食いそば、食べますか?」
み「よし。
 こうなったら、待ち合わせごとに食べちゃる。
 天麩羅は『酒田』で食べたから、こんどはキツネだ」
『福井駅』の“きつねそば”。350円。やっぱり、関西圏だけあって、出汁の色が薄いです。
↑こちらは、『福井駅』の“きつねそば”。350円。やっぱり、関西圏だけあって、出汁の色が薄いです。

食「ボクは、何にしようかな?」
み「ちょっと待て。
 何でお前が一緒なわけ?」
食「2人のほうが、気が紛れますよ」
み「ま、それは言えてるか。
 1人じゃ、辛すぎるわな。
 食ってよし」
新津駅には、立ち食いそばは無いようです。代わりに、名物『三色団子』をどうぞ。ごまあん、しろあん、くろあん、三色のハーモニーをご賞味あれ。
↑新津駅には、立ち食いそばは無いようです。代わりに、名物『三色団子』をどうぞ。ごまあん、しろあん、くろあん、三色のハーモニーをご賞味あれ。

食「じゃ、カレーライス」
有楽町『新角』のカレー。480円。さすがに、値段もそこそこですね。でも、美味しいそうです。
↑有楽町『新角』のカレー。480円。さすがに、値段もそこそこですね。でも、美味しいそうです。

み「そんなメニューは、無い」
食「『新津』ならあるんじゃないですか?
 確か近くに、カレーラーメンが名物ってとこがあったでしょ」
み「それは、『三条』だ」
まさか、歌まであるとは知らなんだ。残念ながら、まだ食べたことありません。
↑まさか、歌まであるとは知らなんだ。残念ながら、まだ食べたことありません。

み「『新津』とはだいぶ離れてるわい」
食「そうなんですか。
 カレーが無ければ、“たぬきうどん”かな」
み「鬱陶しいやつ。
 はい、『新津』発は?」
食「『新津』からは、信越本線ですね。
 快速『くびき野6号』」
新津駅の『くびき野』。これは、17:19発の4号のようです。
↑新津駅の『くびき野』。これは、17:19発の4号のようです。

み「名前が付いてるような快速じゃ、お金取られるんじゃないの?」
食「指定席だと指定席料金がかかりますが……。
 自由席なら、乗車券だけで大丈夫です。
 でも、検札はあるかも知れませんよ」
み「どのくらい乗るの?」
食「『新津』、20:11発。
 『直江津』、21:53着」
『直江津』、21:53着

み「まだ新潟県か。
 よし、1時間42分、トイレに籠もるぞ」
食「この時間だと、お酒飲んでる人もいるでしょうから……。
 トイレに立つ人もいるはずです。
 籠ってたりしたら、車掌さんに通報されますよ」
み「うーむ。
 運を天に任せるしか無いか」
『くびき野』。こちらは、グリーン席。これなら、金取るわな。
↑こちらは、グリーン席。これなら、金取るわな。

 検索をかけてみたところ……。
 検札は無いという情報がありました。
 定期券では、指定席に座れないんですが……。
定期券では、指定席に座れないんですが……。高校生が、平気で指定席に座ってるそうです。

 高校生が、平気で指定席に座ってるそうです。

み「『直江津』で、22時前か……。
 まだこの日、先があるわけ?」
食「もちろんです。
 『直江津』では、29分の待ち合わせになります。
 立ち食いそば、食べます?」
み「おぅっ」
律「ぜったい胸焼けするわ」
み「野菜ものが足りとらんよな」
食「『直江津』の立ち食いそばは、食べたことがあります。
 あそこのは独特なんですよ。
 “食い鉄”の間でも、知られた存在です。
 そば、うどんの汁で、黄色い中華麺を食べる『和風中華』が有名です」
ネギは冷凍モノではなく、店内で刻んでるそうです。味は……。絶賛する人と、首を傾げる人、二手に別れるようです。
↑ネギは冷凍モノではなく、店内で刻んでるそうです。味は……。絶賛する人と、首を傾げる人、二手に別れるようです。


