Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
由美と美弥子 1480
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 女教授は、シルクらしい光沢のある布地を摘むと、薄皮を剥ぐように肌を滑らせた。
 脚元に落ちた布地は、二回りほども小さくなって見えた。
 女教授は、はかない布地を跨ぎ越すと同時に、しなを作って踊り始めた。

「どう?
 舞台なら、わたしが踊り出しただけで万雷の拍手よ」

 乳頭が鳩尾の高さまで垂れた乳房。
 下腹部では、脂肪の束がストッキングに段を作っている。
 内腿が擦れ合うほどの太い脚。
 お世辞にも美的な印象は持てなかった。

「不服かしら?
 まだ、男ってものが判ってないようね。
 男はね……。
 わたしの前に踊ってたモデルみたいな子より……。
 わたしのこの身体の方が、興奮するのよ。
 わかる?
 リアリズムって云うのかしらね。
 モデルの子は……。
 あそこのお客にとっては、額縁の向こう側の存在でしかないの。
 自分とは別世界の人間って感じかな。
 でも、わたしは違うわ。
 この身体でしょ。
 近所で擦れちがう肉の弛んだおばさん。
 商店街で自転車を押してる大きなお尻。
 そんなとき、男は必ず裸を想像してるのよ。
 わたしの舞台では……。
 そんな身近な存在が、目の前で裸になった姿を見れるの。
 妄想が現実になる。
 興奮度が違うのね。
 自分の肌との近さの違いよ」

 しゃべり続けるうち、女教授の頬には赤みが差し、胸元のそばかすに、うっすらと汗が浮き始めた。

「そして、男の興奮を感じるとき……。
 わたしの肌も燃えあがる。
 あぁ、気分出てきた」

 女教授は、両腕をバレリーナのように高く掲げた……。
 肘を折り曲げた白鳥のポーズのまま、女教授は自動人形めいた動作で回り始めた。
 黒いストッキングは、臀部から股間にかけてが大きく刳り抜かれている。
 サスペンダーストッキングというアイテムだ。
 ショーツは、ストッキングの上に穿かれている。
 この穿き順を間違ってる女性がいるという話を、教授室で聞かされたことが思い出された。
由美と美弥子 1479目次由美と美弥子 1481





コメント一覧
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    • ––––––
      1. Mikiko
    • 2014/04/23 07:19
    • み「あ、駅だ」
      小「『十川(とがわ)駅』です」
      http://blog-imgs-69.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20140419095004772.jpg
      ↑なんでこんなトンガリコーンを付けたんでしょう? “はなわ”のようです。
      律「もう着いたの?
       さっき発車したばっかりじゃない」
      小「『十川』までは、1.3キロしかありませんから。
       2分で到着です」
      み「歩いても15分だな」
      律「この辺までは、まだ宅地とか工場があるわね」
      小「もう少しすると、水田が広がりますよ」
      み「ほうか」
      小「お姉さんたちは、どこまで行くんですか?」
      律「そうだ。
       それ、教えられて無かったんだっけ。
       どこよ?」
      み「ま、今さら隠しても仕方ないか。
       『金木』だよ」
      http://blog-imgs-69.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20140419095020acc.gif
      小「なんだ。
       そんなに早く降りちゃうんですか。
       もったいないですね」
      み「チミと違って、用もないのに終点まで行く趣味は無いの。
       でも、津軽まで来たら……。
       やっぱり、斜陽館だけは押えておかないとな」
      http://blog-imgs-69.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201404190950036d6.jpg
      律「太宰治ね」
      http://blog-imgs-69.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20140419095018da8.jpg
      ↑津軽三味線会館には、なんと、太宰の“ねぷた”がありました。

    • ––––––
      2. Mikiko
    • 2014/04/23 07:20
    • み「大好きってわけじゃないんだけどね。
       やはり、気になる作家です」
      http://blog-imgs-69.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20140419095002d50.jpg
      ↑桜桃忌(6月19日)の禅林寺(三鷹市)。今もこのにぎわいです。
      律「『金木』までって、あとどれくらい?」
      小「もう、20分もありませんよ(18分くらい)」
      律「なんだ、近いのね。
       それでいくらだっけ?」
      み「530円」
      律「高いんじゃない?」
      み「ま、高いわな。
       バス並みだ」
      小「仕方ありませんよ。
       お客さんが少ないんですから」
      http://blog-imgs-69.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201404190949598b4.jpg
      ↑ジモティーは1人もいないようです。
      み「行って帰って、1,060円だぜ」
      小「あ、そうだ。
       もし、この近辺を楽しむつもりなら……。
       いい切符があるんですよ。
       その名も、『津軽フリーパス』」
      http://blog-imgs-69.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20140419095019d11.jpg
       続きは、次回。

    • ––––––
      3. ハーレクイン
    • 2014/04/23 09:23
    • >垂れた乳房
      >ストッキングの段
      >太い脚
      >肉の弛んだおばさん
      >自転車を押してる大きなお尻
      で、
      >そんなとき、男は必ず裸を想像してる
      そうかなあ。
      どうしてもピンと来んなあ。
      わたしはやはり「別世界の人間」の方が好みだなあ。

