Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
風楡の季節【第6章】
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「風楡(かぜにれ)の季節」作:ハーレクイン


第6章 夏実ひとり


 夏実は街中を駆けた。
 夕刻の人混みの中を、人と人とを縫うように駆け抜けた。
 普通の人なら、たちまち誰かとぶつかってしまう、それほどの勢いで駆け続けた。ラグビーやアメフトの選手のように、右に左にステップを踏み、人に追いすがり、避け、追い抜いて行く。
 深い森林の木立の中を敏捷に駆け抜ける、野生の牝鹿を思わせるような夏実の動きだった。

 だが夏実自身は自らの動きをほとんど意識していない。まわりの人々や街の風景もほとんど目に入っていない。
 夏実の脳裏にあるのは、先ほどのあの女性の眼差し。
 これだけだ。
 何なのだ、誰なのだ、あの人は。
 夏実の脳裏には、あの女性の視線、眼の光、これだけが駆け巡っていた。

 私は……夏実は思う。
 私は、負けた。
 私は……負けた!
 何者なのだ、あの人は。
 何かのスポーツ、おそらくは何らかの格闘技をやっているに違いない。
 そしてあの光は……。
 あの眼の光は……。

 母さん!
 夏実は不意に気付く。
 あの眼の光は、母のそれ、そのものではないか。

(母さんは……弱くなった)

 しかし母の、この上ない強い眼差しは、
 いまだに夏実を捉えて離さない。

(母さん、母さん……母さん)

 気がつくと、夏実は公園の中にいた。
 全身は汗みずくである。夏実はもともとそれほど汗をかかない。練習中でも試合中でも。

(なぜこんなに、汗を……)

 股間の熱い湿りも気になる。それ以上耐えられなかった。目の前には公園のトイレがあった。夏実はトイレに走り込む。女子用には個室が二つあるが、入り口に近い側のドアは閉じていた。夏実は奥の個室に滑り込み、ドアを閉じて鍵をかける。
 便器は洋式だ。
 バッグを便器の後ろの貯水タンクの上に置く。キャップを外して壁のフックに掛ける。引き毟るようにトレーナーとTシャツを脱ぎ、バッグの上に放り投げる。ブラは着けていない。

 夏実の上半身の肌が露わになる。
 小ぶりな乳房に、やや大きめの乳首。
 発達した大胸筋・腹直筋がつくり出す引き締まった腹部。
 夏実自身にはもちろん見えないが、肩から背、脇腹にかけて、しなやかに浮き上がる僧帽筋・広背筋。
 見事に鍛え上げられた格闘家の上半身である。そして、肌全体に浮き上がる汗。

 夏実はバッグから引き出したタオルで、首から胸、乳房の下、腹、そして両手で伸ばしたタオルで背を擦る。やっと汗は治まったが……股間の湿り気は相変わらずだ。

(どうしよう)

 夏実は少し迷ったが、股間の違和感は我慢できない。ジーンズとショーツを膝下まで下げ、便器に腰を下ろす。ショーツは濡れそぼっていた。ジーンズの股間まで湿っていた。

(なんだろう、これは)

 夏実は少しためらったのち両脚を開き、右手に持ったタオルで股間をぬぐい始めた。
 そのとき、隣の個室からその声が聞こえてきた。

「んん……あん……」

 密やかな声だったが、夏実の耳にははっきりと聞こえた。
 とたんに、夏実はさきほどの熱い液体が再び噴き出すのを感じた。

「ん……んんんん、んっ……くっ、ううっ、ああん、あっんん」

 隣室から漏れ聞こえる声は、次第に大きく、切迫したものになっていく。
 その声に呼応するように、夏実の口から声がもれた。

「んあっ」

 そのとき夏実は、先ほどの下校時、踝に美玖の唇を押し付けられた時の感触を鮮明に思い出した。そして、その時自分が、今と同じ声を上げたこともはっきりと思い出した。

(なんだろう、これは、この感覚は)

 夏実は右手のタオルで股間を抑えたまま、そのタオルの下に左手の指を潜り込ませた。無意識のうち、というよりも内に生じた衝動による動きだった。
 左手の中指の先が、股間を探っていく。そこは温めた葛湯を零したように熱く、濡れそぼっていた。
 指先が小さな肉芽を探り当てる。

 先端に触れる。
 その瞬間、夏実の両脚の間から鮮烈な感覚が生じて体内を上方に駆け上がり、体内頂点で瞬時に反転して股間を直撃する。
 夏実の身体の反応はまず、肛門の収縮だった。体幹最下部を直撃した感覚は、夏実の肛門を引き絞らせた。同時に全身が跳ね上がる。
 それに応じて、夏実の口から声が漏れた。

