Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
身体の涙(5)
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「身体の涙」作:八十八十郎(はちじゅう はちじゅうろう)


(5)


「ねえお母さん、早くうっ。もうお腹減った~!」
 息子の章の声で優美はふと我に返った。
「ああ、ごめんごめん。もうすぐだから、ちょっと待ってね。」
「あはは、お母さんはまだ眠たいんだってさ。」
 夫の滋が笑いながら横から助け船を出した。
 日曜日の午前9時過ぎである。
「もう、何言ってんの。」
 優美はガスの火を止めながら滋を睨んだ。
 昨夜は夜中の2時ごろから、滋の要求に応えて夫婦の営みを交わした。それからシャワーを浴び直して眠りに就いたのは、かれこれ深夜3時過ぎになったのである。
 夫はその事を含んで優美を茶化して言ったのだ。
 しかし優美は戒める様に言葉を返しながら、夫に申し訳ない気持ちも拭いきれなかった。
 3日前の奈緒子との出来事がまた頭によみがえり、何となくぼうっとしていたのである。

 あの後優美は幾度か絶頂を極めさせられ、
“ああ~っ、あたしもっ!!”
 奈緒子がそう言って濡れたものを優美の太ももに擦り付け、首筋を噛まれ指で激しく蹂躙されるのを感じたあと意識を失ってしまった。
“あ~、あたしは・・・。”
 優美は何か自分が大変な事をしてしまったという思いと、一方では大切なものを見つけた様な思いで揺れ動いていた。
 昨日の昼間に奈緒子から電話があり、明後日のお昼に一緒に買い物に行く約束をしてしまっていた。
“このまま彼女と会う機会を持っていいんだろうか・・・?”
 そんな不安も心の中に渦巻いていたが、もう一切会わないようにするには忍びなかった。
 現に優美は、胸を高鳴らせてボーイフレンドとのデートを心待ちにする女の子と同じような自分を否定出来なかったのである。

 火曜日の正午前、優美は荻窪駅の北口で奈緒子を待っていた。
 出かける前に入念にお化粧し、着る物もあれこれと迷う自分が何となく割り切れなかったが、今はもう奈緒子を心待ちにして何気ない視線を人混みに巡らせていた。
 ふと交差点の向こうから人垣を避けながら渡って来る奈緒子の姿が目に入った。
 今日はシックな黒っぽいパンタロンスーツに身を包んでいる。
 奈緒子は交差点の中程を過ぎたあたりで優美を見つけ、急に笑顔に変わったかと思うと小さく手を振りながら小走りになった。
 優美はきゅっと胸が締め付けられるのを感じた。
「ごめんなさい、待った?」
「ううん、大丈夫。」
 何となく恋人に答える様な口調になった気がして、優美は自然と顔が火照る。
「ほんと? じゃあ、今日はあたしのマンションの近くにあるショッピングモールに行ってみない? 日用品の他に、輸入商品を安く売ってるコーナーもあるのよ。」
 そんな顔を紅潮させた優美には頓着なく奈緒子は提案した。
「ええ、いいわ。」
 優美はもう先に立って歩き出しそうな奈緒子に向かってそう返事をした。

 そのショッピングモールは思ったより広く、品ぞろえも豊富だった。
 一般食料品や日用品のフロアと、書籍や趣味のコーナー、高級品や輸入商品のフロア、映画館とゲームセンターなど、一つのビルの中で上手にレイアウトされている。
 二人はもっぱら食料品と日曜雑貨のスペースを廻った。
 とは言っても、奈緒子はトイレットペーパーを買った後は優美の買い物に子供の様に付いて回るだけであった。
「ね、ね、これ見て。面白いわよ。」
「はら、これ安いんじゃない? ね、安いでしょ?」
 などと話しかけるだけで、それも大概は優美からすれば的外れの内容だった。
 やがて奈緒子はそれにも飽きた様子で、
「もうこれで終わり? まだあるの?」「ねえ、もう早く行きましょうよ。」
 と優美をせかせだした。
「もう・・、まるで子供を連れてる時と同じね。お待ちどうさま、これでおしまいよ。」
 とうとう優美は笑いながらそう言った。

