Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
東北に行こう!(57)
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食「あ、そうそう。
 面白い部屋があるんですよ」
み「ベッドが回るとか?」
ベッドが回るとか?

食「そういうんじゃありませんって。
 トレーラーハウスです」
トレーラーハウスです

食「キッチンも付いてて、便利ですよ(参照)」

トレーラーハウスのキッチン

み「似たようなところ、泊まったな。
 どこだっけ?」
律「由布院じゃないの?」
由布院じゃないの?

律「美弥ちゃんが、妙な料理を食べさせられたとか言ってたわよ」
み「思い出した。
 哀愁の『とくなが荘』」
哀愁の『とくなが荘』

み「そこの離れに泊まったんだよ」
そこの離れに泊まったんだよ

律「自炊ができたわけね」
み「そうそう」
律「美弥ちゃんに、なに食べさせたのよ?」
み「『Mikiちゃん焼き』」
律「なにそれ?」
み「油揚げに、焼いたお刺身を乗っけた創作料理です」
油揚げに、焼いたお刺身を乗っけた創作料理です

律「ヒドいもの食べさせられたものね」
み「ウマかったって言ってたぞ。
 お刺身ってのは、生で食べられるほど新鮮な魚なんだから……」
お刺身ってのは、生で食べられるほど新鮮な魚なんだから

み「焼いてマズいわけ無いの」
焼いてマズいわけ無いの

み「楽しかったなぁ」
律「で、その離れって、いくらだったの?」
み「5,000円ポッキリ」
律「1人の値段?」
み「1棟の値段よ。
 税込みだぜ。
 こっちのトレーラーハウスは、いくら?」
食「確か、2タイプあって……。
 10,500円と9,450円だったかな」
こっちのトレーラーハウスは、いくら?
↑こちらは高い方。

み「高けー。
 もちろん、1棟の値段だろうな?」
食「4人までの料金です。
 5人以上だと割増が付きます」
み「『とくなが荘』の2倍だぜ。
 ここって、町営?」
食「いえ。
 会社です
 三セクですけど」
み「ふむ。
 それでか」
律「『とくなが荘』は、完全な民間会社?」
み「会社っつーか、個人経営でしょ、あれは」
会社っつーか、個人経営でしょ、あれは

み「町営の施設は無いの?」
食「あります。
 『湯っこランド』」
湯っこランド

み「おー、いいね。
 いかにも町営的なネーミング。
 いくら?」
食「300円です」
み「劇的に安い!
 1泊、300円?」
食「そんなわけないでしょ。
 入浴料金です」
入浴料金です

律「それでも、東京の銭湯の3分の2よ。
 温泉なんでしょう?」
食「地域の公衆浴場的な施設だからでしょう」
地域の公衆浴場的な施設だからでしょう

食「観光客向けじゃないみたいです。
 海に面してるのに……。
 女性のお風呂は、まったく外が見えないそうですから」
み「外から覗こうとしたな?」
外から覗こうとしたな?

食「してませんって。
 観光客らしい女性たちがしゃべってたんです」
み「しかして、個室は?」
食「個室に固執しますね」
み「こだわりの個室が所望じゃ」
食「ありませんよ。
 公衆浴場的施設だって言ったでしょ。
 でも、大広間ならあります」
大広間ならあります

食「もちろん、無料開放ですよ」
み「人前じゃ、出来んだろうに」
人前じゃ、出来んだろうに

食「したら犯罪です」
み「あ、停車だ」
食「『あきた白神』駅です」
『あきた白神』駅です

食「ほら、あれが『ハタハタ館』ですよ」
あれが『ハタハタ館』ですよ

み「なんか、役場みたいなんですけど」
食「跨線橋わたって、徒歩2分ってところでしょう」
跨線橋わたって、徒歩2分ってところでしょう

み「でもさ……。
 なんでこんなとこに停まるわけ?
 停車駅の風格、ゼロなんですけど」
律「そうよね。
 新しいから、よけいにそう見えちゃうわ」
新しいから、よけいにそう見えちゃうわ

み「形だけなら、驫木駅ににてるんだけどさ」
形だけなら、驫木駅ににてるんだけどさ

み「でもこれじゃ、工事現場のプレハブだわ。
 駅員、いるの?」
食「無人駅です」
み「むじんくん!
 『リゾートしらかみ』の停車駅だろ?」
『リゾートしらかみ』の停車駅だろ?

