2017.11.6(月)
ただの声ではない。
歌声だった。
聞いたことのないメロディだったが、子守歌のような旋律だ。
声を張った歌い方ではなく、裏声に近い細く高い声だった。
妙に懐かしさを感じた。
ひょっとしたら、この地方に伝わる古い子守歌だろうか。
幼いころ、どこかで聞いていたのかも知れない。
扉を目指していた由美の足先は、声に引かれるように酒蔵の奥に向き直った。
大きな男物のサンダルが、コンクリートの床で音を立てないよう、ゆっくりと歩を進める。
奥の一角では、長期熟成の古酒を作っていると、かなえから聞いていた。
今、この蔵で、お酒が入っている樽はそれだけだと云う。
声は、空らしい金属の樽が連なる奥から聞こえる。
由美は、空き樽に身を隠しながら、声の元に近づいた。
ようやく見えた。
由美が身を寄せる樽は金属製だったが、一番奥には、木製の大樽が据えられていた。
樽には梯子が掛けられている。
ひとりの女性が、その梯子にのぼり、酒樽の中を棒でかき混ぜていた。
歌を歌いながら。
力を籠めた作業ではなかった。
むしろ、子守歌を歌いながら、酒を寝かしつけているようにも見えた。
女性は、由美に横顔を見せていた。
食品工場などで見られる、ツバのついた白いキャップを被っている。
後方のフードが、首から肩まで覆うキャップだった。
フードから覗く小さな顔は、若くて美しかった。
誰もいない酒蔵に、ひとり出勤して、古酒のお守りをしているこの女性は……。
ひょっとして、歩が言っていた「女弟子」なのではないか?
とすれば、麹室で、歩の父をフェラチオしていた女性と云うことだ。
歩の描写では、射精の直前、歩の父が女弟子を突き倒したと云う。
女弟子の口中ではなく、酒米に射精するためにだ。
女弟子はその場で仰向けに倒れ……。
歩からは性器が丸見えだったと。
そしてその性器は、ネラネラに照り輝いていたと。
歌声だった。
聞いたことのないメロディだったが、子守歌のような旋律だ。
声を張った歌い方ではなく、裏声に近い細く高い声だった。
妙に懐かしさを感じた。
ひょっとしたら、この地方に伝わる古い子守歌だろうか。
幼いころ、どこかで聞いていたのかも知れない。
扉を目指していた由美の足先は、声に引かれるように酒蔵の奥に向き直った。
大きな男物のサンダルが、コンクリートの床で音を立てないよう、ゆっくりと歩を進める。
奥の一角では、長期熟成の古酒を作っていると、かなえから聞いていた。
今、この蔵で、お酒が入っている樽はそれだけだと云う。
声は、空らしい金属の樽が連なる奥から聞こえる。
由美は、空き樽に身を隠しながら、声の元に近づいた。
ようやく見えた。
由美が身を寄せる樽は金属製だったが、一番奥には、木製の大樽が据えられていた。
樽には梯子が掛けられている。
ひとりの女性が、その梯子にのぼり、酒樽の中を棒でかき混ぜていた。
歌を歌いながら。
力を籠めた作業ではなかった。
むしろ、子守歌を歌いながら、酒を寝かしつけているようにも見えた。
女性は、由美に横顔を見せていた。
食品工場などで見られる、ツバのついた白いキャップを被っている。
後方のフードが、首から肩まで覆うキャップだった。
フードから覗く小さな顔は、若くて美しかった。
誰もいない酒蔵に、ひとり出勤して、古酒のお守りをしているこの女性は……。
ひょっとして、歩が言っていた「女弟子」なのではないか?
とすれば、麹室で、歩の父をフェラチオしていた女性と云うことだ。
歩の描写では、射精の直前、歩の父が女弟子を突き倒したと云う。
女弟子の口中ではなく、酒米に射精するためにだ。
女弟子はその場で仰向けに倒れ……。
歩からは性器が丸見えだったと。
そしてその性器は、ネラネラに照り輝いていたと。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2017/11/06 07:53
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今日は何の日
『お見合い記念日』。
1947(昭和22)年11月6日。
東京の多摩川河畔で集団お見合いが開催されました。
結婚紹介雑誌『希望』が主催したもので……。
戦争のため婚期を逃した20~50歳の男女386人が参加したそうです。
会場で相手を探し、終了後、最高3人までの身上書を申し込むという仕組みだったとか。
『アパート記念日』・
1910(明治43)年11月6日。
東京の上野に日本初の木造アパート『上野倶楽部』が完成しました。
5階建て、70室でした。
木造5階建てというのがスゴいです。
13年後に関東大震災が起きてます。
大丈夫だったのでしょうか?
