2013.9.13(金)
『ちゃんと見ててね。
わたし、脱いでしたいから』
止めるいとまもなく、由美はワンピースを頭から抜きあげた。
由美の無表情は……。
制止を拒絶するメッセージだということを、美弥子はこのとき思い知らされた。
由美は、脱いだワンピースを、スダジイの枝先に掛けた。
両腕が背中に回っている。
ブラのホックを外そうとしているのだ。
美弥子は、あわてて身を翻し、園路の行き来が見通せる位置まで戻った。
繁みに囲まれたトイレを目視できるのは、この園路からだけだった。
幸いと言っていいのか……。
昼下がりの公園には、人の気配が無かった。
由美はすでに、上体を折っていた。
フラミンゴの姿勢で交互に脚を上げ、ショーツを抜き取る。
手の平に握れるほど縮まった布地を、ブラと並べて枝に掛けた。
背中に薄い翅が生えていそうな華奢な身体は、羽衣を脱ぎ捨てた天女にも見えた。
しかし、その天女の目的は沐浴ではなく……。
自慰なのだ。
由美は、トイレの壁を背にした。
背中で壁にもたれかかる。
顎を心もち上げ、視線は木漏れ日の差しこむ枝を透いているようだった。
右手はすでに、股間を覆っている。
指先が、注射痕を揉むように動き始めると同時に、左手の指先が乳首を摘んでいた。
壁からわずかに離れた尻たぶが、はためきながら収縮している。
窪みに宿る翳が、息づく。
美弥子は、左右に気を配りながらも、奇妙な錯覚に身を委ねていた。
自分は、通行人を見張っているのではなく……。
覗いているのだと。
見てはいけない少女のオナニーを、偶然目撃しているのだ。
少女の右手は、すでに佳境を掻き鳴らし始めていた。
唇が開き、げっ歯類めいた皓歯が零れている。
ちらちらと翻る舌まで見えるようだった。
少女の両膝が割れた。
真っ直ぐ起っていられないのだろう。
もはや、姿勢を取り繕うことも出来ず、少女はガニ股を晒していた。
見られているとも知らず、絶頂を迎えようとしているのだ。
わたし、脱いでしたいから』
止めるいとまもなく、由美はワンピースを頭から抜きあげた。
由美の無表情は……。
制止を拒絶するメッセージだということを、美弥子はこのとき思い知らされた。
由美は、脱いだワンピースを、スダジイの枝先に掛けた。
両腕が背中に回っている。
ブラのホックを外そうとしているのだ。
美弥子は、あわてて身を翻し、園路の行き来が見通せる位置まで戻った。
繁みに囲まれたトイレを目視できるのは、この園路からだけだった。
幸いと言っていいのか……。
昼下がりの公園には、人の気配が無かった。
由美はすでに、上体を折っていた。
フラミンゴの姿勢で交互に脚を上げ、ショーツを抜き取る。
手の平に握れるほど縮まった布地を、ブラと並べて枝に掛けた。
背中に薄い翅が生えていそうな華奢な身体は、羽衣を脱ぎ捨てた天女にも見えた。
しかし、その天女の目的は沐浴ではなく……。
自慰なのだ。
由美は、トイレの壁を背にした。
背中で壁にもたれかかる。
顎を心もち上げ、視線は木漏れ日の差しこむ枝を透いているようだった。
右手はすでに、股間を覆っている。
指先が、注射痕を揉むように動き始めると同時に、左手の指先が乳首を摘んでいた。
壁からわずかに離れた尻たぶが、はためきながら収縮している。
窪みに宿る翳が、息づく。
美弥子は、左右に気を配りながらも、奇妙な錯覚に身を委ねていた。
自分は、通行人を見張っているのではなく……。
覗いているのだと。
見てはいけない少女のオナニーを、偶然目撃しているのだ。
少女の右手は、すでに佳境を掻き鳴らし始めていた。
唇が開き、げっ歯類めいた皓歯が零れている。
ちらちらと翻る舌まで見えるようだった。
少女の両膝が割れた。
真っ直ぐ起っていられないのだろう。
もはや、姿勢を取り繕うことも出来ず、少女はガニ股を晒していた。
見られているとも知らず、絶頂を迎えようとしているのだ。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2013/09/13 07:23
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み「『旧齋藤家別邸(http://saitouke.jp/)』。
http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2013090810460498c.jpg
み「新潟の豪商、齋藤家の四代目、齋藤喜十郎が……。
大正7年(1918)、別荘として建てたお屋敷。
最近(2009年)、新潟市が購入して、公開されてるの。
新潟は、北側に海があるでしょ。
その海に沿って、砂丘が連なってる。
で、『旧齋藤家別邸』ってのは、新潟砂丘のすぐ南側にあるお屋敷なの」
http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130908104607983.jpg
み「で、このお屋敷の座敷は、北向き、つまり砂丘に向いて造られてる。
なんでだと思う?」
http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130908104608154.jpg
律「へそ曲がりなんじゃないの。
Mikiちゃんの祖先とか?」
み「そんな屋敷持ちがわたしの祖先だったら、もうちょっと楽に暮らしとるわい。
そうでなくて。
砂丘の斜面に、庭を作ったからよ」
http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130908104723c42.jpg
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2. Mikiko- 2013/09/13 07:23
