Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
続元禄江戸異聞(七)
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「続元禄江戸異聞」 作:八十八十郎(はちじゅう はちじゅうろう)


(七)


江戸を旅立ってから十日が過ぎようとしていた。
姫の遅い足取りでさえ、もう大井川の渡し場が目の前である。
「姫、今橋を渡りましても、もう直に日が暮れてしまいます。今日はこの辺りの宿で一晩過ごすと致しましょう。」
「はい、伊織様にお任せ致します。」
羅紗姫は長い睫毛を瞬かせて伊織に答えた。

お蝶は物売り小屋の陰から二人の初々しい遣り取りを見ながら、やれやれと気怠い溜息をついた。
しかしその後、何気なく廻りを見回すお蝶の目が急に大きく見開かれた。
“あっ!あの小娘!”
「伊織様~! 伊織様~!」
伊織が何事かと声の方を振り返ってみれば、お美代が必死で手を振りながら、二人の方へ走ってくる姿が目に入った。
「あっ! お、お美代ちゃん!」
「どなたでございます・・・?」
「え? ・・ええ、江戸で私が住まいとしておりました長屋の、左官の娘でございます。」

お美代は二人に追いつくと、大きく肩で息をしながら言った。
「はあっ、はあっ・・伊織様っ、やっと見つけました。・・はあっ、あたし、お国元まで伊織様のお世話をしようと思って、はあ・・江戸からやってまいりました・・はあ・・。」
見れば町娘姿はそのままで、それも埃まみれでだいぶくたびれている。
伊織はしばし固く瞼を閉じ合わした後、心で手を合わせながら口を開く。
「お美代ちゃん、お前の気持ちは何物にも代えがたく嬉しい・・。だがその気持ちは受けられないのだ。大事なお役目の途中、そしてどんな危うい事があるやもしれん・・・。こんな事を言って冷たいようだが、ここから江戸へ帰りなさい。」
お美代は愛くるしい顔に悲しみを浮かべて言った。
「どうして・・、どうしていけないの? ・・折角ここまで来たのに・・・。」
もうその勝気な瞳に、うっすらと涙を浮かべている。
「すまん、お美代ちゃん・・・。だがこれはどうあっても許す訳にはいかない。さあ、これは帰りの旅の足しにしなさい。籠も十分使える足しにはなると思う・・・。」
伊織が何某かの金をお美代の手に掴ませると、お美代はしばし涙目で伊織の顔を見つめた後、振り切る様に来た道を走り去って行く。
「ばかだねえ・・・、可哀そうに・・・。」
お蝶は走り去って行くその後ろ姿を見ながら寂しげに呟いた。
だが迂闊にも、近くの物陰からそれを見つめるもう一つの影がある事に、お蝶は気付かなかった。


尾張の地、人里離れた山間に隠れる様にして豪農風の屋敷があった。
尾張白蝋の頭領美夜叉は、幽玄たる風情で板張りに座し、囲炉裏の火を見つめている。
だが何処からか、およそその風情とは似つかわしくない、成熟した女の悶える様な声が聞こえてくるのだった。

「ああっ!水月、またっ・・。いやじゃ、このままではいやじゃ、ねえ抱いておくれ・・。」
別室の布団の上で、綾の方はふくよかな裸体を震わせながら水月に抱き付こうとする。
しかし白い襦袢姿のままの水月は、己が身体に触れられるのを嫌うかの様に、さらに強く綾の方の両太腿を抱え込むと、腹這いでその太腿の間に顔を押し込んでいった。
薄赤い舌で興奮で膨れたものを舐め上げると、そのまま甘く唇に吸いこむ。
「はうう~っ!」
再び布団に背を落とした綾の方の身体が戦慄き、反らせた胸に乳房が揺れた。
「ああっ!、はああ~っ・・・すいげつううう~っ・・。」
疼くものを舌で弄られ吸い離しされながら、綾の方は白い敷物を掴んで身をうねらせた。
もう散々水月に全身を舐め廻された後の恥戯である。
もう二度は我を忘れて奈落に落ちた挙句に、また抱かれぬまま極みに縛られようとしているのだ。
水月は柔らかく強張ったものを吸いながら、右手の小指を綾の方の菊の蕾に宛がっていく。
溢れる露を絡ませながら、それはぬるぬると二つ目の節まで苦も無く潜りこんだ。
「あおお~・・・!」
綾の方は喉の奥から声を絞り出すと、むずがる様に身を捩った。
小指を埋めたまま、素早く水月は身をずり上げる。
上から綾の方の右の乳房に吸い付き、右手の人差し指と中指で、露に塗れた突起と花びらを撫で廻した。
「はあっ、はあっ! ・・・ああ~~、いい~~・・・っ!」
綾の方は愉悦に声を上げながら、水月の背中の襦袢を掴んだ。
水月は顔を上げると、左手を綾の方の首の下を廻してその肩を抱く。
そのまま右耳に顔を伏せて囁いた。
「お方様・・・、ではこれにて・・・。」
綾の方が夢中でその唇を吸おうとした時、堪らない快感が身の内に込み上げてきた。
小指を埋めたまま、人差し指と中指が蜜壺にぬめり込み、親指が絶妙の強さで敏感なもの
を転がしてきたのである。
「ああっ、あああうぐっ! あはああっ。」
綾の方はあられもなく喜びの声を上げ、水月の襦袢を掴んで身をくねらせた。
顔を伏せたままの水月の右手が、綾の方の秘部を掴むようにして動き続ける。
「あおおおお~・・・! ・・・んふっ! ・・・!」
水月の右手を振り切る様に、綾の方の重い腰が激しく上下した。
「あがっ・・・! ・・ぐっ・・!」
その柔らかみを打ち震わせて、綾の方はめくるめく極みの快楽に縛られたのだった。
しばらくの後、綾の方の乱れた襦袢の合わせを整えると、水月は静かに部屋を後にした。