    • ––––––
      4. ハーレクイン
    • 2014/04/23 09:25
    • ♪緑の丘の赤い屋根
       とんがり帽子の時計台……
      なんぼなんでも古すぎたか。
      『鐘の鳴る丘(とんがり帽子)』は昭和22年(1947年)リリース。
      菊田一夫作詞、古関裕而作曲、川田正子歌唱。
      それにしても、ストーブ列車を引くDD。
      エンブレムが「太宰」だね。
      「行く先は金木」
      わたしたちは聞いていたよ、「律」せんせ。
      で、金木とくれば太宰、斜陽館。
      『斜陽』は太宰の代表作(んなこた、わあっとるわい)。
      太宰のねぷた。
      ちょっとビビるね。
      へえ。
      桜桃忌は三鷹でやるのか。
      禅林寺ねえ。
      それにしてもこの賑わい?
      人気あるんだなあ、太宰。
      アホなことを書いてしまった。
      太宰が入水自殺を遂げたのは東京都三鷹市。
      で、墓があるのが三鷹の禅林寺。
      ここで桜桃忌が行われるのは当たり前だのクラッカー。
      太宰の自殺は昭和23年(1948年)6月13日だが、遺体が発見された6月19日を命日として桜桃忌が行われる。この日は、太宰の誕生日でもあります。

    • ––––––
      5. Mikiko
    • 2014/04/23 19:44
    •  開業は、1961年(昭和36年)4月25日。
       『鐘の鳴る丘(とんがり帽子)』とは、関係なさそうですね。
       あさってで、築53年。
       よく保ってると言うべきでしょう。
       桜桃忌。
       晩年の短編小説『桜桃』にちなんで命名されたとか。
       墓前で静かに太宰を偲びたかったら、別の日に行くべきでしょうね。
       太宰の死の翌年、田中英光という作家が墓前で自殺してます。
       ↓なんと、『太宰治検定』がありました。
      http://www.dazaikentei.com/

    • ––––––
      6. ハーレクイン
    • 2014/04/23 21:16
    • 大正2年(1913年)1月10日-昭和24年(1949年)11月3日。
      旧東京府東京市赤坂区榎坂出身、東京都三鷹市禅林寺で自死。
      代表作は『オリンポスの果実』。
      うわあ、懐かしい。
      たしかね、わたしらの若い時代によくあった(今もあるけど)月刊小説誌に掲載された中編だと思います(調べたら「文學界」でした)。
      昭和7年(1932年)、第10回ロサンゼルスオリンピックにボート選手として出場した「ぼく」(モデルは田中本人)と、その大会中に知り合った「秋子」という女性(モデルは陸上の相良八重選手)との、プラトニックラブがテーマの作品です。
      舞台のほとんどが、太平洋を往復する船上という、ユニークな設定。確か、二人で卓球をしたりしてました。
      いやあ、ほんとに懐かしいなあ。
      田中英光。
      太宰の弟子だったんですね。
      ちなみに、英光の子息がSF作家の田中光二氏。多作の人で作品は300点をこえるとか。
      ですから、代表作は絞りにくいのですが『幻覚の地平線』『白熱』『オリンポスの黄昏(父英光との葛藤を描いた作品)』あたりですか。わたしの好みで、ですが。
      「太宰治検定」
      わたしは絶対無理だな。
      「酒検定」と「生物検定」ならなんとかなるかな、と。

    • ––––––
      7. Mikiko
    • 2014/04/24 07:30
    •  残念ながら、読んだことないです。
       『オリンポスの果実』は、完全なフィクションではないようです。
       田中は実際、早大在学中、ロサンゼルスオリンピックにボート選手として出場してますから。
       身長、180㎝あったそうです。
       享年36。
       もったいない。
       『日本酒検定』というのがありました。
       ↓10級から4級まではネット受験もでき、受験料もかかりません。
      http://www.ssi-w.com/?page_id=2394
       受けてみようかな?
       ↓なお、わたしが「銅の達人」に合格した『新潟清酒達人検定』はこちら。
      http://www.niigata-sake.or.jp/torikumi/kentei/

    • ––––––
      8. ハーレクイン
    • 2014/04/24 10:09
    • >完全なフィクションではない
      そうですね。
      オリンピックに参加した時の経験を基にした、ま、私小説ですね。
      でね、「ぼく」と「秋子」。互いの思いはわかりあっているのに、どうしても告白できない。あんたらは中学生かい、と言いたくなるような淡い初恋話です。
      甘っちょろいと言えば、これほど甘っちょろい物語もありませんが……。
      ま、あの頃はわたしも若かったよ。
      日本酒検定。
      「合格者の人物像」というのがありました。
      ●1級・準1級:日本酒のあらゆることに精通し、後世へ適切に継承発展を行える者。
      ●2級:日本酒の特徴、魅力を理解したうえで、新たな楽しみ方を考案できる者。
      ●3級:日本酒の基礎知識、周辺知識のみならず、特徴、魅力を理解し第三者に伝えられる者。
      ●4級~10級:日本酒、および関連知識を広く修得し、TPOに合わせて商品選択ができる。
      「TPOに合わせて商品選択」というのがどんななんかなあ、と思いますが、ま、これは受けてみないとわかりませんわな。
      しかし、4級と10級とではどのくらい違うんだろうね。
      ネット検定の受け付けは7月1日(火)から、だそうです。

    • ––––––
      9. Mikiko
    • 2014/04/24 20:32
    •  そろばんでは、かなりな実力差になると思います。
       しかし『日本酒検定』で……。
       8級と7級の問題を作り分けるのは、ほぼ無理だと思います。
       『日本酒検定』だけに、半分、洒落なんじゃないすか。

    • ––––––
      10. ハーレクイン
    • 2014/04/24 21:25
    • >半分、洒落
      お、久しぶりに出ました。
      お得意の駄洒落。
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