本日は手抜きですみません。
風邪気味なんです。
咳が出るので困ります。
マスクは嫌いなんですが、していかなきゃならないでしょうね。
あと、腰が痛いんですよ。
咳をすると響きます。
靴下穿くのも一苦労です。
今日は、請求書を出さなきゃならないので、休めません。
午前中に済んだら、早退するかな。
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2. ハーレクイン- 2017/11/06 09:02
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子守歌
静岡の、となりますと、さて。
「日本子守唄協会」というサイトさんがありました。
それによりますと、16件あるそうです。
そのうちの一つが『高い山から』
♪高い山から谷底みればよ
うりやなすびの花ざかりよ……
しかしこれ、子守唄なんですかね。
とりあえず……
お大事に。
わたしもマスクは苦手です。
眼鏡をかけてる人は皆そうじゃないでしょうかね。
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3. Mikiko- 2017/11/06 18:28
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今日は……
午前中、銀行の用事を済ませ、請求書も出したので……。
午後から、半休を取りました。
帰ってきて、素面だと辛いので、昼間からビールを飲んでしまった。
少し反省し、就寝。
起きてまた、夜も飲んでしまった。
また少し反省しつつ、もう少し飲み……。
就寝の予定。
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4. ハーレクイン- 2017/11/06 21:43
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反省の色なし
風邪っぴきにして酔いどれMikiko。
さては、明日は有休を取ると見た。
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5. Mikiko- 2017/11/07 07:29
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ゆうべは……
赤ワインの燗で身体を温め、9時半過ぎには寝ました。
おかげで今朝は、だいぶ体調がいいです。
咳はまだ、少し出ますが……。
腰痛は治まってきました。
もちろん、出社しますよ。
これ以上休むと、後が大変です。
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6. ハーレクイン- 2017/11/07 10:25
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復活の日 ←は、小松左京
まあ、無理しはらんように。
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7. Mikiko- 2017/11/07 19:50
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今日は……
咳も出なかったので、マスクがなくても大丈夫でした。
腰痛はまだ抜けませんが、だいぶ楽にはなりました。
今夜も、赤ワインの燗で身体を温めることにします。
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8. ハーレクイン- 2017/11/07 21:24
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腰痛
発熱時に発症すると聞きます。
赤ワインもいいですが、医者に診てもらった方がよろしかろう。
今日、掛かり付けの医者に行きましたら、無理やり?インフルエンザの予防接種をされちゃいました。注射は久しぶり。
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9. Mikiko- 2017/11/08 07:28
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医者には……
先週の水曜日にかかりました。
偶然、7週間おきにクリニックに通う日だったのです。
消化器の先生ですが、風邪くらいは見れるでしょう。
総合感冒薬も処方してもらいました。
あまり効きませんでしたが。
今朝は、だいぶ案配がいいです。
今日はインフルエンザの注射の日なんです。
会社に、医者が来てくれるので便利です。
大丈夫ですよね?
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10. ハーレクイン- 2017/11/08 09:30
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総合感冒薬
風邪対策としては気休め、は言い過ぎでしょうが、単なる対症療法です。予防接種には影響ないでしょう。
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11. Mikiko- 2017/11/08 19:42
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接種直前の体温測定では……
37.0度でした。
先生は、何も言いませんでした。
打たれた直後は痛かったのですが、その後はなんともなくなりました。
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12. ハーレクイン- 2017/11/08 21:33
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37.0度!
それで接種って……にせ医者じゃないだろうね。
デイでは、毎朝体温・血圧の測定があります。37.0度では、帰れ、と言われるでしょう。
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13. Mikiko- 2017/11/09 07:19
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その後……
体調が悪化することもありませんでした。
風邪の気も、大部分、抜けたようです。
インフルエンザ菌が入って来て、風邪菌が逃げ出したのかも知れませんね。
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14. ハーレクイン- 2017/11/09 17:21
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インフルエンザは……
“菌”ではありません『ウィルス』です。