 美夜叉の座す板の間に、音も無く水月が入って来る。
「ご苦労であった。まあ、近こう座りなさい。」
水月は囲炉裏に向かって、声をかけた美夜叉の横に腰を降ろした。
「お前の考えの通り、その若侍と腰元に間違いないであろう・・・。
 腰元が姫として、その若侍一人とは・・、あまり油断の出来ぬ相手とみて間違いはあるまい。
 よい、その者達に手を下せ。そして今度は本物の姫であったかどうか、確かめよ・・。」
「はい・・・・。」
水月は相変わらず悲しげな眼差しで答えた。
美夜叉は囲炉裏の火から水月の顔に視線を移しながら、再び口を開く。
「ところで、綾の方様は如何なされた・・?」
「はい。ご満悦の後、心安くお休みなされました。」
「そうか、・・それは何より。」
「それでは、私は早速・・・。」
切れ長の目で美夜叉を見ながら水月は腰を上げる。
「もう行くのか・・? どうじゃ久しぶりに、女に戻りとうはないか・・・?」
「え・・・?」
その言葉に動きを止めた水月の瞳が、初めて命を得た様に輝いた。
「ふふふ・・、久しぶりに、私が女に戻してやろうと言うのじゃ。 さあ・・、これへ参れ・・・。」
水月が身を寄せると、美夜叉はすらりとしたその身体を、強く胸の中へ抱き寄せた。
「はつ・・・。」
「ふふふ、可愛いやつじゃ。今宵は私に、存分に甘えるがよいぞ・・・。」
胸に抱かれた水月の顔がみるみる桜色に染まり、恥じらいを含んだ眼差しで美夜叉を見上げた。
「お頭さま・・・、んむっ・・!」
整った唇が美夜叉に奪われ、襦袢の合わせから手が差し込まれる。
形良い乳房を美夜叉に掴まれた時、水月はそのしなやかな身体をぶるぶると震わせた。
そのまま襦袢を肩脱ぎに脱がされながら、瞼を閉じた水月の身体はゆっくりと板の間に倒されていった。