↑動画レポートがありました。どうも、改札の外にあるみたいですね。

律「ますます胸焼けしそうね」
安さも魅力! 値段は、十数年変わってないそうです。高校生なら、ぜったいこれだね。
↑安さも魅力! 値段は、十数年変わってないそうです。高校生なら、ぜったいこれだね。

み「野菜ものはないの?」
食「かき揚げなら、野菜ですよ」
み「油を使ってない野菜!」
食「あ、海のそばだから、確か“もずく”はありました」
もずくそば。ウズラの卵と天かすが、最初から入ってます。400円。これも名物だそうです。
↑もずくそば。ウズラの卵と天かすが、最初から入ってます。400円。これも名物だそうです。

み「“もずく”は海藻だろ!」
律「海の“もずく”って云うものね」
み「それは、海の“藻屑”!」
食「じゃ、食べずに29分待ちますか?」
み「なんか、切なくなってきた」
律「そうまでして行かなきゃいいのに」
食「ですよね」
み「行く!
 次はどこ?」
食「『直江津』、22:22発。
 ここからは、北陸本線に入ります。
 『富山』、00:15着」
北陸新幹線の開業は、2015年春。『富山ー東京』間が、2時間7分で結ばれます。
↑北陸新幹線の開業は、2015年春。『富山ー東京』間が、2時間7分で結ばれます。

み「やっと、新潟県を抜けた……。
 日付も変わったけど」
食「さて、ここでの接続が、良くありませんね」
み「ぎく。
 何分待つんだ?」
食「5時間23分です」
み「どひゃー」
律「これだけあれば、寝れるじゃないの」
着る寝袋。ものすごく嵩張りそうな気も……。
↑着る寝袋。ものすごく嵩張りそうな気も……。

律「富山駅なら、待合室があるわよ」
食「目が覚めれば、立ち食いそば屋があります」
富山駅。目が覚めれば、立ち食いそば屋があります。
↑ホームにありました!

み「また、立ち食いそばなのきゃ!」
食「それじゃ、鱒寿司はどうです?
 富山名物です」
鱒寿司はどうです?
↑立ち食いそばと並んでます。

み「野菜は無いの?」
食「山菜そばですね」
370円。“立山”の文字入り蒲鉾が決め手です。ナメコも入ってますね。これはおススメかも知れません。
↑370円。“立山”の文字入り蒲鉾が決め手です。ナメコも入ってますね。これはおススメかも知れません。

み「便秘になりそうじゃ。
 そうだ。
 朝は、トイレに行かねば。
 ウォシュレットある?」
食「さー。
 新幹線の駅舎が出来れば、ありそうですが……。
 在来線はどうかな?」
み「便秘確定……」
律「携帯用のウォシュレットを持参すればいいじゃない」
携帯用のウォシュレットを持参すればいいじゃない

み「なんか、ますます切ない旅じゃ。
 ぜったい冬はダメだ。
 真っ暗なホームで待つことになる」
夜の『富山駅』。ヘタすれば凍死です。
↑夜の『富山駅』。ヘタすれば凍死です。

み「『富山』発は、何時だっけ?」
食「5:38です。
 4月でも、このくらいの時間だったら、明るくなってきますよ。
 夏なら、もう明けきってますね」
夜明け間近の『富山駅』(『富山地鉄ホテル』からの眺め)。新潟より都会かも。
↑夜明け間近の『富山駅』(『富山地鉄ホテル』からの眺め)。新潟より都会かも。

み「続けてちょ」
律「めげないわね」
み「夜が明ければ、元気も出るさ。
 胸焼けだけど」
食「『富山』、5:38発。
 『金沢』、6:33着」
金沢駅。かっちょえー。
↑金沢駅。かっちょえー。新潟駅なんか、比べ物にならんです。

み「へー。
 『富山-金沢』間は、鈍行でも1時間かからないんだね。
 『新潟-長岡』間は、1時間15分くらいかかるのに」
怒ってるのは新潟県知事。新潟県に停車しない新幹線があるということらしいです。
↑こうしてみると、確かに近いです。ちなみに、怒ってるのは新潟県知事。新潟県に停車しない新幹線があるということらしいです。別に、いいと思うけどね。

