2009.9.12(土)
大きな街路との交差点まで来た。
ここを渡れば、もうマンションはすぐそこだ。
折り悪く、信号は赤に変わったばかりだった。
ここの赤信号は長い。
横目に立つミサは、交差点の向こうを真っ直ぐに見ていた。
表情の消えたミサの横顔は、思いのほか大人びて見えた。
「由美ちゃん。
今、あたしが何してるか、わかる?」
ミサが、前を見つめたまま呟くように言った。
「え?」
聞き違えたのかと思った。
ミサは、ただ前を見つめて立っているだけだったからだ。
ミサは、ゆっくりと由美に頸を巡らせた。
「あたし今、おしっこしてるの」
思わずミサの足元を見る。
足元は一面、雨が浮いていた。
黄色い点字ブロックの凹凸を、雨水がすり抜けていく。
無論、小水など識別できなかった。
由美は視線を、ミサの足元から上に移した。
ミサは、デニムのミニスカートに素足だった。
いつものファッションだったが、このときのミニは、マンションで見ていたものとは違った。
染め立てのインディゴだった。
そのスカートにも、小水の跡など見えない。
厚い生地のせいで、表まで抜けてこないのだろうか……。
抜けたとしても、濃いインディゴが染みを隠してしまうのかも知れない。
しかし、ミニから真っ直ぐ伸びた素足には、内側を流れ下る水流が確認できた。
白い素肌の上を、蜂蜜を薄めたような流れが伝っていた。
「あたし、雨の日大好き……。
歩きながらおしっこできるから。
パンツはね、駅のトイレで脱いじゃってるんだ。
お尻がすかすかして、気持ちいいよ。
このスカート、風で捲れる心配も無いしね」
ミサは、由美を見てにっこりと微笑んだ。
思わず引きつけられるような、優しい笑みだった。
信号が青に変わり、2人は歩き出した。
ここを渡れば、もうマンションはすぐそこだ。
折り悪く、信号は赤に変わったばかりだった。
ここの赤信号は長い。
横目に立つミサは、交差点の向こうを真っ直ぐに見ていた。
表情の消えたミサの横顔は、思いのほか大人びて見えた。
「由美ちゃん。
今、あたしが何してるか、わかる?」
ミサが、前を見つめたまま呟くように言った。
「え?」
聞き違えたのかと思った。
ミサは、ただ前を見つめて立っているだけだったからだ。
ミサは、ゆっくりと由美に頸を巡らせた。
「あたし今、おしっこしてるの」
思わずミサの足元を見る。
足元は一面、雨が浮いていた。
黄色い点字ブロックの凹凸を、雨水がすり抜けていく。
無論、小水など識別できなかった。
由美は視線を、ミサの足元から上に移した。
ミサは、デニムのミニスカートに素足だった。
いつものファッションだったが、このときのミニは、マンションで見ていたものとは違った。
染め立てのインディゴだった。
そのスカートにも、小水の跡など見えない。
厚い生地のせいで、表まで抜けてこないのだろうか……。
抜けたとしても、濃いインディゴが染みを隠してしまうのかも知れない。
しかし、ミニから真っ直ぐ伸びた素足には、内側を流れ下る水流が確認できた。
白い素肌の上を、蜂蜜を薄めたような流れが伝っていた。
「あたし、雨の日大好き……。
歩きながらおしっこできるから。
パンツはね、駅のトイレで脱いじゃってるんだ。
お尻がすかすかして、気持ちいいよ。
このスカート、風で捲れる心配も無いしね」
ミサは、由美を見てにっこりと微笑んだ。
思わず引きつけられるような、優しい笑みだった。
信号が青に変わり、2人は歩き出した。
コメント一覧
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1. Mikiko- 2009/09/12 07:26
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さて、出雲大社にもご挨拶もしたし、十二分に堪能しましたね。
一畑電車で戻りましょう。
出雲大社前駅、14:01、出発です。
今度は川跡駅で乗り換えず、そのまま宍道湖の北を周り、松江に向かいます。
http://blog-imgs-24.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2009091206413420f.jpg
15:02、松江しんじ湖温泉駅着。
宿に入るにはまだ早い時間です。
足を伸ばして、松江城を目指しましょう。
http://blog-imgs-24.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2009091122165477d.jpg
バスで4~5分くらいの距離なので、歩いて行きます。
ちょっと寄り道したいから。
それは……。
月照寺!