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み「つまり、座敷の前に、急斜面の庭があるわけ。
わかるでしょ。
座敷は2階にあるから……(1階にもあります/間取り図→http://saitouke.jp/tatemono/midokoro/)。
斜面の庭が、上から下まで見えるわけ」
http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201309081046050fa.jpg
み「ま、早い話、庭を見るための座敷なわけよ。
秋の紅葉のときなんか、絵画を立てたようだって」
http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130908104724c3b.jpg
律「見てないの?」
み「わたしが行ったのは、夏だったの。
そこで、北向きの座敷の素晴らしさに感動したわけよ。
当たり前だけど……。
まったく陽が差しこまないのよ」
http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130908104706211.jpg
↑こちらは、1階の座敷(撮影されたのは9月の日盛り)。
律「そりゃそうでしょうね」
み「窓辺の手すりに凭れて、庭を見てたんだけど、ぜんぜん暑くないわけ」
http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130908104708f6a.jpg
↑こちらは、2階の座敷(上と同時刻)
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3. Mikiko- 2013/09/13 07:27
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前の2枚の写真は、共にこちらのページ(http://blogs.yahoo.co.jp/preprezo/7446989.html)から拝借しました。
み「これをあんた、南向きの部屋でやれますか?
窓際なんて、陽が射して暑いったらないでしょ」
http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130908104703422.jpg
↑こちらは、貴船神社近く、貴船川の川床。ここらは涼しいんでしょうかね? 昼食もやってます。
律「そりゃ、暑いでしょうね」
み「地球が温暖化してるんだからさ……。
東京だって、冬より夏の過ごしやすさに力点を置くべきだと思うよ」
http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130908104603b09.jpg
↑等々力公園に繁茂するシュロ。
み「北向きと南向きにリビングがあって……。
季節によって使い分けられれば、一番だろうけどさ。
東京でそんなこと、無理でしょ」
http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20130908104702602.jpg
↑共同で1つのビルを建てるってのは……。出来ないんでしょうね。
律「ま、そうだわね」
み「北向きの部屋なら、値段も安いだろうし……。
掘り出し物件は、ぜったいあるって」
http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201309081047059c8.gif
↑夏は楽だと思います。
み「住んでからの電気代もぜんぜん違うから……。
どれだけお得かわからんくらいよ」
続きは、次回。
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4. ハーレクイン- 2013/09/13 10:01
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とは違うんだ、今回のアベリア。
26章のアベリアは、うんこ話からだったもんなあ。
そらそうだ、おんなじこと書いてもしょうがないもんね。
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5. ハーレクイン- 2013/09/13 10:06
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前にもあったよね、豪邸話。
どこのどなたのお屋敷だったか忘れたけど。ほれ、阿賀野川を下って大きな柱を運んだ……途中で橋を取り壊して通し、後で架けかえたというエピソードのあった、あの豪邸。
今回はあれじゃないよね。
2枚目。
「いい階段」「モヤモヤすりばち」。
なんだろ、意味ありげな……。
でなんだ、要するに「北向き」の利点を言いたいわけか。
しかしなんだねえ、座敷が北向きだと、天子は庭に座らなならんな。
貴船は、市内中心部に比べ5度くらいは気温が低いそうです。ホンマかなあ、こないだ鞍馬に行ったとき、たいがい暑かったが。ま、“尻の下を水が流れ”れば涼しいかもね。
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6. Mikiko- 2013/09/13 20:33
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豪農の館です(http://hoppou-bunka.com/top.html)。
大地主ですね。
