Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
身体の涙(15)
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「身体の涙」作:八十八十郎(はちじゅうはちじゅうろう)


(15)


 二人を乗せたエレベーターが音も無く8階で止まった。
 都内の高級住宅地の一角に立つマンションである。
 先に立って歩き出す奈緒子の背中に優美は問いかけた。
「ねえ、面白いところって・・、ここ何なのよ。」
 奈緒子は振り返ってその顔に笑みを浮かべた。
「あたし、あなたにご主人や子供のいる家庭があっても、あなただけを愛してるの。信じてくれる・・・?」
「え・・・?」
 奈緒子は言葉に詰まった優美の両手を取った。
「あたし何でだろう・・・・、あなたの家庭を壊してあなたを奪おうなんて思わない。そんな家庭的な、優しいあなたを愛してるの。」
 優美は両手を握り合わせたまま奈緒子の顔を見た。
「優美ちゃん、あたしのこと信じられる・・・?」
 奈緒子の眼差しから優美は目を逸らした。
「わからない・・・あたし・・・。わからないわ・・・。」
「そうよね・・・。」
 奈緒子は少しの静寂の後に続ける。
「あたしだって先のことなんか分からない・・・。でも今こうして二人でいる時、とっても幸せよ。」
 優美はそんな奈緒子の言葉に顔を上げた。
「それはあたしも同じだけど・・。」
 背の高い奈緒子は優美の顔を嬉しそうに覗き込む。
「ほんと? うふふ、じゃあこれから、あなたを試してあげる。」
 悪戯っぽくそう言うと、奈緒子は優美の両手を離して再び歩き始めた。

「あら奈緒ちゃん、久しぶりねえ。」
 ドアを開けて応対に出た人物は、30代後半かと思われる女性だった。
 色白のふくよかな顔に優しい笑みを浮かべている。
 肩までのストレートヘアが艶を放って、嫌みのない装いが彼女の人柄を物語っていた。
「あら、素敵なお友達と一緒なのね。どうぞ遠慮しないで寛いで下さいね。」
 優美は会釈を返しながら、みるみるその顔を赤らめた。
「朴さん久しぶりだわね。今日はね・・・。」
 奈緒子は悪戯っぽい笑みを浮かべ、両手で口元を覆って朴と呼んだ女性の耳に何かを囁いている。
「んまあ・・・。」
 朴さんは切れ長の目で奈緒子の顔を睨んだ。
「ねえお願い・・。他に誰か来てる・・・?」
 朴さんは呆れ顔で溜息をつくと、奈緒子に答えた。
「しょうがないわねもう・・・。今日は例のデザイナーの卵が来てるわよ。」
「へえそう・・・。あたし久しぶりに彼女とお話ししたいわ。」
 そう言って奈緒子は部屋の奥へと入って行く。
 優美は何の事か分からず、おろおろと奈緒子の後姿を目で追った。
 そんな優美に朴さんは優しく口を開いた。
「ここは女性だけの社交場なのよ。奈緒ちゃんはちょっと知り合いとお話ししたいみたいね。その間ほんの少し、あたしとお話ししてくださらない・・・?」
「え、ええ・・・。」
「まあ嬉しい・・。じゃ、こちらへどうぞ。」
 優美は20畳ほどの洋間へ案内された。
 マンションの一室とは言え、その部屋はサロンと呼ぶに相応しい雰囲気を醸し出している。
 観葉植物を配した広いテラスから明かりが差し込み、寛げそうなソファーの奥にはこじんまりとしたバーカウンターさえ配置されていた。
 朴さんは淡いベージュのソファーを優美に勧めた。
 柔らかく身を包むソファーに身を任せながら、優美はゆっくりと周囲を見回した。
“・・あ・・・。”
 濃いベージュのスモークグラスの向こうに、優美は奈緒子と若い女性の姿を見つけた。
 その小さな洋間は優美の居るサロンの部屋に隣接しており、大きな色つきのガラスで仕切られていた。
 二人はやはり並んでソファーに身を沈めながら、何やら楽しげに談笑している。
 優美はその様子を見つめながら、何か胸騒ぎを覚えた。
「何かお飲みになる・・・?」
 朴さんの言葉に優美は我に返った。
「ええ、有難うございます。お任せします。」
 しばらくして、二つのワイングラスを手にした朴さんが優美の横に腰を降ろした。
「お名前は何とお呼びしたらいいかしら・・・?」
「あ、あの、優美と呼んでくだされば・・。」
「優美さん・・・・、いいお名前ね。朴です、よろしく。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
 照れくさそうに会釈をする優美の顔を朴さんはじっと見つめた。
「さすが奈緒ちゃんね。あなたみたいな素敵な人を連れて来てくれて・・。」
「とんでもない、私なんか・・・。」
 優美は恥ずかしげにテラスの外に目を向けた。
「いいえ、私には分かるの。沢山人を見てきてるもの・・・。あなたは優しい心を持った素敵な人。」
 優美は顔の火照りを覚えながら朴さんの顔を見た。
 彼女の白くふくよかな顔立ちが、優しい笑みと共に優美の心を和ませた。
 その不思議なオーラは、優美がまだ経験したことが無い感覚だった。
 本来の性的対象である男性や、身を熱く沸き立たせる奈緒子の愛情ともまた違って、すべてを理解し許してくれる母の様な姉の様な、穏やかで深い心を朴さんに感じたのである。
「有難うございます・・。」
 そう答えながら、ここに連れて来てくれた事に感謝しようと、優美は何気なく奈緒子の方を見た。
 奈緒子は若い娘と顔を寄せて話をしている様だった。
“はっ!”
 優美は息を呑んだ。
 若い娘の両手が奈緒子の首に廻されたかと思うと、甘える様その唇を奪ったのである。
 そして何という事か、奈緒子はその娘を拒みもせず、背中に両手を廻して自分の胸に抱き込んだのだ。
 そのまま二人の唇が深く交わって行く。
 思わず優美は固くその目を閉じた。