律「新潟は広いって言いたいわけ?」
み「どこへ行くにも、遠くて不便なのじゃ。
 『金沢』の待ち合わせは?」
金沢駅。なんか、SF映画に出てくるみたいな駅です。
↑なんか、SF映画に出てくるみたいな駅です。

食「23分です。
 立ち食いそば、食べますか?」
み「おぅっ。
 ホームにある?」
食「もちろんです」
み「じゃ、“月見そば”」
食「お蕎麦屋さんは、改札の外にしかありません」
こちらは、金沢駅の改札の外、待合室脇にあるお店の“月見そば”。370円。
↑こちらは、改札の外、待合室脇にあるお店の“月見そば”。370円。

食「ホームのは、ラーメン専門なんです」
金沢駅の6・7番線ホームにあります。
↑6・7番線ホームにあります。

み「そんな立ち食いそばがあるのか。
 食べたことある?」
食「もちろんです。
 ここも、和風ラーメンが名物です」
み「いくら?」
食「確か、400円でした」
み「高いではないか」
食「具沢山なんですよ」
金沢駅の6・7番線ホーム。メンマが美味しそうです。極細麺の茹で上がりに、2分くらいかかるそうです。3分停車とかでは無理ですね。
↑メンマが美味しそうです。極細麺の茹で上がりに、2分くらいかかるそうです。3分停車とかでは無理ですね。

食「チャーシューが何枚入ってたかな?
 あれで400円なら、絶対お値打ちですって」
み「朝飯は、ラーメンか」
律「身体に悪いんじゃないの?」
み「こうなったら、食いだおれじゃい」
律「でも、せっかく『金沢』なんだから……。
 何か名物も食べたいわね」
み「改札を出れないだろ」
金沢駅。なんと! 有人改札です。駅の外観とは真逆の印象。箱に入ってる駅員さん、久しぶりに見ました。
↑なんと! 有人改札です。駅の外観とは真逆の印象。箱に入ってる駅員さん、久しぶりに見ました。

み「そもそも、『金沢』の名物って何だっけ?」
律「笹かまぼこ?」
み「それは、仙台!」
笹かまぼこは、仙台!

み「古都金沢の名物が、KIOSKで売ってるとは思えんしな」
食「やっぱり、和風ラーメンにしましょうよ」
み「湯豆腐にする」
シンプルで美味しそうです。青いのは、“わけぎ”?
↑シンプルで美味しそうです。青いのは、“わけぎ”?

食「何でですか!
 あるわけないでしょ。
 ていうか、何で湯豆腐なんです?」
み「何となく、茶屋街で出てきそうじゃない」
ひがし茶屋街
↑ひがし茶屋街

食「ホームにはありませんよ」
み「案外流行ると思うけどな。
 立ち食い湯豆腐」
京都嵐山にある『嵯峨豆腐 三忠』。いちおうベンチがありますが、混んでれば立ち食いになるようです。
↑ありました! 京都嵐山にある『嵯峨豆腐 三忠』。いちおうベンチがありますが、混んでれば立ち食いになるようです。

食「流行るわけありません」
み「断言すな」
律「湯豆腐は、座って食べたいわ」
湯豆腐は、座って食べたいわ
↑フィギュアです。

み「贅沢な。
 金沢でいくら取られると思ってるんだ」
律「いくらよ?」
み「百万両」
律「何で、両なの?」
み「金沢と云えば、百万両でしょ」
食「それは、前田家百万石のことですか?」
こちらは、2007年のミス。きっともう、良縁に恵まれたんでしょうね。
↑こちらは、2007年のミス。きっともう、良縁に恵まれたんでしょうね。

み「そうとも言う」
食「言いませんって。
 両はお金で、石はお米です」
み「百万両と百万石、どっちが多いでしょう?」
食「ちょっとわかりません」
み「百万石に決まっておろうが。
 お米の方が、嵩が多いだろ」
お米の方が、嵩が多いだろ

