Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
由美と美弥子 0247
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 部屋に戻ってひとりになると、何もすることがなかった。
 さっきまでは、朝食を摂りに行くという目的があった。
 それを遂げてしまった今、何もすることがなくなっていた。
 テレビを点ける気にもならなかった。
 ベッドに腰掛けてみたり、窓際に立って外を眺めて見たり。
 幾度か繰り返した後、ようやく由美は悟った。
 ひとりで時間を過ごす方法を、忘れてしまっていることに……。

「美弥ちゃん……。
 会いたいよぉ」

 由美は声に出してつぶやき、ベッドに座りこんだ。
 ひとりでは何も出来なくなっている自分が、そこにいた。

 涙が零れそうになったとき、ローテーブルの携帯が鳴った。
 しかし、美弥子からを示す着信音ではなかった。
 ディスプレイを開くと、ミサからだった。
 夕べ、飲み始めのころに、ナンバーを交換していたのだ。

 ミサの声は、夕べのことなど感じさせない明るさだった。
 朝ご飯は食べたのかとか、取り留めのない話をしているうちに、ぎこちなかった由美の声も解れてきた。

「由美ちゃん、わたしの部屋おいでよ」
「え?」
「大丈夫。
 真っ昼間から飲ませたりしないから」

 由美は、応じることにした。
 このまま部屋で、ひとりの時間を過ごす気にはなれなかった。
 それに……。
 弱みを握られてるという負い目もあった。
 断ったりしたら、ミサは突然豹変するかも知れない。
 手の平でメガホンをつくったミサの姿が、鮮明に蘇った。

 ミサの部屋は、2階上の7階だった。
 他人の部屋を訪ねるのは、初めてのことだった。
 ドアが開き、ミサが迎えてくれた。
 Tシャツは変わっていたが、デニムのミニは昨夜のままだった。

「どうぞ」
「お邪魔します」

 夕べ、ミサが由美の部屋を訪ねたときつぶやいた言葉が、耳に蘇った。

「ほんと、自分の部屋に入ったみたいだね」
「でしょう?
 こんな小さな同んなじ区画に、女の子がひとりずつ入ってんだよ。
 なんかさ、嫁入り前の女の子が培養されてるみたいに思えない?」
「そうかもね」

 由美は、ベランダに続く窓際に立ち、外を眺めた。
 2階上から見る景色。
 自室からの眺めと、ほとんど変わりがなかった。
 別に、外が見たかったわけではない。
 やはり、ミサと顔を合わせるのは恥ずかしかった。
由美と美弥子 246目次由美と美弥子 248





コメント一覧
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    • ––––––
      1. Mikiko
    • 2009/08/01 07:31
    •  翌朝。
       8月24日(月曜日)。
       フェリーの出航時間は、10:00ですが……。
       新日本海フェリーの「はじめてのお客様へ(http://www.snf.jp/first.html)」を見ると……。
       夏期は、出航90分前までに港に来いと書いてあります。
       でもこれって、クルマ乗せなきゃならない人用だよね。
       だって、敦賀港へのアクセス(http://www.snf.jp/embark/turuga.html)見ると……。
       敦賀駅9:30発の連絡バスが出てるじゃん。
       まぁ、このへんは、当日の状況でなんともなるわな。
       さわやかに起きれたら、早めにタクシーで行ってもいいし。
       前夜の荒淫で太陽が黄色いようなら、ギリギリの連絡バスでもいいし。
       さて、敦賀港には、「フェリーあざれあ」が優雅な巨体を横たえて待ってました。
      http://blog-imgs-24.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/200907261019102c2.jpg
       まるで彼女みたい……。
       そして、2人のお部屋は!
       もちろん!
       スイート!
       この旅行のメインですからね。
      http://blog-imgs-24.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/200907261020165b2.jpg
       ダブルベッドですぜ、旦那!
       専用グリルでの昼食、夕食を挟み、延々と荒淫が続きそうです。
       URLがまた超過しそうなので、コメントを改めます。

    • ––––––
      2. Mikiko
    • 2009/08/01 07:33
    •  翌朝。
       8月25日(火曜日)。
       おぉ、もう朝だ。
       目が醒めても、まだ船の上。
       専用グリルでの朝食、昼食を挟み、延々と荒淫が続きます。
       そしてついに!
       北の大地、北海道に到着。
       苫小牧東港、17:20。
       さすがに疲れましたねー。
       ほぼ2日間船に揺られたのと、ほぼ2日間ベッドで揺られたので……。
       2人の目の下には、クマがくっきり。
       苫小牧駅までの連絡バスも出てるけど……。
       欲も得もなく、タクシーに転げこみます。
       今夜の宿は、「樽前の湯 ドーミーイン苫小牧(http://www.hotespa.net/hotels/tomakomai/)」。
      http://blog-imgs-24.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/20090726102134fa2.jpg
       「ドーミーイン」は全国展開するホテルチェーンで、最上階に展望風呂があるのが特徴。
       新潟にもあります。
       通勤途中で、面白そうなホテルだなぁと思いながら見てて……。
       一度泊まってみたいと思ってました。
       苫小牧のホテルを検索したら、「ドーミーイン」があったので、即決です。
       さらに、明日へと続く。

