Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
センセイのリュック/第十場 第一景
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戯曲『センセイのリュック』作:ハーレクイン



第十場 第一景 楠の下



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↑舞台用語です(クリックで大きい画像が表示されます)。用語の解説は、第二場第二景のはじめにあります。


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↑今回の舞台設定と、女優さんの動きです(クリックで大きい画像が表示されます)。


登場人物
 南香奈枝(みなみ かなえ):梅ヶ丘女子高 生物科教師
 前之園陽子(まえのえ ようこ):梅ヶ丘女子高2年生、美術部員
 右嶋茜(みぎしま あかね):梅ヶ丘女子高1年、地学部天文班員
 右嶋緑(みぎしま みどり):梅ヶ丘女子高1年、地学部天文班員


梅ヶ丘女子高、伊豆研修所近くの林の中。
地面近くの直径が1.5mはあろうかという楠の巨木が二本、絡み合うように生えている。樹冠は遥か高みにあり、葉が密生して生い茂り空は見えない。地面付近は薄暗く、背丈の低い下生えに覆われている。
元は三本あったらしいが、どういうわけか一本は根元近くで伐採されており、切り株が残っている。伐採されてかなり時間が経つらしく、切り口と樹肌の色合いは区別がつかない。

この切り株に腰かけ、隣の楠の幹に軽くもたれかかるように上体を預ける茜。両脚は揃えて斜めに伸ばし、足裏を地面につけている。顔は軽く仰向け、見えない空を見上げている。
緑は地面に座り、膝頭を揃え、両脚先を大きく開いている。上体を、茜の両腿の上に覆い被せ、右頬を茜の腿の上面に着けている。顔は前に向けているが両の瞳は閉じ、眠っているようにも見える。左手は茜の膝がしらに当て、右腕は、茜の腹の前を横切り、まっすぐ頭の上に伸ばしている。

茜と緑は全裸である。

茜、緑の前にイーゼルを立ててキャンパスをセットし、携帯用のチェアに腰かけて絵筆を動かす陽子。
ときおり、小鳥の囀りが聞こえる他は、何の物音もしない。陽子の絵筆の先がキャンパスに触れる音が聞こえるほどの静けさである。

そっと近づく香奈枝。


香奈枝「ここにいたの」
陽子「あ、せんせい。探しました?」
香奈枝「ああ、少しね。
   静かでいいとこだねえ」
陽子「いいでしょ。
   下調べに何度か通って、
   やっと見つけたんですよ、この場所」
香奈枝「ほう、それは熱心だねえ。
   よっぽど気に入ったんだね、双子ちゃんのこと」
陽子「そうですねえ。
   人物画にこんなに夢中になるのって、
   自分でも何故かなあ、って思うくらいですね」
香奈枝「おーい。
   ジェミニ右嶋くん。
   ご苦労だねえ」
陽子「せんせい。
   呼びかけても聞こえませんよ、双子ちゃん」
香奈枝「ん、なぜじゃ。
   すぐそこではないか」
陽子「ま、その事は後で説明します」

香奈枝「ところで、あまり寝てないんだろ。
   悪いねえ。無理言ったみたいで」
陽子「でも、明け方4時ころまで観測して、
   その後、片づけとかして、
   3時間ほどは寝ましたかねえ。
   朝子なんかは、データの整理なんかやってたみたいですけど
   今は、地学部全員、爆睡じゃないですかね」
香奈枝「それはすまないね」
陽子「いいえ、なんか気持ちが高ぶって寝てられなくて、
   双子ちゃんもそうみたいで、
   じゃ、続けて絵の方もやろうかってことになって」
香奈枝「おかげで、見せてもらえるわけだ。
   有難いのう」

