Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
由美と美弥子 408
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 スタッフは、尾てい骨までソファーに沈めると、両脚をゆっくりと離陸させた。
 膝と足首でクランクを作った両脚が持ち上がり、やがて膝が天を指した。
 スタッフの両手が膝を離れ、腰の後ろに隠れた。
 隠れた両手が、掬うようにショーツを剥いた。
 白い布地が、太腿を滑るように剥きあがる。
 膝を潜らせるために、スタッフは両膝を閉じた。
 スタッフの顔が、脚の向こうに隠れた。

 美弥子の視線は、嫌が上でも、布地の失われた股間に縫い付けられた。
 合わさった両腿の付け根は、ふっくらと膨らんでいた。
 大陰唇のつくる丘だった。
 あけびの果肉を思わせる曲線を見せて、丘はふたつ並んでいた。
 薄く疎らな陰毛が、丘を覆っていた。
 中央の谷筋は、傷口のように閉じていた。
 小陰唇の襞が、断層帯のように覗いている。

 スタッフは、足首からショーツを抜き上げると、再び両脚を割った。
 背もたれに、背中で這い上がるようにしながら、足の裏をソファーに載せた。

 スタッフは、手に握ったショーツで、鼻から下を覆った。
 美弥子を睨みあげながら、激しく呼吸する。
 一呼吸ごとに、興奮が昂まっているようだった。
 呼吸の度に、両の瞳が葡萄のように膨らんだ。

 スタッフは頸を前に倒し、自らの股間を覗きこんだ。
 その視線を、再び美弥子の顔まで持ち上げる。
 美弥子の視線が、自らの股間に定まっていることを確認しているようだった。
 スタッフの顔に、満足そうな笑みが零れた。
 口元のショーツが下り、口元が現れた。

「大室さん。
 お願いね。
 そのまま見ててね。
 香純が、おまんこ、開くとこ……」

 スタッフが、頭越しにショーツを投げあげた。
 美弥子の視線は、思わずその軌跡を追った。
 放物線を描いたショーツが窓ガラスに当たり、鳥の亡骸のように落ちた。

「こっちを見て!」

 スタッフの両手が、体側を滑るように下りていた。
 両手は、股間で揃った。
 指先が真っ直ぐに伸び、三つ指を突くような角度を作っていた。
 透明マニュキアを塗っただけのような爪に、窓を抜けた光が映っていた。
由美と美弥子 407目次由美と美弥子 409





コメント一覧
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    • ––––––
      1. Mikiko
    • 2010/03/14 07:26
    •  高知空港からタクシーに乗り、向かった先は、香南市赤岡町。
       高知市とは、逆方向です。
      http://blog-imgs-36.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20100307194439b3f.gif
       訪ねる先は、「絵金蔵(http://www.ekingura.com/)」という施設。
      http://blog-imgs-36.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201003071944402fe.jpg
       “えきんぐら”と読みます。
       空港からは、タクシーでおよそ10分。
       絵金というのは、江戸末期の絵師です。
       絵師金蔵を略して、絵金。
       金蔵は、文化9年(1812年)、高知城下に生まれました。
       幼少から、その画才は城下で評判を取ります。
       16歳で江戸に出て、狩野派に学びました。
       通常10年はかかる修行を3年で修了し、帰郷。
       わずか20歳で、土佐藩家老・桐間家の御用絵師になります。
       が……。
       トントン拍子は、ここまで。
       贋作事件に巻き込まれ……。
       御用絵師はクビ、狩野派からは破門。
       しかも、高知城下所払いの処分を受けます。
       その才能に妬みを持つ者に、濡れ衣を着せられたという説もあります。
       城下を放逐された金蔵は、叔母を頼って赤岡の地に移り住みます。
       そこで、「町絵師・金蔵」を名乗り、地元の農民や漁民に頼まれるがまま、芝居絵や絵馬、凧絵などを、数多く描きました。
       猥雑、土俗的で血みどろの芝居絵は特に人気が高かったそうです。
      http://blog-imgs-36.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2010030719444155b.jpg
       脳卒中で右手が利かなくなってからは、左手で描いたそうです。
       「絵金」は、赤岡の人が呼んだ愛称だとか。
       この絵金蔵には、町内に残された絵金の23枚の屏風絵が展示されてます。