「ん、んああああああっ、ああっ……あっ……」

 夏実は自らの肉芽を擦り、捏ね、押しつぶす。

「いいいっ、いいっ、いいっ、
 いやああっ、あああああああああああっ」

 夏実には、もう隣室からの声は聞こえていない。
 夏実は、誰に教わったわけでもなく、初めて自分の身体に生じた感覚を追い求めた。

(き……気持ちいい……)

 夏実は、右手のタオルを背後に放り投げ、空いた右手を裸の胸に這わせる。股間にあった左手を一旦はずして胸に当てる。両の手で左右の乳房を掴む。左右の、親指と人差し指が、両の乳首を摘み上げる。

「あはっ、あああっ、ああっ、あっ……ああっ」

 人差し指の先で、乳首を何度も弾き、捏ねる。
 夏実は首を大きく後方に曲げ、天を振り仰いだ。トイレの天井が見えるはずだが、夏実の目には薄桃色の吹雪が見えた。
 先ほどの通学路で突っ切ってきた、あの桜吹雪だ。
 だが、あの時の苛立ちと憤りは、今の夏実の脳裏にはない。あるのは、生まれて初めて体感する言いようのない快感だけだった。
 左手を乳房に残したまま、夏実は右手を股間に伸ばす。先ほど左手の指先で触れた肉芽に右手の指先が触れる。乳首のそれに倍する快感が再び夏実を翻弄する。

「はあっ、あはああっ、はあああああん、んんっっ、んっ
 ああああん、んんんんっ、やっ
 やああん、やあああああああっ、い、やあああ」

 左手の指先が左の乳首を捏ね、右手の指先が肉芽を捏ねまわす。
 あの熱い液が吹き零れ、鼠蹊部を伝って流れ落ちるのを夏実は感じた。そして、その液は、右手の指先が触れている肉芽の少し下から吹き出てくることが夏実にわかった。
 夏実は左手を乳房から離して股間に下ろす。
 右手の指はそのままに、左手の中指と人差し指で、右指の少し下を探る。左手の二本の指が、右手の指先が擦っている肉芽から下に続く二枚の肉襞を、探り当てる。
 両指で開く。

 熱い液がさらに激しい勢いで吹き零れる。夏実の左手の中指が、その液の噴出口を探りあてた。中指の先を軽く曲げて噴出口を抑え、肉芽とのあいだに指の腹を置く。
 右の中指は肉芽にある。

 夏実は左右の中指で自らの外性器に触れる。擦り、摩り、捏ね、押し潰す。両手は、あの熱い液に塗れている。夏実の外性器に生じた激烈な快感が夏実の全体内を駆け巡り、体の隅々、あらゆる場所を直撃した。
 夏実は絶叫した。

「うあああああああああっ……ひっ、いいいいいいいいいいっ、
 いいっ、いいっ、いいっ、いいっ、いいっ、いいっ、い……、
 いくっ」

 いく、という言葉など知らないはずの夏実の口から、自然にその声が漏れていた。
 一瞬、夏実の目に、楡の梢と、青い空が見えた。それは、先ほど夏実を抱きしめた美玖の目に映っていた風景だった。
 夏実の意識はそれきり途絶えた。
 ……………………………………………………………………………

 夏実は覚醒した。
 気がつくと、洋式便器に腰を掛けたままだった。ショーツとジーンズは足首に絡み、上半身には何も着けていない。

(あれから……)

 どれだけの時が経ったのか夏実にはわからない。全身に倦怠感がある。今まで経験のないけだるさだった。
 ぼんやりと夏実は思う。

(あれは……何だったんだろう)

 先ほどの経験、あの時の衝動、そして……初めて体感した鮮烈な快感。あの快感を反芻しようとする自分を、夏実は制止した。いつまでもここにいるわけにはいかない。それに、体が冷えてきている。四月半ばとはいえ、裸で過ごせる気候ではない。
 夏実はショーツとジーンズを引き上げ、背後のバッグの上のTシャツとトレーナーを身に着ける。ショーツはかなり湿っていたが替えなどない。その湿りが先ほどの記憶を再び呼び覚ましたが、夏実は頭を振って追い払った。
 タオルも同様に湿っていた。夏実はすべてを振り払うように、そのタオルを屑籠に突っ込む。キャップをかぶり、バッグを提げて個室を出る。
 隣室のドアは開いていた。

(そういえば隣にいた人は……)

 夏実は先ほどの出来事のきっかけが、隣室から漏れてきた密やかな声だったことを思い出した。今更のように気付く。その声に呼応するように、自分も同じような声を上げたことを。

(聞かれなかっただろうか)