香奈枝「ところで、観測会はどうだったのだ、
   時計係としては」
陽子「ああ、
   はじめは時間を読み上げるのに必死だったんですけど、
   だんだん慣れてきたら、
   秒を刻むリズムが体の中にできるっていうのか、
   自然に時間の読み上げが口を突いて出るようになって、
   時々、空も見ることが出来ました」
香奈枝「ほう、そんなものかのう」
陽子「慣れっていうのはすごいなあ、と、
   我ながら思いましたね」
香奈枝「で、見えたのか、流星群は」
陽子「見えました」
香奈枝「で、どうよ」
陽子「うーん。
   どう言えばいいんでしょうね。
   とにかく、捉えどころがないんですよね」
香奈枝「ま、それは、なんとなくわかるが」
陽子「短時間に光って消えていく、ってことでは、
   打ち上げ花火みたい、とも言えますが、
   あそこまでの持続性も華やかさもないし、
   もちろん、何の音がするわけでもないし……。
   かといって、消えては生まれ、消えては生まれだから、
   ほんの一過性のものでは到底ないし……」
香奈枝「ふむ」
陽子「実際に見なきゃわからない、
   と言ってしまえばそれまでですが……」
香奈枝「おいおい」
陽子「そうか、線香花火、ありますよね。
   消える直前の線香花火、と言えばいいかなあ」
香奈枝「ほう」
陽子「あれって、
   発火点を中心に、いろんな方向に火花が散りますよね。
   でいて、個々の火花の持続性はない。
   消えては生まれ、生まれては消え……。
   あんな感じでしょうかねえ」
香奈枝「ふうむ。線香花火ねえ」
陽子「でも、あれよりは遥かに長い光の跡だし、
   といって、放射点自体が光るわけでもないし……。
   やっぱり、何かに例えるのは無理ですね。
   実際に見ないとわからない」
香奈枝「なんだよ。結局そこかよ」
陽子「せんせいも見ればよかったのに。
   せっかくの機会だったんだから。
   今年は多い方だったそうですよ。流星の数」
香奈枝「ふむ、まあ、そうだがの」
陽子「記録用紙を見せてもらいましたけど、
   あれは1時間なら1時間あたりの、
   全ての流星の軌跡を1枚の用紙に描いているわけですから、
   すごい数でしたよ」
香奈枝「ほう、なあるほど」

陽子「せんせい、何してたの、夕べ」
香奈枝「なにって、大したことはしとらんよ。
   一日の研修の疲れをだな、お風呂で洗い流して、
   ご飯食べて、
   今日の打ち合わせをして……」
陽子「で、あやめさんとの別れを惜しんで……、でしょ」
香奈枝「こ、これ、陽子、何を言い出すのだ」
陽子「いいじゃないですか、いまさら隠さなくても。
   みんなわかってますよ。
   せんせいとあやめさんが恋人どうしだったってこと」
香奈枝「なんでわかるんだよう、そんなこと」
陽子「見てりゃわかりますって。
   わからない方が不思議ですよ」
香奈枝「まいったなあ」
陽子「おととい、研修所についた時。『あとで話してあげる』、
   とか言いながら話さなかったじゃないですか。
   聞かせて下さいよう」

香奈枝「しょうがねえなあ。
   大学で一緒だったってのは知ってるんだろ」
陽子「はい、
   あやめさんが4回の時、先生が1回生だったって」
香奈枝「学部も一緒だったんだよ、理学部。
   学科は違ったけどね」
陽子「先生は生物ですよね、あやめさんは?」
香奈枝「化学科だね」
陽子「ふうーん。二人ともバリバリの理系かあ」
香奈枝「でね、新歓、新入生歓迎コンパってのがあってね。
   地方の国立大だったから、
   東京の大学みたいに派手にやらかしたわけじゃないけど、
   昔のことだからね。
   学外で、けっこう騒ぎまわった。もちろん酒の場だよ。
   昔は今ほど、学生の飲酒にうるさくなかったからね」
陽子「国立ってことは……共学ですよね」
香奈枝「そうだよ。国立の女子大もあるけどね。
   お茶の水とか、奈良女、奈良女子大とか……。
   うちらんとこは共学だね」
陽子「じゃ、コンパも男女一緒?」
香奈枝「そうだよ、学部の新歓コンパだったからね」
陽子「ふうーん。男の子もいたのかあ」
香奈枝「あんた、ずっと女子校なの」
陽子「中学も梅ヶ丘の付属でしたから。
   共学は小学校だけですね」
香奈枝「ふーん。あたしゃずっと共学だったな。
   女子だけってのは梅ヶ丘に赴任してはじめてだよ」