食「その“多い”ですか!」

 基本的には、1石=1両でいいようです。
 1石は、150㎏のお米。
 スーパーで買う5㎏で2,000円くらいですから……。
スーパーで買う5㎏で2,000円くらいですから……

 150㎏では、60,000円になります。
 100万石だと……。
 600億になりますね。
 現在、石川県の年間予算は、5,500億円くらいです。

み「KIOSKに交渉してみれ。
 湯豆腐を、1人前用意出来ないかと」
食「出来ませんって」
み「諦めるな。
 まずは、トライ!」
食「トライしようとする方が異常です」
『金沢駅』のKIOSK。いくら古都でも、KIOSKは同じ。
↑『金沢駅』のKIOSK。いくら古都でも、KIOSKは同じ。

み「そうだ。
 一人用の鍋と、ガスコンロを背負っていけばいいんだ」
宇宙船みたいです。『ソト(SOTO) 』レギュレーターストーブ ST-310。
↑宇宙船みたいです。『ソト(SOTO) 』レギュレーターストーブ ST-310。

み「水は……。
 そう言えばさ。
 駅って、昔、水飲み台が無かった?」
食「古い写真では……。
 ホームに手洗い場みたいなのが、あった気がしますね」
こんな形ですが、残されてました。
↑こんな形ですが、残されてました。

み「最近は、ぜんぜん見かけないよね」
食「昔、蒸気機関車だったころは……。
 顔を洗う必要があったからだと思います」
み「なるほど。
 ススで真っ黒になったりするわけか」
越後『松之山』の奇祭“むこ投げ”後に行われる“墨塗り”。
↑越後『松之山』の奇祭“むこ投げ”後に行われる“墨塗り”。藁灰と雪を手のひらで混ぜた墨を、誰彼かまわず塗り合います。新婚夫婦もこのとおり。

食「トンネルで窓を締め忘れてたりすると、大変だったようです」
み「てことは……。
 蒸気機関車とともに、ホームの手洗い場も滅びたということか。
 じゃ、水はどうするかな?」
食「お水なら、自販機で売ってるでしょ。
 ミネラルウォーター」
み「もったいない!
 日本で水を買うなんて信じられん」
律「じゃ、どうするのよ?」
み「トイレがあるだろ」
律「汚なー」
み「何で!
 トイレの水だって、ちゃんとした水道だろ。
 ついでに、携帯用ウォシュレットにも補給せねば」
律「まったく食欲が湧かないわね」
み「ダシの昆布は、いくらでも背負ってこれるよな」
函館の海で昆布を背負う“ウミアイサ”
↑函館の海で昆布を背負う“ウミアイサ”。

み「問題は……」
食「豆腐ですよ。
 どうやって手に入れるんです?」
み「KIOSKで売ってない?」
食「日本中探しても、売ってないと思います」
み「諦めが早い!」
食「こういうのを、常識と言います」
み「じゃ、持参すればいい」
食「『陸奥森田』から、持って乗るんですか?」
み「豆腐なんぞ、軽いもんじゃ」
食「そういう問題じゃない気が……」
み「よし、これで湯豆腐の材料は揃った。
 食うぞ」
食「どこで食べるんですか?
 コンロに火なんか付けたら、すぐに見咎められて……。
 事務所に連れて行かれます」
み「組事務所か?」
寺島進さん。好きな俳優さんのひとりです。
↑寺島進さん。好きな俳優さんのひとりです。

食「なんでです。
 駅のですよ。
 テロリストかと疑われるに決まってます」
み「わたしは、湯豆腐が食べたいだけなのじゃ!」
食「それが異常です。
 とにかく、無賃乗車してるわけですからね。
 できるだけ大人しくしてなきゃダメですよ。
 事務所に連れて行かれたら、ぜったいに『切符を拝見』ということになります」
宮脇俊三さん『広尾→枕崎』の片道切符。1978年当時、65,000円。有効期間、68日。
↑宮脇俊三さん『広尾→枕崎』の片道切符。1978年当時、65,000円。有効期間、68日。

