Mikiko's Room

 ゴシック系長編レズビアン小説 「由美と美弥子」を連載しています(完全18禁なので、良い子のみんなは覗かないでね)。
 「由美と美弥子」には、ほとんど女性しか出てきませんが、登場する全ての女性が変態です。
 文章は「蒼古」を旨とし、納戸の奥から発掘されたエロ本に載ってた(挿絵:加藤かほる)、みたいな感じを目指しています。
 美しき変態たちの宴を、どうぞお楽しみください。
管理人:Mikiko
由美と美弥子 0240
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「あ…っ。
 あぁっ、あぁっ」

 声に合わせるように、尻が振れ出した。
 瞬く間に断崖まで追い詰められた。
 膝から下が、コンパスを開くように上がり、天井を指した。

「あ、あぁ。
 イク。
 もうイク……」

 爪先で、指の股が開いていく。
 その時だった。
 突然、バスルームの扉が開かれたのだ。
 顔を振り上げると、ミサだった。

 両脚の狭間に見えるミサの顔は、驚愕の目を見開いていた。
 心底驚愕した人の顔を、初めて見たような気がした。
 自分もきっと、同じ顔をしているのかも知れない。
 そんなことを、ぼんやりと思った。
 思考が働かなかった。

「ごめん。
 おトイレ借りようとしたら……。
 お風呂から、苦しそうな声が聞こえて。
 気持ち悪くなったのかと思って」

 そう言いながらミサの視線は、由美の股間に下りていった。
 由美は、身じろぎひとつ取れないでいた。
 ミサの瞳が、更に大きく開くのが見えた。
 由美は、ようやく我に帰った。
 上げていた脚を床に引き落とし、膝頭を閉じた。

 見られてしまった……。
 無毛の性器を。
 由美は全身を縮めた。

「ほんと、ごめん」

 そう言ってミサは、扉を閉めた。

 扉が閉まってからも、由美は身体を動かすことが出来なかった。
 しばらくして、トイレの水を流す音が聞こえた。

 トイレの扉が開かれ、ミサの足音が遠ざかっていく。
 このまま、バスルームに籠もっているわけにもいかない。
 くるときが来たのだ。
 しかし、他人を初めて部屋に入れた、その日に見られてしまうとは……。
 そんなことを思いながら、由美は脱ぎ捨てた衣服をのろのろと纏った。
由美と美弥子 239目次由美と美弥子 241





コメント一覧
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    • ––––––
      1. Mikiko
    • 2009/07/22 07:26
    •  今日は、愚痴と言うか、泣き言を書かせていただきます。
       最近、気力が萎えつつあることを感じていたんですが……。
       大雪山系での遭難事故のニュースを見てたとき。
       身体が震えるような怖さを感じました。
       自分の足で歩けなくなり、その場にうずくまってしまう人の気持ちを思ったとき……。
       我が身を振り返らずにはおれませんでした。
       「Mikiko's Room」を始めて、1年2ヶ月。
       「由美美弥」書き始めてからは、1年半になります。
       書き始めた経緯については、「わたしがエロ小説を書き始めたわけ」に記したとおりです。
       書き始めた当初は、ほんとに四六時中エロいことばっかり考えてました。
       なんか、リミッターが外れた感じで……。
       それまで抑えつけてきた本性が、噴きあげるようでした。
       だからこそ、まったくコメントも入らないのに、黙々と続けられたんだと思う。
       でも今は、衝動だけで書くことが出来なくなってます。
       空に向かって、鋭角に飛び出してったパワーは尽きてしまいました。
       毎日毎日、喘ぎながら必死に羽ばたいてる。
       足を着いてしまったら、もう二度と飛び上がれないような気がして……。
       おそらく衰えは、みなさまにも見透かされてると思います。
       応援クリックも入れてもらえなくなったし……。
       やっぱり、面白くなくなってるんだよな。
       こうやって、ひとつのブログは終わりを迎えるんでしょうか……。
       もう止めちゃったらって声が、聞こえる気がします。
       でもね……。
       必死に飛びつづけてるわたしは、不思議と止めようとは思ってないんですよね。
       なんでだろう。
       ひとつは……。
       何やっても長続きしなかったわたしが、初めて、長い期間続けられたことだから。
       それを、失いたくない……。
       拠り所ってやつかな。
       これを止めてしまったら、何をやっても中途半端な、疲れたオールドミスに戻っちゃう。
       そういう自分を受け止める自信が、今は無い。
       もうひとつは……。
       やっぱり、ここに来てくださるみなさんのおかげかな。
       「Mikiko's Room」は、もうわたしだけのものじゃないって思うから。
       傾いた喫茶店が、なかなかお店を閉められないのも、こんな理由なのかも。
       それにしてもねぇ。
       書くってことは、ほんと辛い作業です。
       頭で考えてるとき、スゴい傑作だと思ってたシーンが……。
       言葉にすると……。
       まったく傑作では無かった。
       書くってことは、それを思い知る過程なんです。
       書けば書くほど、切なくなってきます。
       熱に浮かされて書いてるときは、そんなこと感じるヒマもなかった。
       書きたいことが山のようにあって、手が追いつかないくらいだった。
       でも、とぼりそうな蝋燭をかき立てながら書いてる今は……。
       焔の向こうに、アラがたくさん見えてしまう。
       そのアラを、根気よく潰していく気力は、もうありません。
       そんなこと始めたら、自分の方が潰れてしまいそう……。
       削るということが、出来なくなってます。
       何度も厚塗りを重ねて、アラを隠すのが精一杯。
       太宰治のエピソードなんか読むと、ほんと意気阻喪しますよ。
       晩年の太宰は、コタツでお酒を飲みながら、奥さんに口述筆記させてたそうですが……。
       彼の口からは、蚕が糸を吐くように言葉が紡ぎ出されたそうです。
       言い淀むことも、言い直すことも、まったく無かったとか……。
       まるで、すでに出来てる作品を朗読してるみたいだったそうです。
       そうです。
       こういう人を、天才と言うんですね。
       そしてわたしは、そうじゃなかった。
       でもね。
       まだ止めませんよ。
       神に与えられた才能は無かったけど……。
       穴だらけの翼だったけど……。
       続けます。
       まだ心は折れてません。
       どこへ行くのかわからないけど。
       どこまで行けるのかわからないけど。
       わたしは続けます。
       みなさんの声が聞こえる限り。
       では、最後に。
       消えそうな焔をかきたてて……。
       美少女仮面ポワトリンの決めゼリフで、決意表明したいと思います。
      「愛ある限り戦いましょう。命、燃え尽きるまで!」