食「ま、1日の利用者数は、30人くらいみたいですから」
み「たったそれだけ」
食「駅が出来た当初は、1日5~6人だったようです」
み「いつ出来たんだっけ?」
食「平成9年ですね」
み「なして出来た?」
食「公園が整備されたんです。
 この駅前一帯が公園なんですよ。
 テニスコートや、パターゴルフ場、オートキャンプ場なんかがあります」
テニスコートや、パターゴルフ場、オートキャンプ場なんかがあります

律「あの奥の建物は?
 駅よりずっと立派だけど」
あの奥の建物は?

食「あれは、『あきた白神中央管理センター』です。
 あそこに、女性の観光駅長さんが配置されてましてね。
 『リゾートしらかみ』が到着するときだけ、この駅で乗客の出迎えをするんです」
『リゾートしらかみ』が到着するときだけ、この駅で乗客の出迎えをするんです

み「どこどこ?」
食「こっちの窓見てどうするんです。
 ホームは反対側ですよ。
 この席からじゃ、見えませんね。
 あ、ボクが降りて、写真撮って来ますよ」
み「そこまでしなくていいよ」
食「用事もありますから」
み「何の用事だ?」

 食くんは、慌ただしく列車を降りて行きました。
食くんは、慌ただしく列車を降りて行きました

律「ここ、何分停車?」
み「時刻表、見てみようか。
 げ。
 1分だよ」
律「もう発車するんじゃないの?」
み「用事って何だろ?」
律「知らないわよ」
み「うんこ?」
律「トイレなら、列車に付いてるでしょ」
み「あ、そうか。
 さっき、行ったんだっけ」
律「あ、発車だわ」
律「ほんとに乗り遅れたんじゃないの?」
み「あのバカ、リュック置いてったよ」
あのバカ、リュック置いてったよ

律「ほんとだ。
 どうしよう」
み「どうしようって……。
 金目の物があれば、山分けだな」
金目の物があれば、山分けだな

律「そんなこと、出来ないでしょ!」
食「お、お待たせしました~」
み「あ、帰ってきた」
律「良かったわぁ。
 乗り遅れたのかと思いました」
み「くっそー。
 山分けの計画が……」
食「何の山分けです?」
み「用事は済ませられたのか?」
食「もちろん!
 首尾は上々」
み「何の用事だったんだ?」
食「知りたいですか?」
み「いいや」
食「聞いてくださいよ。
 これです、これ」
『かがもく海産』製の“あわびめし”

み「それって……。
 まさか、駅弁?」
食「ほかに何に見えます?
 『かがもく海産』製の“あわびめし”です。
 丸々太った肉厚“あわび”ですよ」
丸々太った肉厚“あわび”ですよ

食「なにしろ、白神山地から流れこむ栄養豊かな水で育ってますから。
 その“あわび”がどっさり入った、八森の名物弁当です」
“あわび”がどっさり入った、八森の名物弁当です

食「1,200円。
 2日前までに予約しないと買えません。
 この『あきた白神』駅で渡されるんです」
み「呆れたやつ。
 さっき食ったばっかりじゃないか」
さっき食ったばっかりじゃないか

食「ほんの少しだけ分けてあげますよ」
ほんの少しだけ分けてあげますよ

み「いらんわい」
食「そんなこと言わないで。
 日本海の旨さ、味わってみてくださいよ」
み「それよか、駅長さんの写真は撮れたの?」
食「あぁ。
 もちろんです。
 ほら」
駅長さんの写真は撮れたの?

み「へー。
 女性の制服って、かっこいいよね。
 JRの職員さん?」
食「委嘱された町の人です」
委嘱された町の人です

み「なるほど。
 正社員にさせてたら、とっても採算が合わないわな」
律「お弁当買ったり、写真撮ったり……。
 たった1分で、スゴいわね」
食「これが、“鉄”の実力です」
み「威張るな。
 でも、たった1分間だけの駅長か」
食「降りた乗客への観光案内なんかもしてますよ」
降りた乗客への観光案内なんかもしてますよ

み「委嘱料金って、いくらくらいなんだろ?」
委嘱料金って、いくらくらいなんだろ?