    • ––––––
      2. Mikiko
    • 2010/03/14 07:27
    •  さて、入場券を買うに際し、さっそく「MY遊バス(http://www.attaka.or.jp/event/bus.html)」チケットが生きます。
       このチケット、さまざまな施設で、割引を受けられるんです。
       まだバスに乗らないのに、わざわざ空港でチケットを入手したのは、このため。
       ここ絵金蔵でも、通常500円の観覧料が、なんと!、450円。
      「ん?
       なんだ、その顔は?」
      「50円、安くなるだけですよね……」
      「だけ、とはなんだ!
       1割も安くなるじゃないか。
       50円を笑う者は、50円に泣くぞ」
      「別に笑ってませんけど」
       まず入った展示室は、「闇と絵金」。
       和蝋燭の炎の揺らめく中に、絵金の屏風絵が浮かび上がってます。
      http://blog-imgs-36.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201003071944413b2.jpg
       絵金の屏風絵は、闇の中で見ると、一層迫力を増します。
       極彩色の泥絵の具で描かれた芝居絵は、今にも動き出しそうです。
       次の展示室は、「蔵の穴」。
       “絵金蔵”の名が付いてるとおり……。
       ここは、米蔵を改装して作られてます。
       本来の目的は、屏風絵の収蔵庫。
       この「蔵の穴」では……。
       その収蔵品を、壁に開けた穴から覗き見できるんです。
      http://blog-imgs-36.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20100307194449ca1.jpg
       「覗く」って行為には、やっぱりワクワク感がありますよね。
       実は、さっきの「闇と絵金」の屏風絵は、複製品なんですね。
       本物使ったら、劣化しちゃいますから。
       でも、この穴から見えるのは、本物です。
       やっぱり、心なしか違うような……。
       最後の展示室は、「絵金百話」。
       絵金の謎に包まれた生涯を、数々のエピソードとともにたどっていきます。
      http://blog-imgs-36.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/201003071944402ee.jpg
       絵金が暮らした頃の赤岡の町も再現されてます。
       絵金は、六尺の巨漢で大酒飲みだったとか……。
       さて、もっとゆっくり堪能したいところですが……。
       残念ながら、時間がありません。
       土佐くろしお鉄道の“あかおか”駅から、13:02分発の電車に乗らなきゃなりません。
       駅までは、歩いて10分かかります。
       12:50分、絵金蔵を後にします。
       観覧時間は、45分くらいでした。
       あと、絵金をもっと堪能したい人は、7月に来ましょう。
       7月の第3土日に、“絵金祭り”という催しが行われるんです。
       赤岡の夜が、絵金一色に彩られます。
      http://blog-imgs-36.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20100307194441516.jpg
       屏風絵の登場人物が、動き出して町を歩き回る感じのお祭り。
       夏の夜と絵金。
       最高にマッチすると思います。
       続きは、次回。

    • ––––––
      3. フェムリバ
    • 2010/03/14 10:37
    • ヒートアップしてきましたね!
      真面目風な人の情事って、堪らんです♪
      贋作か・・・
      今の世でも分かりづらいのに、当時、事実を証明するなんて、もっと無理だったんでしょうね・・・
      まぁ、世話をしてくれた叔母や、町の人々に慕われたのだから、最終的には幸せだったのかもしれませんけど。
      しかし
      叔母さんも凄い!
      当時の酒屋はお金持ちですね。
      穴から覗くのも魅力的ですが、「絵金祭り」良いですね~♪
      じっくり見ながらブラブラしたい・・・
      こういう雰囲気、大好き♪

    • ––––––
      4. Mikiko
    • 2010/03/14 12:50
    •  酒蔵だったそうですが……。
       叔母の嫁ぎ先は、廻船問屋だったとか。
       酒蔵は、パトロンの旦那衆に提供されたもののようです。
      参考→http://www.kochinews.co.jp/rensai05/ekin02.htm
       「絵金祭り」は、昭和の縁日って感じだよね。
       お風呂上がりに、ブラブラ歩いてみたいです。
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