み「くそー。
 日陰者は辛いのぅ」
律「ちゃんとお金を払って乗ればいいのよ」
み「それなら、堂々と途中下車して、湯豆腐食べれるだろ」
食「金沢で途中下車するなら……。
 B級グルメはどうです?」
み「金沢にも、B級グルメがあるの?」
食「その名も、『ハントンライス』」
その名も、『ハントンライス』
↑正直、よほど体調が良いときでないと、食べれそうにありません。

み「なんじゃそりゃ?」
食「オムレツの一種です。
 ケチャップで味付けしたバターライスの上に、ふんわりした薄焼き卵を被せてます。
 その上に、白身魚のフライが載って、タルタルソースとケチャップがかかってるわけです」
み「それのどこが、『ハントン』なわけ?
 豚が半分入ってるのかと思った」
マイアミのショッピングモール『ベイサイド・マーケット・プレイス』にて
↑マイアミのショッピングモール『ベイサイド・マーケット・プレイス』にて(わたしが撮ったわけじゃありませんが)。

食「そんなの、ボクだって食べきれませんよ。
 ハンガリーの“ハン”と、マグロを意味する“トン”をあわせた造語みたいです」
ハントンライスの語源

み「なんでハンガリーが出てくるんだ?」
食「ハンガリーの家庭料理が元と言われてるんですが……。
 実際には、ハンガリーに、似た料理は無いそうです。
 でも、白身魚にタルタルソースをかけて、ご飯と一緒に食べる習慣はあるそうなので……。
 これが命名の由来でしょうかね。
 とにかく、ボリューム満点です。
 レストランの賄い料理が元ですから、美味しさも保証しますよ」
み「野菜は?」
食「付いてません」
み「聞いただけで胸焼けがする。
 やっぱ、立ち食いそばにするわ。
 『湯豆腐蕎麦』」
食「ありませんって」
湯豆腐蕎麦
↑ありました。でも、あんまり美味しそうじゃありませんね。お蕎麦はやっぱり、ピュアなスープでいただきたいものです。

み「じゃ、もう『金沢』は、いい。
 次、行って」
食「スネてどうするんです。
 それじゃ、出発しますよ。
 『金沢』、6:56発。
 『敦賀』、9:53着」
『敦賀』。良くも悪くも普通の駅です。
↑良くも悪くも普通の駅です。

み「おー、懐かしの『敦賀』」
律「行ったことあるの?」
み「おまへんがな」
律「じゃ、何で懐かしいのよ?」
み「『日本海航路殺人事件』に出てきたではないか」
日本海航路殺人事件

律「あ、フェリー乗り場があった所ね」
み「左様です」
古畑任三郎です

み「わたしはいつか、新日本海フェリーで北海道に行きたいのよ」
律「おとといの夜、『秋田』まで乗ったフェリーに、そのまま乗ってれば行けるんでしょ?」
み「そうです。
 でも、新潟からは乗りたくない」
律「どうして?」
み「出発が夜中だったでしょうが」
律「夜の11時半だったっけ?」
み「真っ暗な中の出航って、もったいないでしょ」
真っ暗な中の出航って、もったいないでしょ

み「やっぱり、岸壁を離れるところを、潮風に吹かれながら眺めたいわけよ」
新潟港を出港する佐渡汽船からの眺め
↑これは、新潟港を出港する佐渡汽船からの眺め。

律「ほかの時間の便は無いの?」
み「『苫小牧』行きは、この便だけ。
 『小樽』行きなら、午前10:30発だから、丁度いいんだけど」
『小樽』行きなら、午前10:30発だから、丁度いいんだけど

律「なんだ。
 それにすればいいじゃない」
み「ところが!
 『小樽』着が、朝の4:30なわけ」
『小樽』着が、朝の4:30なわけ

み「そんな時間に着いて、どうすんだ!
 夏じゃなければ、真っ暗だぞ」
日の出を待つ小樽港。夏なら、こんな景色の中での入港となります。
↑日の出を待つ小樽港。夏なら、こんな景色の中での入港となります。

律「『苫小牧』行きは、何時に着くの?」
み「確か、夕方の17:20ころだと思う。
 降りたら、真っ直ぐ宿に入って……。
 北海道の幸で、一杯やれるってわけ」
取りあえず、ホッケ!
↑取りあえず、ホッケ!