律「またそういうヤラしい話をする」
み「当然でしょ。
 だって、『リゾートしらかみ』は、1日数本だろうけど……。
 そのすべてを出迎えるとしたら、ほかの仕事には就けないわけじゃない」
律「それは、そうだけど」
食「職業として成り立つほどは、もらってないんじゃないかな。
 寸志に毛が生えたくらいじゃないですか?」
寸志に毛が生えたくらいじゃないですか

み「毛寸志か」
食「そんな言葉はありません。
 子育てを終えた主婦の方なんかに委嘱されるんじゃないですかね」
み「正社員で出来れば、憧れの職業になるかも知れないのに」
正社員で出来れば、憧れの職業になるかも知れないのに

律「そんな余裕、今の日本のどこにもないわよ」
み「ふーむ。
 それで、ネコを駅長にしたりするのか」
それで、ネコを駅長にしたりするのか

律「あれは、意味が違うでしょ」
み「観光駅長という点では、似てるんでないかい」
食「お話中なんですが……。
 ここからしばらく、絶景ポイントになりますよ」

↑『あきた白神』→『岩館』の車窓(側面展望)

み「どういう絶景?」
食「海に決まってるでしょ」
み「ずーっと見えてたけど?」
ずーっと見えてたけど?

食「アイポイントが変わるんです」
み「どいいうふうに?」
食「それは、見てのお楽しみ。
 五能線、前半のハイライトとも言える景色ですから」
み「なんだか、山に入ってくみたいなんだけど」
食「湾を迂回してるんです。
 もう少しで、最初の見せ場です」
み「だから、何があるの?」
食「聞かない方が、楽しめるでしょ」
み「うんにゃ。
 事前に聞いておかないと……。
 見逃す恐れがある」
食「外さえ見てれば、見逃しっこありませんよ」
み「わたしは、景色音痴なのだ」
食「何です?、それ」
み「珍しい景色を見ても、あんまり勧興がわかないタイプ」
律「感受性に乏しいってことよ」
み「景色だけはな」
食「でも、美弥ちゃんが言ってたわよ。
 九州の吊り橋で、大騒ぎしたって」
九州の吊り橋で、大騒ぎしたって

み「あれは、感興うんぬんではなく……。
 単なる恐怖よ」
単なる恐怖よ

み「美弥子のヤツ、いらんこと言うてないだろうな?」
律「何のこと?」
み「あんまり怖くて、おしっこ漏らしたこと」
あんまり怖くて、おしっこ漏らしたこと

律「げ。
 聞いてないわよ。
 汚い女」
汚い女

み「くそ。
 ヤブヘビだった」
ヤブヘビだった

み「でも、さすがはわたしが造形した登場人物。
 人の恥を吹聴するようなことはしないね」
律「自分で言ってたら世話ないわ」
食「吊り橋で漏らしたんですか?」
吊り橋で漏らしたんですか?

み「聞いてたな!」
食「聞こえますよ。
 大声でしゃべってるんですから」
み「なんでそんなことを確認するんじゃ?」
食「これから、似たようなところを通りますから。
 ここで漏らされたらイヤだなと……」
ここで漏らされたらイヤだなと……

み「まさか……。
 この列車、吊り橋を渡る気か?
 危なすぎだろ」
パキスタンの吊り橋。死ぬ気で渡れ!
↑パキスタンの吊り橋。死ぬ気で渡れ!

食「さすがに、吊り橋じゃありませんけどね。
 鉄橋です」
模型に見えるでしょ? でも、実写なんですよ
↑模型に見えるでしょ? でも、実写なんですよ(小湊鉄道『上総山田』-『光風台』間・養老川の鉄橋を渡る単行気動車)。

み「なんだ。
 鉄橋くらいでもったいぶるなよ」
律「鉄道マニアの方は、思い入れがあるんじゃないの?」
み「鉄橋に?」
律「そう。
 歌にあるじゃない。
 ♪鉄橋だ鉄橋だ、楽しいな」
♪鉄橋だ鉄橋だ、楽しいな

み「また、安易な連想。
 でも、あの歌って、ほんと脳天気だよね。
 鉄橋くらいで喜ぶなって」
こちらは、ジオラマです
↑こちらは、ジオラマです(『湯郷温泉てつどう模型館』岡山県美作市)。

食「そんじょそこらの鉄橋なら、騒ぎませんよ。
 撮り鉄には、けっこう有名なポイントです。
 ほら、渡りますよ」
ほら、渡りますよ

み「おー。
 高い高い」

↑『あきた白神』→『岩館』の車窓/2:18あたり?