香奈枝「でね、やたら酒に強い女がいるなあって、
   目立ってたのがあやめだったわけ」
陽子「せんせいも強いよね」
香奈枝「あたしゃ北国の出だからね。
   小さいころから飲んでたし」
陽子「あやめさんは、国はどこ?」
香奈枝「京都だよ。実家は小さな料理屋らしいね」
陽子「あ、じゃお酒に縁あるわけだ」
香奈枝「そうみたいだね。
   で、むこうも、
   新入生のくせにやたら酒に強い女がいるって思ったみたいで」
陽子「ははあ、酒飲みどうしで引かれあったってこと?」
香奈枝「ま、結果的にね。
   で、酔い潰れたやつから一人減り、二人減りで……、
   最後に二人きりになって、
   ま、酔ってたせいもあるんだろうけど、
   やたら気が合ってね。
   朝、というか、次の日の夕方ころまで飲んだ。
   ほぼ丸一日飲んだわけだね」
陽子「すご」
香奈枝「で、最後はあやめのアパートで飲んでね、
   自然にできちゃって、
   わかるからねえ、ビアンどうしってのは」
陽子「ははあ」
香奈枝「で、一緒に住もうってことになって、
   そのまま、
   あたしがあやめのアパートに転がり込んだわけ」
陽子「ははああ」
香奈枝「楽しかったなあ。
   1年、ていうか、七か月くらいの間だけだったんだけどね。
   あやめは4回生だったから、次の年には卒業だったしね」
陽子「あらあ、それは残念でしたね」
香奈枝「あやめはずっと悩んでたんだよ、将来の進路でね。
   大学院に進むか、料理の修業をするか」
陽子「ああ、
   やっぱり、料理人志望ってのはずっとあったわけですか」
香奈枝「そうだね、
   どっちかっていうと料理の方が大きかったみたい。
   大学にも行ってみたい、というんで学生になって、
   そうなると、
   もっと勉強もしたい、という思いも出てきたようでね」
陽子「ふううん」
香奈枝「そこであたしと出会ったろ。
   もう、悩みまくったみたいでね」
陽子「料理はしたい。
   でも大学院に進んだら、せんせいともっと一緒にいれる、
   ということですか」
香奈枝「お、さすが陽子。
   よくわかるな」
陽子「そのくらい、誰でもわかりますよ」
香奈枝「ふん。
   ま、そのあたりの悩みは、
   あたしにはあまり話してくれなかったけどね」
陽子「あ、それもなんとなくわかります。
   先生に話すと、悩みの原因は先生だ、と、
   なんとなく先生を責めるようになる、
   と思ったんじゃないですか」
香奈枝「ふん。
   ほんとにお利口さんだねえ、あんたは」
センセイのリュック【第九場 第八景】目次センセイのリュック【第十場 第二景】