律「それは、魅力的ね」
み「だしょー。
 だから、ぜひその便で行きたい。
 でも、新潟から夜中には乗りたくない」
律「しょうがないじゃないの」
み「方法はある」
律「また、推理もの?」
み「そんなややこしい話じゃないの。
 始発の『敦賀』から乗ればいい」
『敦賀フェリーターミナル』。バイクの人たちの目的は、北海道でのツーリング。
↑『敦賀フェリーターミナル』。バイクの人たちの目的は、北海道でのツーリング。バイクで北海道まで行くのは、大変でしょうからね。

律「『新潟』から北海道に向かうのに……。
 わざわざ、『敦賀』まで行くってこと?」
み「左様です」
み「『敦賀』発は、10:00ジャスト。
 絶好の出航時間じゃあーりませんか」
『敦賀』発は、週1便になってますね。以前は、週3便あったのに。
↑『敦賀』発は、週1便になってますね。以前は、週3便あったのに。

み「しかし!」
律「何よ?」
み「『新潟』から『敦賀』までは、あまりにも遠いのです」
『新潟』から『敦賀』までは、あまりにも遠いのです

律「同じ北陸でしょ?」
み「同じ地域に分類されること自体、間違っておる。
 チミ、鉄道で検索してみて。
 『新潟』から『敦賀』まで。
 朝イチに出て、何時に『敦賀』に着けるか」
食「えーっと。
 あ、なるほど。
 これは不便ですね。
 北陸本線で真っ直ぐ向かうより……。
 東京まで、新幹線で出た方が早いや。
 それでも……。
 『新潟』を、6:05発の始発新幹線【Maxとき300号】で出発して……」
『新潟』を、6:05発の始発新幹線【Maxとき300号】で出発して……

食「『東京』着が、8:12か。
 8:33発の、新幹線【ひかり505号】に乗り換えて……」
8:33発の、新幹線【ひかり505号】に乗り換えて……

食「『米原』着が、10:45(8:20発の【のぞみ209号】は、『米原』に停まりません)。
 ここから、10:59発の特急【しらさぎ5号】に乗って……」
10:59発の特急【しらさぎ5号】に乗って……

食「『敦賀』着が、11:28。
 『敦賀』に10:00に着くのは、とうてい無理ですね。
 でも、飛行機を使ったらどうです?
 新潟空港からなら、伊丹行きがあるでしょ」
新潟空港からなら、伊丹行きがあるでしょ

み「やってみ」
食「えーっと。
 一番早い便で、『新潟空港』、8:00発か。
 『伊丹空港』に着くのが、9:10。
 そうか。
 これじゃ、『敦賀』に10:00は無理、ということですね」
み「だろ。
 『敦賀』から、10:00のフェリーに乗るためには……。
 前泊しなきゃならんってこと」
律「普通、しないでしょ」
食「前泊しなくても行けますよ」
み「どうやって?」
食「今回みたいに、夜中じゅう乗ってればいいんです」
み「この便じゃ無理だろ。
 『敦賀』、9:53着なんだから」
食「もちろん、鈍行だけじゃ無理ですよ。
 でも、新幹線を使えば行けます。
 えーっとですね。
 まず、『新潟』から、23:38の【ムーンライトえちご】に乗ります」
『新潟』から、23:38の【ムーンライトえちご】に乗ります

食「東京の『新宿』着が、翌朝の5:10。
 山手線で『品川』まで行き……。
 6:00ジャスト発の新幹線【のぞみ99号】に乗ります」
6:00ジャスト発の新幹線【のぞみ99号】に乗ります

食「でも、これは『米原』に止まらないので……。
 『名古屋』で降ります。
 7:29ですね。
 で、7:32発の【ひかり495号】に乗り換える」
7:32発の【ひかり495号】に乗り換える