食「どうです?」
み「何が?」
食「鉄橋ですよ」
み「チミは、アホかね。
 鉄橋を渡る列車から、鉄橋が見えるか」
食「あ、そうか。
 ボクらは、この鉄橋を渡る列車の写真をたくさん見てるから……。
 その映像が、脳裏に二重写しされるのかな」
その映像が、脳裏に二重写しされるのかな

み「ボクらって、いわゆる“鉄”のこと?」
食「そうです。
 今渡った川は……」
み「川なんて渡った?」
食「ちゃんと見ててくださいよ」
み「あっという間だったよね。
 鉄橋が架かるほどの川か?」
食「確かに、川自体は、それほど大きなものじゃありません。
 でも、高さがあるんです。
 海岸段丘を、川が削った渓谷を跨ぐわけですから」
海岸段丘を、川が削った渓谷を跨ぐわけですから

み「そうなのか。
 それは見たかったな。
 ちょっと、運転手さんに掛けあってくれんか?」
ちょっと、運転手さんに掛けあってくれんか?
↑『くまげら』の画像です。

食「何をです?」
み「鉄橋までバックしてくれって」
鉄橋までバックしてくれって

食「できるわけないでしょ。
 車窓の景色は、見逃したらそれっきりです」
み「チャンスの前髪と一緒か」
チャンスの前髪と一緒か

食「帰ってから、ネットで見てください。
 上流から撮った写真が、たくさんアップされてますから」
み「ほー。
 撮影ポイントがあるわけだな」
食「この川の上流を……。
 通称、大間越街道と云う、国道101号線も跨いでるんです」
通称、大間越街道と云う、国道101号線も跨いでるんです

食「その橋の上に、さっきも“撮り鉄”がいたと思いますよ。
 五能線の、有名な撮影ポイントのひとつです」
五能線の、有名な撮影ポイントのひとつです

み「げ。
 わたし、撮られちゃった?」
食「海側の席までは写りませんって」
海側の席までは写りませんって

み「そりゃ、残念。
 どういう写真が撮れるわけ?」
食「日本海をバックに……。
 橋梁を渡る列車ですね」
橋梁を渡る列車ですね

み「なるほど。
 電化されてないから、抜けがいいわけだね」
電化されてないから、抜けがいいわけだね

食「抜群です。
 鉄柱がありませんからね。
 川筋ですから、途中に障害物もありません」
川筋ですから、途中に障害物もありません

み「見たことあるかも知れない」
食「ほんとですか?
 じゃ、さっきの橋梁の名前は?」
じゃ、さっきの橋梁の名前は?

み「いきなり問題を出すな」
律「あ、わかった」
み「ウソこけ」
律「何でよ?
 有名な橋なんでしょ?」
み「日本橋とか言わないでよ」
日本橋とか言わないでよ

律「言うわけないわよ。
 鉄橋でしょ?」
淀川にかかる「赤川鉄橋」
↑淀川にかかる「赤川鉄橋」。歩道が併設された珍しい鉄橋です。

食「そうです。
 あの橋の名前をご存知とは、スゴいですね」
なんだかスゴいネコ
↑なんだかスゴいネコ(ぜんぜん関係ないけど、たまたま引っかかったので載せてみました)。

み「ぜったい間違ってるから、言わない方がいいって」
ぜったい間違ってるから、言わない方がいいって

律「こないだ、架け替えになった鉄橋よ。
 病院の先生で、見に行った人がいるもん」
食「あの……。
 それ、違います」
み「ほれみろ」
律「えー。
 でも、有名な鉄橋って言ったら、あれでしょ?」
み「だから、何よ?」
律「何だっけ?」
み「自分で言い出したんだろ!」
律「えーっと。
 確か、あまる……」
み「おまる?」
おまる?

律「違うわよ!
 思い出した。
 『余部鉄橋』!」
余部鉄橋

み「ブブー」
律「違います?」
食「惜しいです。
 余部鉄橋があるのは……。
 兵庫県ですから」
兵庫県ですから

み「まったく惜しくないだろ!
 もういいから、言って。
 何て鉄橋?」
食「『第2小入川橋梁』と云います」
『第2小入川橋梁』と云います
記事ページはこちら

み「は?
 それって有名なの?」
食「これを知らなきゃ、“撮り鉄”としてはモグリでしょ」
撮り鉄女
↑撮り鉄女。ほんとにいるんですね。実物を見てみたいものです。

み「一般人としては、知ってる方がおかしいわい」
律「『余部鉄橋』は知ってたわよ」
『余部鉄橋』は知ってたわよ

食「だから!
 それは間違ってたでしょ」
み「だって……。
 “第2”なんて付く名前、当てられるわけないわ」
食「ま、それは言えてる。
 “第1”はどうしたんだ?
 “第2”がそんなに有名になって、ひがんでるんじゃないの?」
食「そう言えば、“第2橋梁”って、どういうことなんだろ?」
み「どういうことって、先に出来た鉄橋があるってことでしょ。
 あ、わかった。
 もっと上流にあるんだ。
 だから、撮影ポイントにはならなかった」
食「上流に鉄橋なんてありませんよ」
み「簡単に断言したな」
食「だって、小入川を跨ぐ鉄道は、この五能線だけですから」
小入川を跨ぐ鉄道は、この五能線だけですから