「優美ちゃん、優美ちゃん・・。」
 朴さんの呼び掛ける声がした。
「優美ちゃん、大丈夫よ。あの人試して遊んでるだけなの。あたしあなたには嘘つけないわ。」
 優美は朴さんの手が優しく肩に触れるのを感じた。
「可愛そうに・・、びっくりした? だいじょうぶ、あたしが仕返ししてあげる。ね、優美ちゃん、少しだけあたしの言う通りにしてくれる?」
 優美は目を閉じたまま小さく頷いた。
「そう、もう大丈夫よ。ね、じゃあこっちにいらっしゃい。」
 朴さんは両手で優美を肩を抱いて、その胸に抱き寄せた。
“はっ・・・。”
 一瞬優美は身を固くしたが、朴さんのふくよかな身体に包まれた時、何とも言えない安らぎを感じたのである。
「奈緒ちゃんを愛してるのね。可哀そうに、びっくりしたでしょう? でも大丈夫。あたしがあの子にお灸据えてあげるから。」
 朴さんは優美の顔を胸に抱いて、その髪を優しく撫でた。
 優美は朴さんの柔らかみに包まれ、そしてその香りを胸いっぱいに吸い込んだ。
「優美ちゃん、こっちから向こうが見える様に、向こうからもこっちが見えるのよ。」
 優美は顔を上げて再び奈緒子の方を見た。
 若い娘と唇を重ねたまま、一瞬奈緒子がこちらを見た様な気がした。
 驚いた事に、若い娘は奈緒子を自分の上に誘いながらブラウスのボタンを外し始めた。
「だいじょうぶ、だいじょうぶ、優美ちゃん。じゃあ、こっちも奈緒ちゃんを試してあげましょう。ね・・?」
 朴さんは優美の顎に優しく手を添わせた。
「ね、優美ちゃん。ちょっとだけ、あたしと出来る? それとも、あたしじゃ嫌かな・・・?」
 朴さんのふっくらとした唇が優美の目の前にあった。
「あ・・、ちょっと・・・。」
 思わず優美は朴さんの胸に両手を当てた。
「ね、ほら、奈緒ちゃんを見て。」
 奈緒子はソファーの上で娘と重なっていた。
 娘の肌蹴たブラウスの間から胸の膨らみが垣間見える。
 そのブラジャーをずり上げながら、奈緒子の右手が娘の乳房を掴み込んだ。
 優美は再び朴さんの顔を見た。
 その優しい笑顔の前で、優美は静かに目を閉じた。
 朴さんに優しく唇を奪われた時、背筋を駆け上る刺激に優美は全身を震わせた。
 そのままソファーの上に二人の身体が横たわって行く。
 そんな優しい口づけが優美には随分長く感じられた。
 ふと唇から温かみが離れて、優美の耳元に優しい囁きが聞こえた。
「ごめんなさい。嫌だった?」
 優美は小さく首を横に振った。
「あなたとても素敵よ。わたし、うっとりしちゃった・・。」
 熱い吐息を耳元に感じながら、優美はその囁きを夢うつつに聞いた。
「もし本当にあなたを愛していいのなら、あなた・・・、夕方暗くなるまで私の口の中よ。」
 優美は背筋が震えるのを覚えた。
 再び抱き締められて髪を撫でられる。
 どうしても朴さんに甘えかかっていく自分を禁じ得なかった。
「あっ・・。」
 優美は小さな声を上げた。
 スカートに潜り込んだ朴さんの右手が優美の下腹部を撫でたのである。
「だ、だめ、朴さん・・。」
 そんな優美の訴えに、朴さんは優しく額に口づけしながら答える。
「だめ・・・? ほんと? 奈緒ちゃんの方は今どうしてるのかしら・・?」
 パンティーの横から、朴さんの器用な指が滑り込んで来る。
「や、やめて・・・あ・・。」
 消え入りそうな声と同時に、朴さんの指が優美の陰毛を掻き分けてきた。
 その時突然、優美は誰かに腕を掴まれてソファーから引き起こされた。
「もう十分よ。」
 奈緒子はそう言うと、優美の手を掴んだまま出口のドアへ向かう。
 優美が振り返ると、満面に笑みを浮かべた朴さんが手を振りながら優美にウインクしていた。