み「3分で乗り換えられるのか?」
食「大丈夫です。
 向かい側のホームですし……。
 この2本は、接続を取りますから。
 もし、【のぞみ99号】が遅れて着いても、待っててくれます」
み「ちょっと待て。
 そんなことするなら、『品川』から【ひかり495号】に乗ればいいのではないか?」
食「【ひかり495号】は、『名古屋』始発なんですよ」
み「そんな【ひかり】もあるんだ」
食「で、『米原』着が、7:59。
 ここで、8:09の【しらさぎ51号】に乗り換えます」
8:09の【しらさぎ51号】に乗り換えます

食「『敦賀』着が、8:39」

↑『敦賀駅』に入る【特急しらさぎ(51号ではありません)】。昆虫系の顔ですね。

食「『敦賀駅』からフェリーターミナルまでは……。
 あ、バスで15分です。
 出航1時間前に着けますね」
み「いくらかかるの?」
食「16,100円です」
み「高すぎ!」
高すぎ!

み「新日本海フェリーだと、『新潟ー敦賀』間はいくら?」
食「一番安い【ツーリストJ】で、5,200円ですね」
『しらかば』の【ツーリストJ】。いわゆるひとつの、“2等”です。
↑『しらかば』の【ツーリストJ】。いわゆるひとつの、“2等”です。

み「3倍じゃん」
食「【デラックスA】でも、15,500円ですね」
『らいらっく』の【デラックスA】。いわゆるひとつの、“特等”です。
↑『らいらっく』の【デラックスA】。いわゆるひとつの、“特等”です。

み「高いぞ、JR。
 あ、そうだ。
 何でJRを使わにゃならんわけ?
 フェリーで『敦賀』に行って、折り返してくればいいんじゃん。
 ちょうどいい便、ある?」
食「ははは。
 ありました。
 これはいいですね。
 でも、曜日が限られますよ。
 『新潟』から『敦賀』に行く便は、日曜だけになります」
『新潟』から『敦賀』に行く便は、日曜だけになります

み「そのくらいの制約はしかたあるまい。
 何時?」
食「『新潟』出航が、16:30。
 『敦賀』着が、翌月曜日の朝、5:30です」
み「ちょっと早いが、致し方ない。
 この船が折り返すわけだろ」
食「ですね」
み「出航は10:00だけど、乗船手続きは、2時間くらい前から出来るんじゃないかな?
 乗れる?」
食「それはわかりませんが」
み「乗れなくても、レストランとかあるでしょ?」
食「えーっと。
 レストランは、11:30からしか開きませんね」
フェリーターミナルのレストラン『ポン・ドゥ・グラス』の“あんかけ焼そば(850円)”
↑フェリーターミナルのレストラン『ポン・ドゥ・グラス』の“あんかけ焼そば(850円)”。

食「あ、カフェがあります」
カフェの画像がありませんでした。こういうカフェじゃないと思いますが。
↑カフェの画像がありませんでした。こういうカフェじゃないと思いますが。

食「でも、開店が8:00からです」
み「なんじゃい!
 『沼津』食わずで待てと言うのか」
食「『沼津』じゃなくて『敦賀』でしょ」
み「そこらにコンビニとか無いの?」
食「地図を見ると……。
 敦賀フェリーターミナルは、港の先っぽに突き出たところですね」
敦賀フェリーターミナルは、港の先っぽに突き出たところですね

食「ターミナルのほかに、お店は無いでしょう」
み「不便ではないか!」
食「あのですね。
 5:30に着いて、その折り返しの10:00に乗る人なんか、誰もいませんよ」
古畑任三郎です