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      1. ハーレクイン
    • 2013/01/01 07:39
    • ハーレクインHQでございます。
      全国、全世界のMikiko’s Roomファンの皆々様。毎度『センセイのリュック』をご愛読賜り、誠にありがとうございます。
       (正月早々番宣かい!)
      あ、いや、けっしてそのような、そうではございませぬ。
      『リュック』の掲載日は毎週火曜日。で、本年1月1日がなんとその火曜日。
      私自身、気にはなっていたのですよ。正月しょっぱなから『リュック』で皆々様のお目を汚すのもなあ、なんかなあ、と。
      そこへMikikoさんからのギョームれんらく。てっきり「1回休んで『由美美弥』と代われ」と思いきや、さにあらず。
      「『リュック』掲載のついでに年頭の挨拶をやれ」、とこうですわ。
      な、何とおっしゃるウサギさん。こういうのを、吉本用語で“ムチャ振り”と申します。もちろん「ぜってえ無理」と、丁重にご辞退申し上げましたが、一向に聞く耳もたぬMikiはん。とうとうやるはめになってしまいました。
      『リュック』だけならまだしも、「正月早々何ちゅうもんを読ませんねん」というご批判は百も承知、五十も納得。“文句は「み」さんに言うてクレイ射撃”と開き直って、ご挨拶させていただきます。
      香奈枝のマンションのリビング。中央に炬燵がセットしてある
      香奈枝はベッドに背を凭せ掛け、炬燵に両足を突っこんでいる。
      香奈枝の右手、リビングの窓に背を向けて、HQが炬燵に入っている。
      HQ「ささ、南先生、おひとつ。
        昨年はほんまにお世話んなりまして。
        今年も宜しいお願いしまっせ」
      香奈枝「あら、すみません、いただきます。
        じゃ、HQさんもどうぞ」
      HQ「いやあ、ご存知かと思いますが、私、
      昨年末にドクターストップがかかりましてのう。
      『それ以上飲んだら死ぬで』とのことで、
      かれこれひと月、いや一月半飲んどらんのですわ」
      香奈枝「いやあ、
      聞いてましたけど、ほんまやったんですかあ。
        あれだけお好きやったお方が、信じられませんねえ。
        よく、やめられたものだと……」
      HQ「わはは、自分でもびっくりですわ」
      香奈枝「よっぽど死にたくないんですねえ」
      HQ「わはは、これはきつい」
      香奈枝「せやけど、
      お正月くらいよろしいんやないですかあ。
        加減して飲まはったら」
      HQ「いやあ、それ、その、
      加減して飲む、いうのが出来まへんでしたからなあ。
      とにかく飲み始めたら気ぃ失うまで飲む。
      こないでしたからなあ」
      香奈枝「それはあたしも似たようなものですが」
      HQ「せんせいも、体には気ぃつけはらんと。
        まだまだ頑張ってもらわなあきまへんからなあ」
      香奈枝「おおきに。
      せやけど、お正月ですし、
      辛気臭い話はそれくらいで、
      乾杯しましょうな。
        熱燗で乾杯云うのもおかしいですけど」
      HQ「あ、そうですな。
      ほな、改めまして、今年も宜しゅうお願いします」
      香奈枝「こちらこそよろしゅうに。かんぱあい」
      HQ「かんぱあい。
        くぅ~っ、ききますなあ」
      香奈枝「まあ、ほんまに美味しそうに飲まはりますなあ。
      そない言うたら『リュック』も長ごなりましたなあ。
        どれくらいですやろ」
      HQ「連載開始が去年、2012年の3月20日ですから、
      かれこれ9か月とちょっと。
      回数にして今日の分で42回になりますな」
      香奈枝「まあ、それは長い、というかしつこい、というか。
        いつまいでもだらだらと」
      HQ「わはは、ほんまに先生はきつい。
        それに先生とは、その前の『風楡』からですからなあ。
        覚えてはりますか」
      香奈枝「もちろん覚えてますよう。
      まさかあんなとこで唐突に登場させられるとは。
      たしか、『風楡』の第7章……」
      HQ「厳密にいいますと、その前、
      第6章の最後の1行からですな。
        これは、2011年12月14日、奇しくも
      赤穂浪士の吉良邸討ち入りの日ということになります」
      香奈枝「あっらー、んじゃ、もう1年以上も前のこと」
      HQ「そうですなあ、ほんまに先生とは長いお付き合いで」
      香奈枝「ほんでも、始めは私のこと、
      無茶苦茶言うてくれはりましたなあ。
        “空気読めない”体質だの、
      こまったちゃん女だの。
      果ては、『暴走ビアンにして超絶オナニー女』。
      なんですの、これ」
      HQ「わはは、いや、事実をそのまま、
      あ、いや、まあ、その、なんですわ」
      香奈枝「まあ、よろし。その後だんだん、
      教師らしい雰囲気も出してくれはりましたし」
      HQ「いやあ、
      私もまさか香奈枝サンがガッコのせんせだとは、
        こっから先も思てませんでしたからなあ」
      香奈枝「いつ、そんな設定にしはりましたん?」
      HQ「ようは覚えてまへんけどな。
      『風楡』終わって、1回お休み貰いましたやろ。
      あの頃でしょうなあ。
      まあ、次はシナリオ形式で学園もの、