「優美ちゃんたら、朴さんにあんなことされて。」
「奈緒子さんだって、あの子と仲良くしてたでしょ? 朴さんはあたしの為にやってくれたのよ。」
「どうだか。あたしは、あの子とキスしてる時も、あなたのことしか考えてなかったのよ。」
「うそ。」
「ほんとよ!」
「信じられないわ。」
「あたし、あなたのとこへ来たでしょう?」
「まあ、そうね・・。」
「早く二人になりたいわ。」
「うん。」
「まだ時間あるでしょ、あたしのマンションに行きましょ。その後、車で送ってあげる。」
「ええ。」
 そんな会話を交わしながら、二人はドアが開いたエレベーターに忙しなく乗り込んでいった。

「あっ・・・・! だめっ、もういきそうっ!!」
 優美の切羽詰まった喘ぎに、奈緒子は弾き立ったしこりを吸い離した。
 急いで身をずり上げると、優美の身体を抱きしめる。
 右手の指を優美の熱いもの滑らせながら、自分の濡れたものを優美の太腿に押し付けた。
 狂おしく唇を吸い付け合うと、優美の両手が奈緒子の背中を掴む。
 奈緒子の右手の指が花びらごとクリトリスを揉み込んでいく。
 優美の裸身が奈緒子の身体を揺るがしてうねった。
「だめっ、もう・・、すぐいっちゃうっ!!」
 唇を振り解いて呻く優美に、奈緒子も忙しなく太腿に腰を使う。
 湿った粘着音が交錯する中、優美の身体が強張って反り上がった。
「あはっ! だめっ・・・、ごめんなさい・・・いくうっ・・・!!」
 喉を反らして顔を紅潮させると、声も無く下肢を震わせて優美を快楽の極みが襲った。
「はあっ・・・、あぐうう・・・!!!」
 優美を追う様に奈緒子もその耳元で強張った唸りを上げる。
 優美の太腿に濡れたものを擦り付けながら、奈緒子の身体を泣きたい様な愉悦が走る。
「ああだめだめっ。・・・・いくっ!!」
 愛する優美の身体を抱きしめたまま、奈緒子は身体の喜びに何度も身を弾ませていた。
身体の涙(14)目次身体の涙(16)



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    • ––––––
      1. Mikiko
    • 2013/05/03 10:36
    •  オリジナルにない、書き下ろしだそうです。
       枯れてませんねー。
       これはいよいよ、新作も期待できるかな?
       わたしにとっても、大きな励みになりました。
       わたしも、まだまだ枯れぬぞ。
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