 2人はカフェの椅子に座ってやっと一息ついた。
 優美はコーヒーを飲みながら、ガラス越しに表を見る奈緒子の横顔を急に大人びて感じていた。
「ほんとに奈緒子さん、生活食料品のことなんか知らないのね。」
「ふふ・・。うん、ほんとはそうなの。」
 優美の方を振り返って、奈緒子は少し寂しげな笑みを浮かべた。
「あたし仕事のせいにする訳じゃないけど、食事だってほとんど外食だし、マンションも会社の契約で、頼めば掃除やクリーニングもやってくれるのよ。」
「へえ・・・、すごい・・。」
 思わず優美は羨ましげな表情を奈緒子に向けた。
 奈緒子は小さく笑うと、そんな優美に向かって首を横に振った。
「料理なんてまともに作れるものはほとんど無いのよ。普段は開き直って、価値観が違うのよって強がってるけど、たまに我に返って落ち込んじゃう時もあるの・・。」
 優美はハッとした。
「ごめんなさい・・。あたし、つい・・・。」
「あはは、何言ってるの。 気にしないで、本当の事だもの。私、優美ちゃんと違って強いのよ、何でもないわ。それに私、優美ちゃんが優しい人だってこと、よく分かってるもの。」
 奈緒子は笑顔で優美にそう言った。
「ありがとう・・・。」
 優美は奈緒子の顔を見た。
 微笑みながら奈緒子の理知的な目がじっと見つめ返してくる。
「ねえ優美ちゃん、よかったら私のマンションに寄っていって・・。ここから5分くらいの所なの。」
「で、でも、子供が帰って来るから・・・。」
 テーブルの下で奈緒子の足が優美の足に触れてくる。
「ね、お願い。それにまだ時間あるでしょ? 少しだけ、ねえ、お願いよ。」
 奈緒子はその涼しげな眼差しで優美を見つめた。
「え、ええ、それじゃちょっとだけ・・。」
 優美はその誘惑に逆らえない自分が分かっていた。
「うれしい。」
 すぐに奈緒子は席を立ち、レジへと向かって行った。

 二人はショッピングモールを出て、駅の方へ戻る歩道を歩きだした。
 30メートルほど歩いた時、二人の歩く歩道に寄せて一台の黒い高級車が止まった。
 二人が顔を向けると車のスモークガラスが降り、中から中年の女性が顔を出した。
 ブラウンの髪をアップに結い上げてはいたが、夜の仕事の女性とは違って、その品を作らぬ雰囲気は彼女が何かしらビジネスシーンに関わっていることを感じさせた。
 年は40代の後半だろうか、社会的な自信に裏付けされた美人である。
「あら、奈緒子さんどうしたの? もう帰るの?」
 その女性は奈緒子に表情も変えずに話しかけた。
 奈緒子は突然で少し驚いた様子だったが、すぐに落ち着いてにこやかに答える。
「いえ仕事なんです、この近くで。でも偶然ですね、部長。」
「そうね。今日夕方、7時から打合せになってたわね。」
「はい。局の方で7時からになってます。後ほど局にうかがいます。」
「ええ。それじゃ、また後で。」
「はい。よろしくお願いします。」
 ウインドウが静かに上がるとその車は走り去った。
「大丈夫なの、奈緒子さん・・・?」
 優美は何となく心配になって奈緒子に尋ねた。
「何が? 大丈夫よ、仕事のお得意さんなの。ああ見えてテレビ局のプロデューサーなのよ。でも突然でちょっとびっくりしちゃった。 さあ急ぎましょ。」
 涼やかな笑みを優美に向けると、奈緒子は自分のマンションに向かって足を速めた。