み「小入川に架かる鉄橋は、この1本だけです」
食「へ?
 “第1”が無くて、いきなり“第2”ってことはないだろ。
 ラジオ体操だって、“第2”の前には“第1”があるじゃないの」
日本の夏休み! やっぱり夏はいいなぁ。
↑日本の夏休み! やっぱり夏はいいなぁ。

食「それとこれとは、話が別でしょうけど……。
 でも、なんでだろ?」
み「“鉄”のくせに、そんなことも知らんのか?」
食「なるほど。
 そういう“なぜ”は、考えてみたことがありませんでした。
 面白いですね。
 今度、調べてみます」
食「調べるまでもないわ。
 わたしが教えて進ぜる」
律「また、知ったかぶりする」
横浜にあります
↑横浜にあります。

み「簡単なことじゃよ。
 つまり、“第2”ってのは、2代目って意味よ」
“第2”ってのは、2代目って意味よ

食「架け替えられたってことですか?」
み「左様じゃ」
食「いい視点だと思いますが……。
 “第2小入川橋梁”の竣工は、確か大正15年です」
み「だから、その前にあったんじゃないの?」
食「路線の開通と同時ですよ。
 あの橋梁ができて、初めて線路が繋がったんですから」
み「じゃ、初代ってこと?」
じゃ、初代ってこと?

食「そうです」
み「そんなら、なんで“第2”なのよ?」
食「だから不思議なんです」
だから不思議なんです

み「わかった!」
食「またですか?」
み「さっき、国道何号線だったかが、上流に架かってるって言ったじゃない」
食「101号線です。
 通称、大間越街道」
み「そこに架かってるのが、“第1”でしょ」
食「だって、道路ですよ。
 鉄橋じゃないじゃないですか」
み「鉄橋ってのは、鉄の橋のことだろ?」
鉄橋ってのは、鉄の橋のことだろ?

食「あぁ。
 そうとも言わないことないですけど……。
 主たる部材が鉄ってことであれば、“はがねのはし”、“鋼橋(こうきょう)”が使われるんじゃないかな?」
主たる部材が鉄ってことであれば、“はがねのはし”、“鋼橋(こうきょう)”

食「一般的な意味での鉄橋は、鉄道橋のことですよ」
一般的な意味での鉄橋は、鉄道橋のことですよ
↑スゴいですね。これ、CGですよ。出典はこちら

み「ふーん。
 でも、“小入川橋梁”なんだろ?
 鉄橋じゃ無くてもいいわけだ。
 道路に架かる橋でも、“小入川橋梁”でいいんじゃない?」
食「うーん。
 今、撮影ポイントになってる橋は、コンクリート橋ですから……。
 “第2橋梁”より、ずっと後の建設です。
 でも、大間越街道が整備されたのは、江戸時代ですから……。
 鉄道よりは先に、橋が掛かってたはずですけどね」
鉄道よりは先に、橋が掛かってたはずですけどね

み「だろー。
 たぶん名前は、小入川橋だね。
 で、大正時代に鉄橋が作られたとき……。
 先人の渡した橋に敬意を評し、“第2”をつけた」
食「そうかなぁ?
 当時の鉄道省に、そんな奥ゆかしさがあったかなぁ?」
鉄道省時代の『鋳鉄の火鉢』
↑鉄道省時代の『鋳鉄の火鉢』(ディスカウントショップで売りに出されてた画像)。

み「そんなら、なんで“第2”なんだよ?」

 実際、ネットで検索してみたんですが……。
 さっぱりわかりませんでした。
 『第1小入川橋梁』は、まったくヒットしません。
 『第2小入川橋梁』が、五能線の撮影ポイントだということで……。
 これについては、たくさん記事がありました。
 でも、なぜこの橋梁が“第2”なのかについて記述した記事は、見つけられませんでした。
 こういうのって、鉄道マニアの人は、不思議に思わないんでしょうか?
 それとも、自明の答えを共有されてるんでしょうか?
 ぜひ、教えていただきたいものです。