 その頃お美代は、もうすっかり日も暮れた街道をとぼとぼと歩いていた。
もう何も考える気が起らない。
ふと街道脇に地蔵小屋を見つけると、軒下に座り込んでしくしくと泣き始めた。
やっと恋する伊織を見つけたと思いきや、お役目の邪魔になって江戸まで帰らなければならない。
何処かで宿をとる気持ちさえ起らず、今日はもうこの地蔵小屋で寝てしまおうと思った。
その時、ぼんやりと月明かりを眺めるお美代の耳に、何処からか静々とした草履の音が聞こえてきた。
「もし、娘さん。夜この様な所でどうしたのですか・・・?」
優しげな女の声に振り返ると、一人の尼僧が心配そうにお美代を覗き込んでいる。
「和尚人様、あたし江戸まで帰る途中なんです。でも、今夜はここで泊ろうかと・・・。」
「まあ、若い娘が夜この様な所で・・、どんな目に合うかわかりません。とにかく私の寺へおいでなさい。お話はそこで聞きましょう・・・。」
傘を上げて見せた尼僧の顔は、まだ若く優しそうに微笑みかけていた。
お美代は急に心が温かくなったようで、大きな目からぽろぽろと涙を零した。
「はい・・・うう・・、有難うございます・・。」
「泣かずともよい・・。 さあ、私に付いておいでなさい・・。」
二人の影は街道を離れて、人家もまばらな山間の方へと消えて行った。
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コメント一覧
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    • ––––––
      1. ハーレクイン
    • 2012/02/02 12:02
    • 誠に余計なことではありますが、今回3行目の『橋』について一言。
      大井川は現在の静岡県中央部で駿河湾に注ぐ一級河川ですが、かつて江戸時代には、遠江(とおとうみ)の国と駿河(するが)の国の国境を成しており、東海道屈指の難所でした。
      東海道を分断する江戸時代の大井川は、橋は全く無く、渡し船も厳禁。荷物は馬、人は人足の肩車などで渡るなどの方法しか許されておりませんでした。これを川越(かわごし)といいまして、庶民はもちろん、参勤交代などで東海道を行く大名ですら例外ではありませんでした。
      これは、江戸幕府が、仮想敵国である西国(薩摩の島津や、長州の毛利)から江戸を守るための天然の防衛線として大井川を位置付けていたためです。つまり、簡単には渡れないようにしていたわけですね。
      「箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川」とは、この東海道筋屈指の難所、大井川を詠ったものです。
      洪水の際には一切の川越が禁止される「川留め」が行われました。
      このためもあって、東海道筋の大井川東西の宿場「島田宿(東岸)」と「金谷宿(西岸)」は大いに栄えたそうです。
      さらに、“急ぐんや、どないしても大井川を渡らんとあかん”、というせっぱ詰まった人は川留めの禁を犯して渡河し、処罰されたケースも多かったとか。これは関所破りにも匹敵する重罪でしたから……。
      しっかし、伊織ちゃんも冷たいよな。
      いくらお役目とはいえ、いやそれはよくわかるが、それにしても純愛一筋、若いおなごの身で単身、はるばる江戸から駆け付けたお美代ちゃんに、あっさり「江戸に帰れ」とはのう。
      「ばかだねえ…、可哀想に…」物陰で呟く恋敵、お蝶さん。
      ええ場面だねえ。
      今回の濡れ場は綾の方vs.水月。
      さらに水月vs.美夜叉。
      この水月さんも、なかなか複雑な性格のキャラみたいですねえ。
      それにしても、これだけ登場人物が多いと、濡れ場のネタには事欠かんなあ。毎回新鮮だし。
      ふむ。メモメモφ(.. )。
      行き暮れるお美代ちゃんを言葉巧みに誘う謎の尼僧、って赤蛇尼だよなあ。

    • ––––––
      2. Mikiko
    • 2012/02/02 20:11
    •  大井川には、江戸時代、橋が無かったと言いたいわけね。
       したがって、「姫、今橋を渡りましても、もう直に日が暮れてしまいます」は、おかしいと。
       ふむふむ。
       江戸時代の大井川に橋が無かったのは、事実のようです。
       初めて橋が架けられたのは……。
       明治12年(1879年)。
       その名は、蓬莱橋。
       当然、木橋です。
       しかしながら、なんと!
       この橋、現存してるそうです。
       橋脚はコンクリートに替えられてます(昭和40年)が……。
       橋本体は、そのままだとか。
       全長897.4メートル。
       通行幅は2.4メートルしかありません。
       もちろん、歩道橋です。
       増水すると、通行止めになるようです。
      http://blog-imgs-37.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120202200242e6b.jpg
       江戸時代と、大して変わらんでないの?

    • ––––––
      3. ハーレクイン
    • 2012/02/02 21:06
    • 江戸期の大井川には橋がなかった。
      一言でいえばそうですね。
      で実は、「天然の防衛線」云々以前に、江戸時代の土木技術では、度々おこる洪水・水害でも流されない丈夫な橋をかけるのは、難しかったと、できなかった、いうことも言えるようですね。

    • ––––––
      4. Mikiko
    • 2012/02/03 09:08
    •  川の下に川を通す技術があったのだから……。
       いっそ、水底トンネルにすれば良かったのに。
       大井川じゃ、ちょっと広すぎか?

    • ––––––
      5. ハーレクイン
    • 2012/02/03 12:26
    • 西川の水路橋の長さは、せいぜい数十mだろ。
      大井川の蓬莱橋は897.4m。十倍以上の距離だし。
      かつての阿賀野川や信濃川の河口付近にトンネル掘るようなもんだ。
      それに大井川が上流から押し流してくる土砂の量は半端なものじゃないそうです。この重量に耐える水底トンネルなんて、無理。
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