http://blog-imgs-24.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/2009090520091454c.jpg
ここには、面白いものがあるんですよ。
↓これ、これ!
http://blog-imgs-24.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20090905201043977.jpg
さすがのロシアのディルドゥも、この亀さまには負ける……。
大亀頭を前に、大いに盛り上がる2人です。
さて、松江城に向かいましょう。
松江と言えば……。
もちろん、小泉八雲です。
さっきの大亀も、八雲が「夜な夜な松江を徘徊する」と随筆に書いてます。
目指すは、「小泉八雲記念館」。
松江城を囲む堀沿いにあります。
http://blog-imgs-24.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20090905201427b5b.jpg
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2. Mikiko- 2009/09/12 07:28
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となりには、小泉八雲旧居があります。
http://blog-imgs-24.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20090905201527a80.jpg
「庭のある侍の屋敷に住みたい」と、八雲自ら希望して借りた家。
八雲はここで、奥さんのセツさんと新婚時代を過ごしました。
旧居を出て堀沿いをさらに歩くと、「武家屋敷」があります。
http://blog-imgs-24.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/200909052017511ea.jpg
「小泉八雲記念館」や「武家屋敷」が並ぶ堀沿いの道は、「塩見縄手」と呼ばれてます。
http://blog-imgs-24.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20090905202029073.jpg
「塩見縄手」は江戸時代の侍町の通りで、「日本の道100選」にも定められてます。
「縄手」とは、まっすぐな長い道を云うらしいです。
新潟みたいな港町では、道が真っ直ぐなのは当たり前ですけど……。
城下町の道筋は、外敵の侵入を防ぐために、鈎の手になってたりしますからね。
真っ直ぐな道が珍しいので、わざわざ「縄手」なんて呼びかたをしたんでしょうか?
ほんと、城下町っていいですよね。
わたしは、城下町の雰囲気が大好きなんです。
新潟みたいな港町は、スコーンと空が開けてる感じで、なんだか落ち着きません。
その点城下町は、箱庭みたいにチマチマっとまとまってる感じが、わたしの肌身に合うんでしょうね。
さて、どうやら縄手道も尽き、バスが来たようです。
17:28、「北堀町」バス停から一畑バスに乗車、「松江大橋北詰」で降ります。
所要時間6分。
今夜の宿は、バス停から徒歩2分のところにあります。
宍道湖から流れ出る大橋川のたもと。
「皆美館(http://www.minami-g.co.jp/minamikan/)」さんです。
http://blog-imgs-24.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20090905203632ef4.jpg
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3. Mikiko- 2009/09/12 07:29
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島崎藤村が愛したお宿とか。
http://blog-imgs-24.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20090912073152350.jpg
庭園は、アメリカの専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」でも紹介されてます。
http://blog-imgs-24.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20090905205902f93.jpg
わたしたちが泊まるのは、展望露天風呂の付いた4Fのお部屋。
http://blog-imgs-24.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/200909052042235fe.jpg
仲居さんが帰るや否や、さっそく飛びこむ2人です。
http://blog-imgs-24.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20090905204401a85.jpg
「月舞」コースのお料理です。
http://blog-imgs-24.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20090905205109e7a.jpg
さて、宍道湖の夜も更けました。
お布団に潜りこむことにしましょう。
お楽しみはこれからですよ♪
2人だけの夜が、更けていきます……。
次回に続く。
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4. Mikiko- 2009/09/12 17:01