 向こうの声が聞こえたのだから、こちらの声が向こうに届かないわけはない。そのことに気付いた夏実の全身が一気に熱くなった。聞かれたはずだ、と何度も思いながら夏実はトイレを出る。足早に公園の出口に向かおうとする夏実の背後から声がかかった。

「ねえ、あなた」
風楡の季節【第5章】目次風楡の季節【第7章】




コメント一覧
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    • ––––––
      1. Mikiko
    • 2011/12/14 07:45
    •  「んんっ」系統の喘ぎ声が苦手で……。
       こそばゆくてかなわん。
       たいへんすまぬが……。
       読み飛ばしてしまった。

    • ––––––
      2. ハーレクイン
    • 2011/12/14 15:54
    • そお言われても、私にはこれしか書けんぞ。
      こそばゆさに耐えることが、快感につながるのではないか。
      そおいえば、腋の下をひたすら舐めたおす、というAVがあった。
      今回は、夏実が初めて春に目覚めるという重要な章ではないか。
      頼むから読んでくれ!

    • ––––––
      3. Mikiko
    • 2011/12/14 19:49
    •  「んんっ」系が書けるのかね。
       書いてて、ツラくないのか?
       わたしは、どーしても書けん。
       わたしみたいな「ぅわきゃ」系って、ほかにおるかね?
       『北斗の拳』くらいしか、思い浮かばんが。
       喘ぎ声以外のところは、ちゃんと読みました。

    • ––––––
      4. ハーレクイン
    • 2011/12/15 00:27
    • 「ぅわきゃ」系、寡聞にして他には知らぬ。
      おそらく、この国のどこにもないのではないか。
      「んんっ」系。
      実は、何かに書く当てもないのに「んんっ」「あはああん」「いくいく」てなことばかり書き倒したことがある。
      それだけで何枚、何十枚になったかのう。
      立派な変態だが、すべては壊れたパソとともに失われてしもうた。

    • ––––––
      5. Mikiko
    • 2011/12/15 07:46
    •  アホとしか……、思えん。

    • ––––––
      6. ハーレクイン
    • 2011/12/15 10:56
    • 八十郎さんのように、プリントアウトしとくんだったなあ。

    • ––––––
      7. 淡雪
    • 2011/12/15 22:05
    • わたくしは、んんっ。
      OKです。
      リアルでよろしおま。
      あはああん。いくいく。は使ったことありませんが。

    • ––––––
      8. ハーレクイン
    • 2011/12/15 22:29
    • 「んんっ」系を受け入れて下さりホッとしました。
      「ぅわきゃ系」にしろ、と言われたらどうしようかと……。
      これでも、人物、場面に応じて使い分けているのです。
      「んんっ」
      「んあっ」
      「あはあああん」
      「ひいいいいい」
      など、各種取り揃えております。

    • ––––––
      9. Mikiko
    • 2011/12/16 06:29
    •  「あわわわわわわ」も、お好みです。
       記念すべき、第111回での出来事。

    • ––––––
      10. ハーレクイン
    • 2011/12/16 11:34
    • 名作、第15章:匣の中のヴィーナス
      これ↓ですね。
      美里(妹)   >「あわわわわわわ」
      美影(極悪姉)>「里ちゃん、どうしたの?
                 気持ちいいの?
                 気持ち良くなっちゃったの?」

    • ––––––
      11. 淡雪
    • 2011/12/16 12:23
    • 声ではなく、シチュエーションが好みなのです。

    • ––––––
      12. ハーレクイン
    • 2011/12/16 13:23
    • これ↓でしょうか。
      >精密に噛み合い駆動する、カムのようだった
      二つのカムは、女教師と美影姉。
      カムで駆動されるのは美里のクリ。
      さらに……、
      “匣の中のヴィーナス”は、美弥ちゃんでしたね。

    • ––––––
      13. 淡雪
    • 2011/12/17 22:21
    • カムです。カム。
      精密に噛み合い駆動する・・・の。
      歯車みたいな絵がばばんと目の前に。。。

    • ––––––
      14. ハーレクイン
    • 2011/12/17 22:57
    • どーもMikikoさんも淡雪さまも、カムを勘違いされておられるような気がしますが。
      カムは普通「噛み合い」はしませんぜ。
      「歯車みたい」でもないし……
      Wikiで「カム」を見ると、動画がupされてます。ご参考までに。

    • ––––––
      15. Mikiko
    • 2011/12/18 06:56
    •  わたしが思い描いてたのは、違う部品なのだろうか?
       涙型の部品が2枚、角度を変えて重なってるイメージなのだが。
       確かに、“噛み合って”はいないかも……。
       でも、ま、淡雪さんの脳内に、ちゃんと映像が焦点を結んだわけだから……。
       わたしのイメージが間違ってたとしても……。
       描写は成功だったんじゃないかな。
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