      いうのは以前から頭にあったんですけどな。
      それが南せんせと結びついたのは、
      それこそ『リュック』始める直前ですやろかな。
      登場人物の名前考えてるときですわ。
      先生のお名前、
      南香奈枝は『風楡』の段階で決まってましたわなあ。
      これがふっと頭に浮かびましてな。
      あ、この人をセンセにして、
      ほしたら生徒たちは、西、北、東……」
      香奈枝「ま、何と安易な。
      麻雀やないんですから」
      HQ「ところで、
      今日は、その生徒さん達は、来はらしまへんのか」
      香奈枝「来ますよう。
        あ、噂をすれば、や」
      希美を先頭に、珠恵、佳、陽子がリビングに入ってくる。
      希美「せんせ、あけましておめでとうございます」
      珠恵・佳・陽子「おめでとうございまあす。
        今年もよろしくお願いしまあす」
      香奈枝「おう、おめでとさん。よろしくな。
        寒かったろ、こたつに入りな」
      希美「はあい。
      あ、なにぃ、このおっさん」
      HQ「おいおい、えらい言われようやな。
        わしゃ、作者や。いわばあんたらの生みの親。
        ちったあ、尊敬せんかい」
      希美「あほか。
      作者が作品にしゃしゃり出たら、
      たいがい、ろくなもんにはならんわ。
      第一『リュック』はビアンものや。
      野郎はお呼びやないわい」
      珠恵「こら希美、いくら何でも失礼よ。
        すみません、この子もう酔ってるんです」
      HQ「いやあ、造形したのはわしでっさかいな。
        そのへんは百も承知ですわ。
        それより、普段お守りすんの大変ですやろ。
        苦労かけますなあ、珠恵はん」
      希美「おもり、てなんやねん。
        うちは赤ん坊かい。バカにすんなよ」
      香奈枝「こら希美、どんだけ飲んでんだ」
      希美「ちょこっとね。ちょこっと。
        せえんせ、もちょっと飲ませてえ」
      香奈枝「しょうがねえなあ」
      HQ「よしよし、お正月や。
      かめへん、せいだい飲みぃ。わし用意したるわ。
        酒よりワインの方がええやろ。
        わし、買うてきといたさかい」
      佳「あ、わたしやります」
      HQ「お、佳ちゃん。ええから座っとき。
        今日はわしがサービスする日や。
        みんなには、あともうちょっと、
      頑張ってもらわんならんからなあ」
      香奈枝「もうちょっとって、
      まだ続くんですか『リュック』」
      HQ「はいな、続きまっせ。
      伊豆研修の場にけり付けんと、終われませんがね」
      陽子「あ、じゃ、
      今、描いてる双子ちゃんの絵にめどがつけば、
      伊豆は終わりなんですか」
      HQ「いやあ、それはまだわからんなあ」
      希美「なあんにも考えてないんだろ」
      HQ「わはは、そうとも言える」
      希美「おい、おっさん。
       『リュック』、
      最後の最後はどう終わるつもりなんだよう。
        なんか、ずっと前に、
      最後の場面は決めてる、とか言ってなかったかあ」
      HQ「よう覚えとるなあ、そんなこと。
        おう、決めとるでぇ。
      最後は希美、お前や。
      お前と香奈枝せんせや。
      『リュック』は、
      希美で始まって、希美で終わるんや」
      希美「わーい、うれしい。ほんと?
        ほんとにほんと?」
      HQ「ほんまにほんまや。
      最後まで頑張ってくれよ」
      希美「うん!
        おっさん、好き!!」
      HQ「おーっほっほっほ」
      希美に抱きつかれ、相好を崩すHQ。
      朝子、茜、緑、それにあやめがリビングに入ってくる。
      香奈枝「あやめさあん」
      あやめ「来たよ、香奈。あけましておめでとう」
      香奈枝「おめでとうございますぅ」
      朝子・茜・緑「センセ、おめでとうございます」
      香奈枝「おう、トモ、ジェミニ右嶋も元気そうだの」
      茜「センセ、今日はモスラのかくし芸、やりますよ」
      緑「衣装も持ってきましたから」
      朝子「ほんまかよ。やめてくれよ」
      香奈枝「それは楽しみだのう。
      ところでたま。生物部の一年生は来んのか」
      珠恵「先生とこじゃ狭いだろうから、
      遠慮するって言ってました」
      朝子「夕子と織江も同じくです」
      佳「芳江せんぱいは親戚の家に行かなきゃって」
      香奈枝「そうか。
      桃花は元日から試合だと言うとったし。
        んじゃ、今日はこれで全員だな」
      HQ「あらためて乾杯しますか」
      香奈枝「いいですねえ」
      HQ「んじゃ、香奈枝先生に乾杯の音頭を」
      香奈枝「なにをおっしゃる、HQさん、どうぞ」
      珠恵「今年もよろしくお願いしまあす」
      希美「かんぱあい」
      佳・陽子・朝子・茜・緑・あやめ「かんぱあい」
      香奈枝「あ」
      HQ「おりょ」
      香奈枝・HQ「か、かんぱあい」
      ということで皆さま。
      本年も、どうぞMikiko’s Roomをご贔屓賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