    • ––––––
      3. 淡雪
    • 2009/08/01 09:30
    • ふむ、旅行でホテル決めるときに参考にしてみよう。
      最上階が展望風呂ですか。。。
      シティホテルだと、バーラウンジなのにね。
      ・・・あ!!大昔に家族で奥志賀高原にスキーでいったときに、泊まったホテル!そいえばエレベーターで、ビューーンとあがってお風呂入ったのを思い出した。
      せこいホテルだったの、けっこうなお値段だったのに。
      一般のスキー客が風呂だけ入りにこないように、宿泊客にはチケット配って、それも1日2枚かそこら。
      しょっちゅう「業務連絡~。」とスピーカーで鳴っていました。
      圧巻がレストランのバイキングのごはんのしゃもじに、サランラップが巻いてあり、そのうえで、お水をはったちいさなボウルにアタマをつっこまれてたこと。
      驚きの連続で「業務連絡~」と語尾上げで言うの、うちの家でしばらく流行りました。
      記憶の糸口がつくと、いろいろ思い出すものねーー。

    • ––––––
      4. Mikiko
    • 2009/08/01 10:58
    •  サイトで確認してもらえばわかりますが……。
       基本的にはビジネスホテルです。
       夕食は食べれません。
       朝食のみ。
       だから、値段もリーズナブル。
       奥志賀高原のホテル。
       しゃもじにサランラップ巻くと、どんな効能があるんだ?
       ご飯がくっつかないように?
       まさか……。
       洗わないで済ますためじゃなかろうな……。

    • ––––––
      5. Mikiko
    • 2009/08/01 17:18
    •  さすがに、高けーけどな。
       でも、10:00チェックインで、翌日17:20チェックアウトなんだから……。
       滞在時間にしたら、普通のホテルの1.5泊分くらいあるんだよ。
       値段相応の満足は得られると思う。
       外の景色なんか見て、どうすんだよ?
       海しか見えんだろ。
       それよか……。
       彼女の海に溺れたい♪
       なるほど。
       サランラップのわけは……。
       ご飯粒が、食器洗い機で落ちないためだったのか。
       今は、ご飯粒のくっつかないしゃもじが出てるから、もう見れない光景かもね。

    • ––––––
      6. Mikiko
    • 2009/08/01 19:40
    •  うちは、だいぶ前から使ってるぞ。
      http://blog-imgs-24.fc2.com/m/i/k/mikikosroom/200908011938068d6.jpg
      http://item.rakuten.co.jp/fbird/h-327/
       スーパーで、フツーに売ってると思います。

    • ––––––
      7. 淡雪
    • 2009/08/01 21:53
    • くっつかないのは、はじめだけ。
      すぐにくっつきまくるようになるのよ。もう!

    • ––––––
      8. あおい
    • 2009/08/01 21:58
    • うちも前から使っていて食洗器で洗ってします。
      ご飯粒もおちるよ!
      昔は製紙工場の臭いがきつくて、たいへんな街だったけど、
      今は環境問題から良くはなっているでしょうね。
      さてこれから本番、みきこさんはどこへ連れて行ってくれるのでしょう?
      楽しみですねヽ(^。^)ノ

    • ––––––
      9. Mikiko
    • 2009/08/01 22:12
    • > フェムリバさん
       黒いのは、ご飯粒がよく見えて便利なんじゃないかな。
       そういえば、旅館のお櫃に入ってるしゃもじって、黒いよな。
       あれ持つと、視力検査のマネしちゃうのはナゼ?
      > 淡雪さん
       なんだ、そうなの?
       実はわたし、ご飯も母によそってもらってるんで……。
       そう言えば子供のころ……。
       しゃもじに着いたご飯粒食べるの、好きだったなぁ。
      > あおいさん
       苫小牧の製紙工場って、そんなに臭うのか……。
       今はすっかり、高校野球で有名になっちゃったね。
       さぁて、これからどこ行くだかなぁ(ハイジ牧場には行かんぞ)。

    • ––––––
      10. あおい
    • 2009/08/02 00:03
    • 行ったころは風向きもありますが、ん~~、
      ちょっと失礼な話になるので詳細は申し上げませんが
      わちきは住めません。
      製紙工場の臭いは特別なものがありますから・・・
      でも市は工場があるおかげでもっている部分もあるので、
      昔は臭いって言えなかったんじゃないかな?
      ところで、「どこ行こうか」ってよく言うわ~!
      みきこちゃんのことだから、しっかり決まっているくせに~
      ハイジがだめたったら、日高という手もある
      よく知らないがハイセーコー(だったっけ?)を産んだ牧場
      まぁ~たぶん、そこも行かんだろうが・・

    • ––––––
      11. Mikiko
    • 2009/08/02 08:21
    •  行き先は、実はすでに決まってるのだが……。
       でも、いいとこ見つかれば、変更するかも知れないぞ。
       しかしながら、日高は行かんな。
       日高牧場って、馬刺し食わせてないか?
       今朝は、目覚まし掛け忘れて、すっかり寝坊してしまった。
       階下の母親に、呼び起こされた。
       時計見ると、7時。
       そのまんま階段下りて朝飯食ってたら……。
       うんこがしたくなって。
       朝食途中でトイレに中座。
       また母親に嘆かれてしまった……。
       おぉ、もう8時半になる。
       早く投稿しなければ!
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