 30分後、優美は奈緒子に組み敷かれ、嗚咽にも似た声を上げながら身を捩らせていた。
 全裸の身体を絡め合い、もうすでに奈緒子の右手は優美の股間で狂おしくその動きを速めている。
「もうだめでしょ、優美ちゃん? 欲しかったのね、すぐこんなに。」
「ああいや、言わないで・・。」
 ショッピングモールでの大人と子供の関係は、今はベッドの上で完全に逆転していた。
 優美は奈緒子の与えてくる快感に、なすすべも無く身を震わせている。
「じゃ、言って。この前みたいに、いかせてって。」
 確かに最初の奈緒子との関係で、何度か絶頂を味合わされる途中で、
“ねえ、まただめでしょ・・? ね、お願い、いくって言って。”
 愉悦の波に押し上げながら、奈緒子は何度もその言葉を要求した。
 途中まで言えなかった優美だったが、何度目かの絶頂にさらされた時、夫にも言った事のない言葉を言わされた揚句に果てた。
「はあ~っ、あああ、いやあっ。」
「いやじゃないでしょ。ほらほら気持ちいいんでしょ? もうだめにしてあげる。ね、言って、いくって言って!」
 奈緒子は蕾の中の指を掘り返すように動かし、その上の突起を親指で揉み転がし続ける。
 やがて急に優美は二三度腰を振り立て、その身体の柔らかみがブルブルと震えた。
 吊り上げた魚の様にその裸身が激しく痙攣する。
「ああっ・・・・、もうだめ。ああいやっ! ああ、いくっ!」
 教えられた言葉を絞り出して、優美はめくるめく絶頂を極めた。
 同時に奈緒子は、その断末魔の痙攣を繰り返す太腿に自分の秘部を押し当てながら、低い呻り声と共に快感に縛られたのだった。
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コメント一覧
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    • ––––––
      1. ハーレクイン
    • 2013/02/21 08:48
    • 荻窪かあ。
      営団丸ノ内線も乗り入れてるけど、荻窪駅北口というと、JR中央線だよね。
      どんな街なのかなあ、といってもそんなにどこも変わらないんだろうけど。
      新宿から西の中央線で降りたことのある駅というと、中野と八王子、これだけだな。荻窪は全く知らない。地名だけは知ってたけど。
      あ、こないだ『荻窪物語』っていうアニメを見つけた、見てないけど。
      で、第3の人物、登場。
      40がらみの、いや、40代後半というと50がらみ。一般人だと立派なおばさんだが、テレビ局のプロデューサーねえ。
      二人に絡んでくるんだろうか。
      で、優美さんを組み敷く奈緒子さん。30分後、というとマンションに入っていきなり、だったのかなあ。
      ベッドでやっておられるようだが、わたしなら玄関を入っていきなり押し倒すなあ。
      >嗚咽にも似た声を上げながら身を捩じらせ
      る優美さん。こちらも準備OKだったのかなあ。
      ま、とりあえず……、
      >優美「ああいやっ! ああ、いくっ!」

    • ––––––
      2. Mikiko
    • 2013/02/21 19:45
    •  わたしは、西武新宿線の都立家政と、中央線の高円寺の真ん中当たりに住んでたことがあります。
       荻窪は、高円寺から2駅です。
       三鷹の会社にいたこともあるので、荻窪は馴染みのある駅名です。
       でも、降りた記憶は無いですね。
       四面道という地名が記憶に残ってたので、地図を探してみたら……。
       道路が、縦長のX(エックス)形に交差する場所でした。
       荻窪という地名は……。
       荻の生える窪地だったからでしょうか?
       近くには、天沼という住所も見られます。
       低地のように思えますが……。
       高架駅の多い中央線の中で、荻窪駅は地上駅なんですよね。
       なんでじゃ?
       荻窪と云えば、井伏鱒二。
       『荻窪風土記』は……。
       読んでみたいと思いつつ、まだ果たせてない書物のひとつです。
       昔から文人が多く住んだ街で、質の高い古書店が多いとか。
       なんだか、住んでみたくなった。

    • ––––––
      3. ハーレクイン
    • 2013/02/21 20:49
    • ふーん。
      地図ではそこまではわからないからなあ。
      井伏鱒二は、昭和初期に荻窪に移り住み、そのまま荻窪で没したそうですね。
      天沼は色々あって、結構有名な地名のようです。荻窪駅北口の真ん前ですね。

    • ––––––
      4. Mikiko
    • 2013/02/22 07:50
    •  駅のすぐ近くに、青梅街道の跨線橋(天沼陸橋)が先に出来てしまってたためだそうです。
       ↓こちらに詳細記事あり。
      http://blog.livedoor.jp/subroku64/archives/7202003.html

    • ––––––
      5. ハーレクイン
    • 2013/02/22 09:34
    • 天沼陸橋は有名みたいですね。
      しかし、やろうと思えば上と下を逆にする。つまり道路を地上に下ろして、線路を上にあげ道路を跨がせる。で、荻窪駅を高架駅に……。
      ま、大工事になるからおいそれとはいかないでしょうが、荻窪駅近辺の道路事情が悪くなれば、いずれやらんならんかも。
      工事期間中の渋滞とかを考えれば、やるなら早いうち、でっせ、猪瀬直樹サン。
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