    • ––––––
      2. Mikiko
    • 2013/01/01 09:14
    •  いやー。
       ほんとに書いてくださったんですね。
       冗談で言ったのに。
       『Mikiko's Room』、正月から賑やか華やかで、とーても嬉しいです。
       正月酒を飲んで、手元が怪しいので、長々お礼もできませんが……。
       ほんとに、ありがとうございますた。
       本年も、よろしくお願いいたします。

    • ––––––
      3. ハーレクイン
    • 2013/01/01 13:08
    • コノヤロ……。
      >正月から賑やか華やかで、とーても嬉しいです
      何をぬかすか、心にもない。
      今度という今度は許さん、桃太郎!
      ってギャグにしてまうからいかんのだよなあ。
      ほんとに、まじに、真剣に、許さん。
      うぬ、どうしてくれよう。
      >ありがとうございま“す”た
      わざとか。
      手元のせいか。

    • ––––––
      4. Mikiko
    • 2013/01/01 13:17
    •  お酒は飲んだんですか?
       わたしは、朝酒を飲んだ後……。
       蒸気でホットアイマスクをして、2度寢を楽しみ……。
       今また、ビールを飲んでます。
       お正月って、いいですね。
       毎月あればいいのに。
       そのときは、毎回挨拶をお願いしまーす。

    • ––––––
      5. 淡雪
    • 2013/01/01 19:41
    • 今年は、例年よりももっと、張り切ってお料理いたしました。
      自作のおせち、オードブル、完食でございます。
      仕切り直しで、元気出そうと思ってます。
      今年もよろしくお願いいたします。

    • ––––––
      6. Mikiko
    • 2013/01/01 21:15
    •  淡雪さんの手料理、食べたかったのぅ。
       わたしは今年、久しぶりにお汁粉を食べました。
       と言っても、缶詰だけど。
       でも、十分、美味しかったです。
       こちら、未明より雪が降り続け……。
       真っ白なお正月です。
       明日は、初買いにスーパーに行く予定ですが……。
       その前に雪かきしなきゃ、車を出せそうもありません。
       こちらこそ、今年もよろしくお願い致します。
       わたしといっしょに、突っ走っていきましょう!

    • ––––––
      7. ハーレクイン
    • 2013/01/01 21:22
    • 今日の酒宴は、さほど盛り上がることもなく……。
      子供たちが大きくなってくると、場の主体が子供になって行き、酒の占める役割が小さくなっていく、ということなのかなあ。
      ま、私が一滴も飲まなんだ、というのも原因なのかもしれません。
      しかし、正月に酒を飲まない、なんて日が来るとは考えたこともなかったなあ。
      >淡雪さま
      といいますと「お掃除」ですが、「お料理」もお得意なんですねえ。おせちとオードブル、という組み合わせもすごいですが。
      おせちを作る方が少なくなっていく昨今、貴重なご家庭ですねえ。
      今年もよろしくお願い申し上げます。
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