    • ––––––
      2. マリ
    • 2009/07/22 13:45
    • Mikikoさんは素敵です。
      由美美弥にもハマってるけど、Mikikoさんにもハマっています。
      理由はそこに「愛がある」から。
      小説を読んで好きになったけど、作家じゃないMikikoさんも魅力的だと思います。自分を大切にして下さい。(偉そうで、ごめんなさい。)

    • ––––––
      3. 淡雪
    • 2009/07/22 17:45
    • 来てもクリックしてなかったな。
      ごめんごめん忘れてました。
      はいポチ。
      ペースはマイペースでいいんじゃないの?
      ダイジョウブ!!!

    • ––––––
      4. もんぷち
    • 2009/07/22 18:56
    • フェムリバちゃんの直球ゼリフにクラッときました。
      そんな愛弾を受けたら私だったらひとたまりもありません。
      い、言われてみたい…!!
      mikikoさん、こんなにも読者に愛されてるのは、mikikoさんの愛がパソコンから飛び出してみんなに届いたからですよ!
      これからの展開が超楽しみです。

    • ––––––
      5. Mikiko
    • 2009/07/22 20:18
    • > マリさん
       うれしいです。
       マリさん、ほんとにありがとう。
       もっともっと、マリさんをとりこにできるよう……。
       小説も、素顔のコメントも、「愛」を込めて書いていきます。
       マリさん、ずっと読者でいてくださいね。
      > 淡雪さん
       クリック、ありがとうございました。m(_ _)m
       わたしもマイペースで行きたいんですけど……。
       A型にとっては、それが一番難しいんですよ。
       でも、淡雪さんの「ダイジョウブ」を聞いたら、ほんとに大丈夫に思えてきました。
       わたしは、ダイジョウブです。
      > フェムリバさん
       照れるぜ……。
       だけど、すごくうれしい。
       わたしを選んでくれた人を裏切りたくないと、強く思いました。
       その思いに応えられるものを書きたいと、強く願いました。
       どうか、ふらつくMikikoに、声を掛け続けてください。
      > もんぷちさん
       ほんとにお久しぶり。
       見限られたのかと思ってたよ。
       わたしの愛が、まだ届いてたみたいで嬉しいです。
       これからも、飛び出す愛で、もんぷちさんの心を直撃したいと思います。
       覚悟してね♪
      > みなさん
       日食、見ましたか?
       わたしは見ました!
       会社の外階段から。
       空には、まだらの雨雲が流れてたんですが……。
       雲の薄いとこに、太陽が掛かると……。
       三日月形に欠けたお日さまが、はっきりと透けて見えました。
       わたしが小説を書いてることは、身のまわりの誰も知りません。
       「毎日定時に帰って、何してるの?」とか聞かれると、つい口ごもってしまいます。
       電車の吊革につかまりながら……。
       しんしんと寂しくなるときもあります。
       でも、がんばって書いていきます。
       お日さまだって、欠けるときがあるんだから。
       わたしの心が欠けることがあっても、あたりまえ。
       欠けても、きっとまた、まんまるに戻れる。
       そう信じて、書いていきます。
       みなさん、ほんとにありがとう。

    • ––––––
      6. shiku
    • 2009/07/23 00:33
    • 今って一番ツライ時期なのかもしれませんね。。
      あたしはMikikoさんが小説を続けてくれてる限り…
      頑張れそうな気がします。
      羨ましいですよ、Mikikoさんには、こんなにもたくさんの人達から愛されてて。。(*^ ^*)
      パソコン繋がったんだけど、、接続方法…よくわかんないや。。(悲)

    • ––––––
      7. Mikiko
    • 2009/07/23 07:23
    •  来てくれてありがとう!
       たまに泣き声あげると、みんながあやしに来てくれて、うれしいなぁ。
       寂しくなったら、またやろうかな……。
       shikuちゃんが頑張れるように、わたしも小説、頑張って書き続けます。
       パソコン、繋がったのに接続方法がわからないってのは……、なぜ?

    • ––––––
      8. shiku
    • 2009/07/23 21:04
    • おかんがパソコン新しく買ってくれたんだけど……
      セキュリティとか…なんだかよくわかんない設定がいっぱいあって…もぅギブです。。(((・・;)

    • ––––––
      9. Mikiko
    • 2009/07/24 06:42
    •  今買ったんなら、Vistaだろ?
       わたし、Vista触ったことないから……。
       会社のパソコンも全部XPだし。
       新しいパソコン入れても、OSはXPなんです。
       使ってるソフトが、Vistaに対応できないので……。
       ソフト屋が、OSの方を入れ替えて納入してくる。
       だから……。
       設定のアドバイスは、出来そうにありません(泣)。
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