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冬は、湯気が立ってバレちゃうのか。
街角おしっこは、夏季限定だね。
この旅行記書いてて、マジで松江に行きたくなった。
月照寺の亀が、わたしを呼んでる……。
露天風呂付きのお部屋、憧れるよね。
でも、当然ながら、たまげた値段です。
こんな旅館に泊まれるのも、紙上旅行だからこそ。
実生活で泊まれるのは、淡雪女王くらいだよ。
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5. 女王たま- 2009/09/12 20:28
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怒りますわよ。
わたしたち、皆生温泉でどこのホテルに泊まったんでしょう。
JTBで探したはずなんですが、一応蟹をうたい文句にしてたはずのところです。
何の特色もないどでーーんと大きな宿だったような記憶です。
こちらの部屋付き露天風呂、すてきですね。
今日も半日かけて、整理しておりました。
小さな物置にいらないものがいっぱい。。。大変疲れました。
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6. Mikiko- 2009/09/12 20:50
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> フェムリバさん
月照寺は、松江藩祖松平直政公が、生母月照院の霊牌を安置するために興した寺だそうです。
なるほど、天照月照の対比は面白い。
きっと、亀の頭に月の光が照るのでしょう。
思いっきり贅沢するつもりなんだが……。
300円のシャワーカード買ったり、いまいちビンボー人根性が抜け切れんな。
> 女王たま
淡雪女王は今ごろ、皆美館の露天風呂に浸かってたりして……。
と書こうとしたら、先にコメントを入れられてしまった。
ネタ帳「るるぶ」によると……。
皆生温泉では、「華水亭」とか「湯喜望 白扇」などが紹介されてました。
まだ片付けものしとるのか!
しかも物置とは……。
ご主人と、よほど顔合わせたくないんじゃないの?
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7. 女王たま- 2009/09/12 22:37
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やっぱり、華水亭か天水かどちらかだったような。。。
すぐちかくが、トライアスロン発祥の地とかいう海岸でした。
華水て、読みようによっちゃ、はなみず。。。
ええ、ええ、片付け物は続くよ、どこまでも♪
途中、邪魔したいのか、イランこと言うてきます。
「台所の排水溝が臭う」とか・・・無言でシンク下(先日片付け終了で、きっれーーー)から、大きいハイターを取り出して、排水溝に、どっぼどっぼどぼ!と1滴残らず流し込んで、目の前のゴミ箱に、音を立てて、ハイターの空容器をバシーーーンと捨てました。
終始無言です。
「邪魔するな、ボケ[絵文字:v-237]」と聞こえましたかしら?おほほのほ。
しかし、わたくしなんで、こんなに怒ってるんでしょう。
忘れました。(え゛?)
更年期とかなんとか揶揄されようとかまいませんが、わたしの残り時間に考えが及んだら、もういけません。
私の人生の邪魔をするんじゃない!と叫びだしたくなったのですの。
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8. Mikiko- 2009/09/12 23:05
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> 女王たま
怖いよぉ(泣)。
最初読んだときは……。
ハイター捨てたのは、ご主人かと思ったけど……。
読み返してみたら、女王たまのお振る舞いだったのですね……。
わたしは、そういう緊張状態に極端に弱いので……。
たぶん、お二人の間に入ったら、おしっこ漏らすと思います。
わたしで良かったら……。
ぜひ、イカリのはけ口に使ってほしいです。
女王たまに組み伏せられてビンタ張られたら、それだけでイッちゃいます……。
> フェムリバさん
あの月照寺の亀って、子授けに霊験がありそうだよね。
真夜中に……。
月の光を浴びながら……。
全裸で、亀さまにまたがる。
で、お尻を振り立て(毛切れしそう……)。
そのまま、天を見上げて絶頂を迎えたとき……。
口中に月の光が飛びこみ……。
子宝が授かる、とか。
見物人の方が多くなりそうだな。
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9. 女王たま- 2009/09/13 16:43
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あのねーーー。
きょうは、何したと思う?
サッシの桟を洗いました。
掃除してたら、文句言いませんもん。
ええこと思いつきましたわ。
主人がいるときはわたくしは掃除します。
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10. Mikiko- 2009/09/13 17:06
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女王たまモードなのか……。
サッシの桟なんか、どうやって洗うの?
高圧洗浄機は使えんだろうし……。
スチームクリーナーかなんか?
そうやって、家中がピカピカになってくかと思うと……。
とても怖いです。