2012.7.9(月)
「現場監督とは、進捗状況報告係として、すっかり顔馴染みになってた。
頭ごなしに命じられると反発するけど……。
下手から頼まれると断れない人だってことも、わかってたし。
それに……。
わたしに気があることもね。
で、それに乗じてお願いしたわけよ。
ピアノが入れられなければ、クビになりかねないって言ったら……。
ひどい話だって、顔真っ赤にして、自分のことのように怒ってくれた。
『使われる者の辛さは、ボクもわかります。
ボクが断ったら、あなたが困るわけですよね。
わかりました。
やりましょう。
このピアノは、あなたのために運び上げます』
見事、交渉成立。
だけど、問題は方法よ。
建物の中から搬入できないのなら……。
外から入れるしか無い。
ピアノが通るほどの窓は、この理事会室にしかなかった。
ということで、この窓から入れるしかないって結論は、あっさりと出た。
だけど……。
問題は方法よ。
この窓の下にクレーン車が付けられれば……。
ぜんぜん問題は無いのよ。
でも、それが出来なかった。
この窓の下がどうなってるか、あなたも知ってるでしょ?
そう。
幾何学模様の整形庭園。
ベルサイユ宮殿を真似たんだってさ。
もちろん、規模は比べ物にならないけど。
で、この庭園が、先に出来ちゃってたのね。
ヨーロッパから取り寄せたレンガも、積み終わってたし……。
密植させた生垣も、刈り込みが済んでた。
つまり、いったん引っこ抜いて、また元に戻すってことが出来ないわけ。
水糸まで張って刈り込んだエッジが、崩れちゃうから。
レンガの花壇を積み直す時間も……。
ない。
というわけで、さぁ困ったよ」
頭ごなしに命じられると反発するけど……。
下手から頼まれると断れない人だってことも、わかってたし。
それに……。
わたしに気があることもね。
で、それに乗じてお願いしたわけよ。
ピアノが入れられなければ、クビになりかねないって言ったら……。
ひどい話だって、顔真っ赤にして、自分のことのように怒ってくれた。
『使われる者の辛さは、ボクもわかります。
ボクが断ったら、あなたが困るわけですよね。
わかりました。
やりましょう。
このピアノは、あなたのために運び上げます』
見事、交渉成立。
だけど、問題は方法よ。
建物の中から搬入できないのなら……。
外から入れるしか無い。
ピアノが通るほどの窓は、この理事会室にしかなかった。
ということで、この窓から入れるしかないって結論は、あっさりと出た。
だけど……。
問題は方法よ。
この窓の下にクレーン車が付けられれば……。
ぜんぜん問題は無いのよ。
でも、それが出来なかった。
この窓の下がどうなってるか、あなたも知ってるでしょ?
そう。
幾何学模様の整形庭園。
ベルサイユ宮殿を真似たんだってさ。
もちろん、規模は比べ物にならないけど。
で、この庭園が、先に出来ちゃってたのね。
ヨーロッパから取り寄せたレンガも、積み終わってたし……。
密植させた生垣も、刈り込みが済んでた。
つまり、いったん引っこ抜いて、また元に戻すってことが出来ないわけ。
水糸まで張って刈り込んだエッジが、崩れちゃうから。
レンガの花壇を積み直す時間も……。
ない。
というわけで、さぁ困ったよ」
コメント一覧
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1. Mikiko- 2012/07/09 06:26
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フ「あのー。
お酒じゃ無いと思います」
み「なんだ、違うの。
それなら、フロントで預かっててよ。
今、大事な会の途中なんだから」
フ「ああいうお荷物は、フロントでお預かりできません」
み「フロントで預かれないって、どんなのよ?」
フ「こちらにお運びしていいですか?
ワゴンに載せて、扉の外まで持ってきてあるんです」
み「わかったわかった。
何だか知らないけど、入れてちょうだい」
里「何だろ?」
由「やっぱり、誰かからの贈り物じゃないですか?」
み「誰かって誰よ」
フ「すみませーん。
こちらです。
困るんです、こういうの持ちこまれると。
お目出たい席ばっかりなんですから」
み「ちょっと、それって……」
由「何が入ってるのかしら?
綺麗な布に包まれて。
すっごい豪華なラッピング」
http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2012070710041702e.jpg
み「あんたこれ、見たこと無いの?」
由「無いですよ。
何なんです、これ」
み「骨箱」
由「へ?」
み「骨壷の入った箱よ」
http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120707100417764.jpg
由「うそ!
誰の骨?」
由「知るか!」
里「Mikikoさん、これって嫌がらせかも」
み「くっそー。
どこのどいつだ!
まさか、大阪の予備校教師じゃあるまいな」
律「これから、わからない?
ほら、家紋が入ってる」
み「ほんとだ。
布も、金襴だし……。
どうやら、予備校教師じゃなさそうだね。
こんな金のかかるイタズラは、出来ないだろうからな」
由「イタズラだったら、ヒドい」
み「丸に桔梗か」
里「何がです?」
み「家紋よ」
http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120707100418de3.jpg
み「誰か、心あたり無い?