食「名前の話は、暫時置いときませんか」
置いといて(全力版)
↑置いといて(全力版)

み「名残惜しいわい」
名残惜しいわい

食「話し合って解決する問題じゃないですよ。
 あ、そうそう。
 さっき、先生が『余部鉄橋』の話をされましたよね」
さっき、先生が『余部鉄橋』の話をされましたよね

食「『第2小入川橋梁』は、小ぶりの『余部鉄橋』って雰囲気なんですよ。
 あ、そうだ。
 写真集を持ち歩いてますから。
 『第2小入川橋梁』の写真も、あるはずです。
 今、リュックから出しますから」
今、リュックから出しますから

み「そのデカいリュック、そんなのばっかり入ってるの?」
食「ですね」
み「金目の物は無いのか?」
金目の物は無いのか?

食「お金に代えられないもので、一杯です」
お金に代えられないもので、一杯です

み「お金に代えられなきゃ、意味ないわい」
お金に代えられなきゃ、意味ないわい

食「ほら、これが五能線のアルバムです」
ほら、これが五能線のアルバムです

律「全国中のアルバム、持ち歩いてるんですか?」
食「それは出来ません。
 家ごと背負ってこなきゃならないですから」
家ごと背負ってこなきゃならないですから

食「持って出るのは、行く先々のアルバムだけです」
み「なんで持って来るわけ?」
食「移りゆく時間を確認して、感慨に耽るためです」
移りゆく時間を確認して、感慨に耽るためです

食「前に撮影したときと、微妙に違ってますから」
み「楽しい?」
食「この上なく」
この人も、撮り鉄なんだそうです
↑この人も、撮り鉄なんだそうです(少しヒマになって、良かったですね)。

み「理解できん」
食「ま、いいじゃないですか。
 ほら、あった。
 これが、『第2小入川橋梁』です」
これが、『第2小入川橋梁』です

食「どうです、この橋脚の味わい。
 コンクリートを芯にして、割石を練積みしてあります」
コンクリートを芯にして、割石を練積みしてあります

み「練積み(ねりづみ)って何よ?」
食「コンクリートやモルタルで、石同士をくっつけていく積み方です」
コンクリートやモルタルで、石同士をくっつけていく積み方です

食「それに対し……。
 お城の石垣みたいに、モルタルなどを使わない積み方を、空積み(からづみ)と云います」
お城の石垣みたいに、モルタルなどを使わない積み方を、空積み(からづみ)と云います
↑松本城

律「どのくらいの高さなんですか?」
食「一番長い橋脚で、24.6メートルあります。
 ビルの7階くらいですね。
 まさに、小ぶりの『余部鉄橋』という感じでしょ?」
まさに、小ぶりの『余部鉄橋』という感じでしょ?

み「大ぶりも小ぶりも、『余部鉄橋』を知らん」
食「渡ったことないんですか?」
み「普通、ないわい」
食「それは……。
 惜しいことをしましたね」
律「もう、新しい橋に架け替わったんでしょ?」
食「はい。
 旧橋は、今年(2010年)の7月16日で、運用を終了してます」
旧橋は、今年(2010年)の7月16日で、運用を終了してます

食「翌月の8月12日、新しいコンクリート橋が供用になってます」
翌月の8月12日、新しいコンクリート橋が供用になってます

食「もう、あの鉄橋を渡ることは出来ないんですよ」
み「なんじゃ、その非難めいた口調は?」
食「だって……。
 あの鉄橋と共に生きていながら……。
 渡らずにいたとは」
み「東京タワーには登ったからいい」
東京タワーには登ったからいい

食「ぜんぜん違うでしょ」
み「鉄でできた建造物ということで、わたしの中では括られておる」
食「大雑把に括らないでください。
 塔と橋じゃ、方向が90度違いますよ」
み「でも、兵庫県にあったとは意外だった。
 日本海側じゃなかったの?」
食「そうですよ」
日本海側じゃなかったの?

み「あ、そうか。
 兵庫県って、日本海側もあったんだっけ。
 確か、城崎温泉があるんじゃなかったっけ?」
城崎温泉があるんじゃなかったっけ?

食「よくご存知ですね」
み「志賀直哉の『城の崎にて』っていう小説が、教科書に出てきたでしょ?」
志賀直哉の『城の崎にて』っていう小説が、教科書に出てきたでしょ?

律「えー。
 覚えてない」
み「また、その日休んだ?」
律「そうかも」
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