最盛期の所有地は、1,385町歩。
1,385ヘクタール、13.85平方キロ。
419万坪です。
墨田区(人口25万人)より、ちょっと広いですね。
「モヤモヤすりばち」の図。
↓の10月31日に記事にあります(図をクリックすると拡大)。
http://blog.livedoor.jp/suribachi/archives/cat_946354.html
貴船の川床。
↓『貴船荘』という料理屋では、10度違うと豪語してます。
http://www.kibunesou.com/kawadoko/
ま、多少は涼しいのでしょうが……。
ぜったいに虫がいるのでパス。
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7. ハーレクイン- 2013/09/13 21:03
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結局よくわかりませんねえ。要するに「盆地」ということなんでしょうが、「モヤモヤ」ってなんやねん。
ま、しかし、興味深いブログさんではあります。
涼しい貴船。
10℃はフカシ過ぎでしょうが、涼しいのは確かです。街中と比べ、標高が500mは高いですから。
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8. Mikiko- 2013/09/14 07:59
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そんなに高いとは思わなんだ。
高尾山が599メートルですから……。
500メートルと云えば、ちょっとした高原ですね。
100メートル上がると、気温は0.6度下がるそうですから……。
単純計算では、3度しか違わないはずなんですけどね。
やっぱり川の上は、気化熱でさらに温度が下がってるのかも。
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9. ハーレクイン- 2013/09/14 09:01
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だから、10℃ってのは絶対フカシですよ。過去に一日だけそんな日があって、それが毎日であるかのように喧伝しているのでは。平均すればやはり5度が妥当な線なんじゃないかなあ。
あ、温度計を持参すればよかったか、高校時代を思い出して。
>川の上は、気化熱で……
それももちろんあるでしょうが、見た目如何にも涼しげ、という気分的な効果もあるんじゃないですか。
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10. Mikiko- 2013/09/14 18:51
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『オシンコシンの滝(オシンコの滝ではない)』に行ったことがあります。
http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201309141850442c0.jpg
瀑布からあがった飛沫が霧のように立ちこめ……。
バスを降りたあたりとは、まったく気温が違いました。
気化熱とはスゴいものだなと、感心したものです。
↓貴船荘の川床も、小さな滝みたいになってますから……。
http://blog-imgs-47.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2013091415382676b.jpg
案外、涼しいかも知れませんよ。
そもそも、水が冷たいそうですし。
もう一度、行ってみなはれ。
温度計、持って。
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11. ハーレクイン- 2013/09/14 20:40
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オシッコの滝かと思った(うそ嘘)。
何処にあんねん、と思ったらなんと知床半島。
♪知床の岬にー
茨城県の、福島との県境の近くに「袋田の滝」というのがあります。これと感じが似てるなあ、オシンコシン。
貴船には行きたいんですがね、駅(貴船口駅、終点鞍馬のいっこ手前)から例えば貴船荘までは、山道を2kmほど歩かないと行けないんですよ。タクシーに乗れば済むことなんですが、ま、やはり鞍馬をもう少し探訪するのが優先ですね。
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12. Mikiko- 2013/09/15 08:07
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歩きなはれ。
いっそのこと、チャリで行くとか。
そう言えば、鞍馬が出てくる落語がありましたよね。
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13. ハーレクイン- 2013/09/15 11:03
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マッチロックさんやないんやから。
鞍馬の落語。
『青菜』ですね。
奥方「鞍馬から牛若丸が出でまして、名も九郎判官」
隠居「ああ、義経義経」
これを聞いた植木屋。
嫁「鞍馬から牛若丸が出でまして、名も九郎判官義経」
植木屋「べ……弁慶!」
なんか、これだけを書いても、面白くもなんともないなあ。