ちょっと、美弥子、あんたどうしたの?
後退って。
顔が真っ白だよ」
弥「せ、先生……。
その家紋……。
先生の」
み「先生って、律子先生?」
律「うちのは違うわよ」
弥「お墓。
先生のお墓に付いてた家紋と同じ……」
み「ちょっと、美弥子。
なに震えてるのよ?」
弥「来た……。
帰ってきた」
由「美弥ちゃん、まさか先生って……。
そうなの?
そうなのね?」
み「おい、まさか……。
……、女教師?」
里「来たのよ!
Mikikoさんに恨み言を言いに!」
み「何で恨み言なんだよ!」
里「殺した恨みに決まってるでしょ。
それじゃ、わたしたちはこれで。
この箱は、Mikikoさんがお持ち帰りください。
さよなら~」
み「待って~」
里「何で着いて来るんですか!
主賓は残って」
み「あんな所に、ひとりで残れるか!
てなわけで、1000回記念番組、これにて終了!」
由「Mikikoさん、貴醸酒忘れてる」
み「ウソ!
誰か取ってきて~」
由「自分で行って下さい!」
み「人でなし!」
1000回のお祝い騒ぎも、これにてお開き。
2000回に向けて、また歩き始めます!
ご同行、お願いしますね!
P.S.次回から、『東北に行こう!』に戻ります。能代駅の場面から。
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2. ハーレクイン- 2012/07/09 08:25
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現場監督をまんまと籠絡し、ピアノ搬入を約束させるあけみ先生。
やるのう。
>このピアノは、あなたのために運び上げます
愛の証のピアノ搬入ってかい、カントク。
そうか、クレーン車は誰でも思いつくか。
しかし、あらかじめ、外堀は埋めてあった。
すでに完成済みの欧州風庭園。
クレーン車は使えぬ。
理事長に「ピアノか庭園か、どっちか選べ」と言っても無駄だろうしなあ。
なるほど。
そこで「あれ」の出番ということか。
しかし、大変な作業になると思うが、監督。
監「愛は勝つ」
♪……どんなに困難でくじけそうでも
信じることさ 必ず最後に愛は勝つ
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3. ハーレクイン- 2012/07/09 08:50
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やったー。
ついに女教師登場、といっても骨だけか。
さすが。
執念というか、怨念というか、妄執というか。
そらあ、今回の登壇者のうち、誰が一番女教師に怨まれてるかっていうと、間違いなく「み」さんだわな。
なんせ、直接手を下した張本人だからなあ。
うちの家紋は「四つ目結(よつめゆい)」だ。
「丸に桔梗」なぞ知らんぞ。
『怨み節』は梶芽衣子
♪憎い口惜しい許せない
消すに消えない忘れられない
尽きぬつきぬ 尽きぬ女の怨み節
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4. イネ- 2012/07/09 09:18
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>ミキチャ
余計なお世話、2つほど。。
一つは「目次」なんだけどさ、1000回超える連載を、1ページに全部入れるのは、チト無理でないかい?
ウチで言えば「サイトマップ」みたいなもんだけど、ナニか工夫が要りそうな気がする。
ま、phpが使えないんだろうから、難しいのかなぁ。。。
二つ目。
アンケートなんだけど、まさか「アンケート作成でアクセスアップ」なんて惹句に釣られたんじゃないよね。
あんまり役に立ってませんゼ(アクセスアップには、ね)。
サイドバーのレイアウトもそうだけど、チト考えた方がよろしいかと。
>HQさま
ミキチャのファンとして、アドバイスなどしてあげて下さいな。
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5. マッチロック- 2012/07/09 18:54
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『使われる者の辛さは、ボクもわかります。
ボクが断ったら、あなたが困るわけですよね。
わかりました。
やりましょう。
このピアノは、あなたのために運び上げます』
このフレーズ,今までのフレーズの中でピカイチですね。
(あくまでも私個人ですが(^_^;)
「使われるものの辛さ…」ク~。泣かせるセリフです。
現場を知らないと言えないセリフ。
さてはMikikoさんは昔にメットをかぶり手に旗なんぞ持ってダンプ等を捌いた経験ありですか?
ウィンチですが・・・人も揚げられますよね。
手すりも華奢とは書いておりますが人の体重はおさえられるもの。この先がどうなるか見ものですね。紐で縛った・・・
おっと,これ以上言うとネタバレに陥るのが見え見え。
ヤバイ・ヤバイっと。
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6. Mikiko- 2012/07/09 19:55
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> ハーレクインさん
桔梗紋で有名なのは、明智光秀。
でも、丸は付いてません。
丸に桔梗で有名どころは……。
見あたらないようですね。
なお、これを女教師の紋にしたのは、単なる思いつき。
深い意味はありません。
うちの家紋って、何だったかな?