み「やっぱり」
食「でも、行きは『ツーリストJ』にすれば、5,250円で済みますから……。
 JR使って前泊するより、はるかに安いですね」
み「よし、それにする」
食「って……。
 何でフェリーに乗る話になってるんです?」
み「そうであった!
 徳島に行かねばならんのだ。
 『敦賀』に着いたところまでだったな」
食「『敦賀』、9:53着」
み「『金沢』発が何時だっけ?」
食「6:56です」
み「3時間もかかるの!」
食「130.7㎞ありますからね。
 途中、『福井』で30分くらい待ち合わせがありますが……。
 ほかの駅では、ほぼ待ち合わせなしです」
み「北陸は長いってことだな」
食「ですね。
 『敦賀』では、おあつらえ向きに、ジャスト30分の待ち時間があります」
み「何の、おあつらえじゃ?」
東北に行こう!(77)目次東北に行こう!(79)




コメント一覧
コメント投稿へジャンプ    ページトップへ
    コメントする   【東北に行こう!(78)】
コメント一覧へジャンプ    ページトップへ


Comment:本文 絵文字  ※入力できるのは、全角で800字までです。

↓お帰りのさいには↓
愛のワンクリ お願いします
新しいウィンドウは開きません

相互リンクサイトのみなさま(Ⅰ)
問答無用の吸血鬼R18 新・SM小説書庫2 Japanese-wifeblog 愛と官能の美学
知佳の美貌録 未知の星 熟女と人妻エロンガ 赤星直也のエロ小説
[官能小説] 熟女の園 電脳女学園 官能文書わーるど 只野課長の調教日記
ちょっとHな小説 都会の鳥 人妻の浮気話 艶みるく 西園寺京太郎のSM官能小説

相互リンクサイトのみなさま(Ⅱ)
熟女・おばさんの性体験談 黒い教室 人に言えない秘密の性愛話 Playing Archives
被虐願望 女性のための官能小説 性転換・TS・女体化劇場 性小説 潤文学ブログ
羞恥の風 女の陰影 女性のH体験告白集 変態小説
むね☆きゅんファンサイト 週刊リビドー かおるの体験・妄想 ぺたの横書き
あおいつぼみ 葵蕾 最低のオリ 魔法の鍵 Mikiko's Roomの仮設テント
恥ずかしがりたがり。 官能的なエロ小説 濠門長恭の過激SM小説 淫芯

相互リンクサイトのみなさま(Ⅲ)
お姫様倶楽部.com 被支配中毒 出羽健書蔵庫 かめべや
HAKASEの第二読み物ブログ 女教師と遊ぼう 平成な美少女ライトノベル 官能の本棚
禁断の体験 エッチな告白集 おとなの淫文ファイル エッチのあとさき 恥と屈辱の交差点 潤文学
ましゅまろくらぶ 空想地帯 恍惚團 ~ドライ・オーガズムの深淵~ Angel Pussy 週刊創作官能小説
ろま中男3 渡硝子の性感快楽駆け込み寺 漂浪の果てに アダルト検索一発サーチ

快感小説 SM・お仕置き小説ブログ 官能秘宝園 制服美少女快楽地獄
秘密のエッチ体験談まとめ 18's Summer 淫鬼の棲む地下室 被虐のハイパーヒロインズ
ひめ魅、ゴコロ。 おしっこ我慢NAVI 妄想ココット ライトHノベルの部屋
レズ画像・きれいな画像倉庫 riccia 調教倶楽部 ちょっとHなおとなのための…
緊縛新聞 Eros'Entertainment オシッコオモラシオムツシーン収集所 エピソードセックス
マルガリテの部屋 アダルト官能小説快楽機姦研究所 渋谷子宮 RE:BIRTH 羞恥集
黒塚工房 プライド 女性作家専門官能小説 官能小説 レイプ嗜好
人妻!人妻!人妻! wombatの官能小説 黒イ都 羊頭狗肉
ひよこの家 美里のオナニー日記 エロショッカー軍団 相互リンク、募集してます!
★相互リンク募集中!(メールしてね)★

ランキング/画像・動画(1~10)
シンプルアダルト動画サーチ 人気ブログランキング
にほんブログ村 ライブドアブログ
官能小説アンテナ エログちゃんねる
官能文章アンテナ アダルトブログランキング


ランキング/画像・動画(11~30)
GL Search Adult Novels Search オンライン小説検索・R小説の栞 おたりんく








<ランキング/画像・動画(31~50)ここまで-->
△Top