父のカフスに、家紋が入ってたような覚えがあるけど。
> イネさん
そろそろ「1000回問題」について、向き合わなきゃいかんかもね。
こないだ、リンク数を数えてくれるツールで、トップページを調べたら……。
1,639ありました。
ありすぎだよな。
アンケート。
スマホに乗り換えようと思ってることは事実ですが……。
確かに、アクセスアップには、ぜーんぜん役立ってませんね。
今のとこ、わたしのも含めて、たったの5票です。
サイドバーは、こないだ大工事をして、三列化したばっかりだしな。
今はちょっと、気力が無いのだよ。
常連さんは最新回しか読まないから、あまり不便は感じないかも。
> マッチロックさん
ピカイチも何も、この系統のセリフは初出でしょうが。
マッチロックさんは、ガテン系なんですか?
わたしは、今の会社の前は、建設会社にいたのです。
ゼネコンの下請けに入ることも多かったですからね。
電話のやり取りとか聞いてると、大変だなぁと思ったものです。
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7. マッチロック- 2012/07/09 20:12
-
>Mikikoさん
・・だと思った。
「現場には血が流れている・・」という有名なセリフがありますが、実際は「現場には埃に見舞われている」が正解でしょうね。じつは私も現場に就く仕事を経験しており、セリフを見た瞬間、 Mikikoさんは経験ありと踏んだのです。
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8. Mikiko- 2012/07/09 20:24
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経験と云うんでしょうかね?
でも、セリフにリアリティが籠ってたとしたら……。
まさに、経験の賜物ですね。
人生、無駄な経験は無い、ということでしょうか。
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9. ハーレクイン- 2012/07/09 23:21
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目次の件。
私は過去の回もちょくちょく見ますが、さほど不便は感じません。
逆に、例えば目次を分割したりすると、かえって手間がかかるように思えますが。
確かに、今の目次は膨大なものになっていますが、単純明快で探しやすいのでは。
アンケートの件。
私には何とも言えません。そもそも、スマートフォンに興味ないし。
したがって、投票のしようもないし。
Mikiはん。
アンケートの番宣コメ、消したやろー。
サイドバーのレイアウトの件。
ま、これだけ内容豊富になると、新規で来られた方は、何処をどう見りゃええものやら、ボーゼンとしますわな。
しかし、Mikiko’s Roomのメインディッシュはあくまで『由美と美弥子』。
これをしっかり読んでいただく、その底知れぬ魅力に気づいていただく。
その方向でレイアウトを工夫する、これが肝要だと思います。
家紋の件。
うちは先祖代々、バリバリの庶民なのだが、なんで家紋などあるんやろ、と子供の頃よく思いました。
明治になって、庶民にも名字が付きましたが、あの時ついでに家紋も決めたのかなあ、テキトーに。
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10. Mikiko- 2012/07/10 07:49
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あんまりリンク数が多いのは、SEO的に不利ですからね。
ただ、今の目次は、どこへもワンクリックで飛べるという利点もあります。
いずれにしろ、もう少し待ってください。
今は、1000回を乗り切って、少々疲れ気味。
アンケート(投票)の番宣コメの件は、まったく知りません。
わたしの方で、コメントを消したりはできない仕組みです。
家紋は苗字と違い、規制は無かったんじゃないかな?
屋号を記号化したみたいな紋は、明治以前からあったわけでしょ。
http://blog-imgs-53.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20120710072546043.jpg
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11. ハーレクイン- 2012/07/10 09:28
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わたしには全くわかりません。
が、
>今の目次は、どこへもワンクリックで飛べるという利点もあります。
わたしの言いたいのは、このことですね。
屋号みたいな家紋みたいな、はありましたけど、これも庶民には関係ない。
裏長屋の八っつぁんや熊さん、近在のお百姓さんなどには無縁のものだったと思うが。
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12. Mikiko- 2012/07/10 20:09
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屋号で呼び合ってたんでしょうが……。
それを、意匠にして表示する必要があったのは、商人くらいということでしょうか。
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13. マッチロック- 2012/07/10 21:23
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屋号に関してですが、私の住んでいる地域では、いまだに屋号で呼び合っていますね。ただし年配の方たちですが・・。それも商人のような特殊?な商売ではなく農家の人たちです。なぜそうなったか調べたら面白いと思われますが、なにぶんプライベートのことなので変に口をはさむと村八分になりかねないので静観の構えで見ています。
ただ当初は、屋号と苗字が一致しないため、大変苦労しました(いまだに一致しない人多数)。
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14. ハーレクイン- 2012/07/10 21:23
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越後屋「おや、これは河内屋さん」
河内屋「これは越後屋さん。
いやこらまた、えらいとこ見られてしもて」
越「いやいや、お互い様。で河内屋さん、おなじみの子ぉは」
河「へえ、陽春楼の小糸でして」
越「おや、わたしも陽春楼。
それではここで逢ったも何かの縁、御一緒に」
河「賑やかに参りましょうか、越後屋さん」
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15. Mikiko- 2012/07/11 07:51
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田舎に行くと、部落ひとつが、みんな同じ苗字なんてところがあるようです。
明治になって、苗字を名乗るときに……。
部落のほとんどが、同じ苗字にしてしまったんでしょうね。
これじゃ、元の屋号で呼び合うしかないわな。
マッチロックさんて、“村”に住んでるの?
新潟県には、4つしか村がないから、かなり絞られちゃうよ。